月組『ピガール狂騒曲』キャスト別感想

先日の全体感想に続き、

キャスト別感想、さくさくまとめていきます!!

 

こちらは甘口、というか珠城政権月組のスター花盛りという感じだったので、

全体的に誉めそやしで参りたいと思います。笑

 

【全体感想はコチラから】

キャスト別さっくり感想

ジャック(ヴィクトール)/珠城りょう

 

全体感想編でも書きましたけれど、

体格が良く、THE・男役の風格漂うトップスターで、

かつ「真面目」な印象のある彼女が、

面白おかしく女性の役を演じるというメタ設定が魅力的でしたね。

 

どう見ても大柄な男性なのに、

今まで以上にわざと女の子っぽいくて、

ぶりっ子気味の「やめてくださーい!!」とか誤魔化す際の棒演技とか、

彼女の新たな魅力を引き出しているなと思いました。

 

他のキャストに全力で弄られる彼女を愛でる、という

まさかこんな楽しみ方があるとは思いもよらなかったですが、笑

彼女の本質って実はこういう可愛らしい人だと思っているので、

任期7作目にしてこんな役が演じられて楽しいんじゃないかなぁと。

 

そんなジャックを面白おかしく演じるからこそ、

爽やかイケメン王子様であるヴィクトールがより映え、

こちらもめちゃめちゃカッコ良かった!!

 

まさに1度に2度美味しいナイス役どころ。

退団目前にして良い役に、作品に出会えて良かったねーと

舞台を見ながらしみじみしちゃいました。笑

 

ガブリエル/美園さくら

 

こちらもやーーーっと彼女に合う役に出会えたなと感動!!

高慢なんだけど、知性が感じられる前衛的女性像という役どころですが、

本公演3作目にして自信を得たからか、歌も芝居も安定していました。

 

スタイルの良さを生かしたドレスの着こなしはもちろん、

クセのある芝居も今作では上手い具合にフィット。

謎のゴージャス感も、より華々しく輝いていました。

 

個人的にはフィナーレでのダイナミックなダンスも良かった。

つくづく彼女の実力が生かせるだろう

洋物レビューが退団公演のみというのが悲しい…。

 

シャルル/月城かなと

 

もうね、単純に男役として仕上がっている。

顔つきや立ち姿、発するオーラ、全てが輝いていて

「今、旬を迎えています」という雰囲気がムンムン。圧倒されます。

 

ポスターではとんだ悪役野郎かと思っていたら、

意外とただの良い人でした。笑

月組に来てからコミカルな役どころが多いですが、

2番手スターとして美味しく料理し、自分のものにしていました。

 

あと歌唱力の安定っぷりね。

もともと歌が不得手なタイプではありませんでしたけど、

より聞きやすくなっていました。いつトップになっても無問題ですね。

 

ウィリー/鳳月杏

 

イケオジ枠。

間の取り方やセリフ回しで笑いが取れるあたり、

(「こうしてやるー!」や手紙の場面など)

本当の実力者なんだなと実感しました。

 

ビジュアルは超イケメンなのに、

動きがいちいちコミカルで大仰で面白かったです。

 

個人的には前作とほぼ同じ役どころなのが気になるところ…。

そろそろガッツリイケメン役を見たいよね。

 

レオ/暁千星

 

個人的MVP。

いやー、イケメンに大成長していました。

男役10年って本当なんだなとしみじみ…。

 

ほっとんど台詞が無いにも関わらず、

動きと表情でナルシストの俺様野郎なのが分かる役作りが良かったし、

カンカンではくるくる回って大活躍と、本当に目が離せなかったです。

 

ボリス/風間柚乃

 

「芸達者」とは彼女のためにある言葉でしょう。

しょーもない女装をしたり舞台を引っ掻き回したりしながら

おサムくならないのは彼女の実力がゆえでしょう。

 

前半のキリっとしたスーツ姿もカッコ良かったです。

研7にして、もう怖いもの無しですね。

 

ロートレック/千海華蘭

 

あんな可愛らしいお顔立ちで、

なぜにこんな井出達が出来るのか?と本気で聞きたくなる完成度。

いやー、凄いっす。

 

洋画によくいる、飲んだくれの迷惑人なんだけど、

物語のキーとなって場を回すオッサンを上手に演じていたし、

だけどそこは宝塚、不思議な気品があるのも大きな魅力でした。

 

ミスタンゲット/天紫珠李

 

想像よりも娘役してました。笑

いや、勝手にもっとゴツイ娘役のイメージだったんですけど、

ちゃんとぶりぶり演じてたなぁという印象。

 

言われるほど美味しい役とも思いませんでしたけど、

娘役の出番が少ない中、しっかりワンポイントリリーフしてましたね。

 

ヴィクトール/蒼真せれん

 

スカステ放送の「すみれキャンプ 月組98期編」にて

めっちゃイケメンやなぁと思っていた彼女。

まさかの大抜擢で驚きました。

 

いやー、イケメン!!

スーツが似合うすらりとした好青年で、とにかく上品。

そして本当に珠城りょうに見えてくるから不思議。

 

個人的には口パクの完成度にも驚きを隠せなかったです。笑

本当に喋ってるみたいだった!!

 

ともかく美味しいポジションでしたが、

仕方ないとは言えネタバレ防止なのかパンフに名前が載らない扱いが悲しい…。

これからの活躍も楽しみです!!

 

2020年最後に相応しい一作

 

1ヶ月以上本作を上演しているからか、

出演者たちも(たぶん)アドリブをバンバン入れたりと、

楽しんで演じている様子が見て取れて、こちらまで楽しい気持ちになりました。

 

難しいことを考えず、ただ楽しむコメディ作品である今作は、

色々あった2020年の最後を飾るに相応しい、素敵な作品になったと思います。

あと1回前列で見られるので、楽しみたいと思います!!

 

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コメント

  1. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。初めて宝塚を見た県民ホールに忘れてきた、何かを探し続ける地方民です。

    個人的にロートレックって、例の肖像写真や死因から、陰鬱な性格だったんだろうなあ、と思い込んでいたのですが、

    千海さん、ラストのしょうもない史上最弱の決闘のシーン(シェイクスピアの原作でもあのとおりの展開)での場の捌き方とか、上手いですよねえ。

    実在のロートレックは、千海さんが演じるような、ムーランルージュの楽屋で踊り子の愚痴を真摯に聞いてあげたり、しょうもない冗談を言って笑わせたりしている気のいいおっちゃんで、踊り子たちも心を開いていて、だからあんな表情が描けたのかな、と思わせるリアリティを感じました。

  2. メイ より:

    今日、観劇してきたんですが、ヴィクトールを演じている男役は誰?プログラムにも名前がないし・・と思っていましたが、蒼真せれんだったんですね!
    メイクも珠城に似せていて、声は口パクですか!このブログを読んでスッキリしました^^ちなみにジャンヌも蒼真ですかね(笑)
    ところで、友会優先公演だったのですが、感染防止のために終演後の挨拶がありませんでした。。先月観劇した花組は、Aチームの初日ということで、挨拶があったのに。
    また2階のカフェスペースでは、話に花が咲いている客にスタッフがさりげなく「会話はお控えください」と注意喚起。
    やはり感染者が増えているからでしょうか。まぁ劇場もクラスターだけは出したくないし、ファンも休演は避けたいですものね。