求む!!『アナスタシア』の大劇場再演!!

 

実は私、宙組公演『アナスタシア』が結構お気に入り。

どれくらい気に入っているかと言うと、

Blu-rayとCDをどちらも購入しちゃったくらいです。

(ちなみにダブル購入は雪組『ファントム』以来。)

 

改めて声を大にして言いたいのは、

この作品をこのまま埋もれさせてしまうのは勿体ない!!ということ。

 

やりましょう、大劇場での再演を!!

 

『アナスタシア』再演を求むワケ

 

この『アナスタシア』という作品、

宝塚との親和性が実に高いと思います。

 

アナスタシアの意味は「再生」。

ワルになり切れてない主人公が良心を再生する物語かつ、

実はプリセンスだったヒロインが記憶を再生する物語。

 

分かりやすいハッピーエンドで歌も名曲ぞろい、

衣装もゴージャスで舞台演出含め見栄え抜群。

 

あと、登場人物が普遍的であることも大きいかな。

『ポーの一族』『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』のように

トップスターありきで再演が難しい(人を選びそう)な作品ではなく、

意外と誰でもハマるし、良い意味でスターの個性が出せそうですよね。

 

そして何より、この名作がコロナの影響で、

あまり多くの人にご覧頂けていないのが非常に勿体ないと思うのです。

 

私は東京で複数回見ましたが、

平日だと東京ですら空席がチョコチョコありました。

 

そしてコロナの影響で宝塚お得意の人海戦術が取れなかったのも勿体ない…。

群衆芝居が多い作品ですので、人が少ないと物足りなく感じたのですよね。

(映像で見るとそう感じさせないから凄いですが。)

 

改めて、キャストも客席も超満員な、

完璧なバージョンでの大劇場公演を見たいなぁと、

映像で見返す度に思います。

 

再演にあたっての個人的要望

 

ただし、そのまま再演するのは気がかり、というか、

改善した方が良いのでは?と一個人として思う箇所が色々ありまして。

 

全体的に説明不足、場面不足、表現が海外翻訳的で変、

という根本的なところからツッコミたいのですが、笑

まずはグレブの人物像ね。

 

彼の父は皇帝一家を銃殺した、のちに自身を蔑み自殺した、だけど父は間違ったことをしていないと思うし、父のような立派な軍人になりたいと思った、だから皇女が生き延びていたとしたら「父の失敗」であるからして、俺は父の代わりに完遂させねばならない、けれどアーニャに不思議な感情を抱いてしまったし、それを打ち消すように彼女に銃を向けたけれども、最後は皇女としての誇りたい高潔さに心打たれて銃を下ろした。

 

…という人物像だと(たぶん)思うのですが、

正直、初見だと分かり辛くないですか?

 

人物像の構築は、ロマノフの幻影を追う物語の、

そしてアナスタシアを巡る三角関係のキモになるわけですから、

上手く表現を整理整頓して欲しいものです。

 

 

そして個人的に絶対演出して欲しいと思うのは、

幼少期のディミトリとアナスタシアがパレードの群衆の中で出会ってる場面

実際に舞台上で再現すべきだと思いますよ、私は!!

 

歌いだしで二人が銀橋に出て来くれば

後ろのホテルの一室をパレードの群衆に変えることが出来るし、

そうすれば幼少期アナスタシア(と王族チームも?)の出番が一つ増え、

幼少期ディミトリという役も一つ増えて2倍お得だと思うんだけどなぁ。

 

 

あとは一番の問題点として、役が少な過ぎること!!

主要男役がディミトリ、グレブ、ヴラドしか居なくて、

あとは女性役としてアナスタシアとリリーとマリア皇太后だけ。

 

これに関しては、別格役を路線に引き戻すしかないかなと思います。

例えば同じ役が少ない一本物の代表して『ファントム』なんかは、

最初はエリック、ジェラルド、シャンドン伯爵だけでしたけど、

途中からアラン・ショレが役替わり込みの路線役に変わりましたよね。

 

ってことで『アナスタシア』の路線役を見返すと、

瑠風輝のニコライと紫藤りゅうのドアボーイが居ますが、

正直、どっちも弱い。

 

個人的には松風輝演じたレオポルド伯爵とか良いと思うんですけどね。

今回は見た目も意地も汚いおっさん役になってましたけど、

(元)イケメンな気取り屋にして出番を増やせば

あっという間に路線役になれそうな気が?

