前から予感していたことですが、最近の人事の流れを見るに、
劇団は96~99期のトップ路線不作期からアンダー100期に繋げるため、
あの手この手で92~95期で引き伸ばしているように見えます。
特に人気の95期生バトルを目晦ましに人事を「下から整えている」印象で、
スターとしての段階を踏ませる手順が実に堅実的。
小川元理事長が「娘役の動きで人事が読める」のとは、
また違う読み方が出来るのではないかと思い、
柚香&礼のツートップ体制期からその流れを振り返ってみます。
2021年:95期スリーれい体制へ
まず、柚香光&礼真琴がトップに就任した頃の各組体制はこんな感じでした。
花組 | 月組 | 雪組 | 星組 | 宙組 | |
トップ | 柚香 | 珠城 | 望海 | 礼 | 真風 |
2番手 | 瀬戸 | 月城 | 彩風 | 愛月 | 芹香 |
3番手 | 水美 | 鳳月 | 彩凪 | 瀬央 | 桜木 |
4番手 | 永久輝 | 暁 | 朝美 | – | 和希 |
5番手 | 聖乃 | 風間 | – | – | 瑠風 |
ここから、人事的に特に重要なトピックをざっくり時系列で見ていくと、
・望海風斗退団
・和希そら『夢千鳥』久しぶりのバウ主演
・朝美絢『ほんものの魔法使い』東上初主演
・瀬戸かずや退団
・珠城りょう退団
・水美舞斗『銀ちゃんの恋』東上初主演
・風間柚乃『LOVE AND ALL THAT JAZZ』バウ初主演
・愛月ひかる退団
まとめると、
・100期生ツートップが聖乃あすか→風間柚乃の順でバウ主演を果たす。
・95期後続組の朝美絢→水美舞斗が東上主演を果たす。
・望海風斗と彩凪翔の退団により朝美絢が2番手に昇格。
・瀬戸かずやと愛月ひかるの退団により水美舞斗と瀬央ゆりあが暫定2番目昇格。
・瀬戸かずやと珠城りょうの退団により永久輝せあと暁千星が3番手昇格
・同じく、聖乃あすかと風間柚乃が4番手昇格。
・和希そらが正路線コースへ方向転換。
・綾凰華と縣千が波線上&ポスターinにより暫定路線に置かれる。
その結果、組体制がこう変わりました。
花組 | 月組 | 雪組 | 星組 | 宙組 | |
トップ | 柚香 | 月城 | 彩風 | 礼 | 真風 |
2番手 | 水美 | 鳳月 | 朝美 | 瀬央 | 芹香 |
3番手 | 永久輝 | 暁 | (綾) | – | 桜木 |
4番手 | 聖乃 | 風間 | (縣) | – | 和希 |
上級生2番手と95期スリーれい体制の影で、
永久輝&暁の歩みを進めつつ、
聖乃あすか&風間柚乃を正路線に完全に上げた1年でした。
2022年:95期の2番「目」戦争突入期
2021年末に彩風咲奈&月城かなとがトップに就任。
そこから、以下のようなことが起きます。
・縣千『Sweet Little Rock ‘n’ Roll』バウ初主演
・瀬央ゆりあ『ザ・ジェントル・ライアー』東上初主演
・瑠風輝『NEVER SAY GOODBYE』で階段一人降り
・永久輝せあ『冬霞の巴里』東上初主演
・暁千星『ブエノスアイレスの風』東上初主演
・綾凰華退団
・和希そら組替え(宙→雪)
・和希そら『心中・恋の大和路』東上初主演
・極美慎『ベアタ・ベアトリクス』バウ初主演
・暁千星組替えし星組に合流
まとめると、
・95期生最後の砦である瀬央ゆりあが東上主演、
そしてアンチテーゼ95期生である永久輝せあ→暁千星→和希そらが相次いで東上主演。
・綾凰華の退団→和希そらが組替えし3番手昇格。永久輝せあ&暁千星と並ぶ。
・アンバサ後続組の縣千→極美慎がバウ主演し、4番手昇格。
・暁千星の組替えにより、風間柚乃が暫定3番「目」昇格。
その結果、組体制がこう変わりました。
花組 | 月組 | 雪組 | 星組 | 宙組 | |
トップ | 柚香 | 月城 | 彩風 | 礼 | 真風 |
2番手 | 水美 | 鳳月 | 朝美 | 瀬央 | 芹香 |
3番手 | 永久輝 | 風間 | 和希 | 暁 | 桜木 |
4番手 | 聖乃 | – | 縣 | 極美 | 瑠風 |
95期の組内バトルの影で、和希そらが正路線メンバーに加入、
さらに主要下級生メンバーが完全に路線内に食い込んだかたちとなります。
2023年:95期バトルの終焉
そしてここからは半分以上、未来の話になりますが、
・水美舞斗専科異動
・真風涼帆退団
・礼華はる『月の燈影』バウ初主演
・瑠風輝『新逆転裁判』東上主演
・瀬央ゆりあ専科異動
・天飛華音『My Last Joke』バウ初主演
まとめると、
・真風涼帆の退団により桜木みなとが2番手に昇格予定。
・アンダー101期の鷹翔千空→礼華はる→天飛華音がバウ主演し、4番手昇格予定。
・水美舞斗と瀬央ゆりあが専科異動し、永久輝せあと暁千星が2番手に昇格予定。
・同じく、聖乃あすかと極美慎が3番手に昇格し、風間柚乃と並ぶ予定。
