水美舞斗の演技力について

 

我ながら怒涛の花組関連更新中です。

本日はエトセトラ的な内容と言いますか、水美舞斗のスター性の話、

具体的には、その演技力について書いていこうと思います。

 

なお、歌・ダンスを含めたスター3要素の中で、

芝居は最も好みが分かれるものであり、

それについて個人的な愛好を含め記事を書いていることをあらかじめご容赦下さい。

 

【前回:水美舞斗・トップ考についてはコチラから】

 

水美舞斗の演技力について

 

まず、大前提として。

宝塚には歌が下手な人、芝居が苦手な人、色んな人が居て、

もちろんそれらが上手いにこしたことはないけれど、

それでも舞台が成立してこそ宝塚だと私は勝手に思っています。

 

また、私は自称ライトファンであり、

ブログを始めた当初は歌ウマ至上主義でしたが、

今では「歌が上手いか下手かではなく、結局は顔」という結論に至りました。笑

 

とはいえ、主演者に対し深い愛情のないライトファンにとって、

芝居や歌が不得手な人が真ん中だと見ていて辛いものがあると思っていて、

これを「歌と芝居のどっちも壊滅的なのは大問題の法則」と提唱しています。

 

で、表題の水美舞斗氏。

ご存知の通り、圧倒的なダンスと体幹は素晴らしく、

顔立ちも綺麗でザ・イケメン顔。

確かに歌は不得手だけれども、壊滅的な程ではないと私は思う。

 

のだが、一番マズいのは、ぶっちゃけ芝居だと思うんですよね。

特に『メランコリック・ジゴロ』のスタンや、『TOP HAT』ホレス、

『フィレンツェに燃える』レオナルドといった、軽快なノリとテンポが必要、

かつ複雑な内面性を持った役とは、すごぶる相性が悪い。

 

で、これがトップかつ同期である柚香光も似たようなタイプなもんだから、

喰い合わせがイマイチ、これが今の花組の一番の懸念点だと思います。

(この極致が『メランコリック・ジゴロ』だったんじゃないかなぁと私は思う。)

 

と こ ろ が で す よ 。

ふと思い返して見ると、水美舞斗は、

分かりやすいプロトタイプな役どころは意外とハマるんですよね。

 

愚直な『はいからさんが通る』鬼島森吾、性に従順な『CASANOVA』バルビ神父、

心優しき『A Fairy Tale』ニックや『巡礼の年』ショパン、など。

 

そして個人的に彼女を見直した一番の作品は『銀ちゃんの恋』の倉丘銀四郎。

私はありがたいことに生観劇しているのですが、

自分の思いそのまま、わがままに突っ走る銀ちゃんは、

まさに水美舞斗にピッタリな役どころでしたね。(褒めてます)

 

『銀ちゃんの恋』を久しぶりに見て

 

『銀ちゃんの恋』を実際に見て思ったのは、

彼女は良くも悪くも、真ん中が納まっちゃうタイプなんだな、ということ。

 

そう、受けの芝居が苦手でも、真ん中に立ってしまえば、

それは周りが合わせるものだから関係無し。

一番大切なのは、大衆を惹きつけてしまうキラキラとスター性!!

 

それが彼女にはあって、だけどそれ以上に柚香光も持っていて、

だからトップになれないのは仕方ないのかも。

それが観劇しての正直な感想でした。

 

で、11月はスカステで千秋楽の放送があり、

久しぶりに拝見したのですが、

改めて舞台を引っ張る彼女の情熱に惹きつけられるばかり。

 

特に、帆純まひろ演じる橘に「お前…泣いているのか?」と言われるシーンで、

彼女が本当にボロボロ泣いていてわたしゃビックリしました。

こういう真っすぐな役どころだと、本当にシンクロしちゃうんだな、と。

 

さらに、抜群の運動神経で殺陣の見栄えが良かったり、

星空美咲との並びを見ると上級生らしい男役の包容力も感じられて、

別格一直線にするにはつくづく惜しいし、

劇団も「どうしようかな…」と扱いに迷いが生じるのも分かる気がします。

 

目指すゴールは大空祐飛?

