月へ帰る2人・さよなら月城かなと、さよなら海乃美月。

 

月組トップコンビであった月城かなと&海乃美月が、

昨日7月7日をもって宝塚を卒業しました。

 

この2人について書こうと書こうと思いながら、

なかなかタイミングがなかったので、

これを機会に改めて今の思いを綴っていこうと思います。

 

海乃美月にまつわる戯言

 

まずは海乃美月。

彼女に関しては1つ、どうしても言いたいことがありまして、

いつの間に私は彼女のことが嫌いという設定になったの???っていう。

 

今まで、こと娘役についてそんな邪推なんてされたことなかったのに、

なぜかある時期突然言われるようになったんですよね、

「どうせあなたは海乃さんが嫌いですからねww」って。

 

なぜ?Why?

全くもって嫌いじゃないです。

ただ、めっちゃ好き、というわけでもなく、あくまでフツー。

舞台で観る分には何の不満も抱いたことはありません。

 

自己分析するに、「いずれ月城かなとは後妻を迎えるであろう」

という趣旨のことを言い続けたからでしょうけれど、

それは別に海乃美月が嫌いだからというワケではなく、

比較的早期就任&人気者の月城かなとが、

中程度任期を務めるには相手役を変える可能性が高いという、

過去のデータに基づく予想を立てただけなんですけどねぇ。

(ま、その予想は結局外したわけですけれど…)

 

あと、同時期のトップ娘役が舞空、夢白、星風、潤花と、

私好みのスターが勢ぞろいしていた結果、

相対的に熱量が低かったことは事実かもしれません。

 

け ど 、

一時期は彼女について書けば「書くなんて酷い!!」と言われ、

書かないと「書かないなんて酷い!!」と言われ、

なんか面倒なファンがおるなーと静観させて貰ってました。

 

ってことで改めて言います。

別に嫌いじゃないですし、普通に応援してましたよ?

ってことをどーーーーしても言いたかった私なのでした。

 

さよなら、海乃美月。

 

さて、そんな海乃美月に対して思うのは、

「美白は得」ということ。

 

個人的には健康的で色黒の方が好みな私ですが←どうでもいい

宝塚のザ・プリセンスな役を演じるには、

色白ってすごーーーーく得なんだな、と彼女を見て改めて学びました。

 

そう、どれだけ学年が上がろうとプリンセス感を失わなかったのは、

スタイルや芝居心だけでなく、その幸薄なオーラと色白さも、

だいぶ加点されていたんじゃないかと思うんですよね。

 

顔立ち的にキリっとした強い女性像がよく似合うのに、

『グレート・ギャツビー』デイジーのような、

色んな意味でアホな女性像が似合っちゃうのが、彼女の強みでしたし、

それが月城かなととハマる要因の1つだったように思います。

 

そして唯一無二のダンス力も絶品でしたね。

『出島小宇宙戦争』のフィナーレなんて圧巻の一言なのですが、

月城かなとがダンスが不得手だからか、

トップ就任後はめっきり封印モードになってしまい寂しかったです。

 

結果的に月組のヒロイン枠を独占し、

最後は人気者の相手役を射止めて任期5作でフィニッシュと、

とんでもなく強いスター人生を歩んだ彼女。

 

月城かなとがあっさり辞めることで、

なんだか彼女もあっさり辞めるような感覚があって

後世からは「月組復興の立役者の1人」みたいな扱いになるであろうことも含め、

なんとも強運の持ち主だなと思うのでした。

 

さよなら、月城かなと。

 

そして、月城かなと。

勿体ない…勿体なさ過ぎるよ…。

 

もちろん、宝塚のトップスターでいることなんて、

長い人生の中のほんの一部分かもしれないけれど、

それでも宝塚愛好家として言わせて下さい、勿体な過ぎると…。

 

古き良き男役像を余すところなく具現化したような

顔立ち、スタイル、声、歌、そしてその存在感は、本当に唯一無二。

特にその芝居力は圧倒的で、

観るものを惹き込む謎のパワーがありました。

 

長き混迷の淵で彷徨っていた月組を、

「芝居の組」として見事に復興。

だけどあっさり5作で退団してしまうのは、

何とも雪組育ち(壮一帆チルドレン)らしい引き際です。

 

個人的に思う彼女の一番の魅力は、

素の性格が「ひょうきん」なことですかね。

言動が面白くないですか?彼女。

 

