桜木みなと・Best Acting Selection

【どうでもいい業務連絡】

メインPCが壊れてしまいました。泣

休みの日に書き溜めておいたストックも、これまでのデータ画像もライブラリも全部パァに…。

皆さんもデータはこまめにバックアップしましょうね。(自戒)

ということで今回の記事を書くのは2回目ですが頑張ります。笑

 

 

さて、本日から不定期更新シリーズとして

『95期生 Best Acting Selection』を連載していきたいと思います。

 

内容で言うと、各スターの好きな役・作品を

私が個人的に3つずつ選び、紹介していくという単純なものです。

 

なぜに不定期更新なのかと言えば、

いつ宝塚から新たな発表があるか分からないからと、

思いついたままに適当に書き散らしていきたいからです。笑

(よって途中で辞めちゃう可能性もありますが…頑張ります。)

 

初回は宙組・桜木みなと!!

彼女の個人的に好きな役・作品を紹介していきたいと思います。

 

バウ公演『相続人の肖像』チャーリー・ダラム役

 

自身にとって初のバウ主演公演。

当時研7にして既に安定感抜群なのがまず凄い。

 

反抗期モラトリアム真っただ中の貴族のおぼっちゃまが

嫌っていた父の愛人の娘と出会い、最初は邪険に扱っていたものの、

彼女の純真さに徐々に惹かれ始め、

だけどその娘のことは幼馴染の友人も狙っていて、

様々な人との触れ合いの中で成長を果たし、

最終的には家族と和解して娘とも結ばれてハッピーエンド。

 

という、笑っちゃうくらい少女漫画ど真ん中な作品なんですよね。

同じ2.5次元作風でも、早霧、柚香が「花とゆめ」「マーガレット」なら

桜木みなとは「りぼん」の世界観がよく似合う。

 

桜木がこじらせ少年系がベタ嵌りすることの証明的作品になったわけですが、

同じ方向性のはずの明日海りおにはどこが陰があるのに対し、

彼女はどこまでも爽やかなんですよね。等身大の少年感があると言うか。

 

社会や家庭に対して斜に構えているのも

彼女が演じると良い意味でただの反抗期にしか見えないし、

ヒロイン・イザベルとの口論なんかも

思春期丸出しって感じでおじさんニヤニヤしちゃいます。笑

 

また、一つの作品としても、

父の墓石の前で一輪の白い花を持ち物憂げに独り立つ冒頭に始まり、

最後、父の墓石の前で家族全員が揃って和解する場面に帰結するという

玉石混合のバウ作品の中でも構成が見事で面白いです。

 

桜木みなとが好きになったという人に、

真っ先にオススメしたいのが今作かなぁと。

 

ちなみに、田渕×宙組ってまんま「異人たちのルネサンス」やんけっていう。

そりゃー個人的ツボな作品だわなと

今回の記事を書くために調べて今更気付いたのでした。笑

 

本公演『エリザベート-愛と死の輪舞』ルドルフ役

 

これまで10度公演している名作『エリザベート』。

同様に様々な人が色んな役を演じてきたわけですが

実はマイベスト・ルドルフの1人が桜木みなとだったりします。

(蛇足ですが、他には香寿、彩吹、明日海あたりも好みです。)

 

実は95期生の中では礼真琴の次に歌唱力がある彼女。

(成績の話ではなく、あくまで主観です。)

それがいかんなく発揮された公演だったと思いますし、

何よりもビ ジ ュ ア ル が 良 い 。

 

爽やかで麗しい顔立ちはもちろん、

高身長だらけの宙組に埋もれがなスタイルの良さが衣装に映えていて

まさに悲運の皇子感が良く出ている。

 

そしてやっぱり彼女は

反抗期的少年がよく似合うんだなというのが分かる作品でもあります。

 

本公演ではこの作品での澄輝、蒼羽との役替わりを足掛かりに

次作『VIVA! FESTA!』で完全に4番目に上がることを思うと、

人事的にもキー作品であることは間違いなく、

そんな当時の彼女の勢いを感じられる作品だとも言えるでしょう。

 