 

以上を踏まえ、私は勝手に思っている水美舞斗のゴールは、

彼女が大尊敬する壮一帆、ではなく、

実は『銀ちゃんの恋』繋がりで大空祐飛なんじゃないかと思うんですよね。

 

大空祐飛は水美舞斗と同じく中卒入団で新公主演0.5回(一幕のみ)

下級生の霧矢大夢や大和悠河に抜かされならがも耐えに耐え、

研16で花組に組替え、2番手羽根を背負い、研18でトップに就任。

 

そんな彼女も、歌も芝居も取り立てて凄く上手いという訳ではなかったけれど、

アンニュイでミステリアスな雰囲気があり、

これが高学年になるにつれ「大人な魅力」へと転換され、

それも相まって当時としては非常に人気が高かった印象です。

 

また、下級生時代は歌も芝居も増えてだった真風涼帆が、

学年が上がるにつれ「そこそこ」レベルまで成長し、

今や何を演じても真風涼帆なキムタク芸に辿り着きながらも、

立派な人気トップとして長期君臨しています。

 

そんなわけで必要なのは、歌や芝居の能力よりも、男役としての存在感。

ここを極められるかが鍵になるんじゃないかと思います。

 

…とはいえ、もうちょっと大人な役や、

深みのある芝居が出来るようになった方が、

スター人生の選択肢の幅が広がる気もしますけどね。笑

 

95期生も来年で研15、スター人生も佳境に入ってきました。

果たして、彼女が辿る道はどのようなものになるのでしょう?

頑張れ、水美舞斗!!

 

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コメント

  1. 尾田椿 より:

    銀ちゃんは、21年に見た中では非常に良い方の公演だったと思っています。
    水美さんは真ん中に立ってこそ輝くスターという印象はここではっきりしたし、このあたりからなんとなく劇団内での風向きも変わってきたような気もしています。真ん中タイプって意外に得難い才能だったりするんですよね。
    あと何回見れるかわかりませんが、彼女が主演の公演をもう少し見てみたいなあと。

  2. イヴ より:

    いつも興味深く楽しい内容をありがとうございます。水美舞斗さんに関する考察はほぼ納得、です。でも柚香光さんのお芝居が、水美さんと同様の力量とも、似たような芸風とも思えないので、そこは驚愕しました。柚香さんはとても繊細で奥深いお芝居されていると思います。
    あと水美さんの歌、上手い方ではないですか?壊滅的ではない、なんて手厳しい評価だと思いました。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      柚香さんの繊細な芝居についてはこれまで当ブログで散々書いてきたので割愛しちゃいました。
      歌は…うーん、好みそれぞれですね。

  3. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    水美さん、わかりやすくキャラの濃い役では、常に「今、頑張って芝居しています」アピールされているんですけれど、

    スタンとかホレス、レオナルドなど、キャラの濃さより繊細な心理描写が必要な、ぱっと見普通寄りのキャラだと、時々芝居が溶けて、キャラの輪郭がぼやけて見える時があります。

    複雑な内面性の表現…演技技術プラス、人生経験や、いろんなジャンルの小説や映画に触れて、他者の人生や心理をたどる訓練とか、総合的な積み重ねがあって表現できるものだと思います。

    今からできること…名キャスティングはどんな名演にも勝る。プロデューサーの配役の妙を願います。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      コメントありがとうございます。
      記事では触れませんでしたが、記事タイトルはこんちゃんさんブログより本歌取りさせて貰ってます。笑

  4. より:

    北翔海莉さん主演の『風の次郎吉』を観劇して水美さんの和物がとても良いと思いました。意外に思われますか?真面目でおとなしい青年が女性に入れあげて事件に巻き込まれていく様子がなんとも色っぽくて良かった。『心中・恋の大和路』もイケるなと。現実的には直近で和希そらさんが主演しているから当分再演はないですが、まあそれくらいいい感じだったんですよ。だから最近のダンスはいいけど演技はちょっとね、な扱いにうーんそうかなーと不思議な気がするんです。なんだろう、役を選ぶのかな。私の嗜好の問題でしょうか。柚香さんも『あかねさす紫の花』の天比古みたいな役をされているのが私にとっての好きな柚香さんです。素がカッコいいから役はカッコよすぎない方がなんかキュンです。水美さんの話から逸れちゃいましたね。要は花組ワンツーは演技結構イイよ、と言いたかったのです。

  5. ロージー より:

    今回の記事の内容、頷きながら読みました。
    記事の例にはありませんでしたが、バロックロックのコウズケノスケについても同じ感想です。
    なかなか複雑な内面を持つ役所でしたが、実際観劇し、浅いというか表面的な演技だなと残念に思いました。滑舌の悪さも気になりますね。

