新春恒例、今年度の各組体制について色々考えようシリーズ。
次は意外過ぎるカンフル剤が投入された花組編。
ちなみに去年は、
・花組の後任は永久輝せあでしょう。
・美羽愛VS星空美咲、相手役がどちらかで永久輝せあの任期が決まる。
・組体制が脆弱過ぎるので3番手枠に組替えが起こるのでは?
という、「でしょうね」過ぎる無難な内容しか書いてませんでした。笑
【組替え後の各組体制】
花組 | 月組 | 雪組 | 星組 | 宙組 | |
トップ | 永久輝 | 鳳月 | 朝美 | 暁 | 桜木 |
2 | 聖乃 | 風間 | 瀬央 | 瑠風 | 水美 |
3 | 極美 | 礼華 | 縣 | 天飛 | 鷹翔 |
4 | 希波 | 彩海 | – | – | 風色 |
次世代 | 天城 | 七城 | 華世 | 稀惺 | 亜音 |
改めて聖乃あすかVS極美慎
少し前に頂いたコメントで気付いたんですけれど、
『アルカンシェル』(『Jubilee』でした)で希波らいとが階段降りを外された時に、
「このまま3番手にすんなり上がれない予兆だ」みたいなことを、
私は以前に書いていたようで(すっかり忘れてた)。
バウ主演を決めたにも関わらず、
結果的に極美慎がやって来たわけですから、
その予感はドンピシャなものとなりました。
ってことで、聖乃風間縣に続けず東上主演がお預け、
組内にいれば2番手に昇格出来たにも関わらず、
花組、しかも同期の下への武者修行の道を選ばされた極美慎。
普通に考えれば「梯子を外された」わけですが、
とはいえ彼女はアンダー100期の中でも一番の人気者(主観です)。
劇団の目論見としては、
いまいちトップへの強い意気込みが感じられない極美慎へ、
そして波乱が無さ過ぎて人気が伸び切らない聖乃あすかへ、
起爆剤を投入した、ということなのでしょう。
本人たちと、そのファンからしたらたまったもんじゃないでしょうけれど、
私のような外野からしたら…いやー、面白過ぎますね。←
こういう波乱があってこその宝塚ですから。
ま、永久輝・聖乃・極美という顔面の並びが美しいし、
ビジュアルありきの作品が続きそうなので、
新生花組の「売り」を作った、という意味では興味深い采配だと思います。
個人的にはここで極美慎(とそのファン)に頑張って貰って、
聖乃あすかを追い出すくらい成り上がって欲しいと思ったりしますが、
この2人が今後どういう階段の登り方をするかは、
今年の活躍・成長にかかっていることでしょう。
久しぶりの正路線同士の直接対決は、
2025年の人事的キーポイントの一つです。
希波らいとと天城れいんと
で、極美慎に降られたことにより、
3番手ではなく4番手を目指すことになった希波らいと。
慌てるなかれ、稀惺かずとも華世京も結局バウ主演を取らず、
同期の亜音有星はやっと自粛の明けた宙組生。
他組がステイモードですから、
結局はアンダー103期のトップとしていまだ顔を張っています。
で、そのライバルとして昨年一気に階段を駆け上がったのが、
まさかのダークホース、104期生の天城れいん。
不遇の期から2度の新公主演を決め、
『ドン・ジュアン』ではトップの永久輝せあが過去に演じた、
儲け役のラファエルをゲット。
現在公演中の『Jubilee』では若手場面の芯を任され、
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いです。
この2人はどちらが勝つか、負けるか、というよりも、
数少ない正路線同士、ともに競い合い、高め合うことで、
スター不足と嘆かれている今の花組の中心を担う人材になることが、
この1年で求められていることと思います。
…ま、仮にこの2人がトップになるなら、
どっちも花組から出てそうだな(朝夏&望海みたいに)と思わなくはないのですが、
それはだーーーーいぶ先の話ですので、
今は期待の若手枠としての成長を楽しみたいです。
路線不足はいまだ進行中
とはいえ、続く105期生が美空真瑠。
彼女は上手いしどちゃくそギラギラしてますけど、
いかんせん小柄実力者枠という、花組らしからぬ毛色のスター。
さらにその下の106期生は、
最初から推されていた鏡星珠に遼美来が競ってきていて、
なんだか分かりやすく正路線を定めていない状況が、
しかも聖乃あすか以下、長く続いています。
