もうみんな、すっかり忘れているかもしれませんけど、
柚香光って就任当初は短期予想が多かったんですよね。
当ブログは一応「人事考察ブログ」であるからして、
本日はそんな柚香光短期説について、改めて検証したいと思います。
柚香光短期説とは何だったのか
そもそも。
柚香光は中卒入団の研11就任。
新公主演3回、バウも東上も一桁学年で済ませたスーパー御曹司にして、
春野寿美礼以来の、待望の花組生え抜きトップ様。
御曹司系スターは波乱万丈がないゆえ、
おおかた不人気な場合が多いのに、
彼女(と礼真琴)は劇団の推しと人気が両立した稀有な逸材でした。
よって、どう考えても短期で辞めるわけがないのですが、
それでも彼女の短期説が立ち消えなかったのは、
就任と同時にVISAを背負った永久輝せあがやって来たからでしょう。
VISAを背負ったら平均2年でトップに就任するから、
柚香光の任期もおおかたそれくらいだろう、という理論は、
きちんと過去の事例を根拠にしていて、荒唐無稽なものでは断じてありません。
が、しかし。
もし最初からその予定であったならば、
永久輝せあがやって来てすぐの『はいからさんが通る』から、
少しばかりボカすにしろ2番手扱いしていたはず。
実際は、水美舞斗どころか瀬戸かずやを上級生2番手として残し、
永久輝せあはまさかの4番手からのスタートでした。
つまり、劇団はこの時点で、
柚香光を短期で切るつもりなんて毛頭なかったと言えるのです。
なぜなら、任期の長いトップは2番手をくるくる入れ替えることで、
組体制の鮮度をキープするのが劇団の常套手段であるからして、
瀬戸かずやを最初に残した時点で、瀬戸→水美→永久輝と2番手を入れ替え、
柚香光にある程度の任期を務めさせる算段だった。
よって、柚香光の任期が7作以上確定なのは、
決して予想外なものではなく、計算通りの展開だと言えます。
歌劇表紙を取らなかった時の反応に思う
だが、しかし。
そんな盤石だった柚香光中長期説が揺らいだ瞬間がありました。
それは、歌劇2023年1月号の表紙を取らなかったこと、です。
通例だと、正月公演中のトップはその年に退団しない限り、
1月号の表紙を取るのが常でした。が、柚香光はここを逃した。
当然、私も取るものだと思ったので正直ビックリしました。
だけど、蓋を開けてみたら…「だから?」って感じ。笑
今年から歌劇表紙のメンバーを発表しない方向に変わったり、
掲載メンバーの敷居が低くなったりと、
内部での何かしらのルール変更があったのかもしれません。
そして、ここで少し冷静に考えて欲しいのです。
『二人だけの戦場』がプレ退団だなんて、思いました?
『鴛鴦歌合戦』が退団公演だなんて、本当に思いました???
人事は川の流れのようなもので、
その一点を眺めるだけでは全体を掴むことは出来ない。
これは私がこのブログで繰り返し述べていることですが、
これまでの経緯や永久輝せあの立ち位置を無視して、
た か が 歌劇の表紙を一つ逃したくらいで退団退団騒ぐのは、
それは人事予想でも何でもなくて、ただ辞めて欲しいアンチが騒いでいるだけ。
…いや、正しくは、そういう人事もあり得るかもと、
疑心暗鬼にさせてしまう過去の宝塚人事がそうさせている部分も有るし、
本当に悪意なくそう予想する人も少なからず居たのでしょうけれど、
とはいえ、それを真に受けているファンの姿を見るにつけ、私は心が痛かったです…。
そして当然、柚香光は6作で退団しなかったわけですから、
もしかしたら劇団は「え、なんでそんな騒いでいるの?」と、
驚いていたかもしれませんね。
トップスターの任期における真理
ちなみに。
私がなぜ、こんなにも柚香光中長期説に自信があったかと言えば、
過去に同じ過ちを犯したからです。
そう、それは真風涼帆の任期予想の話。
宙組は凰稀かなめ、朝夏まなとと、
中卒入団御曹司が相次いで5作で退団。
しかも真風涼帆就任時に、1期下の芹香斗亜が組替えでやって来た。
既に花組時代で2番手経験歴の有る芹香斗亜が待たされるわけがないと踏み、
私は真風涼帆就任時に、任期を5作と前身ブログ時代に予想しました。
当然、真風涼帆のファンからはめちゃめちゃ叱られ、
しかも結果的に予想は大外れ。
私は現在進行形で恥をかいています。
ここから導き出される宝塚の人事論、
それは、どんなに強いスターが下にやって来たとしても、
上に居るスターが同じくらい強ければ任期が短くなることは無い、ということです。
