星組『Ray』感想

星組『Ray』の感想を書いていこうと思うのですが、

まず最初に言わせて下さい。

久しぶりの当たりレビューだった!!

 

個人的には2018年の花組『BEAUTIFUL GARDEN』雪組『Gato Bonito!!』、

いやいやもしかしたら雪組『SUPER VOYAGER!』ぶりのヒットかも?

 

恒例:感想箇条書き

 

エモーションが爆発し書くことが多すぎるので、

最初に感想を箇条書きで書いていきます。笑

 

・冒頭の映像演出「光線=Ray」からの「瞳」って

まさしく礼真琴&舞空瞳のお披露目公演!!という分かりやすさ、素敵です。

 

・プロローグ、大きな台座の上で仁王立ちしながら熱唱する礼真琴。

この時点では「またかよ中村B…」と先行きが心配になったのが正直なところ。

だって『“D”ramatic S!』『Music Revolution!』と全く同じなんですもん。

そんな中、ミニでも気にせず踊りまくる舞空瞳が

これまた『Music Revolution!』の真彩同様、髪がショートで良い感じ。

 

・「金星の輝き」

瀬央ゆりあが、ついについに一場面センター!!

ここまでたどり着いたなんて感激ひとしお!!

スターオーラ全開でカッコ良かったぜ‼︎

 

・「Ray 夢(霊夢)」

スペインが舞台だと思っていたのですが、フランスが舞台なのですね?

(背景にアルハンブラ宮殿みたいな城があったし、月光仮面みたいな恰好していたし、

そもそもアルゼンチンってスペイン領やんけ、という勝手な思い込み。)

 

もちろん礼真琴のダンスと歌も圧巻なのですが、

ここは舞空瞳の圧巻たるダンスと表情が注目ポイントでしょう。

笑っちゃうほどバキバキに踊っています。

フォームの美しさ、スピード、そして表情に全て持ってかれますね。

 

・「霊歌 スピリチュアル」

愛月ひかるに黒スーツは正義!!めちゃめちゃカッコ良い!!

それをたおやかに支える有沙瞳も良いですね。

シックで大人なコンビ芸で、これぞ宝塚という感じ。

 

礼&舞空のスーパーダンスの返す刀で

こういう魅せ方が出来るのが、今の星組の強みと言えます。

 

・「霊鳥」

礼真琴と華形ひかるは中華との親和性が高いんかな?

と突っ込みたくなるほどチャイナで真っ赤な中詰め。

客席降りはありませんでしたが、華やかで盛り上がる場面です。

 

・「オリンピア」

小桜ほのかのロケットガールにまず驚き。

歌のイメージが先行する彼女ですが、そういう使われ方もあるんですね。

 

そしてこのあたりから天飛華音の目立ち方に驚きを隠せなくなってきます。

いやー、推されてるねぇ。

そしてその抜擢に見事応えてるのも素晴らしい。

 

・「フィナーレ」

天華えま&極美慎の冒頭に始まり、

舞空瞳のディズニープリンセス的キラキラタイム、からの黒燕尾。

 

礼真琴、キレッキレです。

「俺様がトップやで!!」と言わんばかりの男役芸。

歌ってキメて魅せつけてくれます。

 

中村Bと言えば銀橋祭りですが、今回も同様で娘役が渡る渡る。

独特の華やかさがあって、見ててワクワクしちゃいます。

 

そして愛月ひかるの銀スーツ。似合う、これぞ男役。

「むぁいおんるぃー すぁんしゅあいん♪」という愛月節も健在。

彼女を好きになるとクセになりますね。笑

 

・デュエットダンス

この2人は技術特化コンビなわけですが、

若さがゆえの独特な儚さがあって良いですね。

 

青春の輝きというか、プロムダンス的若さというか、

それが宝塚の夢々しさとリンクして魅力的な輝く良さがあるな、と。

 

技巧として凄いことをしているんでしょうけど、

それよりも「美しさ」が先に走るあたり、

これも宝塚の魅力なんだなと思いました。

 

新生星組は強い(確信)

 

改めて、歌って踊れるトップコンビって強いんだなぁと思いましたね。

1時間のレビュー公演を飽きさせない力があります。

 

その一方で、欠けている宝塚らしさを愛月ひかるがフォロー。

立っているだけでサマになる様子は、

彼女の大いなるスターとしての魅力です。

 

同様に、有沙瞳も舞空瞳のフレッシュさに対し、

大人過ぎないシックな魅力で舞台を引き立てていました。

 

そして瀬央ゆりあ、彼女のしゃかりきさ、

伸びしろと将来性を感じさせる様子は3番目らしくて素敵だし、

組替えでやってきた綺城も良いアクセントで、

さらに若手は天華、極美、天飛と続いていく…。

 

改めて思いました。

新生星組って強くないですか?

