桜木みなとのトップお披露目公演、
『PRINCE OF LEGEND/BAYSIDE STAR』を観てきましたー。

今回も敢えての原作未予習、
かつ、天彩峰里が休演verでの感想になりますので、
あしからずです。
新時代へお祭り騒ぎ
感想は一言、「結果、面白かった」です。冒頭、大階段を使ってキャラ紹介がてらワサワサ降りてきた時は、設定のイタさ&見飽きた演出に滑ってる感甚だしく、どうなることか激しく心配でした。けど、そういうイタさを楽しむ作品なんだと割り切れた後は、割とスムーズに舞台を楽しむことが出来ました。
一人の女性を巡ってイケメンたちがバトルする話という、凄く王道な、言い換えれば簡単なお話なので、変に頭を使わず楽しめたというのもポイントでしょう。客席の盛り上がりも良く、初見さんらしきおじさま方がドッカンドッカン笑っていて(特に愛すみれ周り)、その反応にこちらも嬉しくなるほどでした。
キャラ物の宿命として登場人物が多過ぎてゴチャゴチャする問題がありますが、そこはさすが野口先生、登場人物一人ひとりに見せ場を作りつつ、なぜこのキャラが要るのかという存在理由を明白に打ち出しながら物語を紡いでいたので、このあたりもノーストレス。なんせ宙組といえば路線過多問題ですけど、それもこの作品の特性に合っていて、逆に良かったと思います。「どや、うちの組、こんなにスターがおるやで!!」と言わんばかりにワサワサ出しまくり、これぞお祭り騒ぎ!!という痛快さで、新トップ誕生をしっかり盛り上げる、良い演出になっていたと思います。
主要キャスト感想
主人公・朱雀奏を演じた新トップスターの桜木みなとは、今が一番若返ってる??!!と驚く程のキラキラオーラで、研17でありながら高校生の王子役に全く違和感がなかったのが凄かったです。朝美絢が年相応の「枯れた魅力」路線に走り始めているのに、彼女は逆に若がえっているのが凄い。やはりトップスターになれたことがそんなに嬉しかったのかな?←
95期生は見た目とノリの若さでウケたはずなのに、大劇場主演作としてはついぞ誰もやらなかった学園物(『A-EN』も『花より男子』も路線時代の主演作ですから)
を、まさか彼女はやるとはという驚き半分、でも一番ピッタリかも、と感心半分で観ていました。そして見た目だけでなく、しれっと上手い歌唱力と、無理なく王子系高校生を演じられる芝居力の高さも素晴らしい。やはり彼女は、トップになるべくしてなったスターなのだなと感動しました。改めておめでとう!!
ヒロイン・成瀬果音を演じた春乃さくらは、ときメモGSの主人公が現実化したらドンピシャこんな感じなんだろうな、と納得してしまう丁度良いビジュアルにまず感動。そして「おもしれー女」を電波になりすぎない絶妙な塩梅で成立させた表現力が素晴らしかったです。いや、言動だけ見たら突拍子がなくて結構ヤベー女だと思いますし、登場人物が多過ぎる本作においてヒロインの圧まで強いと風呂敷が畳めなくなる可能性があったのに、そこを一歩引いた存在感で作品全体を支えたのが見事でした。
ヤンキー王子・京極尊人を演じた水美舞斗、彼女のファンが待ち望んだような役柄に、良かったですねぇと一言。乱暴な兄貴分だけど、情に厚くて弟思い、そして女性に対して一図…、なーんて王道なヤンキー王子なんざんしょ!!迫力あるダンスで役柄の魅力を十二分に出しており、王道王子の桜木みなととの対比も明確で、とても分かりやすくて良かったです。
若手陣感想と新人公演
和風生徒会長の鷹翔千空、イケメン先生役の風色日向、ショタ枠の亜音有星のトリオは、まぁこんなもんかな?って思ってしまったのは、その下の大路りせ、泉堂成、奈央麗斗の次世代トリオの方が目立っていたからかもしれません(先生ズは科学教師の輝ゆうがイケメン過ぎてそっちに目を奪われた、というのもありますが…)。
ってことで大路りせは主人公の王道王子に片思い中の執事ポジション、泉堂成はヤンキー王子のリアル弟という、どちらもBL萌えという究極奥の手の役を当てるあたり、野口先生狙ってるわーーーと感心してしまいました(褒めてます)。2人とも持ち味に良く合っているし、新人公演への布石にもなる、という。この横に奈央麗斗を置いて目立たせる采配も含め、マジで天才です。
いやほんと、新人公演が楽しみ過ぎるんですが、残念ながら観られずなんですよーーー。本当に悔しい。現在スカステが観られない状況なので、ダイジェストも確認出来ないのが非常に残念です(おま環ですが)。
娘役は必死に役を捻出し、出番を作ってあげていて良かったですが、本来の役と違うので、なんとも。あ、きよら羽龍の和装はよく似合ってました。自然派芝居の月組の中だと少し浮いていた芝居も、今回のようなキャラ物だと逆に魅力的に移っていたし、楚々とした雰囲気もグット。長い長い雌伏の時間を経て、やっと新たな場所で咲くことが出来たようで本当に良かったです。
総合力の高さこそ宙組の魅力
改めて、設定も演出もトンチキ系なのにお寒い作品に陥らなかったのは、
宙組の総合力の高さがゆえだな、と改めて感心した一作となりました。
これまで色々ありましたが、この祝祭的な空気感を失わず、
次の公演にも繋げていって欲しいですね。
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