知ってた速報と言わないであげて。
MS公演決定の時点で「でしょうね」案件なのですが、
雪組トップ娘役の夢白あやが退団を発表しました。
夢白あや・退団発表!!
彩風咲奈と3作、朝美絢と2作、合計5作で退団。
本当に雪組関係の娘役は(女帝・花總まりを覗いて)していますね。
世間では「夢白あやの美貌を生かした役が少なくて可哀想」みたいな声も聞きますが、
こうやって惜しまれているうちに退団するのが、まさに花なのだと思います。
個人的にはアンダー100期唯一のマリー・アントワネット経験者であり、
『BONNIE & CLYDE』のボニー、『愛の不時着』ユン・セリといった
近現代のモダンな娘役にも果敢に挑戦。
朝美絢との美の殴り合いは悲願の『仮面のロマネスク』を観られたし、
(しかもマリーとあわせたら花總まり役をこれで2つ)
ファンとしては充分満足です。
あと、彼女に関していえば、
入団前のアレコレで口うるさい小姑ファンからアレコレ言われてましたけど、
カラっと明るい雰囲気とクラシカル路線の似合う退廃的な美貌で、
意外とオールドファンから受け入れられていたのが面白いなと思います。
そう、彼女の一番の功績は、100周年あたりから連綿と続いていた、
気色の悪いくらいのお慕い娘役芸を過剰にやらなかったことかなと
個人的には思ったり。
そのカラっと感も、別におしとやか娘役をバカにしているわけではなく、
あくまで自然体でありながら、
しっかり他人を立てている感じがしているのもグッド。
結果的に、彩風咲奈と朝美絢で任期を分け合い、
どちらの色にも染まり切らなかったことも含めて、
自立型娘役という新たな時代にあった、というより古き良き時代に価値観を戻した
オールドファッションの娘役だったと思います。
会見での最後の大仕事
ところで、彩風咲奈の退団の際、
夢白は「私にはやるべきことがある(意訳)」的なこと言い残し、
残留した、というエピソードがあります。
これに引っかけて「やるべきことが何だ?エリザか?」
とワクワクしていた方もいらっしゃるようですが、
ぶっちゃけ退団会見のコメントに深い意味なんて無いと思います。←
会見の内容を記事で読みましたけど、
夢白あやは「彩風咲奈退団公演時の袴姿を見た時に鐘が鳴った」と話したようですが、
まとめると「最初からそういう契約だった」という、
それ以上でもそれ以下でもない話なのでしょう。
だけどその任期のズレをきっちり会見で綺麗に清算しているあたり、
良く出来た筋書きだなぁと感心してしまいました。
「彩風さんがご卒業を決められた時に、“(トップに)就任したタイミングが違った分、自分が納得いくタイミングで卒業を決意してほしい”という言葉をいただきました。舞台人として娘役としてまだまだ未熟で、決意できる状況ではなかったので、素直にその気持ちと、もう少しこの場所で精進し続けたいということをお伝えしました。そして、『ベルサイユのばら』のマリー・アントワネット役をさせていただいたことが、自分自身の転機となりました。私は入団前には『ベルサイユのばら』を観劇したことがなかったのですが、いざ向き合わせていただいた時、これだけ人の気持ちを動かす作品があるのだと感じました。また実際に舞台に立たせていただいた時に、役としてこれまで以上に充実した日々を実感できたことが、舞台人として、そして娘役として、区切りをつけることができたタイミングだったように、今感じております。」
公式HP「雪組トップ娘役・夢白あや 退団記者会見」より
そして、宙組出身の雪組トップ&103期生であることから、
会見では例の事件にも触れていました。
劇団は改革のまっただ中。夢白は「劇団も生徒の気持ちにすごく寄り添って改革を進めてくださっている。日々変化しているのも感じています。劇団と生徒が一致団結して、進んでいかなければ。宝塚歌劇団がここまで111年続いてきたのを途切れさせないためにも団結する力が大切だなと、私は思います」と、劇団への愛をきっぱりした口調で話した。
スポニチ宝塚歌劇団 雪組トップ娘役・夢白あや退団会見「団結する力が大切だなと」より
ま、劇団から触れさせられたのでしょうけれど、
彼女がこうやって話すことに意義があるのだろうし、
「きっぱりした口調で話した」が似合う、
パリピなようでしっかり賢い彼女だからこそハマるのでしょう。
これが彼女にとっての最後の大仕事になりましたね。
本当にお疲れ様でした。
夢白あやよ、永遠に。
願わくば、最後の公演が彼女のハナムケに相応しい、
素晴らしい公演でありますように。
その前に『AYA祭り!』がどんなMSになるのか
非常に非常に楽しみです。←
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コメント
いつも楽しく読ませて頂いています。夢白さんの退団は、次トップであろう音彩ちゃんのあげ方、MS含め予想していたわけですが、東京公演千秋楽の次の日に発表になるあたり、すっきり潔い夢白さんイメージそのままで思いの外冷静に受け止めています。
宙組で瑠風さんとの並びがあまりに似合ってらっしゃいましたが、彩風さんとも朝美さんともとてもよかった!
