雪組『シルクロード~盗賊と宝石~』感想

 

ありがたや、ありがたや。

※写真は『fff』のものです。

 

さっそく見てきました、望海風斗&真彩希帆の退団公演。

観劇出来ただけでも奇跡!!

そのありがたみに感謝しつつ感想を書きます。

 

ちなみにLVを見ていないので、初見でした。

 

アイ・ラブ・中近東!!

 

望海風斗と縁のある演出家である生田大和氏による

「俺が望海風斗にやらせたいありとあらゆること」を全てぶっこんで、

まさに「男役の宝石箱や~☆」にした感じの作品でした。

 

なんというか、全体的に圧が強い。(褒めてます。)

 

そもそもですね、私大好きなんです、中近東が。

宝塚以外の趣味と呼べるものは海外旅行で

去年旅行に行けなかった自粛期間中は旅行欲を昇華するため

公園で「イスラームから見た世界史」なんて本を読んじゃうような私ですよ?

 

この作品が好物でないはずがあろうか、いや無い。(反語)

 

シルクロードを軸に西から東、様々な文化を織り交ぜながら、

「俺の想像するカッコイイ望海風斗」がテーマに即して表れる本作。

 

その男役像が、なんというか全体的にこじらせてるんですよね。

『ひかりふる路』でも思いましたが、

宝石のように煌びやかな一方で「危うさ」「妖しさ」がある。

 

なんだけれども、しっかり退団者には見せ場を与えつつ

最後の黒燕尾withブルーローズで、

なんというかご馳走様!!ってなっちゃうのも、

生田先生分かってらっしゃるわぁって感じでした。

 

とりあえず詳細は箇条書き編で書きます。笑

 

恒例:感想箇条書き

 

長くなりそうなので頑張って簡潔に書きます。

 

【第一幕】

・冒頭、黒の盗賊姿の望海風斗がカッコ良すぎて痺れました。

下手なRPGキャラよりもRPGだった。

 

・真彩希帆がゴンドラに乗って表れた瞬間

「え、原田先生の作品だっけ?」と思ったのは私だけじゃないはず。笑

→ゴメン、野口先生だった!!大好きなのに先生すいません!!

(ご指摘下さった方ありがとうございます!!)

 

・銀橋渡りが今までと違う組み合わせが多くて面白かったです。

その中でも、朝美絢×夢白あやの組み合わせには

「劇団ありがとう!!」と思わずにはいられません。え、私のためですよね?(錯乱)

 

オレ様顔の朝美にしなだれかかる夢白という美しい絵を見ていたら

自ずと手を合わせていました。ありがたや、ありがたや。

 

 

【第二幕】

・これまで何度も見た彩風咲奈×朝月希和コンビだけど、

今までで一番素朴な衣装と演出なのに、今までで一番多幸感がある。

なんだかんだ次期コンビもお似合いですね。

 

・てっきりモンゴルが舞台だと思って終演後にプログラムを見たら

「砂の下に眠る失われた国の恋人たち」みたいな設定で、

さすが生田先生こじらせてるぅ!!って唸っちゃいました。笑

 

・ちなみに彩風咲奈の役名は「亡国の青年」。中二やん…。(褒めてます)

 

【第三幕】

・舞台はペルシャ。彩凪翔×望海風斗のアドリブシーンでまずは一笑い。

この組み合わせがもう見られないと思うと残念ですね。

 

・出ました、生田先生によるこじらせ朝美絢。

『ひかりふる路』ではヤンデレバックハグという合わせ技をかましましたが、

今回はササン朝の王様の豪華な恰好してニタァって笑ったかと思いきや

トップスター様をキックですよ。凄いですよね。

 

・宝石チームのダンスは目まぐるし過ぎてよう分からん中、

バキバキに踊ってる人がいるなぁと思ってみると、だいたい沙月愛奈。

 

【第四幕】

・舞台はインドでロケット!

…かと思いきや、まずはみんなでレッツダンス。変則的な構成ですね。

 

・縣千×夢白の組み合わせは見目麗しいし、

綾×星南の組み合わせも「同期愛…!!」となるという。生田先生、天才です。

 

・そしてやっぱり目を惹く音彩唯。

 

【第五幕】

・出ました!!生田先生デビュー作にして

望海風斗が2番手格で出演していた『BUND/NEON上海』のセルフカバー。(?)

 

・まずはラップ。綺麗な声でラップを熱唱で面白いですよね。

なんか夜もヒッパレみたいだなって思って見てました。

 

・何よりも一番の見どころは終盤のタンゴでしょう!!

