宝塚歌劇団史上最大のヒット作である『ベルサイユのばら』。
1974年の初演以来繰り返し上演されてきた、宝塚の代名詞的作品です。
が、最後の上演が100周年記念の2013~2014年。
間もなく10年が経とうとしていますので、
観劇経験の無いライトファンも増えてきたことと思います。
かくいう私もその一人で、映像すら2001年以降のベルばらしか見たことがありません。(小声)
宝塚ファンの端くれとして「ベルばら」を嗜もうにも、
作品が多過ぎて何がなんだか分からない…、そんな方のために、
私が座学でまとめたライトベルばら論について綴っていきます。
2つの『ベルサイユのばら』と登場人物
まず大前提として、宝塚版『ベルサイユのばら』には、
大きく分けて2種類のパターンが存在します。
①トップスターがオスカルを演じるバージョン
(『オスカル編』『オスカルとアンドレ編』/以下オスアン編)
②トップスターがフェルゼンを演じるバージョン
(『フェルゼン編』『フェルゼンとマリーアントワネット編』/以下フェルマリ編)
そして、それ以外にも2008~2009年に上演された外伝シリーズ、
すなわち魅力的な脇役を主役に据えたバージョンもありますが、
(ジェローデル編、アラン編、ベルナール編、アンドレ編/通称:呪いのどんぐり編)
基本的に大劇場で上演されるのは、上記2バージョンのどちらかです。
話の筋は原作『ベルサイユのばら』をなぞっていきますので、
物語の展開はほぼ一緒、ですが主要人物が違うため、
2時間半の公演時間に合わせ切り取られる場面が変わってくる、という感じ。
なお、主要人物の重要度が作品によって変わるため、
その結果、番手比重が変わってくるという現象も起きます。
【主要4役】
■オスカル:将軍の娘で男装の麗人。アントワネットの元側近で衛兵隊長。フェルゼンが好き。
■アンドレ:オスカルの幼馴染。実は失明寸前。オスカルを愛している。
■マリー・アントワネット:薔薇の如きフランス王妃。フェルゼンを愛している。
■フェルゼン:スウェーデン貴族の青年。アントワネットを愛している。
【その他の登場人物】
■アラン:粗野な衛兵隊士。当初は女であるオスカルを馬鹿にするものの、後に敬うようになる。
■ジェロ―デル:オスカルの後任の近衛隊長。オスカルの婚約相手になりかける。
■ベルナール:新聞記者。貴族を憎んでいたが、オスカルのことは信頼している。
■ロザリー:オスカルに憧れる平民の娘でベルナールの妻。囚われたアントワネットの世話をする。
■ルイ16世:錠前づくりと狩りにしか興味がないフランス国王。
■メルシー伯爵:オーストリアからともにやって来たアントワネットの後見人。
フェルゼン&フェルマリ編について
それでは、フェルゼン&フェルマリ編からまとめていきます。
まずは簡単なあらすじから。
【あらすじ】オーストリア皇女のマリー・アントワネットは、14歳の時にフランス王太子(後のルイ16世)の元に嫁ぐ。異国の地で一人孤独に生きる彼女は、スウェーデン貴族・フェルゼンとの不倫に心燃やしていた。道ならぬ恋に走る2人を、アントワネットの側近であるオスカルは諫める。しかし「お前は軍服を着ているうちに女の気持ちを忘れてしまった」と言い返され、フェルゼンにひそかに思いを寄せていたオスカルは深く傷つくのであった。ある日、フェルゼンの元にアントワネットの後見人・メルシー伯爵がやって来る。「アントワネットを思うなら身を引くように」と懇願され、事の重大さに気付いたフェルゼンは、愛を胸に秘めスウェーデンへと帰国した。
数ヶ月後、フェルゼンのもとに近衛隊長・ジェローデルが訪れる。オスカル率いる衛兵隊は暴動を鎮圧するためパリへの出動命令が下ったが、オスカルは自分の信念を貫き、国王の命に反し民衆と共に戦うことを選んだ。そして戦闘の最中、オスカルとアンドレは凶弾に倒れ死亡したこと、さらにバスティーユ牢獄が陥落し、王一家が幽閉されたことを告げる。フェルゼンは愛するアントワネットを救うべく、命がけでフランスへと急いだ。国王の処刑後、牢獄に囚われていたアントワネットだが、ついに処刑の日が決まる。アントワネットは最後の面会人・メルシー伯爵と昔を懐かしむ。するとそこへフェルゼンが現れ、脱獄の手筈を整えてあるとアントワネットに告げるが、アントワネットはそれを拒む。フェルゼンの絶叫がこだまする中、王家の誇りとフェルゼンへの愛を胸に、フランスの王妃らしく毅然として断頭台へと向かうのであった…。
