2025年の宝塚作品を総決算!!ルネサンス宝塚大賞2025②

 

年末恒例企画「ルネサンス宝塚大賞2025」と称し、

2025年東京宝塚劇場で公演された舞台作品の

個人的ランクングを発表していきます。

 

ルールは以下の通りです。

・第2位~最下位、からの第1位(ルネサンス宝塚大賞)という順番に発表します。

・順位は私の好みだけではなく芸術性や大衆性を加味します。

・あくまで当ブログの独断と偏見によるランキングです。

 

詳細は前回の記事をご覧ください。

 

第2回目はミュージカル作品編です。

さっそく参りましょう!!

 

2025年大劇場ミュージカル全作品ランキング

 

第2位:星組『阿修羅城の瞳』
第3位:宙組『PRINCE OF LEGEND』
第4位:月組『GUYS AND DOLLS』
第5位:宙組『Razzle Dazzle』
第6位:月組『ゴールデン・リバティ』
第7位:雪組『ROBIN THE HERO』

 

今年も比較的レベルが高く、

怒りに震えるようなクソ駄作はなかったように思います。

 

その中でも、あまりに児童劇に振り過ぎた『ROBIN THE HERO』がワースト。

劇団はなぜか朝美絢にファンタジー路線をやらせたがりますが

御伽話的といえば昨年の『ディミトリ』との差は歴然。

大人が見る観劇作品としてはあまりにお粗末な出来栄えでしたね。

 

『ゴールデン・リバティ』は物語の大筋は良かったものの、

最後の風呂敷の畳み方があまりにも残念過ぎました。

南国の島に突然電車が走る展開はさすがに突飛で、

それまでの佳作感を全て吹っ飛ばした印象。

 

『Razzle Dazzle』は本当に良くも悪くも無難な出来栄え。

『GUYS AND DOLLS』は再演として期待値が高かっただけに、

キャラクター解釈の微妙なズレが足を引っ張り、

大正解の再演とまではいかず、この位置に。

 

一方で、『PRINCE OF LEGEND』の評価は世間より高めかもしれません。

しかし物語として筋が通っており、観終わった後の疲労感もなく、

気楽に楽しめて、なおかつ宙組生の魅力がよく伝わる作品で、

私はこれで正解だったと思います。

 

そして『阿修羅城の瞳』。

礼真琴の最後に相応しい本気の勝負作であることは確かなのですが、

ヒロインを暁千星が演じる意義が最後まで見出せず、

結果として第1位の前ではどうしても霞んでしまいました…。

 

ということで、

ルネサンス宝塚大賞・ミュージカル部門の発表です。

 

ルネサンス宝塚大賞・ミュージカル部門 発表!!

 

第1位:花組『悪魔城ドラキュラ』

 

本作は、いわゆる「約束された成功」ではなく、

出演者やスタッフ全員で勝ち取った大勝利だったと思います。

 

原作ゲームの世界観を丁寧に尊重しつつ、

宝塚的ミュージカルとして再構築した演出は実に見事。

ゴシックホラーの重厚さと、宝塚らしい華やかさが絶妙に融合し、

原作ファンからも高評価を得て、新たなファン層の取り込みにも成功しました。

 

主人公の苦悩と孤独を鮮烈に浮かび上がらせた、

永久輝せあの芝居力と圧倒的な存在感は、

雪組若手時代のアニメ原作主演で培った経験が活きているからであり、

これまでの過程が舞台の上で見事に結実。

 

さらに、その他キャストとの相性も抜群で、

まさに今の花組だからこそ上演できた奇跡の一作でしょう。

 

そんな本作に、

ルネサンス宝塚大賞を送りたいと思います。

 

色んな作品があってこそ宝塚

 

今年の大劇場ミュージカルは、大胆な挑戦もあれば、手堅い王道もあり、

その幅広さこそが宝塚ミュージカルの魅力なのだと再確認しました。

 

来年はどんな新作が生まれ、どんな才能が開花するのか。

舞台の幕が上がるたびに新しい感動が訪れることを期待しつつ、

2026年の作品たちとの出会いを楽しみに待ちたいと思います。

 

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コメント

  1. トムヤムクン より:

    阿修羅城の瞳が一位と思っていましたのでびっくりしました!!暁さんは男役ならではのきっぷの良さというか、あっけらかんさが私のイメージの阿修羅だったので暁さんでよいかと思ったんですー。
    映画版阿修羅城はもう少し情愛を感じたと思いますし、もっとウェットなイメージでした、、、
    悪魔城ドラキュラは美咲さんのセリフがうわついてみえたせいか私の中では一位にはならなかったのですが、どの役も適役なのが凄くよかったです!

  2. YK より:

    いつも記事を楽しく拝見してます。
    作品の楽しさという点では観劇後に怒りに震えそうになるク○作品は確かにありませんでしたが、一方で後世まで良かったよと語り継ぎたい作品はなかったとの感想が正直なところです。なので人の感性によって今年の劇は順位付けがかなり異なるのでは?と思います。
    ちなみに自分は作品の出来という意味では阿修羅城の瞳とラズルダズルが無難なストーリー・演出であったものの、安心して見れた作品でした。(宙組は一連の悲劇やゴタゴタは一旦置いておくという条件付きですが、、、)
    これからも楽しい記事お待ちしております。