ちょっと癖強いお芝居よかったですよね。ロビンが乗り移ってたシーンなんて楽しそうに演じてらして、乙女モードの朝美さんとの対比が際立ってましたね!
宝塚で夢白さんを観れるのは残りわずかですが最後まで夢白さんが理想とする娘役をつくりあげて欲しいです!
あー、でももう103期のトップ娘役が退団なんですねー、、、
蒼汰さん
分かってましたけど寂しいです!!!
宝塚に本格的にハマってから大好きな娘役でした。
可愛くて美しくて、ダンスも綺麗で目が離せない芝居心もあって。オフでは姉御肌な一面で雪娘の後輩たちから慕われている姿を見ることができて嬉しかったです。事件の後も思うことは沢山あったでしょうが、宝塚を詳しく知らないまま入った彼女がしっかり自分の言葉で語ってくれてたのも有難い限りです。
最後まで目に焼き付けて応援してまいります!
いつも楽しみに読ませて頂いています。
今回の夢白あやさんの退団を「最初からそういう契約だった」と書いて下さりありがとうございます。
昨日からモヤモヤしていた気持ちが晴れました。
会見を読んで何もお披露目公演の練習後に言わなくてもとも思ったのですが、最初から(朝美さんの相手役として)2作として契約してのだったら色々スッキリします。
こんな契約になりましたのでお願い致しますっていう事だったのかもしれない。
夢白さんは朝美さんと組むとより美しさが際立っていましたね。
退団は残念ですが私も惜しまれて去るのがいいと思います。
そして同時に朝美さんも就任時に何作という契約をしてるんだろうなと思いました。
本人(と劇団幹部)だけが知っていて、よほどのことがない限り変わらない。
大作があるなら何年も前から契約して準備しなくてはならないだろうし。
次の大劇場公演の作品があさあやの最後の作品ならあの美しさが並ぶ見応えのあるものになる事を祈ってます。
いつも楽しく拝見しております!
夢白さんのご退団はフラグで覚悟していたものの、いざ発表されると寂しい気持ちでいっぱいです。
私はファン歴が浅いので、彩風さんにも朝美さんにも染まらないのが彼女らしくて素敵だなと思ったのですが、記事を拝見してなるほどそうなのか!と思いました。
以前、蒼太さんが記事で夢白さんの魅力を「モダンでクラシカル」と述べられていましたが、トップ娘役としてのあり方も、まさにモダンなようでクラシカルだったんですね。
最後まで夢白さんらしく輝いて欲しいです。
MSも公演も見届けたい…!
蒼汰さん、初めてコメントいたします。1番大好きな宝塚ブログでいつも楽しみに拝見しています。
今回の記事、すべて私の気持ちを代弁してくださりありがとうございます!!笑
ゆめぴろちゃんを初舞台で見つけた瞬間から懐かしい90年代の娘役のような雰囲気と舞台度胸、お慕い芸をしなくても謙虚に美しく面白く明るく男役を立てているところが大好きでした。パリピの件も、普通の女子高生らしく問題なし。むしろ宝塚をまったく知らなかったのに受験してくれてありがとうです。海外在住のため、ゆめぴろちゃんのトップ時代も他の組もなかなか観に行けないのですが、蒼汰さんのブログのおかげで離れていても近くに感じられています。これからもずっと続けてくださることを願っています!!
過剰な「お慕い芸」が今の男役・娘役の関係をいびつなものにしていると思うので(ジェンヌにとってもファンにとっても)、極力自分の言葉と素直な考えで話そうとする夢白あやには期待していたのですが、やはり5作が潮時でしたか。