昨日は雪組『夢介千両みやげ』の新人公演でしたね!!
まずは無事に新人公演の幕が上がったこと、
本当に本当に嬉しく思います。
管理人のおかげで、なんとか新人公演前に
本公演を一度見られて予習もバッチリ(これはもう少し後に感想を書きます)。
各キャストについて、さっくり書いていきます。
主要3キャストについての感想
主演の夢介役は、101期生の縣千。
最終学年にして3度目の主演ということで、
「もう必要ないのでは?」なんて意見もありましたが、
雪の御曹司という看板を背負うには、やはり和物も経験せんと!!
芝居や舞台運びは、もう安定しているの一言。
スターオーラも華も有り、押し出しも充分。
彩風夢介が朴訥とした魅力が強いのに対し、
縣千夢介の方が素のカッコ良さが出てよりスマートだったのが、
(役作りとして正解だったかは置いといて)私は良かったと思います。
素材の良さは申し分無いので、あとは技術面ですかね。
冒頭「華のお江戸でぇ~」の「ぇ~」の部分で既にフラッフラで、
おいおい大丈夫かって感じだったのですが、
あそこまで堂々としてたら、逆に良いのかもしれません。笑
そしてヒロインは、初挑戦となる106期生の華純沙那。
ヒロインとしては相当特殊な役どころですが、
最後まで大きな破綻なく、無事やり遂げられていたと思います。
特に後半に進むほど自然な芝居っぽくなり、良かったかなぁと。
彩風×朝月の姉さん女房感にくらべると、
縣×華純は学年差、経験の差から縣千の包容力がより強く見え、
「気が強いけど好きな人の前ではオンナになっちゃう」的な関係性が、
キャラ萌えという意味では新公版の方が私は好みでした。
顔立ちはキツネ顔中のキツネ顔なので、
私の好みの範疇ではないのですが←
これからが楽しみな若手の一人です。
2番手は、期待の大器・106期生の華世京くん。
本公演でもとんでもなく目立っているうえ上手過ぎて舌を巻きましたが、
今回の大役も見事こなしていましたね。
小顔でスタイルが良いがゆえに、より動きがコミカルに見え、
(特にレレレのおじさんばりに捌けていく姿とかね)
舞台の雰囲気作りに一役買っていたと思います。
裏を返すと、優等生の壁である「綺麗にまとまってしまっている」とも言え、
放蕩息子という感じではなかったかもしれませんが、
研3でここまで仕上がっていれば充分でしょう‼︎
これからのさらなる進化に期待大です。
その他のキャストについて
続いてその他のキャスト感想でなのですが、
正直な話、今回は脇組の上手さに感動した公演でした…!!
ってことで特に気になるキャストを拾っていきます。
まずは3番手役・102期生の一禾あお。
以前から知名度を着々と上げていましたが、
こんな大役初めてだったのでは?
上手いし、カッコ良いし、
17歳の思春期感がくわぁーわぁいーい!!(カワイイ)
和希そらとはまた違った、すきっぱな少年感が良かったと思います。
狂言回しとして舞台をきちんと掌握し、
スターとして一気に四皮くらい剥けた印象があります。
今回の配信で多くの人に「見つかっちゃった」かもしれませんね。笑
続いて金の字(縣千)役は、最近上り調子の103期・聖海由侑。
縣千の粗削りで素材感が強い男役とはまた違う、
舞台技術に裏打ちされた男役芸で良かったです。
続いて嘉平役を演じた102期・真友月れあ、
ま ん ま 汝 鳥 伶 だったわぁ…。
新人公演はこういった実力者が見つかってしまうのが面白いですよね。
現在、本公演でも叶ゆうりの代役をしていて、
それも上手いも感動していたのですが、こちらも流石の一言でした。
また、一つ目の御前役の104期・蒼波黎也も上手かったわぁ…。
彼女は文化祭主演者で路線候補と目されていましたが、
どちらかというと雪組悪役専科チームにいきそうな雰囲気ですね。
あと、市村忠兵衛(桜路薫)役の101期・日和春磨も、
普段のふんわりとした印象から大きく変え、
良い男役になったなぁとしみじみ…。
娘役では、やはり夢白あやのずば抜けた上手さにビックリしました。
少し顔芸が過ぎる印象もありますが…笑
それでもメリハリのついた豪快な芝居は実にお見事!!
和物化粧も似合っていたし、東上ヒロインも楽しみですね。
役無しだと思われていた音彩唯は、三太の妹役で出演。
和物でも分かるスタイルの良さ、そして人形のような顔立ちが凄い!!
ああいう役どころってスベると痛々しく見えるものですが、
それも上手くこなし、舞台技術の高さを改めて実感しました。
あとはお滝役の莉奈くるみ。
本役である希良々うみも相当セクシーな担当でしたが、
それ以上に過剰にうっふんぷりぷりしていて、面白かったです。笑
和物の雪組の継承
「和物の雪組」という言葉がありますが、
これは100周年以降の壮一帆→早霧せいなの時代に復興し、
新たな売り文句として打ち出された印象があります。
しかしながら、望海風斗政権時の大劇場の和物は『壬生義士伝』のみ。
その時の最下級生が104期生であり、そこから3年近く経っていることを思うと、
「和物の雪組」の継承も考えていかねば、ですよね。
もちろん彩風咲奈政権以降、
しばらくその売り文句を辞める可能性は大いにありますが、
とはいえ技術の継承は大切なわけで。
そういう意味でも、今回の新人公演が無事行われたことは、
とても大きな意義があったんじゃないかと思います。
今日の経験を糧に、さらなる飛躍を果たして欲しいですね。
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コメント
蒼汰様
いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。
縣も新人公演を終え、露出も増え、歌唱力をシビアに問われる学年になりましたね。宝塚&ミュージカル界隈は、「歌の上手さは七難隠す」
縣は・・・発声の響きの不安定さは、アマチュア用の10万円のバイオリンには、プロ用の数百万のヴァイオリンの音色はどうにも出せないというか、持って生まれた声帯や骨格の壁が大きいように思っています。
生まれ持ったものはしょうがないので、学年が上がって声のキーが下がることを期待して、ボイトレを頑張ってもらいましょう。代替わりしたら、縣の下に歌うまが組替えしてくるでしょう、たぶん。
いつも楽しく、拝見しております。
東西での新人公演が叶い、本当に良かったです。
東宝では、皆さんが進化していたと思います。
いつの日か、御曹司・縣さんで、「忠臣蔵」をみてみたいです。望海さんほどの歌唱でなくとも、そこは仕方ないとして…(これからさらなる進化を期待して)。
彩風さんでは、そろそろスーツ物の演目をお願いしたいです。もしくは海外ミュージカルを!雪組に、トート閣下の再来はあるのか、ないのか。
あとは、和物ショーもみたいです。刀を扇に持ちかえて、舞っていただけたら、と勝手気ままな妄想を膨らませてしまう、未来がひときわ楽しみな、新人公演の素晴らしさでした。