もちろん、作品自体が名作であるのは言うまでもなく。

個人的には2016年宙組版は他のキャストも安定していて

最近のエリザの中では一番見返す作品だったりします。

 

博多座公演『黒い瞳』シヴァーブリン役

 

桜木みなと・進化の兆し。

愛月ひかる専科移動発表直後の作品にして

3番手スターへの足掛かり公演となった本作。

 

これまでの爽やか拗らせ少年キャラはどこへやら、

グッとオトコ臭役作りとなって、彼女の路線スターとしての並々ならぬ決意が、

舞台を通してビンビンに感じられる公演です。

 

ここからベネディクト、ロベルト、エリアスと

美味しい悪役が続いていくわけですが、彼女の面白いところは

どれだけ悪い役を演じても、素の爽やかさが感じられるところなんですよね。

 

悪さの中にも甘さがある。

それこそが宝塚男役の神髄であり、

宙組のDNAだと私は勝手に思っているわけですが、

その正統的継承者は、もしかしたら彼女なのかもしれません。

 

その後のフォトブックでもホスト芸に傾斜していることから

彼女自身も意識して、大空祐飛、七海ひろきあたりの

偉大なる宙男たちを目指して模索中なのだと思われますが、

まずはその第一歩となったのが、まさしく『黒い瞳』シヴァーブリン役でしょう。

 

ということで『オーシャンズ11』のベネディクト役と悩みましたが

個人的にはこっちを選ばせて貰いました。

 

「拗らせ少年」から「悪い青年」へ

 

しかし見返して驚いたのは、

彼女って若手時代から舞台技術がとにかく安定していることです。

 

当時アダルティ路線のスターが多かった宙組の中で

爽やかで可愛らしいビジュアル、

だけど技術レベルが高い彼女が良い意味で異質で目立ち、

それが抜擢に繋がったのもよく分かるというものです。

 

そしてこれって

星組での礼真琴と全く同じ状況であることも興味深いですね。

 

桜木みなとの男役としての成長は、

一人の少年が反抗期、思春期を通して悪者になるという

成長物語とリンクしているのかもしれません。笑

 

はてさて、ここまで順調に成長してきた彼女が、

今後どんな男性に成長していくのか、楽しみですね。

 

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コメント

  1. キガワサチコ より:

    そうそう、そうなんです、と一人盛り上がった今回のずんちゃんへのご意見でした。
    私が彼女に注目したのは、「銀河英雄伝説」の博多座公演。まだ研三か四くらいだったと思うんですが、とてもお上手で、でもいわゆる悪役なのにすごく魅入ってしまいました。
    エリザベートのルドルフもはまり役。歌も安定しているし、さわやかで、応援しています。

  2. ちゃとらし より:

    私も、そうそう!そーねーと思いながら読んでおりました。
    個人的には王家に捧ぐ歌の新人公演が印象的でした。何だあのキラキラキラキラしたラダメスは?!ととても印象に残っています。
    その時のカフェブレか何かで「相手役を初めて可愛いと思った」的な発言をしていて、以降もコンビを組んだり片思いする役柄が続いているのが面白いなーと思います。
    そして何より壮麗帝、観たかったです…。

  3. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。スカステ専科の地方民です。

    全原稿消失って・・・エリザ全作レビューの原稿もですか!

    まあ・・・ご愁傷様です。お気を落とされぬよう・・・贔屓退団並みのショックですね。

    ワルの中の甘さ・・・

    トップさんになる人って、何かしら「怖い」ところがある人が多い気がするのです。明日海さん、柚香さん、望海さん、真風氏・・・紅さんだって何かぞっとする虚無を笑いという糖衣錠でコーティングしているようなところがあったと、今日のサヨナラ公演を見ていて思いました。