    ですが、あのキラキラとした輝き、スター性、キラキラのダンス、男らしさと爽やかさには心惹かれ、とても魅力的なスターさんだと思います。
    タカラジェンヌとしての終着点はどこにあるのか、皆の関心を集めていますが、水美さんにとってもファンの方にとっても、納得のいくものであることを祈ります。

    • より:

      主題とズレたところで申し訳ないのですが、
      「歌が上手いか下手かではなく、結局は顔」

      正直だなあと笑いつつ同意せざるを得ません。
      歌うまさんは大好きでソロがあると聴き惚れます。でもオペラで追ってしまうのはキラキラオーラの顔良しスタイル良しの生徒さん。
      とはいえやはりあまりにお歌が……だと見ていて厳しいですし、芝居歌として十分なレベルは欲しいところで歌うまさんが押さえるべきところを押さえてくれてこそなのですが。

  6. Oct. より:

    蒼汰さま、いつも楽しく読ませて頂いております。
    水美舞斗の考察シリーズも大納得な部分と、好みが分かれるのか残念な評価の部分も有って、色々な方に語られるスターになっている事が嬉しく思います。
    わたくしめが水美舞斗を語る上で絶対に推したいポイントは、カンパニーを率いる求心力なんです。
    新公主演、バウホール公演、ディナーショー、東上主演、水美舞斗が真ん中に立った時のカンパニーメンバーの表情が本当に活き活きしていて、隅々まで想いがかよっているなぁ、と心を揺さぶられます。
    勝手な想像ですが、中の人のお人柄がカンパニーに滲み出ているのではないかなぁ、と。
    お芝居でも想いが本当に真っ直ぐ伝わるので、何度も泣かされました。
    MESSIAHでの松平信綱の心の奥にあるものを表に出さない無言の演技を観た時に、魂を持って行かれた時から水美舞斗の芝居力に刮目しています。
    THE SONGでの「瞳の中の宝石」を聴いた時には、水美舞斗の歌の方向性の羅針盤が定まったな、と思い唸りました。
    歌唱力よりも”想い”と”ストーリー”で聴かせるのが巧くて、なかなか他に真似できない到達点だなぁ、と。
    もしもチャンスの女神が微笑むのなら、わたくしめも大尊敬の壮一帆様コースかなぁと思っておりましたが、大空祐飛様コースだとあと4年の猶予が有るのですね!
    大いに期待したいです!

    蒼汰さんの本文と読者さんのコメントもこれからも楽しみにしています。

  7. より:

    いつも興味深く拝読しております。

    演技力ですか。
    正に好みも定義も各々指標が異なる難しい議題ですね。
    訊かれてもいないのに勝手に持論を述べますが、私は演技力と歌は繋がっている派です。
    譜面の通り正しく綺麗に歌うスキルとは別に、情感を込めて心情を歌で表現出来るか、という意味で切っても切り離せないと考えるからです。
    なので、多少音程が不安定でも、それが不安な気持ちだったり陽気だったり、感情の表現がされてあれば聴けます。
    逆に芝居心がないと例え音程が合っていようが大根さが浮き出て耳を塞ぎたくなります。
    よっぽど飛び抜けて歌唱スキルが高ければ、曲自体の持つ力で心情が表現されたりしますが中々そこまでの方はいないですからね。

    そういう意味で、当該記事生徒の歌唱が「壊滅的では無いけれど不得手」という評価に同意です。
    しかし、彼女比でかなり成長されたのではないかとも。
    確かにメラコリのスタンの演技は。。。でしたが、銀ちゃんで鍛えられたのかホレスは私的に成長を感じました。
    勿論芝居巧者とは全然言えませんけど、少なくともスタンの時に酷かったテンポ・間合い・呼吸が改善されていた印象です。

    極論、主役が大根でも演技派で脇を固めれば何とかなるのはそうでしょうけど、役の幅が狭まりますので勿体ないですよね。

    ついでに彼女の武器であるダンスについてですが、実は、私はダンスにも演技力ひいては表現力(身体のではなく心情の)が必要と思っていて、ただ身体能力が凄ければそれだけで良い訳ではないと考えています。

    とは言え宝塚ですからね。
    キラキラスター性や人気がやはりものを言う世界ですので、総合的にどのような評価を劇団が下すのか注目しています。

  8. 五條 より:

    個人的にジェンヌを構成する要素として5つあると思ってまして。顔、スタイル、歌、芝居、ダンスです。

    顔は好みはあれど、月城や朝美が美形なのは誰が見たってわかる…ていうか95期ってタイプは違えど皆顔綺麗ですよね…
    スタイルも一目でわかりやすい。ここは技術というより個人の資質ですね。
    歌は声震えてるなーとか音ずれたなーとか素人でもすぐわかります。高音低音がズバーっと真っ直ぐに出せたり。礼や和希、望海や北翔、娘役だと真彩なんかは誰が聞いたって上手い。ダンスも、周りとタイミングズレてない?とか回転する時ヨレてない?足上げてる時身体震えてるよね?とかで。

    で、芝居って一番素人にはわかりづらいと思うってか私よーわかりませんw 月が全体的に上手いのは、言葉で説明できませんがわかります。ただ、そもそも花組においては、水美がどうとかではなく以前より芝居の優先度はそこまで高くないのかなと思ってました。明日海が「花組の芝居については、かなりレベル上げたという自信がある」(意訳)みたいな事言ってたような…それってつまり…間接的に…うん…
    花はダンスとビジュアルの組で、別にそれでええやん!と思ってました。で、乱暴な言い方をすれば、中の人もそう思ってるんじゃないかなって。そら月から来た明日海からすれば言いたいこと山ほどあったんでしょうが…。実際、柚香曰く明日海はめっちゃくちゃ厳しかったと。先輩というより監督だった、とかどっかで言ってたかな確か。
    皆で同じ事やってもしょうがない、組ごとにもっともっと色分けされていいみたいな事、望海も真風も言ってますし、半ば意図的なんじゃないかな(そらレベル高いほうがええけど、なら他に拘らなければならない事がある、的な)と思ってました。組全体で統一されたある種の方向性、優先度みたいなものがあるのかなと。わかりやすいのだと宙組におけるコーラスは絶対負けない!とか。

    月が暁出して彩海入れたのも、方向性明確なってよかったんじゃないかなと思います。花、雪、星とダンスが得意な組があるのに、月が無理してそこで争う必要はない。超ハイレベルなダンスを求めて月見に来る人おらんだろ、という。月城の身体のこともあるのかもしれませんが、ダンスよりは芝居と歌でやっていこう!という。花のダンス、月の芝居、お互いにそこで争ってどーすんの?と思ってるのではないかと。ファンも中の人も。
    組ごとの方向性、5組ある宝塚という条件下においては、肯定的に見ちゃっていいような気もします。

  9. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    水美さんが永久輝さんと同じサイズの羽(3番手羽ではなく?)をつけて、大階段を降りてきた時の、あの劇場の雰囲気は忘れることができません。そして、次公演での2番手羽。正直なところ祝福よりも安堵、でした。収めるところに収まったか、と。
    それは私が雪贔屓だから、永久輝さんが3番手羽で、ある意味守られたと感じたからかもしれません。
    時は移り、大劇場公演中の星組では、組替してきた暁さんと、はえぬきの瀬央さんが同じデザインの羽。
    落胆の声がなかったとは思えませんが、比較的動揺は少なかったように思えました。
    これまでも、、劇団の扱いが瀬央さんには酷なようで、ある程度の覚悟が先行していて…。

    ですが、なんの、本公演での彼女は進化しており、蒼汰さんに教わったばかりの*男役の存在感*が、増しておりました。勝手に行く末をきめてかかっていた自分を恥じました。何かが決まっていたとしても、新たな可能性を生み出す事はできるのだと、未来をみせて貰えた気がします。

    表題から大きく外れたコメント、ご容赦ください。

  10. おさかな より:

    蒼汰さん

    演技については宝塚だけでなく、舞台映画ドラマでも好みが分かれるところですよね。柚香さんの繊細な演技、水美さんの分かりやすく訴えてくる演技にそれぞれファンがいるんだろうなと思っていますが、個人的には2人の芝居の相性が微妙で……それをサポートできる芝居上手が組内にも少ないので、うーんとなってしまうのかなと(主観です)。
    でも、他の方がコメントされているように今の花組は”ダンスとビジュアル”が売りで、そこに惹かれる方が何度も通い組ファンになるってことでいいと思います!