つまり、雪組御曹司の永久輝せあがVISAを背負って花組に来ようと、
同じくらい大切に育てられてきた柚香光が短期で切られるワケが無いのです。
はい、ここテストに出ますよー。笑
我ながら今後の予想に役立てたいと思います。
自戒の意味を込めて
ブログを始めて早5年、
その前から宝塚人事を眺めてきましたけれど、
柚香光ほど就任時から「不当に」短期短期と騒がれたスターは居ませんねぇ…。
ファンは素直に楽しめず、さらに宝塚はコロナモードに突入。
散々騒いでいた層は、いざ7作以上確定になった途端、
「あー良かった!!^^」なんて全力手の平返しクルーですもんね。
正直、柚香光ファンはもっと怒っても良いと思いますよ?←
そして人事予想をするのならば、
過去の間違いを学習して精度を上げていかねばならんなと、
改めて肝に銘じる今日この頃。
柚香光も悔いなく自身の任期を全うしてくれることを祈っています。
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コメント
柚香さん短期(5作は通常かな?)、誰よりも予想していたのは、ともすると柚香さんファンだったのではないかなー?と思ったりしています。
はいからさんでの嗄声は……本当に心配だったので……喉を心配するあまり、フレッシュなうちに就任!フレッシュなうちに退団!な空気だったような。
実際のところはあれから嗄声になることもなく、良い意味での枯れや渋みも出てきてるなあとホッとしました。
(歌劇の表紙でなかった時は本当にびっくりしましたが……しかし1月号に重きを置かなくなった?となると、任期が……な人が1人いるような。)
就任当時を思い出すと、柚香さんは通常任期(6作)説が多く、長期説が圧倒的な礼さんとは温度差があったように思います。ただその理由としては、VISAガールとなった永久輝さんの組替えというよりは、柚香さんご自身の歌唱力への評価(不安)によるところが大きかったのではないかと。トップ就任後も歌唱力については改善は感じられず、他の要素で上がった評価を考えても通常任期止まりまでではと感じていたところ、歌劇表紙や6作目の演出家名のこともあって6作退団なんだろうなと予想していました。今回の流れは正直意外で、スターさんご自身への評価や好みが入ると予想は難しくなる(当たらなくなる)んだろうなと思いました。逆に言えば、その齟齬こそがファンが劇団に感じやすい不満なのかもしれませんね。
はい、今回の記事、私も今後の参考のためにしっかり覚えておきたいです(笑)
まあ、実は私も柚香さんは短期かも、と思っていたところがあります。
喉が強くないように思われ(声の掠れが気になることが私は多く…)、そこは外野ながらとても懸念だったので。
水美さんも花組を去る今、ここからまた、新たな思いで頑張って下さると信じています!
いつも鋭い考察と卓越した文章力に唸りながら、蒼汰さんの記事を拝読しております。
私のご贔屓は柚香光さんです。花組の大劇場公演は東西で毎公演20回以上は見ています。そんな1ファンから主観的な意見で失礼します。
柚香ファンの多くは〈柚香光〉に恋しています。彼女のファンだと言うと、ほぼ必ず「ビジュアルはいいけど、歌が残念よね」と言われます。が、個人的には、もはや盲目的に恋しているので、歌唱力は正直なところ全く気になりません。むしろ、歌も含めて存在すべてが好きです。
容姿や性格や経済力などの条件が揃っているからといって恋に落ちるわけでないのと同じで、柚香さんは見た目やダンスだけでなく、言葉にできない「何か」が私たちファンを惹きつけます。そして、スペック云々を超えたところにある魅力こそが、柚香光の持つ魔力だと思っています。
会の人数を把握しているわけではありませんが、私設ファンクラブの会員数もものすごい人数で、会員のみのお取り次ぎの日でも驚くほどの長蛇の列です。
歌、芝居、ダンス…と条件の揃ったジェンヌさんはこの先々もたくさん出てこられると思いますが、スペックを超えた魅力で、これだけ多くの人の心をわしづかみにするジェンヌさんはそう簡単には現れないと思います。そして、劇団もそれを理解してくれていると信じています。
歌劇1月号の表紙でなくても、鴛鴦で退団?と思ったファンは少なくとも私の周りには1人もいませんでした。ただ、鴛鴦の次は7作目になるので覚悟しています。退団公演は観劇する度に泣きそうです。
主観的な意見ばかりで恐縮ですが、柚香ファンの1人としてコメントさせていただきました。