フランスへのお輿入れに始まり「さようならフランス」で終わる、
まさにアントワネット一代記であるフェルゼン&フェルマリ編。
ただの思慮足らずの一人の少女が、
王妃としての自覚が処刑寸前についに芽生え、子供の頃の人形を抱きしめ、
「このお人形が私で、私がお人形だったのですね」は何度見ても泣けます…。
そんなアントワネット一代記でありながら、
それでも宝塚らしさを失わないのは、
あくまで2人の愛の物語にフォーカスされているからでしょう。
最後の「王妃さまあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」というフェルゼンの絶叫と、
大階段を断頭台への道筋に使うという衝撃の演出が見どころです。
番手的には、だいたい2番手がオスカル、
3番手がアンドレを演じることが多いのですが、
2幕目早々に2人とも死んでしまい、以後全く出てこないパターンも多いです。
オスカル&オスアン編について
続いて、オスカル&オスアン編です。
こちらもまずは簡単なあらすじから。
【あらすじ】貴族出身のオスカルは、世継ぎの生まれぬ父親によって、女でありながら男として育てられてきた。ある日、オスカルの乳母・マロングラッセの孫で平民出身のアンドレがジャルジェ家(オスカルの家)へ迎えられ、2人は兄弟のように育っていく。成人したオスカルは、アントワネットの側近かつ近衛隊長として活躍していたが、王宮での生活に嫌気が差し衛兵隊へ転属する。衛兵隊は貧困で荒んでおり、またオスカルを女だと馬鹿にし反抗的であった。しかし一番腕の立つ兵士・アランがオスカルを認めたことをきっかけに、徐々に団結していく。そして民衆の貧困を目の当たりにしたオスカルは、貴族の在り方に疑問を抱くようになった。
国民議会の閉鎖により、フランス国内の情勢は急速に悪化。平民の不満は頂点に達し、いつ貴族と争うことになってもおかしくない状況となっていく。そんな中、ついにオスカルは衛兵隊の指揮官として、民衆の暴動鎮圧のためパリ出動の先陣に立つことになる。今パリに行けば、生きて帰れるかわからない。出動前夜、オスカルはアンドレを自室に呼び、「私を抱け」と思いを吐露、二人はついに結ばれる。パリに向かったオスカルは、自分の信念に従い国王の名に反し、民衆と共に戦うことを選ぶ。戦闘の最中、目の前でアンドレが凶弾に倒れ、オスカルは涙を堪えながら戦闘に戻るが、ついにオスカルも撃たれてしまう。その時、国王派の象徴であるバスティーユ牢獄がついに陥落。民衆勝利の瞬間を見届けた後オスカルは息絶え、天国から迎えに来たアンドレと結ばれたのであった。
革命に散った2人の名も無き英雄たちの物語。
ご覧頂くと分かる通り、フェルゼン&フェルマリ編の途中までを描いています。
こちらのパターンの特徴は、トップコンビではなく、
トップと2番手スターという男役間での萌えを生む内容になっていることです。
オスカルとアンドレの愛の物語になっているがために、
フェルゼンとマリー・アントワネットはチョイ役もチョイ役、
むしろ、全く出てこないバージョンも有ります。
じゃあトップ娘役は何を演じるのかと言えば、
平民の娘かつ人妻のロザリーですよ?!ビックリ!!全然重要人物じゃない!!
そして3番手格は、腕っぷしの強いアランと、心優しきベルナール。
どちらも出番は少ないものの印象的な役どころで、
男役ファンには美味しく楽しめる作品となっています。
民衆と心を通わせ、自分の信念を貫き戦場に散っていく人生譚は、
大変ドラマティック、見ていて思いのほかアツくなりますよ!!
