2024年活躍したスターを総決算!!・ルネサンス宝塚大賞2024

 

「輝く?!ルネサンス宝塚大賞2024」と題し、

今年も独断と偏見をもとに2024年の宝塚を振り返っています。

本日はスター個人の表彰です。

 

あくまで当ブログの独断と偏見によるものですが、

個人の好みだけではなく芸術性や大衆性を加味し決定しています。

 

なお、今回も以下の3つに分けて表彰して参ります。

 

■最優秀新人男役賞/最優秀新人娘役賞

入団7年目までのスターの中で、この年に最も飛躍・活躍し、

その高い将来性を強く感じたスター1名ずつに送ります。

 

■金の鳩賞

この年に飛躍・活躍し、その芸術性と独創性を高め、

大衆の支持を得たと感じたスター複数名に送ります。

 

■最優秀スター賞(大賞)

この年に最も目覚ましい活躍をし、大衆の強い支持を得たと同時に、

その年度をまさに代表する存在だと強く感じたスター1名に送ります。

 

詳細はこちらからご覧ください。

 

 

それでは発表していきます!!

 

注目の若手スター:最優秀新人賞発表!!

 

■最優秀新人男役賞:大希颯(星組/105期生)

 

今年『RRR』にて新人公演初主演、でしたが、

なんと本人の体調不良によりまさかの順延。

 

前代未聞の事例、それはきっと本人にはとんでもないプレッシャーとなり、

後悔や自責の念は想像に耐えがたいものでしょうけれど、

本番ではそれを見事に跳ね返し、デビュー戦を見事成功に終えました。

 

その後も留まることなく研鑽を積み、

同期同組にスーパー正路線の稀惺かずとがいながら、

真反対のクラシカル系男役として頭角を現わした1年だったと思います。

 

■最優秀新人娘役賞:七彩はづき(花組/107期生)

 

『アルカンシェル』にて2度目の新公ヒロイン、

そして『Liefie』で東上初ヒロインを務めるなど、

新進娘役として一気にスターの階段を駆け上がった彼女。

 

最近のザ・ヒロイン声はタイプではなく、

地声がしっとりとしていてシックな印象がありながら、

華やかさと可憐さが同居しているあたり、まさに超路線花娘の系譜。

 

イマイチ作品(配役)運には恵まれていませんが、

それでも破綻のない舞台技術で実力をした彼女は、

今後が楽しみな逸材と呼ぶに相応しい存在でしょう。

 

飛躍の中堅スター:金の鳩賞発表!!

 

■金の鳩賞:白河りり(月組/103期生)

 

ビミョー路線にとことん冷たいで有名な月組において、

数少ないチャンス(たぶん『DEATH~』のアリス)をものにしたのか、

今年、一気に出番が増えた彼女。

 

得意の歌で活躍し続けているのはもちろん、

今年は『Golden Dead Schiele』にてまさかのバウヒロインを射止め、

そのまま『琥珀色の雨にぬれて』では娘2格のフランソワーズを熱演。

 

彼女自身の本来の持ち味とは真逆の楚々としたヒロイン像を見事に演じ切り、

中堅スターとしての飛躍を遂げた1年だったと思います。

これから月組の中心になることは間違いないでしょう。

 

■金の鳩賞:春乃さくら(宙組/102期生)

 

波乱と混沌の最中にいる宙組は今年、

『Le Grand Escalier』で公演を再開。

 

それでもどこか舞台からは緊張感、閉塞感が漂っていましたが、

それを吹き飛ばすような存在感を魅せたのが、トップ娘役である彼女。

その圧倒的な陽オーラとおっかさん根性で舞台を華やかに彩り、

まさに宙組を「支えて」いました。

 

特に大階段で芹香斗亜をうっとりと眺める瞳、

抱きしめられて喜びを嚙みしめる表情は、

まるで一凛の可憐な花が綻ぶよう…これぞまさにトップ娘役の理想美!!