先日書いた月組が、105期の七城雅、107期の一輝翔琉、108期の雅耀、
そしてたぶん109期の翔ゆり愛と、分かりやすく絞り、
かつ露骨に推しているのとは大違いですよねぇ。
この中だと一輝翔琉が燻っていますから、
花組に異動すれば良いのに…という意見をたまに見かけ、
かつ理論上は「まさしくその通り」と思わなくもないのですが、
まぁまだ時期尚早でしょう。
きっと花組にも107期以下で魅力的な原石がいるはずで、
だけどそれがイマイチ伝わっていないのは、
花組がコロナの影響を最も直撃で受けているからだと思います。
この1年で新たなスターが登場してくれることを期待し、
新人公演を楽しみに待ちたいです。
娘役戦線は一旦小休止
最後に娘役戦線について。
星空美咲と競った104期生の美羽愛は、
完全にトップ就任のタイミングを逃したように思います。
ただ、これは彼女の問題というよりコロナの影響が非常に大きいので、
(朝月・海乃・春乃・天紫のどこかで若手が就任していたら、玉突きで彼女が上がれた可能性はあったと思います。)
残念賞としか言いようがない…。
時代は移り、次は107期の七彩はづきが
超路線として推される気配がありますけど、
とはいえ他組も空く場所は無いでしょうし、戦線は一旦小休止かな、と。
そんなわけで今年の花組は、
スッカスカだった男役路線の育成を眺めつつ、
永久輝&星空with聖乃&極美という、
強過ぎるビジュアルを楽しむ1年になりそうです。
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コメント
いつも楽しみに読んでおります。
一点、アルカンシェルで階段降りを外されたのは侑輝大弥くんです…希波くんは別格殉情ペアに挟まれて一緒に降りました。
侑輝ファンとしては分かってはいたものの明確に差をつけられ絶望したところなので、そこだけ修正いただきたく…
希波らいと目線で書くと、アンシャントマンで4人横並び、グラミラで休演、アルカンシェルでまた加わった形ですね。(グラミラ時点で綺城ひか理が合流していたので、侑輝がそこで外されることに関しては仕方ないかなと思っていました)
そして今回のJubileeで何故か侑輝in、希波outしてます。三番手に上がれない兆候はこちらで感じたのではないでしょうか?
蒼汰様
各組気になるポイント連載?中かな。
花組への極美組み替えは、えーそう来たか。と思いはしましたが、御曹司の聖乃の歌唱力が、もう一つ弱い。
本人の努力は伝わってくるものの、残念ポイントな訳です。
かたや極美は、トップのスーパー歌うまの影響で、海外ミュージカルで実力をつけ、躍進中。
花組は明日海、組み替えで月から花へ、同期の望海は花組エリザベートでのルキーニで確かな実力を見せつけて雪へ、というのを見てきましたから、そういう相乗効果を再び狙っているのかな?とも思いました。
カレーマイティーもニコイチから登ってきたとも見えますし。
今回の組み替えで、ファンも今一度チケット購入に頑張ることを計算されているかもしれません。
作品では、どんな役で、何やってくれるかな、楽しみです。
いつも楽しい考察ありがとうございます!
極美さん合流は8月との事で、次の本公演悪魔城ドラキュラはまだ出演されず、その次の別箱からご出演なんでしょうか。今の時点では極美さんは聖乃さんを抜かせないわけですから階段降りは聖乃さん前になる筈ですよね。。
私は1番贔屓が宙組の路線男役さんなんですが、階段降り順番や人数など気になります。路線渋滞とはいえ、他組とのバランスから考えても、、とモヤモヤしておりまして。
やはり人事において階段降りて大事なんだなぁと思いまして、、、極美さん(とそのファン)にはぜひ頑張って頂きたいなあと思います。雪、月、宙組の考察もお待ちしております!!
こんにちは。
らいとくんが階段降りを外されたのは今回の「エンジェリックライ」です。
アルカンシェルは帆純さん、はなこちゃんと共に3人で降りてました。
それはともかく、新生花組は路線が今もフレッシュな顔ぶれで楽しいですが今年さらにわくわくしますよね!
”らいとれいん”にも触れてくれて嬉しいです。
バウ主演をしっかりゲットしたらいとくんに比べて、れいんくんは来年が勝負かなと感じています。好きな男役さんなので頑張ってほしい!