 

 

…とまぁ、素人ながら妄想が止まりません。笑

再演を繰り返す度にブラッシュアップしていくのも宝塚の良いところですので、

是非いろいろと挑戦して欲しいと思います。

 

コロナが落ち着いたら再演して欲しい

 

皆さんは過去の公演を映像で見ながら、

今のスターに置き換えて楽しむことはありませんか?

私はバリバリします。笑

 

ってことで、個人的には雪組で再演したら面白いのになぁと

勝手に妄想して遊んでいます。「雪」組だし?(小声)

ちなみにその場合だと彩風咲奈×夢白あや×朝美絢になりますかね。

(別に朝月希和に辞めて欲しいとかいう話じゃないですよ?念のため。)

 

『アナスタシア』はブロードウェイ作品ですので、

たぶん版権料が物凄く高い。

 

しかも今回はコロナの影響で回収し切れてないでしょうから、

(なので少しでも思い円盤を買ったわけですが、)

もし再演するなら今以上にもっと落ち着いた頃でしょう。

梅芸の方とも合わせ、いつか絶対にリベンジして欲しいなと思います。

 

 

こっから蛇足。

過去に『神々の土地』の聖地巡りをした(in ロシア)という記事をまとめましたが、

 

真風涼帆演じたフェリックス・ユスポフ邸宅として訪れた場所が、

ディミトリとアーニャが初めて会った場所として使われていて、

観劇した当時、マジでビックリしました。

 

ってことでユスポフ邸宅の写真を追加でアップ。

 

 

 

 

↑最後の建物内ホールなんて舞台セットそのままって感じですよね。

 

この椅子にディミトリたちが座っていたり、

アーニャが過去を思い出す視線の先だったりしたのかなと思うと、

ちょっぴりワクワクしませんか?

 

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コメント

  1. 夜空の より:

    私はお芝居苦手組ですが、これは最後まで眠らずに見れました!
    まどかちゃん、貫禄ついてこれからもっと花開くんだなぁと思っていたらホントに花組へ。(笑)
    再演といえば、古いけどハイパーステージのショーが見たい。
    ジャングルでの踊る場面が見たい。
    シトラスの風ばっかりではなくやってほしい・・・。

  2. ルイ より:

    こんにちは
    私もアナスタシア好きです!楽曲の好みでいくと宝塚で上演した海外ミュージカルのベスト3には入ります。(あとの2つはエリザベートとグランドホテル)私もこれは再演すべきだろうと思ってるのですが正直大劇場では厳しいかな?と思っています。おそらく海外ミュージカルって版権の都合?であまり改変したらいけないからキャラクターのバランス変えにくいのではないでしょうか?そうなるとやっぱり外箱でやるくらいがちょうどいいのかなと思いました。(外箱ならフィナーレ短めでもいいからその分時間本編に使えそうですし)
    とはいえいざ外箱で人数半分くらいの規模になってしまったのをみると寂しく思うのかもしれませんが…

  3. まちゃん より:

    アナスタシア再演大賛成です!

