宝塚界隈では、宙組公演初日、
そして某週刊誌報道で大盛り上がりのようですが、
それ以上に気になっていることがコチラ。
宝塚歌劇団に『爆弾危害』脅迫メールを送った男を書類送検、だそうな。
※本日は「宙組事件備忘録」で載せきれなかった、個人的雑記です。
現代社会の病理
ま、劇場内のゴミ箱撤去報道の頃から、
そういうことだろうなと察してはいましたけれど、
本当にこんな愚かなことをしでかす人間がいるのかと驚くわけですが、
供述で最も興味深い点はココです。
「自分が職場で受けた不当な扱いと、宝塚歌劇団のパワハラ問題が重なって見えた。歌劇団の組織が許せなくなった」
バッカじゃねーの？？？
自分は自分、他人は他人、なぜその区別がつけられず、
勝手に共感して勝手にキレ散らかして、他人に迷惑をかけてしまうのか？
「共感力が高い」なんて言うのはあまりに綺麗過ぎます。
要は自己と他人を区別出来ていない。
そして、そんな人が巷にあまりに多過ぎます。
私も不当なパワハラを受けた
→同じような被害を受け自死した者が、他人のように思えない。
→よって私が代わりに無念を晴らす（権利がある）。
みたいな論法を、平気で言えちゃう人がいることに驚きます。
いやいやいやいやいやいや、あなたにその権利はないから。
もちろん一線を越える（爆破予告脅迫しちゃう）人は少なくて、
SNSで暴れてる程度だと可愛いもんですが、ただ根底の考え方は同じ。
なぜ、普通だったら思春期、
遅くとも20歳までには構築されるべき感覚が養われていないのか。
そしてこれは宝塚に限らずで、五万とそういう感覚の人がいる。
他人がされたことを自分がされたかのように錯覚し、
過敏にキレる人が世の中多過ぎます。
これはネット社会の進化により他人との境界線が曖昧になった副産物で、
現代社会の病理なのかもしれません（と崇高なことを書いてみる）。
さらに何が恐ろしいって、こうやって書類送検されている人を見て、
「けど、こんな人を生み出した宝塚も悪いよね（ｷﾘｯ）」
みたいなことを平気で言ってのけちゃう人がいることにも驚きです。
爆弾脅迫犯に同情？正気ですか？？？
日本はね、法治国家なんですわ。
そんなテロ犯を礼賛するような価値観、
マジで狂ってるんで本当に勘弁して頂きたい。
行き過ぎた正義感の暴走、なんかじゃない
では、宝塚に対して嫌悪感がある人が、
意義申し立てするための一番の方法は何だと思います？
株主総会でキレ散らかすこと？
いいえ、違います。
私は観に行かない選択をすることだと思います。
はい、私が嫌いな言葉「嫌なら見るな」です。
そう、本当に嫌になった人は静かに離れていますし、
事実何人ものブロガーの更新が止まってしまいました。
だけどその一方で、あれだけグチグチ文句を書いておいて、
舌の根も乾かず「〇〇組を観劇してきました！」と
平気で言える人も少なからずいる、それが私は本当に不思議でなりません。
だってさ、他組だろうとチケットを買ってしまったら、
そりゃ劇団は「じゃあオッケーだな」になってしまうじゃん？
本当に劇団に変わって欲しいのなら、
チケットを買わず、全ての月額支払いのものを解約する、そして離れる。
それがチリも積もって大人数いれば、
劇団も変わらねばならないと対応を取るはずです。
…けど、絶対そうならないことが分かっている。
自分以外の大勢多数は普通に観に行くし、
劇団の体質が改善されることもない。それが現実。
じゃあ自分も見に行けば良いやとチケットを買って出かけて、
ただグチグチ文句を言うだけ。そりゃ劇団にもナメられますよ。
だから断言します。
劇団が変わるなんて100％有り得ません。
熱い指導という名のパワハラも、一生そのままでしょう。
そしてそれは、大人数で舞台を作る興行である以上、
必要悪な部分でもあると割り切って（もちろん労働環境の改善は願ってますが）、
私と管理人はこれからも宝塚を観に行きますし、
実際、そういう見方をする人も少なからずいるんじゃないかな。
そんな私たちの考えを、少なくとも、
「何組だろうと劇場に観に行っている人」に批難される言われはないかな。
だって同じ穴のムジナですもの？
どれだけ偉そうに批判したとしても、劇場に足を運んでいることは事実で、
それは「行き過ぎた正義感の暴走」なんて崇高なものじゃない。
人が罰せられる残酷な解体ショーをニヤニヤ楽しんでいる、
ただのゴシップ好きですよ、あなた。
