こんなifが見たかった・宙組『RED STONE』感想

 

今日は我が家のとある周年イベントの日なんですけど、

それでもどーーーーーーーーしても『RED STONE』が見たくて、

この記事を更新して、出かけます。

 

ってことで水美舞斗主演の『RED STONE』、

ライブ配信の感想をさっくりと書いていきます。

 

こんなifが見たかった

 

まず大前提で書きますけど、作品自体はクッソつまんなかったです。それは分かっていました、前情報が散々でしたから。演出家不足の影響で本来振付師である(ですよね?)謝先生を無理やり引っ張り出しているのは劇団都合なので、文句なんて言えません。

けど…ダンスシーンの演出・魅せ方は素晴らしい一方で、お話としては破綻しています。唐突だし、説明的だし、ご都合主義だし、寒い。一番酷いのは、毎度のことながら移民だの祖先だの宗教だの抑圧だの人間が一番悪だの、思想が強過ぎること、そのわりに、主張が薄っぺらいこと。たぶん私がクソ駄作という烙印を押した『Lilacの夢路』を超えた、史上最悪のレベルの本でした。

け、れ、ど。本作の価値は、水美舞斗×きよら羽龍×鷹翔千空というトリデンテが観られること。そして期待の新星・亜音有星、娘2格の山吹ひばり、さらにその下の期待枠・大路りせ奈央麗斗、別格枠の二葉ゆゆ真白悠希高翔みず希が組長で、秋奈るいは若いのに副組長を頑張っていて、そこに花菱りず・若翔りつと続いていく…。そう、宙組未来形のifの一つであり、あるいは6組目というifでもある。分割してもここまで布陣が揃っている=宙組が詰まっているということでしかない、というツッコミ置いておいて、そんなどん詰まり宙組にとっての明るいifを、こうして観られたことが何よりも一番の価値である、と思いました。

 

キャスト別さっくり感想

 

そんな主演の水美舞斗は、こんなクソみたいなお話を座長としてよくもまぁ頑張って引っ張っていたと思います。この作品を舞台興行として成立させたのは、人気面(チケット売り面)込みであなたのおかげ、本当にお疲れ様です。研17とは思えないフレッシュさと瑞々しさ、だけどそれは持って生まれたもののみに頼ったものではなく、ある程度の学年だからこそ構築出来る計算し尽くされた男役芸のソレであることが本当に素晴らしい。そして、どんな作品であろうと全力投球で役を演じようとするその心意気が本当素晴らしい。あんたはスターだよ!!

そして2番手格の鷹翔千空。いやー、やっと彼女の「本当の魅力」が解き放てたような気がします。というか、水美舞斗×鷹翔千空の相性の良さが想像以上に最高過ぎません???私は鷹翔千空のことがアンダー100期の中だと突出して好きだし応援していて、だからこそ早く外に出ろ出ろと言い続けてきましたけど、けど宙組の悪癖のせいで出られず。だからこそ花組から専科を経てやって来た水美舞斗とのケミに期待していました。鷹翔千空って現代では珍しい、過剰なほどクサい男役芸なタイプだと思うので、個人的に花組に組替えして欲しいなーって思っていたからです。今回、花組出身の水美舞斗の下で伸び伸び2番手格をしている鷹翔千空を見て、私の目はやはり正しかったと確信しました。圧倒的キラキラオーラで舞台を引っ張る水美舞斗と、何でも出来るのに陰オーラな鷹翔千空。学年の割りに若く見えて、本人の苦労や苦悩よりもスターオーラが前に出てしまう水美舞斗と、眉間のシワが似合う鷹翔千空。この組み合わせ、マジで最強。本がクソとか、どーでもいい。水美舞斗が現トップで、鷹翔千空が次期トップで、という体制が心の底から観たいと、改めて強く思った本作でした。今作で得た自信を本公演でもぜひ解き放って欲しい!!正念場だぜ、鷹翔千空!!

そしてヒロインと呼ぶにはあまりにアレな扱いだったきよら羽龍は、月組だと浮いて見えた(美園さくらっぽい)過剰なヒロイン芸が水美舞斗の元で中和されたように見え、これまた良い感じでした。ヒロイン正血統として育てられたからこその気品・オーラがあり、クラシカルな雰囲気が水美×鷹翔の持ち味よく合っていました。

その他のキャストは、語るほど役が魅力的でないのが残念でしたけど、それでも亜音有星のスタイルの良さ、真白悠希の芸達者っぷりは目を惹きましたね。

 

宝塚は一つ!!