    水美さんが目指せ大空コースなのは同意ですが、やはり彼女がそのコースに乗るには95期であることが壁だと思います。雪組は彩風→朝美でないと暴動起こるでしょうし、受け入れ慣れてる宙組だって念願の生え抜きトップ誕生が目前です。専科に行って何年か待つか同期引き継ぎしか残されていないと思ってますが、そもそも95期から6人(+娘役3人)もトップにさせるのか、瀬央さんだけさせないのかという疑問がずっとあるのですが……。

  11. まりまり より:

    いつも楽しく拝見しております。
    水美舞斗さん、素敵なジェンヌさんですが、柚香さんと比較して一番対照的なのは、統率力かなと…
    トップスターは座長としてチーム全体を引っ張る力も求められます。
    水美さんのインタビュー等の印象として、後輩気質で愛されポジションに収まりがちというか、憶測にすぎませんが、引っ張る立場の方がいることで、より魅力を発揮するタイプに見えます。
    舞台上での見栄えや人気、スター性は申し分無いはずが、どこかちょっとトップへの決め手に欠けるのは、そういった部分もあるのではないかなと。
    気を悪くされる方がいたら申し訳ないですが、月の前トップも似たようなキャラクターかと思います。リーダーとしての裁量は、良いわるいのみで測りきれない、向き不向きの部分も大きいですから、人気商売である宝塚においては采配が難しいところですよね。

  12. はる より:

    コメント内容を考えていたらさらに切り込んだ記事、有り難うございます!書きやすくなりました。
    明日海さんの退団公演を生で観た時に水美さん、芝居が弱点なのか、、。って感じた事を思い出しました。

    最近の美弥、愛月、瀬戸の2番手退団を見ていて最後の最後に大輪の花を咲かせて勿体ないと思わせる仕上がりぶりの方もいて。中にはトップ出来る力量だと感じる方もいてどうしてだろうと考えました。
    ある時期までに劇団人事のトップ候補に入っておかないといけないんだなと言うのが私の持論です。だから後半に急速に追い上げてもトップは厳しくなる。劇団の作品決めは準備を早くしてコストを少なくする方針ですからトップ、トップ娘役、2番手で出来る演目は絞られます。先生方がやりたい作品もあれば持ち込まれる原作もあるように思います。ファンがやって欲しい作品もありますし、5組でそれぞれの生徒の成長もある。
    きっと毎日、各部署(人事面、舞台製作面など)で采配が行われていて、各生徒は己を磨いてスターを目指さなければなりません。後半に追い上げても椅子が空いてないのが現状でしょう。そんな中での番狂わせ、対応可能は事は軌道修正出来ても間に合わなかった、、。となったのがファンに激震が走る2番退団になるように思います。

    新人公演を卒業してから数年の間にトップ候補枠に入れるか入れないか?入れてもここぞって時に魅せられる力量か否か?でだいぶ違ってくると思います。あと、生徒も生身の人間です。病気や怪我の心配もありますから劇団に取ってもファンに取ってもスター候補はたくさん居てくださった方が作品に厚みができるし、色んな作品にもチャレンジ出来ます。

    話が逸れてしまいましたが、水美さんは正にこの渦中にいらしゃるように思います。。

  13. せち より:

    水美舞斗の芝居の力に関しては、好みもあるので言及しませんが…柚香光、星風まどか、永久輝せあ、聖乃あすかという主力メンバーの中で「合わない」感じがすごくするんですよね。柚香や永久輝が繊細な役づくりで細やかな表現をする中で、水美は「大味」な感じはするんですよね。
    下手なわけではないんだろうけど…今の花組のメンバーと芝居が合わない、そんな印象です。
    あと、2番手として柚香を支えるという意識があるのかな?自分が前に出ることを優先しているように見えることがたびたびあるので…。同期だから、その意識が薄いのかなぁ?
    上記、2つの理由で柚香光と永久輝せあでの体制を観たいなぁと思ってしまいます。

    • もみ次 より:

      歌、踊、演技等々楽しみたい欲張りタイプなので花組ファンではないのですが、両記事を拝読してついコメントしたくなりました。
      せちさまの『合わない』という意見に頷きました。
      私が思うに水美さんの演技って屈折感とかささくれのようながもの足りなくて。
      柚香さんより前に出過ぎるというよりその朗々さが目立ってしまうのではないでしょうか。
      だから人柄は素敵ですよね。千秋楽で退団者に何かと目を配るマイティの姿に感動しました。

      全組観たい派ですが柚香さんから同要素が二代続くのは……なのが正直なところです。
      永久輝さんも雪組時代の輝きが花では生かしきれていないような。
      話がズレましたが、劇団もよい化学反応が得られなければもっと頭をひねって欲しいなぁと思います。

  14. ジャスミン より:

    前回に引き続き、興味深く読ませて頂きました。

    お芝居って、本当に好みの問題もあり、語るのが難しいですね。台詞回しのクセとか滑舌などもありますし…
    共演者さんの相性という点では、月組は、お芝居の相性がいいよなぁなんて思いますが。