バウ主演したらいとくんは次の本公演からどれだけ扱いが変わるか楽しみにしていますが、最近の花組は少し方針転換して侑輝大弥さんもしっかり使っていくようにしたのかなと感じます。スカステやグラフの露出も増えましたし。帆純さんあやきさんの後進のような立ち位置でしょうか。すぐにだいやくんがれいんくんより下になることはないと感じています。
107期以下は希蘭るね(107期)、光稀れん(108期)が推されていくかなと思います。希蘭くんは新公でらいとくんの役を、光稀くんはれいんくんの役をやって堅実に演じていました。今回ショーの若手場面でも2人は入っています。
確かに若手がすごく充実というほどではないので誰か補強される可能性もありますが、最近の傾向だと研7前後になってからですかね。
今年もさまざまな考察楽しみにしています!
いつも拝見しております。鋭い考察、勉強になります。去年の夏、極美くんの東上がなくて、ブログ界隈もざわざわでしたが、蒼汰さんが劇団は意味のないことはしない的な発言をされていて、今回花組に3番手異動で答え合わせができましたね。花組は他組から来た生徒には厳しいという意見をみて、極美くんは大丈夫だろうか?と、ファンは落ち込んでます。花組はらいとくん、れいんくんなど実力のある若手が沢山いて、充実しているように感じます。
ある方は、あかさんが卒業したら、らいとくんが3番手だったのに、極美くんが来るから上がれないと書いてました。梯子を外されたなら、別に宙組でも雪組で縣くんの下でもよかったのでは?と思います。よく目にするのは、聖乃さんが早くトップが空く組に異動があるのではと。私的に花組御曹司を動かすはずはないと思ってます。極美くんファンは、チケット捌き要員で、花組に異動と思っている方が多いです。人気はすごいと聞いてますから。
ただ、聖乃さんがトップになるのを見届けて、あかさんのように卒業になるのは、辛いです。なんで花組?100期二人競わせても、もう聖乃さんが勝ちは決定ですから、意味不明です。極美くんファンは年末年始、モヤモヤで過ごしています。
花組は柚香さんが春野寿美礼さんぶりの生え抜きトップ就任(蘭寿さんは1回出てますので)ですから、いうほど御曹司に固執する組でもないイメージですけどね。どちらかというと極美さんがトップになれるか否かは本人のやる気次第な印象なんです…。だから同期の下に置くことで強制的にお尻に火をつけた。これでやる気が出るか腐るかは、本当に彼女次第です。頑張って欲しいですね。
こんにちは 今年も様々な考察や記事を楽しみにしています。
花組は若手スターの育成も課題ですが、バイプレーヤーの層の薄さが気になっています。路線寄りでスター感を持ちつつ経験を重ね引き出しを増やし舞台に厚みを出す生徒。花組はその片鱗が見えてきて先が楽しみだなと思っていたら退団してしまうケースが他組より多い気がします。非路線バイプレーヤーの芝居巧者も少ない。(花組に芝居巧者を求めるか?というのはともかく)
今回の公演で綾綺、泉が抜けてしまうのは、ほんとうに痛いです。
本題とはズレますが、専科も高齢化しており今の方たち(50〜60期台)が、いつまでも宝塚の舞台に立ってくれるわけではありません。劇団には専科で活躍できるバイプレーヤーを育て大事にしてほしいです。人生経験を重ねないと出せない幅も厚みも深さもありますから。
とはいえ、宝塚卒業後のキャリアが長期化・多様化している時代、一生を宝塚に捧げてくださいというのは無理があり、難しいところですね。
蒼汰さん 気が向いたらバイプレーヤー育成を取り上げてください。よろしくお願いします。
いつも楽しく興味深く、拝見しております。
トップスターありき、の印象が強かったように思えた花組が、新体制になり、お披露目公演が、専科の凪七さんの退団公演でもあるので、トップコンビの色合いがやんわりしているようなので、これから濃くなるのか、そうでもないのか、下級生も絡めて楽しみです。
組替えは、一強でなく五組全体のバランスを考えられたように思えます。
ビジュアルはもちろんの事、深みのあるお芝居、立ち回りや歌唱でも、魅了してくださるかと。
海外ミュージカルも、また、正統派の和物も永久輝さんの花組で、見せてもらえないか、と願っています。
次の記事は何組なのか、わくわくしております。年頭より楽しませていただき、ありがとうございます。