彩風咲奈主演で『カラマーゾフの兄弟』を観たい!!

 

小川理事長時代より前の舞台作品があまり好きくない私ですが、

その中でも面白かったオリジナル作品スリートップは、

『マラケシュ・紅の墓標』『クラシコ・イタリアーノ』『NEVER SAY GOODBYE』。

 

そして、外箱公演ですが良く出来た作品だなぁと思ったのが、

水夏希主演の別箱公演『カラマーゾフの兄弟』。

 

千風カレン、凛城きら、真那春人と、

今も活躍するスターたちが出ている本作ですが、

実は最下級生として彩風咲奈も出演。

本日はそんな『カラマーゾフの兄弟』について書いていきます。

 

『カラマーゾフの兄弟』宝塚版あらすじ

 

原作はロシアの文豪・ドストエフスキーの最高傑作にして超長編。

それを2時間の公演にまとめた簡単なあらすじは、こんな感じ。

 

【あらすじ】

強欲かつ好色な成り上がりの地主、フョードル・カラマーゾフ（未来優希）には、3人の息子が居ました。神に仕える心優しき三男・アリョーシャ（沙央くらま）、リアリストな無神論者の次男・イワン（彩吹真央）、そして父に最も似た、粗野で衝動的な長男のドミトリー（水夏希）。父と長男は不仲で、顔を合わせれば喧嘩ばかり。スメルジャコフ（彩那音）をはじめとする使用人たちは、2人のやり取りに眉を顰めるのでした。ある日、フョードルは子供たち3人を呼び出し、再婚することを告げます。再婚相手はグルーシェニカ（白羽ゆり）という絶世の美女。実はドミトリーもグルーシェニカに惚れていたのですが、彼にはカテリーナ・イワーノヴナ（大月さゆ）という婚約者が居て、彼女から3千ルーブルもの金を借りていたため、それを返済してからグルーシェニカと一緒になりたいと考えていました。自分の女を盗ったと怒ったドミトリーは、フョードルを殺害することを計画。ある夜、屋敷に忍び込み父を襲撃したところを、使用人であるグレゴリー（紫友みれい）に止められてしまいます。とっさにグレゴリーを殴り倒したドミトリーは、気が動転しその場から逃げ出します。グルーシェニカの元に辿り着いたドミトリーは、自身の想いを彼女に告げ、グルーシェニカもついに彼の愛を受け入れます。そこに警察がやって来て、突然ドミトリーを逮捕。なんとフョードルが何者かに殺害されていて、彼はその容疑者となっていたのでした。「俺が親父を殺した…？そんな馬鹿な!!」。果たして犯人は一体誰なのか？神と信仰、そして兄弟の絆とは？

 

ここで第一幕が終了。

手に汗握る展開が続くこと、交錯する人々の思惑や行動が面白くて、

一度見始めると最後まで見てしまう作品です。

 

個性豊かな登場人物たち

 

さて、宝塚版『カラマーゾフの兄弟』の最大の魅力は、

主人公たち3兄弟や気高く美しいカテリーナなど、

その個性豊かで魅力的なキャラクターたちでしょう。

一人ずつ書いていくとキリが無いので、特に印象的なキャラを3名挙げます。

 

まずは主人公たちの父であるフョードルを演じた未来優希。

役柄的に専科枠でも不思議でないのに、

あえて当時のトップ・水夏希と同期である未来優希が演じたことで、

女性へのギラギラはじめ、男としての現役バリバリ度が凄い。笑

 

今や外部で大活躍の未来優希さんの、

これまた素晴らしい宝塚現役時代の活躍を見ることが出来ます。

 

2人目は「イワンの幻覚」こと五峰亜季。

次男の心の声ポジションでありながら、

不思議なビジュアルとアクロバティックなダンスで、物語を不気味に牽引。

イワン役の彩吹真央にビジュアルを寄せているところも凄いです。

 

今や専科生として綺麗な熟女枠として活躍している彼女ですが、

バリバリダンサー時代の活躍が見られるのも興味深いです。

 

そして最後は…やはりグルーシェニカを演じた白羽ゆりでしょう!!