    私も、水美さんの演技については、ハマる役とそうでないケースの差を感じてはいます。
    ただ、やはり、そんなものを上回るくらい、いつも水美さんのダンスに、舞台姿に惹きつけられるのです。
    だから、私も大空さんコースを狙ってほしいと願っております。その間に、さらに色々なお役に挑戦して幅を広げてほしいです。

    前回の記事へコメントできなかったのですが、色々状況が厳しいのは承知していますけれども、私は水美さんも、永久輝さんも、トップスターになるべきスターさんだと思っています。
    ですので、お二人ともにトップスターに就任されることを、何とか劇団がそういう道を作ってくれることを心から祈っております。

  15. まいこ より:

    いつも楽しく読ませていただいています。
    前の方でコメントされていた方の内容に大変納得いたしました。各組で得意、特徴があっていい、そのとおりですよね。
    もちろん、最低限の歌芝居ダンスのレベルは揃っていることが大前提ですが、そもそも、花組はトップさんの歌のレベルが、、、なので、ダンスとビジュアル特化でいいのだと思います。

    芝居については、好みもありますし、正直、宝塚の中の芝居のレベルは、申し訳ないですが、どんぐりの背比べのように客観的にはみえます。
    そもそも、滑舌が悪くて何を言っているかわからない方が多く、また早口すぎてこちらが追いつかないときも多いです。

    柚香光さんは、繊細な演技を目指そうとしていても、喉が締め付けられたような声が通らない発声で、聞いているこちらがいつも苦しくなり、滑舌が悪くて何を言っているかわからないので、結局演技に反映されません。それは歌にも言えることで、歌詞がわからないのです。だから、彼女が歌うと、残念ながらどんな素晴らしい歌詞でも歌でも、感動できないんです。

    なので、もう少しその点は頑張ってほしいなと思いますが、でも、彼女にはそれを上回る華やかさと美しさがあるから、最近はもうこれでいいんだなと思っています。
    歌の重要な場面は、星風さんや他の方にお任せしたらいいのかなと。

    柚香光さんのオーラやキラキラ度はおそらく最近では宝塚随一かと思います。
    だから、水美さんのキラキラも充分すごくて、個人的には、とわきさんよりキラキラしてると思うのですが、柚香さんの超越したキラキラにどうしても勝てないんです。
    なので、水美さんが95期でなければ、、と歯痒く感じています。

    宝塚は夢を見させてくれるところ、美しさに溢れているところが、他のミュージカルや演劇と大きく異なっているところだと思っています。
    (歌や芝居の上手さを求めるなら、外部ミュージカルをみたらいいと思っています。)

    だから、宝塚において、いかに美しいか、キラキラしているか、オーラがあるか、は、歌ダンス芝居を超越した最重要ポイントだと思っています。

    その意味で、水美さんはそれをお持ちなので、タイミングや運もあるでしょうが、頑張って欲しいな、トップになって欲しいなと心から思います。

  16. May より:

    なんとなくのモヤッとをうまく言語化できないまま遅延してのコメントとなりますが…
    水美さんの華、ダンス力、スター性、何より人柄の良さが滲む雰囲気。育ちの良さそうな品がありますよね。95期の予科時代、本科生の前で笑うなといつも注意を受けている中、「みなみは可愛いからしょうがない」とマイティだけ許されててずるかった、と同期にいじられているのが印象深かったです。
    トップ娘役としてダンスをなんとかしなければ!と燃えた真彩さんに筋トレを授けたエピソードや、全ツの時期には柚香さんにクールな対応をされている舞空さんを優しくフォローする姿、気立の良さが随一。
    成績上位なのに柚香さんの圧倒的スター性と個性がトップ戦線に競り勝った状況で、チーム芸として闘志剥き出しにゆくわけにはいかない。しかし、闘気がなければ競争社会での抜擢はない。難しいことです。
    確かに今の花組のビジュアルは抜きん出ていますし、トップコンビの相性も良く、洗練された最先端感があって売れているのは分かるのですが、どうにも二番手・三番手周りの微妙な膠着具合や上級生娘役の退団、管理職の入れ替わりの早さなどを見るにつけ、環境のいい組であるとはあまり感じられなくて、なんだかなあ、と思っております。
    水美さん、確かに真ん中なら成立するのでしょうね。魅力的で素敵なスターさんだと思いますが、時の運とは、難しいものですね…