究極の愛を目の当たりにして
とまぁ、ここまでが昨日の夜時点で書いた内容なのですが、
ついさっき驚くべきことが起きました。
あれっっっっっだけ劇団と宙組に対して猛批判を繰り返していた方が、
なんと宙組初日を観に行ったそうな？？？
当然、超絶辛口で論評をかましていますけど、
私はガチで感動してしまいました。
だってさ、平日の昼公演のチケットを、
わざわざ買ってわざわざ観に行くんですよ？
絶対に嫌な気分になると分かっていて、文句を言うためだけにきちんと見届けた。
凄くない？皮肉じゃないです。マジで凄いと思う。
これはね、もう愛ですよ、愛。
絶対に分かり合えない価値観同士のようですけど、
そこまで信条が一貫しているならば、批判も批難も有資格者でしょう。あっぱれ。
そんな人たちも内包しながら宝塚は今日も運営していかなければならない…。
いやー、気が遠くなりますね。みんな、頑張れ。(投げやり)
ってことで、宙組の幕も拍子抜けのようにスルりと開いたようですので、
一先ず良かった…なのかな？
東京公演、私も楽しみに観に行きたいと思います。
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コメント
本当にそうですね。。
ニュースを見て犯人に大丈夫か？思考回路？と思った一人です。
私も贔屓組は観劇するし劇団に舐められますよね。。
パワハラは受けた側が感じたらそうなるし、上級生が指導するのが伝統ですから指導を受けた下級生がそう感じたらパワハラになってしまいます。せめて暴言や人格否定はしないであげて欲しいものです。あとは労働環境の改善は目に見える調べたら分かることなので改善は必須ですね。
宝塚に入れるくらいですから大事に育てられたお嬢さんが大多数のはずでそこから宝塚色に教育するのですから様々なカルチャーショックは受けて育つと思うのですよ。色んな人がいると思うのですが、歪まないで欲しいなぁと思います。
おっしゃる通り芸事ですから厳しさは必要でスター目指して切磋琢磨にはどうしてもなるので妬み僻みも混ざって若き乙女の感情はすざまじいことになるとは思いますが、己の時間が全く無い、寝る時間がないのは改善して頂きたいですね〜。心と体を回復する時間が全くないのは特に今回の件に間違いなく繋がってしまいます。
昔から近い事はあったと思いますが、何が違うって今ほど過密スケジュールではなかったし、振り数も少なく１人１人のクオリティは今ほどではなかったんです。年8回の公演になっての成果はこれから出てきますね。
私はもう観たくないと思う日までは贔屓組は観劇すると思います。
うーん…
組子さんを応援したいので劇場に通ってましたが、劇場に通っている人はパワハラ改善など劇団に声を上げることは良くないってことなんですかね。
私はまだ20代ですが、今回のブログはあまり共感できませんでした。
親世代の考え方だなあって思ってしまいました。
観劇に行かないことが1番だというのはとても理解できますが、0か100かの考え方すぎるなと。
パワハラを改善することは会社として当然のことですし、特殊な世界とはいえ、このまま改善できなければ時代の波にのまれて消えていくのでしょうね。
うーん、微妙に違いますね。
舞台を観にいく人の心情はもちろん様々で、だけど濃淡あれど環境改善を願っているのは真実だと思います。そして、問題に対して声を上げることも大事でしょう。
この記事の趣旨は、そのレベルを大いに越えて罵倒や中傷をする人に対するものです。Xの「おすすめ」が世界の全てで、全人類が宝塚を非難していると錯覚しているような方は、少し距離を置いた方が良いですよ、的なね。
ご返信ありがとございます。
蒼太さんからの返信コメントで理解できました。
理解及ばないままに的外れなコメントをしてしまって申し訳ございません。
私もXのコメントが全てだと思われる風潮には嫌気がさしています。
宝塚を見たことがない人達が誹謗中傷するのもすごく悲しいです。
ただ今回の宙組公演で辛い気持ちになった人、待ち望んでいた人、どんな意見も尊重できるように、多角的な視点を持とうと思いました。
ご返信ありがとうございます！
これからもブログたのしみにしています(*’-‘*)
いつも、鋭く適切なコメントを出していただいてありがとうございます。
爆発犯人、捕まってよかったです、おっしゃる通り、いかに気に食わなかったとしても、危害を加えて良いと言う理屈には到底なりませんね。