 

礼・舞空・愛月・瀬央・有沙の5名が、互いの魅力で弱点を補完し合ってるし、

そもそもその魅力が非常に大きいパワーなんですよね。

そりゃ作家も良い作品を作れるってもんでしょう。笑

 

向かうところ敵無しの新生星組のこれからが非常に楽しみです!!

 

生で見ると感じ方が変わる?

 

正直なところ、配信放送で今作を見たときは

「いつもの中村Bのマンネリ作品か」と全く琴線に触れなかったのですが、

生で見ると全く違いました。

重ねて言いますが近年稀にみる良レビュー作品でしたね。

 

圧巻の歌やダンスって、生で見ると感じ方が違うのか、

それともただ単に久しぶりの宝塚に

テンションが上がっているだけなのかもしれませんが、笑

とにかく良かったです!!

 

もう1回見たいのですが…まぁ無理でしょうな、残念。

というわけで続いては芝居編です。

 

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コメント

  1. こんちゃん より:

    蒼汰様
    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    “「Ray 夢(霊夢)」スペインが舞台だと思っていたのですが、フランスが舞台なのですね?(背景にアルハンブラ宮殿みたいな城があったし、月光仮面みたいな恰好していたし、そもそもアルゼンチンってスペイン領やんけ、という勝手な思い込み。)”

    え、あそこフランスだったの?あの愛月さんの甘く気だるくウエットな、湿地帯みたいな色気から、ニューオリンズだと思っていた(あそこフランス領からのスペイン領、アメリカ領だったっけ)

    まあ、中村B先生は、ショーを作る時の興味の大半は「ソング&ダンスの視覚・聴覚の快楽追及派」で、場面の背景設定はあまり興味無さそう。

    西洋人がジャパンとチャイナをごっちゃにすると怒りだす人がいるけれど、中村B先生の「西洋」もけっこうテキトーっぽい感じ(笑)

    ウエクミのBADDYなんて、ただのロケットのはずなのに、

    ああ、これは男どもが抱く「女の子はルノワールが描くような、甘くて、ふわふわなものなんだろうな」みたいな幻想に

    「けっ 女の子は、お砂糖と、スパイスと、爆弾でできているんだよ!」と蹴りを入れているシーンなのかしら?

    などと妄想が忙しくなるのだけど、中村B先生のショーは「ああ、贔屓がカッコイイ♡娘役がかわいい♡」しか思わないので、見ててとっても楽(笑)

  2. ぽんさん より:

    蒼太さん観劇行かれたのですね!
    眩耀、rayはBDで100万回くらい観てますがまだ生観劇してないので羨ましい限りです。来月観劇予定ですがどうか無事観れますように(^◇^;)

    さて、感想も楽しく読ませていただきました!紅政権から礼真琴に変わり、ガラッと組カラーが変わり、すごい実力派の組になっちゃった星組!まるで別な組を観ているようですが、愛月ひかる、綺城ひか理以外は変わらないメンバーなんですよね。やはりトップコンビが変わると印象が違いますね。

    蒼太さん、「ムァイオンルィ スワァンシャアイン」ってwww笑わせないでくださいwww ヤバイです、お腹痛くなりました!たしかにたしかにあの方そーやって歌ってます!そう聞こえます!!
    礼真琴、舞空瞳、愛月ひかるのトリデンテプラス瀬央、有沙の並び…確かに完璧ですよね。そこへ加えて、天寿、音波、若手の綺城、天華、極美など全体的にバランス良くて、見応えありますね。これからは星組の時代が来ますね。

    芝居の方の感想も楽しみに待っていますね!