My「Best of ベルばら」をご紹介
実は、宝塚版ベルばらには致命的な点があります。
それは再演を繰り返す度にスーパー改悪していく、ということです。
特に2013年雪組フェルゼン編、2014年宙組オスカル編は相当なもので、
話題性のために新シーンを入れた結果、大切な場面を全カット、
これにより話の辻褄が合わない、キャラ説明もされないため「君は誰?」祭りで
舞台作品として体を成していないという有様。
これまで色んなバージョンが制作されてきましたけれど、
この場面は良いのになぜあの場面を入れない?が常にあって、
完璧なベルばらは存在しない説すらあります。笑
そんな中での個人的「Best of ベルばら」は…。
2001年宙組フェルマリ編(和央ようか&花總まり)と、
2013年月組オスアン編(龍真咲&愛希れいか)かな。
2001年宙組版は、もう花總アントワネットありきの作品です。笑
植田歌舞伎があそこまで似合う女帝様、
その溢れんばかりの気品は一見の価値有りです!!
そしてフェルゼン和央も負けない程美しく、
2人の愛の物語として、唯一過不足なく成立している作品だと思います。
2013年月組版は、意外や意外これが素直に面白くて、
新場面も比較的すんなり話の筋に馴染んでいし、
たまにセリフが滅茶苦茶ですが物語として整合性も比較的取れていて、
100周年ベルばら唯一の成功品じゃないかと思っています。
また、他組トップ特出版の方が龍真咲のクセが抑え気味になっていて、
とても見易いと先月のスカステ特集を見ていて思いました。笑
どちらもスカステで比較的放送している作品、
気になった方は是非チェックしてみてください!!
2001年宙組版は来月NHK高画質放送がありますよ!!(宣伝)
『ベルサイユのばら』誕生50周年に寄せて
宝塚の金字塔たる『ベルサイユのばら』は、
アニバーサリーイヤーにしか公演しないと公言されていますが、
間もなく誕生50周年を迎えるため、再演予想をしている人が多い様子。
本当に再演するかしないかは分かりませんが、
ヅカファンとしてはベルばらは一つの教養に近いもの。
確かに演出は古臭く、「宝塚歌舞伎」と揶揄される程の独特なセリフ回しは、
海外ミュージカル慣れしている現代のファンは抵抗があるかもしれませんが、
「ザッツ宝塚!!」という世界観は、やはりお見事なんですよねぇ。
来たる日に備え、是非皆さんも色々と見比べて、
自分の好きなベルばら探しをしてみて下さい!!
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コメント
こんばんわ!今回も面白い内容で、すらすら読めました。流石です!
ところで、ベルばらと言えば親子二代で宝塚を観劇していると確実に好みが分かれる演目だと私は思っております。母は、榛名由梨さんのオスカルが至高だと言っているのですが…私は、花總まりさんのマリーアントワネットと和央ようかさんのフェルゼンが忘れられませんね…結局は、雛鳥が親鳥を覚えるが如く初めて見たベルばらが、やはり最高ですよ…ベルばらってだけでテンション上がりますしね…舞台セットの豪華な事、電飾もキラキラしてて本当に夢の世界ですよ。ぜひまた、大劇場で拝見したいものです…
いつも楽しく、拝見しております。
今回の特別企画、改めて学ばせていただきました。
ウン十年前、原作ファンの女子がクラスに数名いて、よく皆で放課後に読んでいました。祖母や叔母が歌劇で観ていたとは、当時はつゆ知らずで…。
原作の人物の瞳の中に描かれていた星が、私の目に入ってきたかのように、タカラジェンヌや舞台もキラキラ眩しくて、異空間に迷い混んだようで夢心地だった、というのが初「ベルばら」観劇の思い出です。
叔母に連れられて観劇したのに、どの組だったのか叔母も覚えておらず、プログラムは今も祖母宅の何処にある、らしいです。
「ベルばら」再演は、今さらのような気もなくないですが、やはり少し期待してしまいます…。やるなら、どこの組?でしょうか…。
子供のころ第一次ベルばらブームを知っているので、思わず出てきてしまいました。一時は上演されすぎて、「愛あればこそ」を聞くだけで食傷したものです。だから適度に間隔をあけて上演するのがいいのですが、確かに今の時代には合わないようですね。
「再演を繰り返す度にスーパー改悪していく」正に名言!