    というのも最初にあらすじを読んで「面白そう!観に行きたい!」と思い、梅芸版も観るつもりだったのに、コロナの為にどちらも断念。でもどうしても諦められなくて初めてBlu-rayを買った宝塚作品だからです。

    ディミトリは普遍的な主人公像でトップスターそれぞれの個性を楽しめそうですね!衣装もシンプルだけどカッコいいものが多く、色んなトップさんのバージョンが見てみたいです。
    逆にアーニャは少女マンガ的ヒロインだと思っているので、若い娘役のほうが(自分には)ハマりそうな気がしています。想像が捗りますね笑

    アナスタシアのリベンジチャンスが欲しいです!笑

  4. より:

    ユスポフ邸!!すごい豪華ですね!神々の土地では堂々たる家主だったのに、アナスタシアではけったいな屋敷とか思ってそうなディミトリ真風の変わり身がおかしかったです。
    彩風さんもディミトリ似合いそうですね。宝塚版ではディミトリの曲を増やしたとはいえ、やはりヒロインの比重が大きくて宝塚にはあまりハマらないのかなあと思ったのですが、ヒロインが星風まどかじゃなければもっとディミトリの存在感が出て、宝塚的になるかもしれませんね。(アナスタシアの星風はもはやヒロインというより主人公に見えたので…。)
    パレード回想、いいですねえ!見たいです。私はグレブとディミトリの直接対決があったらなーと思います。

    朝美さんの目の話、とりあげてくださってありがとうございました。嬉しかったです。
    また緊急事態宣言が出るようで、月組公演がどうなるか心配ですが、無事に幕が上がるといいですね。

  5. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    ユスポフ邸の貴重な写真をありがとうございます。革命がおきた理由がわかりました(笑)ディミトリ、こんなところに住み着いていたんですね。泥棒プリンスどころか、何気にサンクトペテルブルグの裏社会の帝王だったのでは(笑)

    「アナスタシア」、ポストエリザ、ポストロミジュリになる財産として育ててほしい演目ですよね。正直エリザベートもシシィ役者を選ぶ演目ですし、楽曲も21世紀の音楽を聴きなれてきた観客には、だんだん前衛味が薄れて昭和歌謡的なノスタルジック風味を帯びてきた気が・・・

    これは柴田作品にも言えて、脚本よりも寺田メロディのほうが先に古びてきている気がするんですよね。いい曲と思うけれど「昭和の名曲」なんだよなあ。「ヴェネツィアの紋章」再演も楽曲が総とっかえでしたし。

    「アナスタシア」も、再演するなら、新曲が欲しいですね。既存曲も名曲ぞろいなんですけど、全体にアナスタシアとディミトリの心理を反映した、曲の展開が行きつ戻りつ、さぐりさぐり、という感じのものが多くて。それはそれでいいんですけど、もっとストレートににパーンとアピールするキラーチューンが欲しいなあ。

  6. あやこ より:

    お待ち下さい、公演プログラムひっぱりだします笑。
    やはり、キャスト少ない問題ですよね。グレブ父&ヤンググレブをさくっと登場させる、警察組織のアナザーストーリーを描く、実はバレエ団にキーパーソンがいる(何の?笑)。
    映像の魅せ方や、ダンスシーンの構成変更で、マイナーチェンジもできそう。なんせ楽曲が素敵なので、生演奏で聴きたいですよね。。。(休演明け以後、指揮の先生方はもちろん、オケの皆さん、気合いが増してます絶対に。花組千秋楽、フォーエバータカラヅカってあんなに激しいビートだったか?と耳を疑いました笑)
    アナスタシア・オーシャンズ11・黒い瞳。シュッとスーツ&こってりロシアものの真風作品は、彩風朝美でも見たい演目が多いです。

  7. みほさん より:

    初めてコメントします。いつも楽しませていただいてます。
    昨年、大劇場で唯一観劇したのがアナスタシア。素晴らしいストーリー、楽曲のはもちろん、真風さんのキラキラぶりに登場した瞬間から感動でした。
    コロナ禍も淡々と生活してきましたが、涙が溢れ、こんなにキラキラに飢えていたのかと気づかされました。やっぱり宝塚は素晴らしいですね。

    アナスタシアの再演、ぜひお願いしたいですね。
    真風さんのディミトリ最高でしたが、このスターは似合う、似合わないとか、つい想像してしまいますよね。
    レオポルド伯爵を路線の役にとはいいアイデアですね、パリス伯爵的な感じになるのかな?