    桜木さんと礼さんは似ているとはまさにそのとおりだと思います。礼さんは「上手すぎて怖い」レベルの舞台技術でトップになった方ですね。

    桜木さんって「桜木みなと」という芸名からして、地元大好きマイルドヤンキー風味(いい意味ですよ)がありますよね(笑)今はまだそんなに怖くない。

    「これはお芝居で悪人をやっている」という安心が勝つ気がする。真ん中に立つ役者にとって「安心安全」が100%誉め言葉とも限らないかもしれない。

    あとひと匙の怖さ、苦みが加われば、さらに人気が出ると思うのです。

  4. 蒼太さま
    (「字」探しました(笑)あんまりPC、使えない・・・)

     まずは、「お悔み」申し上げまする(笑)うさぎも、ちょうど2月中旬から、今までかかり、PCやらリモートサービスの設定やらができたところなのですが。ちょうど2月末から3月5日まで(!)仕事用の写真が「消えて」・・・・激しく同感いたします(涙涙)

     こんちゃんさんが、書かれているように。「怖い」表情・雰囲気を出す・・・というのは、確かに課題ではあるのでしょうけれど。礼音ちゃんは特に怖い感じはなかったな(笑)紅さんの一瞬の表情とか、すごいなぁと思って見てたのを、思い出しました(よく考えて、見ていないあはは)
     ずんちゃんのよさも、あるから。もうしばらく、修行(?)して、見につくものと、個性もあるから・・・・「努力して」も、無理なこともあると思ったのでした。みんな、一生懸命、舞台のことだけ考えてすごしてあるけれど、その差は、なんでしょうね?
     うさぎの一番の関心は、退団後のお仕事が、順調に「あるのか」ということ・・・・です。だって、トップスターでも、むずかしそうじゃないですか・・・・あれだけみんな頑張ってるのに。歌も踊りもお芝居も、舞台の技術を磨いて・・・・・。演劇観劇人口のすそ野をひろげるべく、みなさん、努力してあるのは、よーーくわかります。けれど、娯楽費を削るのが一番ですものふつーの人は。
     コロナでも、なんとか上演できるように、早く「予防」「治療」が確立されることを、切に切に、思っています。脱兎。

  5. より:

    相続人の肖像、良いですよね!モラトリアム、反抗期的少年がよく似合うっておっしゃる通りです。本当に安定しているなと思う反面、ここから王妃の館あたりまで、あまり変化がないというか…。技術はもちろん進歩してるんですが、舞台に立つの楽しい!という気持ちしか見えませんでした。しかし黒い瞳のシヴァーブリンから悪役が続き、最近はショーでも楽しむだけじゃなく男役としての覚悟というか芯が感じられますよね。まだまだ過渡期だと思うので、これを経た後の桜木みなと完成形にわくわくしています。
    ぜひ…悲願の宙組生え抜きトップに!!(笑)

  6. ゆりりん より:

    朝美さんへの熱烈なファン目線の記事に比べると冷静でやや突き放した感が否めませんが、それでも蒼汰さんがこれほど桜木さんのことを評価してくださる日が訪れるとは思ってもいませんでした。

    おっしゃる通り、ファン目線からしても『相続人の肖像』のチャーリーは一押しです。録画してあるのでいつでも観れるのですが、放映があると必ず観てしまう作品です。しかも飽きない。拗らせ貴族のお坊ちゃんというドハマりのお役に目じりが下がりっぱなしになり、まどかちゃんとの間に紡ぎだす甘さにいつも照れてしまいます。

    とくかく、まどかちゃんが相手役の時はトキメキが倍増します。二人は本当にお似合いでした。劇団側もそれを承知のようで、今となっては恋が成就することはありえませんが、お芝居でもショーでも「ずんまど」のシーンをちゃんと盛り込んでくれているのがありがたいです。

    拗らせ役が続いていたのでそろそろカッコいい桜木さんが観れると楽しみにしていた『壮麗帝』が中止となり、本当に残念な気持ちでいっぱいですが、もし上演されていたら、スレイマンとしてこれまで培った男役としての集大成の演技を魅せてくれたはずだと確信しています。

    これからも研さんを積み、誰の真似でもない、桜木さんならではの唯一無二の男役像を極めていってほしいと願っています。

    またその時に蒼汰さんがどのような記事を書いてくれるか心待ちにしています。