以前から感じているのですが、これらの無差別殺人や通り魔など事件の根本は、「情報過多社会」と「全員平等」というものに由来するのではと考えます。これまで、友人や他の他人が幸せそうにしていたとしても、知る由もなかったけれども、SNSで幸せそうな様子が垂れ流され、自宅で1人でいる時にも否が応でもその事実を見せつけられ、妬み、うらみ、絶望を募らせるのではと。知らなければ何も思わないのに、知ってしまうからこそ産まれる怨みってあると思っています。そこを、昔から言われている「よそはよそ、うちはうち」で割り切れれば良いのですが、「全員平等なはずなのに、自分は恵まれていなくて不公平」とも思ってしまうのかなと思います。
宙組ファンや他のファンの方々にとっては、この件についての受け止め方は多種多様であり、一つに決められるものではないと思いますが、自分と考え方が違うからと言って、考え方の異なる他人を非難して良いものでもないですよね。ただ、考え方は多様なれど、人情ということだけを考えると、仲間が亡くなったのに一言も触れない、少しでもお悔やみの言葉が誰かからあれば、自分も含めて救われるのに、それが初日になかったのは本当に残念でした。でも、それを否定したり責めるつもりはありません。ただ、自分としては残念だった、ということです。
読んでてスカッとしました！
ありがとうございます！！！
なるほど。
やたら理不尽にキレ散らかす方の多くが、実生活で満たされていない方だとは常々思っておりましたが、不満の八つ当たりではなく、自分事として捉えて物騒な行動や言動に至るわけなのですね。
何をそこまで熱くなるのかとこれまで疑問でしたが、仕組みを理解しました。
好きの反対は無関心、嫌いは好きの裏返しと使い古された言葉も改めて噛み締めています。
相容れない価値観の仕組みは理解しますが到底納得は出来ません。
ところで、改めて、
かの事件における【正義】とは何なのでしょうかね。
自分なりに紐解いてみました。
「環境の改善と健全な運営」を目指す・到達させることが求められていることは言うまでもない。
ならば、その目的に向かう為の適切な行為は、紛れもなく【正義】と呼べる。
では、「環境の改善と健全な運営」を実現する為に必要なこととは何なのか。
この必要なことを取り決めたのが合意書である筈。
更にその必要なことを実現する為に、具体的にどんなことをするのか、及び着手しているのか。
それは公式HPで概要が都度更新・公開されている。
さて、その上で、
【正義】が遂行されているかを見守り或いは監視する我々ファンの存在がある。
各々の目線・基準が個々に異なるわけで、我々ファンの数だけまた別の個々の≪正義≫が生まれるという図式。
けれど、その個々の≪正義≫は、果たして【正義】の為に必要なものなのか考えたい。
当該関係者が辞めれば、謝罪を公開すれば、はたまた献花台を設置すれば、【正義】は遂行されるのか？
対外的・心情的には、あたかも成立したように思う人もいるのかもしれないが、そんなの所詮表面上のパフォーマンスに過ぎない。(それで満足な方には語る言葉などない)
本質を変えるべく定着させるべく必要なのは、「内部の意識改革」という実は途方もない限りなく難しいことをやろうとしている。自分の職場や学校、家庭でも当てはめて想像してみたらいい。誰かに考えを変えてもらうことがいかに困難か。誰かが辞めて激変したか。口先や小手先のもので改善出来たか。
一瞬錯覚は出来ても定着に至らないことがほとんどだろう。
そんなものを強要しても、それは結局【正義】ではない。
何故なら「改善と健全な運営」を実現出来ないから。
なのに、強要して吠えるのは酷くみっともない。
公式HPで示されている劇団の取り組みの概要の内容は、特効薬的な効果は無いものの、永続的に継続していくことが必要というか、継続していくという断固とした姿勢を貫き続けるのが肝要。
身も蓋もない事を言えば、数多な職場や学校や家庭がそうであるように、いじめもパワハラもセクハラもモラハラも撲滅は出来ない。けれど、出来ないからこそ「改善と健全な運営」の為の取り組みを継続し続けなくてないけない。一定の抑止力になったり、逃げ道を確保することに繋がるからだ。
やはり職場や学校・家庭でも、繰り返し繰り返し手を替え品を替え継続するのが必要で、同時に、こんなにも労力を費やす事なのだと皆は身を以て知っているだろう。