その結果、組体制がこう変わると思われます。
花組 | 月組 | 雪組 | 星組 | 宙組 | |
トップ | 柚香 | 月城 | 彩風 | 礼 | 芹香 |
2番手 | 永久輝 | 鳳月 | 朝美 | 暁 | 桜木 |
3番手 | 聖乃 | 風間 | 和希 | 極美 | 瑠風 |
4番手 | – | 礼華 | 縣 | 天飛 | 鷹翔 |
これで、95期生が各組に5人で綺麗に並び、
アンダー95期の本命路線である永久輝せあと暁千星が2番手に並んだ。
そして4番手に101期生以降の世代が台頭したことになります。
2024年に向けて起こるであろうこと
ここから、次に起こるであろう人事の動きについて予測します。
まず、次にバウ単独主演を果たすと思われるのは、たぶん彩海せら。
そして東上主演を果たすと思われるのは聖乃あすかか風間柚乃。
ここから導きだされるのは、鍵はやはり鳳月杏の去就だと思います。
というか、下級生の水美舞斗&瀬央ゆりあが専科異動したこと、
同期の真風涼帆がついに退団することからも、完全にカウントダウンモード。
鳳月杏が動くことで風間柚乃が暫定2番手に昇格し、下級生も玉突きで上がる。
これで「番手の学年ねじれ現象」が完全解消となり、
アンダー100期&アンチテーゼ95期育成→95期同期戦争の終結と順番に整え、
ついに全組が綺麗なピラミッド体制になる、という算段に見えますね。
そしてもう1つ、あの男役路線洪水モードが常である花組に、
有力な4番手候補が不在という緊急事態が起きているのもポイント。
これは完全にコロナの悪影響なわけですが、
順番的には103期生の希波らいとのはず。
だけどなぁ…個人的には彼女にその勢いや強さをあまり感じないんですよね。
ってことでこのあたりが組替えの芽なのかもしれません。
それこそ「アンバサ縛り」がなければ、
風色日向とか花組に行けばちょうどええやん?と思うんですけどねぇ…。
あ、逆に鷹翔千空が動いて、風色or亜音を4番手に上げるとか?
素人考えだと綺麗に序列が揃いそうですけど、
ただ彩海せらより先にバウ主演やるとは到底思えず…。
ま、ここまで来ると妄想度が高くなり過ぎるので止めときます。
木場理事長体制への完全なる移行
振り返ると、ここまでの道のりは、
瀬戸かずや&愛月ひかるという上級生2番手を据え置きつつ、
水美舞斗&瀬央ゆりあという別格系95期をその下に置いた時点で、
完全に予定通りだったと思います。
つまり、小川理事長時代から決まっていたことということです。
正直、私も2020年頃の段階から、
ぶっちゃけこうなるんじゃないかなーと思っていましたし、
たぶん、ほとんどの人がこう予想していたんじゃないですかね?
良い意味で誤算だったのは、瑠風輝停滞の影で和希そらが正路線に躍り出たことと、
鷹翔千空停滞の影での礼華はるがダークホース枠に選ばれたことでしょうか。
(どちらも宙組関係やんけってツッコミは禁句です。笑)
よってここから先は未知の世界、
つまり木場体制としての采配に完全移行したと踏んで良いと思います。
鍵は、アンバサ縛りをどうするのかと、
104期の路線不在問題をどう埋めるか、でしょうかね。
引き続き、生暖かい目で注視していきたいと思います。
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コメント
こうして一覧表を見渡すと『塩フェイス荒削り大男』枠(褒め言葉)の育成プレッシャーに、見事応えた極美さん礼華さん。後に続くか希波さん
。それとも綺城+一之瀬でワラワラか。この辺りの、中堅の層の厚さが、作品の深みやショーのバリエーションに繋がってきますね。
一時は、ソウタ氏のワークライフバランスを案じましたが(笑)ブログも楽しく拝見しています。大型連休、エンジョイしてください!
前理事長から引き継いだ人事はどの辺りまでだろうと考えたことはあります。考えたところで「わからん」で終わってしまうのですが。
アンバサダーは動かさない派です。聖乃・風間・縣はそれぞれの組カラーに合っているし、極美と風色を入れ替える意味もないので。万博が終わった頃にはもう動くには遅いと思います。
それより101期以下の非アンバサダーの大移動が起こりそうな気が。
その筆頭がやっぱり亜音。
「組替えなら千秋楽で挨拶するはず」なのですが、歌劇の表紙の予告をしなくなったのと同じで、“匂わせ”はするけどどの組に行くか今は発表できない。それに伴い誰がどこに動くか分かってしまいそうだから。
ファンによる人事パズル大会になるのも避けたいんじゃないですか?
希波らいとくんなんですけど、今やってる花組別箱「二人だけの戦場」でかなり活躍してて覚醒しかかってる気がします。
ファンの贔屓目かもしれません。
蒼汰さんもご覧になる機会があるといいのですが。