宝塚歌劇団が法人化へ

 

一周遅れで申し訳ございません。

いつもの人事ネタ以上の大変革が起きようとしています。

 

 

な、なんと宝塚歌劇団が法人化するとのこと。

マジで????

 

宝塚歌劇団が法人化へ

 

例の事件を受け、口先だけではない改革を起こした、

という「ポーズ」をこれでやっと取れたな、というのが第一印象です。

 

宝塚って実は阪急阪神HDの一部門でしかなく、

これを丸ごと分社化(法人化)して外にだす、と。

これってどうなんでしょう。

メリットもあるようなデメリットもあるような…。

 

タカラジェンヌからしたら、

これまで業務委託契約(つまり個人事業主だった)研6以降も、

研5までの1年更新の有期契約となる、

ってことは単純に様々な福利厚生(保険やら住宅扶助やら)が受けられるし、

社会的立場が保証されたようなもの。

 

また、内部監査部門の新設、労働時間の取り扱いの見直しをするほか、

そして取締役の過半数を社外出身者にすることで、

客観性の高い健全な事業運営が進められることが期待できます。

 

んが。

務め人の観点で読むと、業務を完全に分離したわけではなく、

劇団が頑張った成果分(役務)に対し阪急阪神HDが委託料で返すという、

完全なる子会社化なわけで、まぁモチベーションは下がりますわな…。

 

しかも、法人化ということは収支も身ぎれいにしないといけないわけで、

各組の財政的成果(つまり単純に売り上げ=人気)についても結果が求められ、

熾烈に比較・競争させられる可能性もあると思います。

 

と、ここまで書いて気が付きました。

中の人的なデメリットについては、

ぶっちゃけ今までとそんな変わらないですよね。笑

 

宝塚に配属になった阪急阪神の中の人って、

ぶっちゃけ劇団自体にキョーミの無い人がほとんどでしょうし、

組の人気比べ、チケットの重圧なんて、

これまで散々争ってきたことですから、何を今更ですよ、

 

そんなわけで、私は今回の法人化については、

働く人たちのメリットの部分だけを捉え、好意的に解釈しています。

これで何か一つでも働きやすく、改革がなされるといいですね。

 

だけど一番気になることは

 

ただ、やっぱり一番気になるのは、

非公式としてノラクラしている私設ファンクラブ、

すなわち「会」の取り扱いですよね。

 

まず大前提として、

舞台興行でチケットノルマなんて当然にあることであり、

それを捌く体制を舞台人は誰もが持ち合わせています。

 

けど、ある程度の規模になれば、

一人の人間で対処できるものではなくなるために、

それを管理するのが「事務所」であり、「公式FC」なわけです。

 

宝塚は明らかに一般人が取り扱うにはデカ過ぎるスケールのチケットを、

スター(の私設FC)に管理させているのが問題なわけですけど、

その一方でメリットもあります。

 

劇団としては、スターに身を切らせることで

チケット赤字の痛手を減らせること。

そしてスターからすれば、

単純に利益(つまり花代や手作りグッズ代)を独り占めできること。

 

しかしながらこの構図が法人化&1年更新の有期契約という変化の中で、

どういう取り扱いになるかは、今の段階では謎です。

 

本当は某ジャニーズのように全てのチケットを公式が一元管理し、

誰もが等しく購入のチャンスがあるのが「平等」なんでしょうけれど…。

 

それって熱心なファンからしたら、

金さえ積めば手配出来たものが入手しづらくなるから、

決してハッピーとも言えないんですよね。

(転売に手を出すくらいなら応援している人に直接入る方が何倍も良い)

 

劇団&スター側としても、

ビミョーなお得意様を偏重しづらくなる(貰えるものが減る)という点で、

会の改革について乗り気じゃないだろうなと勝手に邪推していますけど、

とはいえこれを機に大ナタをふるう可能性もあります。

 

それが果たして遠い未来なのか、意外とするなのか。

こればかりは生暖かく注視するしかありません。

 

ただのファンからしたら

 

ま、どう転ぶにせよ、

ただの観客である一般人の私からしたら、

特段何も大きな変化はないんですよね。

 

なので今回の法人化の発表も、

実は「ふーん」くらいしか思えなかったのでした。←

 

中の人、それはすなわちタカラジェンヌだけではなく関わる全ての務め人が

より良い環境に身を置けるようになれたらなと願っています。

 

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コメント

  1. YK より:

    いつも記事を楽しみにしてます。
    ジェンヌさんの私設ファンクラブ(会)ってある意味宝塚の伝統の1つだと思いますが、6年目以降も雇用契約が続くとなると普通の組織ではファンクラブ運営と利益を会社に帰属させようとしますよね。外部の執行役、監査人ならば絶対指摘するはず。
    でも宝塚&阪急は普通ではないので、どのような流れになるか見ものですね。特にトップスターの会であれば間違いなく年間億単位の収益が発生するはずなので。
    これからも楽しい記事お待ちしております。

  2. 根室記念館 より:

    コメント失礼します。
    今でも研6以下で阪急の正社員かつファンクラブを持っている人たちは一部入るはずなので、ファンクラブの扱いは変わらないのでは?と考えていますがどうなんでしょうかね
    過去脱税で捕まった回があったはずなので、そこら辺の対策もちゃんとしているはずだと思うので問題なさそうですし
    それに礼真琴退団後なんてどの組もチケットは余りまくると思うので、現状のファンクラブがなくなってしまうとかなり厳しいですよね、、

  3. まなりん より:

    株式会社になれば、当然、利益追求の企業になるわけですから、小林家の
    ような劇団生徒たちに対しての愛情や思いやりは薄くなるでしょうね。さらに心配なのは売り上げ上昇志向に陥らないければよいがということ。以前、阪急株式会社の営業部から来た小川氏は理事長になり、宝塚歌劇のことをさっぱり知らないから売り上げを上げることに力を入れました(自身でそう書いています)。その結果、地方公演や新しい劇場への出演も含め、公演回数が急激に増加、その負担は生徒たちへ。ジェンヌさんたちは休む間もなく次から次へと稽古に追われ、様々なことにしわ寄せがいきました。かなり瘦せてしまいファンが心配するスターさんも何人かいましたね。利益追求でそのようなことにならなければいいがと心配しています。また、当然、チケット代は上がるでしょう。