  3. なか より:

    毎回楽しみにしています。
    星組生観劇!良かったですね。
    新生星組の感想を興味深く拝見しました。私が新生星組を観たのは大劇場2月9日。随分以前になってしまいました。その時感じたことを聞いて頂けますか。
    当時まず感じたのは、礼君の『無色透明感』でした。技術的には相手のトップ娘役ともに素晴らしい!。でも何故か『色』を感じませんでした。
    プレお披露目の「モーツァルト」で感じた色彩を大劇場では見つけられませんでした。
    既製の作品はグレードアップして、観る側を圧倒してくれる礼君です。
    そんな礼君の2番手時代のオリジナル作品は、紅さんという圧倒的な個性で作られた色彩を受けての礼君の『色』だったように思います。その礼君がトップでのオリジナル作品は無色透明に感じてしまいました。
    次の大劇場は、また観る側を圧倒してくれると思います。
    ただ、それ以上に次の礼君のオリジナル作品が楽しみです。この無色透明感が礼君の個性であり、「色」なのか。それとも、これから経験を重ねて「礼君の色彩」を創り出していくのか。楽しみです。

    ただ、私の観劇は半年も前です。コロナ自粛という非日常の苦悩を超えて「今」舞台に立っている礼君は、既に変化していることでしょう。
    それを観られないのが悔しいです。
    蒼太さんの感想が貴重なお話です。楽しみにしています。

  4. May より:

    蒼汰様が新生星組のショースターぶりを絶賛されていて、とても嬉しいです!!まずは無事のご観劇、誠におめでとうございます。芸術は心の栄養ですね。
    舞空さんは、もちろん真彩さん、美園さんや、星風さんの地声歌唱ほどではないですけれど、破綻のない程度に歌えますし、声質も綺麗。発声が仙名お姉様の影響か少しコブシのきいた?感じになることもありますが、うまく礼さんに引きあげてもらって、もっと音のハーモニーがシンクロするとなお良いですね。
    ダンスの相性は言わずもがなですねー!!礼真琴がバキバキに踊り狂っても舞空瞳が爆踊りで応えられるので見応え充分!デュエットダンスについておっしゃるところは非常によくわかります、ストレスがなさすぎて「わぁーきれーい」と思っているうちに終わってしまう…。ロクモのデュエダンが好きすぎるのですが、あちらはお見事!!という感じです。
    層が若すぎるかと思いきや、愛月ひかるの落ち着き、瀬央ゆりあの成長もあって、(しかもここに天寿光希と音波みのりもいるのですから素晴らしい!)今のタレント揃いは盤石ですが、仮に世代が進んで、例えば愛月ひかるがどこかへ栄転して、有沙瞳の逆転サヨナラホームランがあったとして(雪娘1説、推しています)も、綺城、天華、極美、天飛といて、将来的には稀惺もいますし、イケメンの天希、大希(稀惺さんと同期でなかなか厳しいかもですが、イケメン!)、娘役は可愛い子がたくさん。

    前トップコンビは技術的にはあまり秀でておらず、新人公演の娘役さんはかなりわりをくってしまったのは客観的な事実だと思いますが、ふと見れば結構な原石がたくさん育っているのは、もしかすると組子を大らかに見守っていたであろう、紅さんのお人柄ゆえだったのかもしれないなあ、と思ったりしました。

    2011年の星組ノバボサが初観劇なもので、このダンサーコンビでぜひ再演してほしいと強く願うばかりです!ドアボーイは稀惺さんでしょうか。笑

  5. 金の鳩 より:

    「新生星組って強くないですか?」

    強いです!!笑

    運良く初日のチケットが取れて観劇しましたが、いやー今の星組良いわ、すごいわ、最高って思いました。

    私は全組満遍なく見る派、カテゴリーとしては蒼汰さんのおっしゃるライトファンだと思うのですが、今回の公演を観て、宝塚初観劇の人に自信を持って星組を勧められるなと思いました。
    実は花組も7月に観てきたのですが(私もラッキーガールか?)、あれはあれで楽しめたのですが、やはりレベルの違いをはっきりと感じてしまいました。
    比較すると怒られてしまうかもしれませんが、全組観劇派なのでどうしても比較してしまいます…。
    路線が皆技術が破綻していないことの素晴らしさ。何でもできちゃう礼真琴さんに、キッチリついていっている気がしました。

    欲を言えば、舞空瞳さんの歌がもう少し上達してくれたら…。
    フィナーレの可愛いピンクのドレスのシーンの歌(スカステのブルーレイCMでも流れる)が不安定でやはり厳しいですね。
    そこ以外は許容できました。

    個人的には「きわみとあまと」がとても気になります笑
    天飛くんは歌うまだしダンスキレキレだし、これからが本当に楽しみ。
    極美くんも歌が良くなっているので、あともう一息頑張ってくれたら、あのビジュアルなので無敵になりそうです。

    そしてやっぱり歌うまは正義。
    礼真琴さんの歌に今さらながら惚れてしまって、RayのCDを買ってしまいました!

