人事の中間通信簿『TAKARAZUKA REVUE 2025』を紐解く

 

今年も「TAKARAZUKA REVUE 2025」が発売されましたね。

これは現時点での宝塚の序列が如実に出ている、

いわゆる中間通信簿のようなもの。

(もちろん最終年度評価は歌劇&グラフのお正月号です)

 

昨年度の掲載者と比べながら、

2025年度のイマを考えていきたいと思います。

 

2024年度版と2025年度版を徹底比較

 

まずは、昨年度と今年度の掲載者を比較しましょう。

 

【2024年度版】

■トップコンビ枠
永久輝せあ&星空美咲、鳳月杏&天紫珠李、彩風咲奈&夢白あや、礼真琴&舞空瞳、芹香斗亜&春乃さくら
■2番手枠
朝美絢、桜木みなと、暁千星、風間柚乃、聖乃あすか
■専科枠
凪七瑠海、水美舞斗、瀬央ゆりあ、
■娘2番手格枠
小桜ほのか、野々花ひまり、彩みちる、天彩峰里
■路線枠
瑠風輝、極美慎、鷹翔千空、縣千、礼華はる、彩海せら、天飛華音
■中堅別格枠+本命若手枠
夢奈瑠音×綺城ひか理、諏訪さき×英かおと、一之瀬航季×侑輝大弥×咲城けい、碧海さりお×風色日向、希波らいと×亜音有星
■路線娘役枠
水乃ゆり×音彩唯、朝葉ことの×白河りり、瑠璃花夏×きよら羽龍、美羽愛×山吹ひばり、詩ちづる×華純沙那×花妃舞音
■若手枠
瑠皇りあ、天城れいん、稀惺かずと、大路りせ、紀城ゆりや、七城雅、泉堂成、大希颯、美星帆那、華世京、乙華菜乃、七彩はづき、藍羽ひより、花恋こまち、星沢ありさ

 

【2025度版】

■トップコンビ枠
礼真琴(単独)、永久輝せあ&星空美咲、鳳月杏&天紫珠李、朝美絢&夢白あや、桜木みなと&春乃さくら

 

→組順ではなく、礼真琴がトップオブトップとして一番最初に掲載。

昨年2番手だった朝美絢、桜木みなとが昇格掲載。

 

■2番手枠
聖乃あすか、風間柚乃、瀬央ゆりあ、暁千星、水美舞斗

 

→凪七瑠海の退団とともに専科枠が消失。

トップ昇格した雪組・宙組に95期の2人が登板。

 

■トップ&娘2格枠
夢白あや、春乃さくら、星空美咲、天紫珠李、彩みちる、小桜ほのか、天彩峰里、美羽愛、音彩唯、詩ちづる

 

→今年はなぜかトップ娘役と娘2格たちが一緒に掲載。

トップ陣は就任順、娘2格は学年順に掲載。

 

■路線枠
宙組:瑠風輝×鷹翔千空×風色日向×きよら羽龍×山吹ひばり
星組:極美慎×天飛華音×瑠璃花夏
月組:礼華はる×彩海せら×白河りり×花妃舞音
雪組:縣千×華純沙那
花組:希波らいと×七彩はづき

 

→今年の路線枠か男役と娘役が混在する珍しいパターン。

掲載順は、たぶん各組の男役の最高学年順ってことですよね?これも不思議。

 

■中堅別格+新進気鋭枠
夢奈瑠音、英かおと、諏訪さき、一之瀬航季、碧海さりお、侑輝大弥、咲城けい、亜音有星、華世京

 

バウ単独主演未経験者(つまり別格枠)+亜音有星・華世京というメンバー。

 

■若手枠
花組:天城れいん×美空真瑠×朝葉ことの×初音夢
月組:瑠皇りあ×七城雅×雅耀×羽音みか×美渦せいか×乃々れいあ
雪組:蒼波黎也×紀城ゆりや×苑利香輝×愛空みなみ×白綺華×星沢ありさ
星組:御剣海×稀惺かずと×大希颯×綾音美蘭×乙華菜乃×藍羽ひより
宙組:大路りせ×泉堂成×二葉ゆゆ×美星帆那×花恋こまち

 

→男役は瑠皇りあと104期以下の全員、娘役は外箱単独ヒロ未経験者メンバー。

 

■次期星組トップ特集ページ
暁千星×詩ちづる

 

各組の学年の歪みが凄い

 

一先ずの感想としては、

各組での序列というか体制が本当にアンバランスですね。

 

その中でも一番の驚きは、娘2格のコーナーに花組の美羽愛が載り、

同期である宙組のきよら羽龍が、

その下の序列である路線枠のページに留まっていること。

 

その一方で、花組の路線枠ページは希波&七彩の2人だけなのに、

宙組はきよらを含め5人も掲載されていること。

 

きよら羽龍を娘2格のページにいれれば数バランス的に綺麗に見えるはずなのに、

これでは104期序列が美羽>きよらになってしまう。

これは天彩峰里へのお気遣いなのか、それとも山吹ひばりへのお気遣いなのか…。

なんとも不思議なバランスです。

 