  8. AKKO より:

    アナスタシア・・私はイマイチ嵌りませんでした。アナスタシアが強い女性すぎて(記憶を無くして一人で生きてきたのであたりまえですが)、それどウラドがお茶らけキャラだったのが一番残念でした。革命政府の軍人なら、もうちょっと強面の方が説得力あるように思えたので。怖い人間だけど、アナスタシアとかかわることで人柄が変わる、みたいな。

    雪組での再演、いいですね~^^ あーさはウラドでしょうか。芹香さんとは違った雰囲気になりそうですよね。お茶らけキャラではなさそうな。
    朝月さんはマリア皇太后かリリーとか似合いそうですね。でもやはりトップコンビはがっつり組んで欲しいですが。

    私もディミトリたちが住んでいた屋敷がユスポフ邸というのには受けました。
    屋敷の写真、豪華ですね~神々の土地でも、ユスポフ伯爵は皇帝一家より金持ち、なんてセリフがありましたよね。

    海外ミュージカルによっては、演出も本家でないといけない(レミゼなど)という作品がありますが、アナスタシアはどうでしょうね。まぁ版権元との協議次第では再演ありかもしれませんが。
    でもやはりアメリカはフランスやウィーンに比べると厳しそうな気もしますね。

  9. メイ より:

    初めてコメントします。
    私は去年の夏頃に宝塚にハマった新参者で、劇場での初観劇はアナスタシアでした。2年前に1年間サンクトペテルブルクに留学していたので背景がペテルブルクのどの辺りなのか考えたりロシアのジョークで笑ったりと違う角度から楽しんでいました。神々の土地はアナスタシアの前日譚的作品ですが、1年住んでいた身から考えるとロシア「らしさ」がより強いのは神々の土地だと思います。神々の土地は私が本当に初めて見た宝塚作品で、特に登場人物のセリフやラスプーチンの祈祷の場面の小道具のイコンなど私がペテルブルクで見たものがほぼ完全に再現されていて、スマホの小さい画面で見ながら感激しました。(アナスタシアと神々の土地それぞれの感想は添付した私の観劇記録に詳しく書いたのでそちらで)
    アナスタシアは良い意味で固定された演者のイメージがついていない作品なので彩風さん率いる雪組でも見てみたいと思います。私は朝美さんのファンで、朝美さんがロシア人を演じるのを劇場で見るのが夢なので実現したらとても嬉しいです。

  10. MS より:

    やっと忘れかけてたのに、また思い出して切なくなってしまう(笑)あのコロナ禍で一体何公演観劇した事でしょう。席が空いているのでどんどん追加してしまって、えらいことになってました。
    確かに、ウエクミだったら、後ろか上で子供時代が演じられていたでしょうね。
    サンクトペテルブルク、300年前にロマノフ王朝第5代皇帝のピョートル大帝がヨーロッパを真似て作った人工都市。この歳になると行きたい国は大概行ったのですが、ロシアだけは行けてません。マリア皇太后が過ごしていた今のエルミタージュ美術館、ネヴァ川、いいですね、行きたいです。ユスポフ邸宅なんて、羨ましいの最上級です!
    池田理代子さんのオルフェウスの窓にも、ラスプーチンを暗殺するユスーポフ侯爵という人が出てくるのですが、だいぶ脚色してあります。
    次にアナスタシアが上演されるまでには行きたいですねー。ネヴァ川には300とも400とも言われる橋がかかってるそうですが、橋の前で記念撮影するのが夢です。(アレキサンドル3世橋はパリでしたが)
    とりあえず、またマカロン振って忘れてきます!

  11. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    「アナスタシア」、素敵でした。
    特にバレエ鑑賞シーンは、バレエダンサー達と観客側メンバーと、どちらも気になり眼が追いつかず、焦りました。
    宙組で出演予定だった夢白さんが、雪組再演でアーニャ役って、よいですね。
    寿さんのマリア皇太后役が、はまり役すぎて、誰になるかな、って悩みそう…。