    これからの星組に大いに期待しています。

    • うらうら より:

      星組の感想、待ってました! 蒼太さんのチケットが休演期間に当たってたら感想書いてもらえないし、大丈夫でありますようにと願ってました(笑)

      私は既に数回観ているのですが、Rayいいですよね~! トップさんって当たり前ですがいちばん長く舞台にいるので、トップコンビが素晴らしいとホントあっという間にショーが終わりますね~ ま、私は前トップコンビ推しでもありましたから、そこは変わらないのですが… なんたって贔屓の愛ちゃんが居るのですからそりゃ見応え充分です。

      せおっちのシーンはせおっちの他にも若い子に少しずつ目立つポイントを作ってあげていて、あれは励みになるだろうなと思いました。
      Ray夢のシーンは言わずもなが素晴らしかったですね。みっきーさん&はるこさんを上手に使ってるなと思いました。

      圧巻のRay夢のシーンの後にガラッと雰囲気を変えて、シックなスーツの霊歌のシーン、というのが一徳先生天才かと思いました。あの盛り上りの後なんて見劣りしちゃいそうなもんでしょう? そこをああいう風に返してくるっていうのが素晴らしい。
      個人的には愛ちゃんのあんなカッコいいスーツを大劇場で見れるなんて感動です。ここのところあまり星組では見られなかったテイストの場面でしたね!

      中詰めもいいし、流れるようにオリンピアの場面に移り、フィナーレ。男役群舞もいつもと違う感じの振付ですごく良いですよね! そしてまだ一盛り上りあってお得気分も味わえます!

      そしてパレードの愛ちゃんの羽根に毎回感動してるうちに、ほんとあっという間に終わってしまいます…
      はぁ… 毎日観たいです(笑)

  6. 金の鳩 より:

    長々とコメントした後にすみません、追記です。

    新生星組は本当にバランスが良いですよね!
    礼さんと瀬央さんの同期コンビプラス若さの舞空さんに愛月さんのアクセントがちょうどいい塩梅です。
    瀬央さんには、活躍ぶりから見ても3番手羽根を背負わせてあげて欲しかったです。

    そして、星組は娘役もいいですよね。
    有沙瞳さんや小桜ほのかさんなどはもちろんですが、音波みのりさんがあの学年とは思えない可愛らしさで、銀橋に娘役が並ぶシーンは圧巻です。

    もう一度観劇できる予定ですが、できることならもっと観たいです笑

  7. マルグリット より:

    礼真琴が思いっ切り踊ってもピッタリついて来てくれる相手役舞空瞳、逆に舞空瞳がどんなにバッキバキに踊っても負けないし霞まない礼真琴、最高のコンビです。

    でもこのコンビを考えた人が天才だと思うのは、小柄でタカラジェンヌ的には恵まれたスタイルではない礼真琴に、人間とは思えない手足の長さのリアルバービー舞空瞳という組み合わせを実現したところです。小柄x小柄だと、どんなにキレがあっても上手くても、視覚的にちんまりまとまってしまいますが、舞空瞳の長い長い手足のおかげで、二人合わさった時に生まれるビジュアル効果が素晴らしい。礼真琴は小柄でも誰より大きく動き大きく踊って長身超絶スタイル揃いの星組でのし上がって来たわけですが、そのダンスの持つ大きさが舞空瞳のビジュアル効果で増幅され、さらに二人ともキレがあって体幹が良いだけじゃなく、しなやかで繊細な持ち味もぴったり似ている。一人一人でいるより、二人で踊ると互いの魅力が新たな次元に引き上げられる。こんな最高なダンサーコンビってないです。幸せの極み!

    • May より:

      マルグリット様のコメントに全文同意です!
      恐らくは実寸でほぼ同じであろう舞空さん、礼さんのお相手にはどうなのかという意見も多々ありましたが、組んでみるとあら不思議、魅力的なコンビですよね。小柄同士だと画がどうしてもちんまりと小粒にまとまってしまうのですよね。
      舞空さんが超絶小顔の童顔なおかげで、膝折り芸で腕の中にすっぽり入るとちゃんと礼さん(小柄でお顔立ちもキュート)を男役らしく魅せることもでき、かつ、食聖の銀橋バックハグといい、Rayデュエダンのバックハグといい、これほどバックハグが決まるのは舞空さんの身長ゆえとも言える!(笑)
      実力とビジュアルの相乗効果、まさに、と思います。