そして今は103期生の路線男役3名が、

正路線ページに希波、新進枠ページに亜音、期待の若手枠に瑠皇と、

それぞれ分散して載るという、貴重な一瞬のようですね。

 

いずれ亜音有星が上に上がり、

瑠皇りあがいずれ別格枠に移行することになると思いますけど、

改めて宙組が詰まり過ぎているのがなぁ…。

 

瑠風→極美の異動玉突きを踏まえても、

宙組は101・102・103と並んでしまうわけで、ドン詰まりも良いところ。

他方、花組と雪組は手薄な雰囲気に見えることを思うと、

各組のバランス調整が必要だなと改めて強く感じました。

 

一番のお気遣い相手は…

 

そして、

詩ちづるへのお気遣いが半端なくないですか???

 

「次期星組トップ特集ページ」だなんてレアにも程があるし、

そもそもトップ&娘2格枠も星組だけ2枠なのは、

トップ娘役が不在で小桜&詩を載せられるやんラッキーってことでしょ?

 

他方、前述の通りきよら羽龍は載せない一方で、

花組の娘2格を不在にするわけにはいかず、

美羽愛を載せるという矛盾が生じることになった。

 

なんというか…お醤油様は凄いですね。

(いまだにスポンサーを続けてくれる企業への配慮はもちろん大事です)

 

ちなみに、この本の一番の見どころは、

突然やって来た二葉ゆゆと宙組生の互いに気の遣いあったクロストークです。←

なんとか読み物として成立させている編集部には脱帽です。

 

ってことで、今年は変革と過渡期の瞬間を捉えたレビュー本だなと思いました。

果たして来年はどんな感じになるのかな?

 

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コメント

  1. みなとのシブキ より:

    REVUE本についての記事 ありがとうございます。 私の最初の感想は「金がかかってない」でした。笑 ロケ写真は2番手だけで、トップコンビはバックが無地。中堅路線達は大劇場。コロナ禍でももう少し工夫があったのに。レスリー・キー氏版の為に予算削られたんでしょうか。
    去年はトップ娘役と娘2格のドレスのコーナーは花組は星空さんだけ。全9人だったのに、今年は各組2人ずつの全10人。退団と専科移動が発表されている彩さんと小桜さんはねぎらいと受けとれますが、美羽さん音彩さんが掲載されているために天彩さんがきよらさんや山吹さんの蓋をしているように見えてしまうのが何とも‥。
    他路線達のバランスの悪さは大型組替え第二弾を覚悟しろということ?
    カレンダーも発表されました。宙組の別箱発表もそろそろ。絶対鷹翔さん東上公演だと思いますが、そうなると礼華ファンが荒れそう。色々不安な8月後半ですね。

  2. たむ より:

    星組の件、個人的には寧ろ小桜さんへの気遣いなのでは?と思いました。
    流石に次期トップ娘を「路線娘役枠」に掲載して、小桜さんを「娘2番手格枠」にするのは違和感を感じますし、かと言って逆にする(詩さんを「娘2番手格枠」に掲載して、小桜さんを「路線娘役枠」に掲載)のも変ですし。
    小桜さんを載せない、という選択肢も貢献と格を考えると出来ないですし。
    その結果が「次期トップコンビ特集」ではないのかな、と。
    専科ページがあれば、小桜さんはそちらに掲載されたと思いませんか?
    まだ中身を見れていないので、何とも言えないのですが。。

  3. コスモスハート より:

    蒼汰様

    お醤油様も池銀様も、長い間の取引の歴史があるから、続けて下さるのでしょうかね‥ありがたいですね。

    娘役の写真の組み方は、例の事件の、行き過ぎた行動を起こした人がいたからなのか、貴方の格を下げてません的な、プラス、色々露骨にしない?工夫?
    以前に、波線上に名前を入れていないけど、実際はヒロインだった星空美咲。そしてトップになる。あれを思うと、色々気を配ることによる配置なのかも。

    雪も宙も同期ワンツーで走り、星も、まもなく。だし。
    東上主演。2番手、までで退団する可能性もある変則人事となっていくのか??
    より多くの人に主役を分けるのか。
    本公演の回数が一年の中で減ることにより、3回か、4回目で退団することになるのか、一昔前とは違う状況なのかなと思う今日この頃。

  4. ひろ より:

    やはり華世さんは早期出世&特別待遇過ぎて置き場所に苦慮してる様子が見えますね。紙面上104期105期の路線を抜かすのは仕方ないが、103期を抜かすのはやり過ぎみたいな。来年には並んでそうですが。
    華世さんのおかげで雪組は軽く見えませんが、花組は本当に若手がスカスカです。極美さんが花に来られるので上位層は補強されますが、次のトップスター候補が希波さんしかいないのはどうかと。花組がチケット売りで苦労するわけです。星か雪の御曹司さまに花組に来てほしいです。