「私たち歌が上手いだけって思ってるかもしれないけど、そんなことないのよ?」

と言わんばかりにバッキバキに踊ります。もう凄いのなんのって。

 

・そして最後は望海・真彩・彩風の3人でキメ。

これって早霧・咲妃・望海のエスメラルダトリデンテへのオマージュなのかなと

思ったのですが、どうなんでしょ?

 

【第六幕】

・突然暗くなる世界観。

平和の鳩?をイメージした彩風&朝月次期コンビが

舞台を右から左へ猛ダッシュしてたのが印象に残ってます。笑

 

【第七幕】

・で、ラスト。彩凪翔の「じゃあね」の不意打ちにやられました。

 

・黒燕尾はオーソドックスに。全員が極まってて本当に美しい。

個人的には94期コンビのキメキメ感がすごく目につきましたね。

 

・そしてホープダイヤモンドがブルーローズに変わり、

それは次のトップの手へ…というお約束。様式美も大事です。

 

・デュエダンはシンプルに。だけどそれが美しい。

花組時代に始まり、雪組で物語の結末を迎えるまでの思い出が走馬灯のように…。

いやはや本当にこの2人が組んで良かったですね。

 

ぜぇぜぇ、だいぶ駆け足で書いたぞ!!

 

宝石箱をご堪能あれ

 

とまぁ『シルクロード』を舞台にした物語ちっくな設定になってますが、

正直別に繋がりはありませんし、

結局は「色んな望海風斗を召し上がれ」という作品でした。

 

けどそれでいいんです、愛があれば!!

 

個人的な話をすると、久しぶりのレビュー作品に目が追い付かず、

序盤は誰が誰だか分からなかったので

次見る時はポイントを絞って見ようと思います。笑

 

ということで次は芝居編!!

 

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コメント

  1. MS より:

    彩凪翔くんの「じゃあね」
    これは反則ですよね(笑)
    退団者はいつも、しをみりとさよならを言うのに、この「じゃあね」は、胸をえぐられました。
    特に翔くんのファンだったわけではないのですが、この「じゃあね」で、ちょっちょっと待って、えっ、いやいやいや、待って待って、てなりました。

    • とある雪組ファン より:

      こんにちは!いつも楽しく拝読しています(*^^*)

      私も海外旅行好きで、特にアラブ諸国と中央アジアが大好きなので今回のシルクロードは好みすぎました。
      贔屓の退団公演でこのショーが観られたのは本当に最高でした。

      蒼汰さんもイスラム好きだったのですね!!
      私は、きぃちゃんのドレスの裾に「ファーティマの手が!」とか、所々でツボを押されまくりました(笑)。

      咲ちゃん&ひらめちゃんの場面は国名は明らかではないかと思いますが、衣装の感じや三つ編みから中央アジアっぽいなと思いました。
      ウズベキスタンか、トルクメニスタンか、タジキスタンあたりかなぁと想像していました。ウズベクの民族衣装は4本三つ編みですが。

      豪華で美しく楽しいショーでしたよね!
      お芝居の感想も楽しみにしています。

  2. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。おそらく4月11日のライビュが初見にして見納めになる予定の地方民です。

    蒼汰様が公園でお読みになっていたのは

    イスラームから見た「世界史」
    著者:タミム・アンサーリー
    出版社:紀伊國屋書店

    ですか?面白そうですね。予習に読んでみようかな?

    で、私は「ル・サンク」でステージ衣装を拝見したのみの印象ですが、エドワード・サイードが言うところの、いわゆる西洋人がオリエントに対して持つ幻想であるところのシルクロードのイメージを、さらに生田先生が拗らせているイメージの具現化、みたいな衣装ですよね。

    私は最近の、白人の女の子がチャイナドレスのコスプレをしたら「文化の盗用だ!」とSNSで攻め立てる風潮があまり好きでもないのです(そんなこと言い出したら、宝塚では和ものしかできなくなりかねない)

    こういう宝塚的オリエンタル幻想、私も大好きなので、続けてほしいのですが、宝塚の今が海外に同時配信される時代、いつまで見られるかなあ、という危惧もある。異文化の正しい相互理解のため、というよりは、完全に商業主義の興行だからなあ。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます!
      そうですその本です!分厚いので良い暇つぶしになりました。笑

      オリエンタル「幻想」の通り、あくまで幻想世界という架空の表現だと思うのですが、
      昨今は色んな価値観があるので難しいのかもしれませんね。それこそ黒塗り、とか。

  3. あやこ より:

    え!ソウタ兄さん、てっきりロシア担当だったのかと!笑
    目が追いつかない感じ、すごく分かります。久しぶりの二本立てショーな上、ターバン多めで顔もヘアスタイルも認識しづらい笑。
    綾×縣のゴキゲンなナマステ、成金ギラギラの朝美、中国だろうがオリエンタルだろうが彩凪流、今日も爽やかな彩風、ねっとり危険な砂漠色の望海。
    ディズニー風の大航海も、くすみブラウンの中近東も、魅せ方は違えど、キモはぶれない。個性に合った演出は見ていて気持ちがいいし、その『個性』をきちんとセルフプロデュースできている雪組生の皆さん、素晴らしいです。
    そういう意味でも、やっぱりレビューは大事ですね。
    fffの感想も、引き続き楽しみにしております。

  4. yumi より:

    私は大劇場の千秋楽で観ました。ライブビューイングでしたが、シルクロードと退団者の挨拶等は95期生の白峰ゆりさんに目が行きました(笑)

  5. さらりん より:

    蒼汰様

    こんにちは!
    いつも楽しみに拝読しております。

    ついに朝美×夢白見られましたか!!
    私も朝美さんと夢白さん大好きなので、初めて観劇した時にオペラグラスを落としそうになると同時に蒼汰さんのことが頭に浮かびました。笑

    あと個人的に見ていただきたいところを勝手にお伝えすると、プロローグの5組カップルと、千夜一夜の場面のなかで、綾×夢白で組んで踊っているところを見ていただきたいです!
    お二人の表情が色っぽすぎて、もちろんダンスも綺麗で、見てはならんものを見ているような感じなのでぜひ。笑

    シルクロードの感想も楽しみにしてます!!

  6. さちこ より:

    蒼汰様
    いつも楽しく読ませて頂いております!1月に観劇してからずっと蒼汰さんのシルクロードの感想を待っていました!(それはもうSVのオープニング真彩ちゃんの歌詞の如く!!!)

    もし2回目の観劇や、ライビュをご覧になる時に注目?耳?していただきたいところがあります。
    見応えたっぷりの愛に溢れたデュエットダンスの曲は「時には昔の話を」です。
    様々な所で真彩ちゃんが七海さん?のブリドリで歌ったとクローズアップされていましたが、実はこの曲、天海祐希さんが2012年に「カエルの王女様」というドラマの中で歌っていらっしゃいました!
    もちろん選曲は先生がお決めになる事ですが、天海さんが大好きな望海さんが幸せそうにこの曲で踊っている。編曲の厚みの中にふっと天海さんの歌声が聞こえたような気がして、最後まで耳で楽しませてくるなこのコンビッ!と胸が熱くなりました。
    是非、天海さんのお歌を聴いて頂きたいですし、曲にまで愛に溢れている(ように感じる)デュエダンをもっと楽しんで頂きたいです

    長々と失礼しました。

    • まんどろんちぇろりん より:

      初めまして
      毎回楽しく読ませて頂いているビギナーです。

      バザールのアドリブ、日々ツイッターで報告があって、またそれを一覧に纏めてくれてる方がいて、毎日楽しみにしてるのですが、東京の方が関西弁率高い?な印象です。(生粋の関西人の私は標準語で書かれた文も関西弁イントネーションに変換されてますが)

      凪さまの「じゃあね」はもう胸いっぱいでした。あの大きな瞳で客席を1階2階と見渡されたときの美しさ、もう神々しくて、咽び泣いてしまいました。

      イスラム世界って惹かれますよね。宝塚とは全く関係ない話ですが、私学生時代にマンドリンクラブでして、その時イタリアのアメデオ•アマディという作曲家の「東洋の印象」と言う組曲を演奏しました。イタリア語でImpressioni d’Oriente 、西欧から見た東の地域のイスラム(ちょいエジプト)を彷彿させる組曲。アマディさん余程そそられたのか、第一、第二と組曲2つ作ってます。どちらの組曲にもバザールの風景を描写してる楽章があり雪組のシルクロード観ていたらなんだかこの組曲思い出してネットで探して聞いてしまいました。
      学生時代エキゾチックな曲調弾きながらモスク見に行きたいよねー、バザールって喧騒だよねー、うちら日本人はスリに気をつけなきゃねー、と盛り上がるもまだ一度も行ったことがなく……紹介して頂いた本を読むことから始めようっと。
      長々と失礼しました。
      fffも楽しみにしています。

      • こころ夫人 より:

        こんにちは。
        いつも興味深く、拝見しております。

        シルクロード…。
        金の鞍には盗賊を、銀の鞍には宝石を載せたラクダを、引き連れて砂地を歩むのは、赤毛の隊長なのか…。

        刻々と姿を変えゆく砂は、時に儚く、確かに存在し。

        砂丘に煌めく、ダイヤモンドダストが、ふりそそぐのを見たように思います。

        砂丘の雪景色、なんとも素敵なんです。
        私の場合、シルクロードは夢の世界、近場の鳥取ですけどー。

        雪組さんに、夢をみせていただきました。