匂い立つ様な美しさは、まさに宝塚娘役の至宝。

本作は退団発表直後の外箱公演のため、まさに最期の輝きを放っています。

 

そしてこのグルーシェニカという役が本当にイイ。

宝塚三大悪女と呼ばれていた（？）彼女ですが、

「アンタ…お金、持ってる？」「アタシはお金を持ってる人が好きよ!!」

「笑わせるんじゃないよ世間知らずのお嬢さん!!ミーチャのこと、さぞ何でも知ってるかのような口を叩きやがって!!」

と名言多数。これをトップ娘役が言うんだから凄いっす。

 

あと、スメルジャコフ演じた彩那音も良かったなぁ。

ネタバレになるので深くは書けませんが（という時点でネタバレですが）、

私はこの作品で彼女に興味を持ち、色々と作品を見たのでした。

 

『カラマーゾフの兄弟』を今の雪組で再演しよう

 

で、この『カラマーゾフの兄弟』を、

是非今の雪組で再演して欲しいという個人的願望があります。

だってほら、彩風咲奈の思い出再演にして

夢白あやは白羽ゆりのそっくりさんと言われて来ましたから!!笑

 

彩風咲奈任期5作目が仮に一本物かつ再演が前提であるならば、

『ベルサイユのばら』もいいが是非『カラマーゾフの兄弟』で!!

ってことで勝手に配役妄想してみました。

 

役名	初演版	妄想雪組
ドミートリー	水夏希	彩風咲奈
グルーシェニカ	白羽ゆり	夢白あや
フョードル	未来優希	凛城きら
イワン	彩吹真央	朝美絢
スメルジャコフ	彩那音	和希そら
アレクセイ	沙央くらま	縣千
ムシャロヴィチ	大凪真生	諏訪さき
ラキーチン	冴輝ちはや	咲城けい
イワンの幻覚	五峰亜季	華世京
カテリーナ	大月さゆ	野々花ひまり
リーズ	愛加あゆ	音彩唯
高僧ゾシマ	ー	奏乃はると
ホフラコーワ夫人	天勢いづる	透真かずき
グレゴリー	紫友みれい	真那春人
マルファ	麻樹ゆめみ	愛すみれ
サムソノフ	谷みずせ	久城あす
アデライーダ	森咲かぐや	杏野このみ
リザヴェータ	涼花リサ	妃華ゆきの
スネギニョフ	愛輝ゆま	叶ゆうり
イツポリート	桜寿ひらり	桜路薫
コズロフ	朝風れい	眞ノ宮るい
フェチュコヴィチ	衣咲真音	星加梨杏
フェーニャ	早花まこ	希良々うみ

 

うん、妄想が過ぎるというツッコミは置いといて。笑

朗々と歌う朝美絢、狂気の和希そらなんて容易に想像が尽きますが、

イワンの幻覚を華世京にさせるなんて我ながらナイスセンスだと思うです。（ツッコミ待ち）

 

で、フョードルは輝月ゆうまとかでもいいかなと思いましたが、

やはり初演に出ていた凛城きらにご登板願いたい。

同じく真那春人も15年の時を超え、

使用人から使用人長のポジションへ昇格、というのもエモくないですか？

 

尺が足りてない20分を膨らませるために、

原作で登場していた高僧ゾシマにチョイ役としてご登板頂き、

透真かずきは女役として舞台を締める。

 

あと刑事VS弁護士のくだりは眞ノ宮るいVS星加梨杏で観たいという、

願望強めで配役してみました。

 

ま、実際には次の御園座公演である『BONNIE & CLYDE』が、

彩風咲奈がこれまた最下級生で出演していた『凍てついた明日』の

思い出再演枠に当たると思うので、実際に上演されるかというと難しいわけで…。

今回は自己満足ネタとしてご容赦下さい。

 

『カラマーゾフの兄弟』は一見の価値有り

 

ところで、『カラマーゾフの兄弟』の演出をしたのは齋藤吉正先生なのですが、

本作が上演された約15年前から既に先生らしさが出ていて実に興味深いです。

開幕前の映像演出、登場人物が次々と出て来て歌い繋ぐオープニング、

この時点で既にお腹いっぱい。笑

 

とはいえこの時点では演出が過剰過ぎず、

あの『カラマーゾフの兄弟』を宝塚版として気軽に楽しめるという点含め、

実に見易く作られた作品になっています。

 

スカイステージでは結構な頻度で再放送していますし、

一つの舞台作品として非常に完成度の高いものになっていますので、

是非みなさん一度見てみて下さい!!

 

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