独特な間合いで面白言動を放つというか。

別にガツガツ喋るわけでもボケ倒すわけでもなく、

あくまで「ひょうきん」というのが、実に古き良きな人柄ですよね。笑

 

まだまだ活躍する姿を観たかったですし、

1回くらい海乃美月じゃない相手役で芝居を観たかったですが、

けど海乃美月で貫いたのは彼女の意思っぽいですし、

どこか体調(腰?)が悪そうな雰囲気もあり、

ここが限界だったのかな、と勝手に納得させています。

 

良く出来た物語

 

振り返ると、『今夜、ロマンス劇場で』という話題作でお披露目、

一本物『グレート・ギャツビー』や、

漫画原作、ブロードウェイの新作を経て、

マサツカ作品で退団という、なんと見事なトップロードなのでしょう!!

 

そして、退団日が7月7日なんですね…。

月に帰る日、そして『星逢一夜』の七夕か…。

凄く良く出来た物語ですこと。

 

そんな美し過ぎるスター人生を観られて、

私は大変満足でございます。

 

月組トップという重責を務めあげた2人に、改めて祝福を!!

新たななステージが幸多からんことを祈っております。

 

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コメント

  1. ヒルトップのうさぎ より:

    おひさしぶり・・・です。
    いいカップルだったということを、改めて感じました(さすが、の視点のブログと、感服)くらげちゃんは、いい娘役(トップスター)だったのですねぇ。れいこさんが、なんで好かれている(いやな記事を見たことないし~~)の『かなぁ、と』、ふしぎ(?)でしたが。パートナーがよかったのですね。
    くらげちゃんのお役に関しては、物足りないようなときもありましたが(笑)今の月組が「ふつーに」公演してくれているのは、怒涛のような中傷雑誌ネタや過激な「見出し」を書いて来るオジサマブロガー(いえ、うさぎより年下と、お見受けしますけれど)読まないし(笑)での、厳しい風にあてられているほかの組のあいだで・・・・ホッとする存在だったと思います。
    星担、宙担(熱心ではないけれど)のうさぎには、ありがたい現在の月組でした。お疲れさまでした、新しい人生が、待っていることでしょう。脱兎

  2. 琳音 より:

    はじめまして。いつも楽しく拝読しております、海乃美月さんのファンです。餞別記事にしてくださってありがとうございます!蒼汰さんの文章は冷静かつ宝塚を愛するからこその分析だったと感じているので、海乃さんを嫌ってるなどと思ったことはありませんでした。過去に中長期で就任されたトップさんは1〜2度相手役が変わっているので、分析されている内容は至極的を得ていたと思います。予想は予想ですから、これからも観劇の感想や人事考察等楽しみに読ませて頂きます。
    結果的に添い遂げ、サヨナラショーは冠がつかずとも月城さんから愛情たっぷり3曲も贈られて、組子に囲まれ大団円フィナーレではなく2ショットで終わる異例の演出に、仰る通り海乃さんが相手役であることへのトップさんの強い意思を感じましたね。贔屓が幸せそうだったので何よりでした。
    かつて月組が代替わりした頃、蒼汰さんが仰っていた組への願いが少しでも実現していたらいいなーと密かに思っていましたが、月城体制による芝居の月組の成功を喜ばれていて嬉しかったです(大昔の事なのに蒸し返してしまいすみません)。
    長らく宝塚から離れておりフリューゲル/万華鏡からしか応援出来なかったクチでしたので、こちらのブログで今の宝塚の情勢や各組の若手スターさんを知るなど、色々勉強させていただきました。新体制の月組をどのように語られるか、これからも楽しみにしております。

  3. YK より:

    いつも記事を楽しく拝見しております。
    月城海乃コンビはベタベタしないけどさり気ない気遣いのある大人の熟年カップルという感じで、アツアツ全盛の最近では珍しい大人な感じで良かったです。運良く千秋楽見れたのですがサラッとしてた(笑)あと管理人が海ちゃんのこと「特に好きじゃないけど、何故か月城さんより熱量高く語ってる」部分、個人的にツボでした!
    次の鳳月天紫コンビも大人感溢れるカップルのため、当面は宝塚の貴重な大人成分は月組が担ってくれるでしょう!楽しみです。
    これからも楽しい記事お待ちしております。

  4. あやこ より:

    推測ですが、ソウタ兄さんって前提として『全ジェンヌが好き』です、よね。(←私もです)その中で好みがあり、かつ、人気がある上級生ともなれば、安心して見ていられるので、強く愛を叫ばなくてもいいよね(←だから別格とか応援しちゃう)。
    美白美肌最強説は、彩風さんにも感じていました。こってりメイクや、個性的なヘアスタイルを、しっかり自分のものにする海乃さん、影の努力が素晴らしいのだなぁ、と。(小麦肌さんもステキなのですよ)
    そうそう、月城さんの『ぼやき』の上手さ、唸ってしまう。間の取り方、へへへ、とトボける可愛げ、あんな美人がやったらズルいー!
    お二人の今後も、美しい月光が照らされるといいですね。

    • masa 蒼汰 より:

      もう、おっしゃる通りです!!!!!!人を嫌いになるって、よっぽどのことがない限りならなくないですか?色んな個性、色んな思いがあってスターは舞台に立ってるわけで、それが私の趣向と合わず苦手と感じることがあったとしても、良い部分を探し出して応援するタイプなんで、基本的に「みんな好き」です。察して頂いてありがとうございます。笑

      • さとみ より:

        いつも興味深く拝見しております。雪組に軸を置いていたはずが前(というほどまだ空虚を満たせていません)体制の月組をこんなに好きになると思っておりませんでした。私も、月城さんの男役をもっと長く見ていたかったですが、ご本人は、前々体制の終わりに蒼汰さんが願われていたことを実現する使命を感じていて、さらに、男尊女卑な宝塚の風土を、今の時代に沿うように変えていきたかったのかなと思いました。きっと退団会見で海乃さんが一部の方々に叩かれていたことも耳に入っていたでしょうに、幕引きまで本当にクレバーな方でした。プレお披露目からずっとわくわくして、本当に楽しませていただいて、感謝でいっぱいです。願わくば退団後もお姿が見えるような活動していただきたいと思ってしまいますが、とにかく今後の人生が幸せいっぱいでありますようにと、私も、自分以上に月城さんはじめ退団者の皆様の幸せを願っていたいと思います。

  5. こころ夫人 より:

    いつもたのしく、興味深く拝見しております。
    私も一度は、月城さんが別の娘役さんと組んでの姿がみたかった、です。
    善し悪しは好みも含め様々なんでしょうけど、代々の月体制の中て育った海乃さんを、月城さんが連れ去ってくれたものと思っています。男前っ。
    それでこそ、新体制であるのか、も。
    鳳月さんと天紫さんコンビ、楽しみです。

  6. おさかな より:

    蒼汰さん

    何だかまだ月城さんが卒業された実感がなく……ちなじゅりお披露目までは実感わかないかもです……。

    他の相手役さんも見たかったと思っていましたが、結論「同時就任&退団」からしか得られないものもあるなぁと。それくらい退団発表からの数ヶ月間、れこうみコンビが素敵でした。千秋楽、海乃さんの「月組トップ娘役」としての立ち振る舞いと挨拶に感動し、月組のプリンセスがいなくなる寂しさを急に感じてしまいました。
    (そして舞空さん単独退団に対し改めてダメージ負いました…コンビ推しな訳じゃないと思ってたんですけどね…)

  7. ベルばら当たるかな〜 より:

    月組ファンで、無事千秋楽を迎えてホッとしています。

    97期は、予科時代にきっと96期問題の影響を受けたせいか、基本みんな大人しめですよね。。98期がのびのびしているのは、97期の努力もあると思います。(全て推測ですが)
    うみちゃんはもっと奥の面を見せてほしいなぁと思いつつ、退団してしまったけど、ひとこちゃんはこれからどんどん素敵な面を見せてほしいなと思います。

  8. より:

    千秋楽からもう1週間ですね。
    なんやかやと月組は別箱以外の東京公演は全て観てる事に最近、気がつきました。
    月城さんのお芝居大好きでした。退団公演になってから終わりが見えたからか?
    面白い発言も増えていたように思います。
    カラッとした素直な発言と言ったほうが良いのかな?と当時に頭が良いなとも
    思いました。そう言えば下級生の頃、スカステの番組で英語使ってましたよね?
    地頭が良いんだろうなと思います。
    月組を見事に立て直しましたね。最後に海乃さんへの想いもよく分かりました。
    周りの人がちゃんと立ててこその自分だと思ってやって来られたのが、
    今の月組に現れてるなとも。「大好きです!」みたいな退団者の言葉がなくても
    組子からの尊敬やその想いが伝わるトップさんでした。
    私ももう少し観ていたかったです。が、本人が決められた事。
    これからの人生に幸多かれ!