 

続く『大海賊』では淑女・エレーヌを熱演、

歌唱力だけでなく、その高いヒロイン性も示し、

彼女が選ばれたことは決して棚ボタではないことを証明しました。

 

■金の鳩賞:小桜ほのか(星組/99期生)

 

99期の別格娘役トリオの1人、星組生え抜き娘役である小桜ほのかは、

今年も娘2格として八面六臂の大活躍。

 

『RRR』では悪女・キャサリンを嫌味たらしく演じた返す刀で、

『BIG FISH』では礼真琴の相手役として、優しく慈愛に満ちた妻を熱演。

 

そして『記憶にございません!』では、

主人公の不倫相手(!!)役・山西あかねをコミカルに演じるなど、

まさに彼女の高い技術力が光る1年間でした。

 

これぞまさしく「トップ路線でない別格系娘役の理想形」の一つ。

礼真琴政権の裏支えとして、

最後までぜひ活躍して欲しいと思います。

 

■金の鳩賞:凪七瑠海(専科/89期生)

 

89期フィーバー最後のドンにして、宝塚男役路線の仙人。

スカイステージへの出演、書籍関連のインタビューを読むに、

各組に出演しては若手・中堅スターたちを労い、支え、時に指導し、

宝塚全体のパワーの底上げに寄与していた様子。

 

今年は『テラヤマキャバレー』、

『ベルサイユのばら50~半世紀の軌跡~』と外部作品へ積極的に出演しながら、

『39 Steps』で主役を張り、今年ついに退団を発表。

 

現在公演中の『エンジェリックライ』では、

悪魔に魅入られた哀しい父親という、

男役ラストに相応しい名役・フェデリコを熱演中。

 

今年の活躍は、これまでの彼女の足取りの果てに開花した、

まさに百花繚乱な1年だったと評価したいです。

 

 

 

皆さま、いかがだったでしょうか?

それではついに最後、ルネサンス宝塚大賞の発表です。

 

2024年の顔:最優秀スター賞発表!!

 

ルネサンス宝塚大賞・最優秀スター賞:夢白あや(雪組/103期生)

 

今年は正直、夢白無双の1年だったと思います。

『ボイルド~』ではザッツ宝塚のヒロイン、ルイーザをチャーミングに演じながら、

『FROZEN HOLIDAY』では雪組トップ娘役としては珍しく、

センター付近でバリバリ踊る活躍ぶり。

 

続く超有名作品『仮面のロマネスク』『ベルサイユのばら』では、

その圧倒的な美貌で観客をひれ伏させ、宝塚古典の素晴らしさを表現。

 

そして朝美絢のプレお披露目公演となった『愛の不時着』では、

現代の女性ユン・セリをこれまた魅惑的に熱演しました。

 

近世から現代、欧州から韓国と、

古今東西全ての世界観で様々なヒロインを像を見事に演じ切った、

というよりも、「ビジュアルで納得させた」のは、

最近の実力偏重主義とはまた違う、昔ながらの、

だけどかえって新鮮な活躍ぶりだったと思います。

 

個人的には「お慕い過ぎる芸」が続くトップ娘役陣において、

陽キャ全開な受け答えが心地よく、

閉塞的な空気感を壊してくれることにも期待したいです。

 

以上の活躍ぶりを評価し、

夢白あやにルネサンス宝塚大賞を送りたいと思います。

 

ルネサンス宝塚大賞2024・まとめ

 

ということで、2024年の宝塚を振り返って参りました。

皆さんいかがだったでしょうか?