その時々のスターさんに見せ場をという思いからなのでしょうが、原作にない場面を作ったり(フェルゼンのスウェーデン脱出の場とか、大浦さんのダンスは本当に素敵でしたが)、多くの人に役を与えるためオスカルフェルゼン贔屓の夫人や令嬢たちが延々喋る場面を作ったり(あれは初期のころは大ベテランのお姉様方がしっかり場面を作れたからこそ成立していた)、もっと本筋に集中してと思います。
1975年頃は上原まりさんや高宮沙千さんなどトップ娘役が大人ぽかったので、オスカルとアンドレ編でもアントワネットをされています。今のトップコンビだとバランス的にちょっと難しいでしょうが、個人的には、まどかちゃんにがんばってもらって、アントワネット役をしてもらって、二人の女性の対照的な生き方を花組で見てみたいですが。柚香さん水美さんなら同期で切磋琢磨して成長してきたのがリアルオスアンなので。
ちなみに、当時は原作ベルばらを知っている人が多かったので、1975年版はオスカルがドレス姿で匿名でフェルゼンと舞踏会で踊る場から芝居本編は始まっていたと記憶しています。原作どおりオダリスク風ドレスにしていただけるなら、また見てみたい思いもあります。
また、この1975年版では、ロザリーが母の仇とポリニャック夫人を狙うが、ポリニャック夫人が実の母とわかり、恨めしいと思いながらも恋しい思いも抑えられないという場面もあり、今よりもロザリーの役が大きかったなど、ごく初期の作品も機会があれば見ていただきたいです。特に、アントワネットお嫁入の馬車の場面の北原千琴さん(1974年版のはず)は最高に可愛かった!
いつも楽しく拝見しております。
私は宝塚を観始めたのが2010年頃からなので、ベルばらを生で観劇したのは月組まさみりのオスアン編と雪組壮さんのフェルゼン編くらいなのですが、もう当面観たくは無いかなぁ…というのが本音ですね。笑
今後どうしても演るのなら全ツとかだけにしてほしい…
やっぱり演出が受け付けられない
確かにお衣装やビジュアルは華やかで素敵ですが、盆もセリも全く使わないから場面転換の度にガタゴトガタゴトを聞かされつつ、紋章入りカーテン前で説明台詞やらしょうもない会話…の連続っていうのを本当どうにかしてほしいです笑
様式美とやらも、個人的には古臭さしか感じられず
他の再演ものはそんなふうに思わないんですけどね
根本的に演出を変えようにも、
植爺がいる間は難しいんですかね?
でも近々演るんですかね?
彩風フェルゼンは思い出再演枠になりそうだし、夢白ちゃんもアントワネット似合いそうだから、もしこれから演るなら雪組かなぁ…
なんだか愚痴ってばかりになってしまってすみません
ベルばらという作品自体は大好きです。ただ宝塚版はお腹いっぱい。笑
皆さんの意見も気になります!
各種あふれるベルばらをすっきり整理してくださってありがとうございます!
なんと私、十代の頃に初演シリーズを見ております。
(月花はテレビで、雪星月は旧東京宝塚劇場で。)
もともと原作漫画のファンで「オスカル様を生身の人間がやるの?」の驚きから恐る恐る宝塚を見て、初風諄の歌声、王妃の気品と威厳に打たれました。
いまだに「青きド~ナ~ウ~の~~岸辺に~」は初風さんが最高だったと思っています。
(それ以後ではやっぱり花總さんがベストですね!)
「再演のたびに改悪」まったく同感です。
初演は2本立て公演でしたがシンプルにまとまっていて、オスカル・アントワネット・フェルゼンのバランスが原作に沿っていました。
次作が榛名×安奈のためにオスアン編に(雪組が汀×麻実で続演)。その次は鳳×退団する初風のためにフェルマリ編に。
番手事情に脚本を合わせ継ぎはぎを重ねていくのは初演シリーズから始まっていましたね。
その後のベルばらはスカステで見るのみですが、フェルマリ編とオスアン編の分離、番手優先のやり方が改悪の根源のように思えます。
もしも50周年で上演されるのなら分離編の再演ではなく、別の先生の脚本・演出で全くの新作として上演してくれないかなぁ~と妄想しています。作品の原点である3人の関係性をしっかり描いた壮大な物語を、きらびやかな宝塚の世界で観たいです。
蒼汰さん、ベルばらごらんになったことないんですね!