なので、我々ファンは、この取り組みがいつの間にか消滅していないか、形骸的なものに成り下がっていないかというところに常に目を向けていくのが建設的で正に【正義】だと思う。
これが、ぼくのかんがえたさいきょうの「かのじけんにおけるせいぎ」、てやつですね(自虐)
尚、ご遺族含め主要関係者の心情は一切加味しておりません。
理解と納得は別物でも、合意書がひとまずの事実であり、現状の起点になるべきところだと捉えています。
ブログ更新ありがとうございます。
物事の一方向からみたり、文章の一部分のみを取り上げて、あ～だこ～だ言うよりは、色々な角度から柔軟な気持ちで感じることも大事だと思います。
今は歯をくいしばって前を向いて頑張っている生徒さん全員にエールを送り続けたいと思っています。長い間、沢山のときめきを届けてくれた宝塚に対して、私が今できることはそれだけですから。
いつも記事を楽しみに拝見しております。
宙組の公演再開は外野での喧々諤々はあるものの、想定の範囲内といった感じで他人事ながら少しホッとしました。
後は管理人さんが前の記事で触れられた通り、未来のタカラジェンヌの希望者が明らかに減少傾向＝ニュースター誕生の可能性低下と、比較的高い年齢層のファンの10年20年スパンでの上手な新陳代謝をどのように促すかが劇団の課題だと思いますが、私は今の阪急と劇団に対応出来るマネジメント力があるのか疑問視してます、国内に根差したインフラ企業特有の保守性、硬直性が邪魔するのではと。
そう言った意味では、昨年の悲劇は重いボディブローのように劇団を追い込んでいき、そして大衆（殆どの人が宝塚の舞台見たことありません、、、）にはイメージアップではなく寧ろ負の印象の舞台装置に堕ちた劇団を阪急が切り捨てるというワーストケースの可能性は十分残っていると思うので、中長期的にはサイレントリスク的な厳しい状況が続くのではと思います。小林一三翁の神通力が組織内で弱ればイチコロもあるかも、、、。
ネガティブ発言で申し訳ありませんが、そうならないように劇団と阪急にはもう少し頑張ってほしいなと思います。
これからも楽しい記事お待ちしております＆長文失礼しました。
こんばんは。いつもこちらの論理的で的確な記事を楽しみにしています。
散々批判してるのに公演は行く人、私も不思議です。もし自分なら宝塚に限らず、そこまで批判する物事に対して安くないお金を払って足を運ぼうと思わないし、それをわざわざSNSへ書き込むエネルギーに感心してしまいます。
(究極の愛の件、たぶんあのお方の事ですよね。私も読みましたが確かに凄い愛かも⋯)
私は劇団や宙組に対して色々思うことはあるけど、批判する思いは無いしこれからも観劇は続けます。生徒さん達の環境が改善され、良いものになるといいとは思ってますが、それはファン側がどうすることも出来ないし、見守るしか無いと思ってます。
まずは宙組が再開して良かったです。
また東京公演での蒼汰さんの感想お待ちしてますね！
本当そう思います。
私は素直に宙組がやっとスタートしてすごく嬉しいですね！
宙組推しでなくても、スカステで稽古場映像を観た時に、なんか涙出ましたよ。
それは、宝塚が大好きだから。
頑張ってほしいと思った。
もちろんコロナやらSNSやら週刊誌やら、時代も変わり今までのやり方では通用しない。
劇団も改革しなければいけないところは多数でしょう。
たぶん以前はもっと舞台後とか、休演日とか気楽に過ごせただろうし、厳しい中でも上級生と下級生が上手に交流できていたかも。
あと最近のファンの皆さん、最近実力主義すぎませんかね。
あれだけ舞台技能をSNSで語られて、
稽古時間が長い、生徒が可哀想！
って劇団に訴えるって、無理ですよそれ。
とことん稽古しないとそんな満足いく舞台簡単にできませんし。
生徒の上下関係の厳しさなどは、、
なかなか変わらないだろうし、その厳しさの中でやり抜いて生まれる舞台が宝塚の売りでもあるんじゃないかなー。
宝塚を好きと吐いて、宙組の事件でこんなパワハラがあるなんて！知らなかった！って。
びっくりして正義をかざす人達に対して
嘘でしょ？！！！
ってな感じに思ってます。
だから今回の文春の件、
今が絶頂期の星組がターゲットですが
宙組だけを叩きまくって
しれっと他の組は観劇してる人達が
どう語るのか。
気になります。