 

宝塚110周年、劇団的には思い通りにいかない1年間だったろうし、

私も仕事が忙しく、配信が見られないことも多々あり、

正直、モチベが下がった瞬間があったことも否めません。

 

ですが、それでも全体的に作品のクオリティが上がり、

スターたちも常に全力で舞台に立ち続けてくれたからこそ、

なんだかんだ1年間楽しかったなぁと思い出せます。

 

来年はトリプルれい時代が終わり、トップ5名が完全様変わり。

一気に世代が動くことになるわけですが、

劇団にはそんな新時代に相応しい、

引き続き高いクオリティの作品を生み出してくれることに期待したいです。

 

ルネサンス宝塚大賞2024
ミュージカル部門:星組『RRR』
レビュー部門:星組『Tiara Azul』
最優秀スター賞(大賞):夢白あや

 

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コメント

  1. トムヤムクン より:

    蒼太さん、ルネサンス大賞興味深く読ませて頂きました!
    美しい男役に見惚れながらも各組の芸達者な娘役さん達がいなければ幸せな観劇はかなわないなあ、と思いながら読みました。
    金の鳩賞が凪七さん以外大好きな娘役さんばかりであった事もとても嬉しいです!金の鳩賞に花組の娘役は入っていませんでしたがヒロイン属性の高い星空さん、ルーナがお似合いの美羽さんもとても素敵でいつも目がいきます、、、。2024年も楽しく拝読致しました。2025年も蒼太さんはお忙しいかと思いますが宝塚観劇を一作でも多く観劇して頂いて楽しいブログを更新して頂けたらとても嬉しいです!来年もどうぞ宜しくお願い致します。

    • みんみん より:

      金の鳩賞の方々の授賞はめちゃくちゃ同意です!
      りりちゃんまだ背伸び感ある時もありますが重宝されましたね。ここで人事話はやぼかもしれませんが白川推しが先なのか?きよら異動案件が先なのか?と思ってました。
      小桜さんはポジションが上がり元々の実力がいかんなく発揮されるように!彼女がいると舞台が本物になる感覚があります。凪七さんは全国ツアー主演から敢闘が続きました。意外と相手役を「選ばない」のも人格経や経験からかもしれません。
      春乃さんは舞台技術もですが、可憐だけど覚悟決まってる佇まいがあり、一番好きな娘1です。頑張る姿につい笑いを誘う時があるんですけど企業にも選ばれるように嫌みの無さ(天然?)からでしょうか。

      夢白さんはポスターが出るたび全く印象が異なり別人みたいなので根っからの女優だ!と思っていましたが、確かにお慕い芸ではないですね。ドイルの時にふと、舞台は虚構の世界だから無理してるところが見えたほうがいい(by三木先生)を地でいく、男役みたいな役作りの娘役だと思いました。中には相手役とガチンコの娘役がいても面白いかもしれません。

      来年はどなたが受賞するのか、今から楽しみです。

  2. あや より:

    夢白ちゃんは本当に大活躍でしたよね、、舞台はもちろんのこと、カラッと明るい陽属性なところ、大好きです。場を回してるのも頼もしい!宝塚の娘役としてはお慕い芸もいいと思うのですが、同世代にはこの方が受ける気がします。(品格警察はスルーで、、笑)
    今年も楽しい記事をありがとうございました♡

  3. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    今年の、ルネサンス宝塚大賞、の記事も読み応えがあり、一年の観劇録を振り返ることができました。
    数あるスターさんの中で、娘役さん達の受賞は、本当に輝かしく、とても嬉しいです。
    明年も楽しみです。
    2024年、沢山の気付きをくださった記事の数々、ありがとうございました。
    私だけではなく、きっと、タカラヅカブログ大賞!だと確信します。
    よいお年をお迎えください。ありがとうございました。

  4. はとこ より:

    納得の最優秀スター賞!!!
    雪組ファンとしては、「ですよねー!!!」と心の中で叫ばせていただきました笑
    ビジュアルが素晴らしいのはもちろんのこと、彼女は説得力ある演技が本当に素晴らしいと思います。

    1点だけすみません。「琥珀色の雨にぬれて」で白河さんが演じたのはフランソワーズですね。
    シャロンは天紫さんが演じたヒロインです。