確かに、最後に観た舞台の記憶、かなり怪しいです…
各組特出版は、某トップさんがセリフを言う相手を間違えて話題になっていたことは思い出しました!
しかし、100周年の頃は、贔屓組で上演が決まると「次は、うちが“ヘルばら“だから…」とため息で話し合っていたくらい、ファンの間では公演前から駄作認定されていたことも確かです。
次回以降、演出家チェンジ必須!
蒼汰さんは、どの組で見たいですか?
やはり、夢白さんアントワネットですかね?(ニヤリ)
今の花組でオスカル編なら連日大入りかも(娘トップの役については一旦保留で)。
(荒れないようこの辺で。)
と、駄作と分かっていながらも、妄想止まぬファンたちは、結局なんだかんだ楽しんでしまうんですよね。
次の周年、期待することにします!
老婆心ながら、気になるので、補足させていただきます。
ロザリーは、平民ではありません。育ての親は平民ですが、産みの母は、貴族のポリニャック夫人です。このエピソードは、原作では丁寧に描かれていますし、初演の次に上演された花組の『オスカル&アンドレ』版では、馬車に轢かれたロザリーの母親が死ぬ間際に「お前の本当の親は…」と言い残します。
そして、ロザリーは産みの母を探しにベルサイユに来て、さ迷うちに過ってジャルジェ夫人を親の仇として殺そうとします。
馬車でロザリーの母を轢いたのは実はポリニャック夫人で、「文句があればベルサイユにいらっしゃい」と捨て台詞を言います。
その流れのロザリーとオスカルの出逢い、そして、ロザリーはオスカルが好きになります。
まあ、ロザリーだけでもストーリーは出来ますから、いかに『ベルサイユのばら』が素晴らしい作品か分かりますよね。
余談ですが、ジャンヌという悪女は、ロザリーの姉です。血の繋がりはありません。ジャンヌは貴族に憧れて家を出て悪の道に入ります。
ですから、宝塚ではトップ娘役、2番手娘役が演じるのです。
敵役のポリニャック夫人、ジャンヌはとても美味しい役です。
『ベルサイユのばら』は漫画界の大河ドラマだと私は思います。
すみません、語ってしまいました。
平成以降のベルばらにはポリニャック夫人が登場しないので、このエピソードをご存知ない方が多いようです。
再演があるなら、一度、原点に戻り、昭和バージョンをリメイクして欲しいと願います。
ほーーーーーーー勉強になりました。一応原作読んでいたはずなのに完全に忘れてましたね(wikiにて確認…すいません)。
改めて時代によって宝塚ベルばらの上演内容って全然違うんだなって思いました。果たして再演するならどうなるか…。
たねさんが書かれている初演の次の花組の「オスカルアンドレ編」、は、再演を重ねる中一度も再演されていませんが、良くできたバージョンだったなあと今でも思います。
オスカルがロザリーに宮廷作法を教え、貴族の令嬢に仕立て上げる過程がダンスで素敵に表現されていたことが忘れられませんし、このバージョンは、「オスカルアンドレ編」でありながら、アントワネットの見せ場である「マリーアントワネットはフランスの女王なのですから」の場面が唯一あるパターンなのですよね。また、アントワネット、オスカル、ロザリー、ジャンヌ、とそれぞれ異なる女性の生き方もよく描かれていたと思いますし、ポリニャック伯爵夫人も登場、ベルナールも「黒い騎士」として登場し、見せ場がありました。
全体的には一番よくまとまっていたかと。このバージョンを再演してほしいなあと思います。
和央さんのフェルゼンは、フェルゼンなのに、オスカルのようなスターブーツでずっと通していたところが個人的には違和感ありました。
アントワネットの牢獄場面は、平成星組の毬藻えりさんが儚さを出しており、大好きでした。
いつも興味深い投稿、楽しませていただいています。