 

外様である水美舞斗、きよら羽龍、そして二葉ゆゆが合流し、もっとごっだ煮な感じになるかと思いきや、ライブ配信を見る限りそんなことはなかったです。やはり「宝塚は一つ」なんでしょうかね?

宙組の良い意味でニュートラルな雰囲気が、水美舞斗の落下によりどんな風に変わっていくのか、これからが改めて楽しみになったライブ配信鑑賞でした。

 

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コメント

  1. トムヤムクン より:

    蒼太様!あついあつい記事を拝読しムネアツですー
    そして記念日なのにまず観てからお出かけして下さりありがとうございます!
    毎度のことながら謝先生のお好きなムード満載お話ですがこれはマイティのキラキラ、鷹翔さんのお芝居や歌唱、あのん君はじめ宙組ほこる美形4人(あのん、ましろっち、りせ、なおれーと)のわちゃわちゃ感と美人さん達(ひばりちゃん、ゆゆ、風羽、花恋)と美声きよら様、イケオジ高翔さん、そして芸達者な秋奈さん、若翔さんやりずさん、ここさくらさんの美声などを楽しむお話かと思っておりますー
    私はライラック鉄のお話よりはずっこけませんでしたが、宙組皆様の熱演、ダンスにみとれているうちに終わる短さ(1幕2幕あわせて2時間!)がよかったとも思うのです。
    マイティは良くも悪くもちょっと古くさくてきよらさんとあうし、体型的にも鷹翔&ひばり、あのん&ゆゆのトリプルデュエダンもお似合い、美しく素敵でした。。
    あのん君、凄くしぼってきましたね!!おとぼけキャラだけどイケメンで、ましろっちも本日アドリブ沢山うけていましたし、なんとなく楽しげな雰囲気が次回大劇場で花開きそうで嬉しかったのでした。
    ひばりちゃんもゆゆさんやきよらさんがいらしてスイッチはいったようにみえます。今までよりギラギラしてますよね(キラキラというよりギラってます!)
    水美さんに寄りかかり足上げて傾くダンスシーン(フィナーレのひばりパート)綺麗なんですよねー。大好きです!
    脚本は微妙でも蒼太さんが楽しい舞台と思って下さって、宙贔屓の私も読んでじーんときました。

    蒼太さん、良い記念日の夜にして下さいね!

  2. みなとのシブキ より:

    配信でみました。1幕の終盤で一瞬寝てました。実は諜報員でした、立ち聞きしてました、先祖からの夢のお告げとかはまぁお話しだからと許せなくもないのですが、亜音・真白・大路・奈央4人衆の人物設定が薄っぺらくてがっかり。劇場仲間の生い立ち等あればもう少しお話しが深まったと思います。
    もっと落胆したのはきよらさん以外の娘役が皆おバカなこと。せっかく別箱は少人数で見せ場があるのだから新境地がみたかった。
    鷹翔さんだけがよかったです。
    でも組子が皆楽しそうなのが救いです。
    これからの宙組は私には想像がつきません。

    水美×きよら がとても似合っていて、きよらさんは桜木さんの2人目の相手役とは思えなくなりました。そして水美さんきよらさん2人とも今が旬。前は詩さんがかぐや姫かと思っていましたが、もしや きよらさんがかぐや姫で婿連れて月に帰還するかも。

  3. ピースメーカー より:

    こんにちは。

    ブログ村ランカーの皆さんが「水美舞斗が良い」「チケ難」と絶賛されてたので期待してたのですがバチクソつまんなかったですね。ただのオカン目線ブログだったのか。個人的にELPIDIOがとても良かったので「外箱ならイケるのか?」と謝先生を俄然見直してたのに「夢」「輪廻転生」って、、、。ボードビリアン連中も権力に立ち向かうべく勢い団結するも結局何もしてないし権力を倒したのはより強い権力だったしさ、、、。

    この有様でチケ難が本当なら興行的にはアリですから劇団も宙組も企業として大成功ですね。水美舞斗様さまです。彼女凄いです。

    きよら羽龍ってビジュアルから食わず嫌いだったんですけど、芝居、歌、ダンスどれも群を抜いていてあっという間にファンになってしまいました。これ絶対さくらの次は羽龍だわ。山吹、ニ葉がまるで歯が立たず対抗できるのは天彩くらい。ていうか月は天紫珠李じゃあなくて羽龍で良かったんじゃないか?彼女の実力を知れたのだけは大収穫でした。

    あとミュージックホールや社交界での若手ジェンヌが割と皆しっかりしてて宙組の層の厚さを知れたのも収穫でした。