とあるづかふぁんさんの仰る通り、My Firstベルばらが刷り込まれてますね。新しい物を純粋に楽しめる自分に戻りたい!と思ってしまいます笑
私の初めてのベルばらは、湖月わたるのフェルゼンでした。14歳のマリーアントワネットお輿入れの場面が丁寧に描かれているからこそ、メルシー伯爵との最後の面会は心が動かされます。
フェルゼンやオスカルのファン?のご婦人が『悶絶〜!』や『失神する〜!』などと絶叫する場面が衝撃的すぎましたが、最近のベルばらでは登場していないような、、、
100周年の壮さんフェルゼンの時は、早霧オスカル、未涼アンドレの今宵一夜の場面が話題になっていましたね。
来月の2001年宙組もぜひ視聴したいです。
こんにちは いつも興味深くブログを拝見しております。
私は初演ベルばら当時、地方に住んでいる小学生で、NHKの劇場中継で、ベルばらと宝塚を知り、そこからファン歴が始まりました。
ベルばらは、今の時代でも宝塚と相性の良い魅力的なコンテンツだと思っています。
でも、既に古典となったベルばらをこのまま上演するのは、やっぱり希望できません。
100周年の時のドンブラコみたいに周年イベントで名場面だけやるなら別ですが。
脚本や演出が時代に合わないということもありますが、当時とはジェンダー意識も大きく変わり、トップスター像も変化しました。
古典ベルばらを上演するには、アントワネット役者(歌舞伎で言えば立女形みたいな感じ)がおらず、トップスターもオスカル役者よりはフェルゼン役者が主流になったように感じます。(あくまで古典の基準ですよ。古典ベルばらのオスカルは根底に昭和の女感があって…)
忠臣蔵に仮名手本もあれば、元禄もあるように50年前のベルばらのリメイクではなく、原作から新たに物語を紡ぎ出した方が良いのではと思っています。劇場の舞台機構もフルに使い素敵なミュージカル作品に出来るのではと思います。
他の方が書かれたように、今の時代ならトップコンビがオスカルとアントワネットを演じても受け入れられるのではないかと思いますし、個人的にはそれを観てみたいですね。
ベルばら…大劇場で見たはずなのにメリーゴーランドみたいな馬に乗っていたことくらいしか記憶になく…
NHKBSでみた杜けあきさんのアンドレと一路真輝さんのオスカルがステキでした。
現役時代を知らないのが悔やまれます。
生観劇よりTVって。
池田理代子先生と紫苑ゆうさんのトークショーで最近ジャンヌが出ない、ジャンヌいいのに、というようなお話をされていたので再演があるならジャンヌも出て欲しいですね。
植田景子先生ならシンジ先生の機嫌を損ねることなくお耽美な演出にしてくださるかな。
野口先生や小柳先生ならソフィアコッポラのマリーアントワネットみたいなgirly演出で原田先生は真逆のゴリゴリに革命ストーリー?
確実に集客が見込める演目だから多少の冒険も許されるかと。
そして確実に集客が見込めるから今のご時世ですし再演は十分にありえると思います。
いろんな意味で覚悟して待ちたいです。
スミスです。いつも楽しく拝読しております。
いろんなmyベルばら、面白いですね!わたしは涼風&天海のオスアン編が1番好きです!オスアンの身長差、涼風オスカルの色気、天海アンドレの死に様、出番は少なくとも印象に残る麻乃ロザリーの可憐さ。(当時の娘役に関して色々あったようですが。)忘れられません。
フェルゼン編は蒼汰さんと同じく、和央&花總です。アントワネットがあんなに似合うのは、花總さん以外いないのではないでしょうか。気品漂うドレス姿、忘れられません。
ベルばらには賛否両論ありますね。もちろんわたしも植爺に思うところはありますが、節目にやる分にはわたしは有りかなと。これぞ宝塚と思わせてくれるほどの豪華絢爛の舞台、ぜひ見たいです!
あ、麻乃佳世さんはディアンヌでしたね!失礼致しました!
ジャルジェ家はオスカルの家です。
すいません、素で間違えました…。