月組全国ツアー公演『ブラック・ジャック/FULL SWING!』を
ライブ配信にて観劇しました。
本日は舞台の感想、というよりも、
新たに打ち出された体制が非常に興味深かったので、
その件についてまとめていきたいと思います。
男役編：礼華はるとアンダー105期バトル
まず男役の方から。
一番印象的だったのは、ビックリするほど礼華はるが推されていた点。
芝居では2番手格のケインの相棒であるジョイ（初演版では愛華みれ）をゲット。
それだけでなく、ショーの方では何度も芯を取っていておじさんビックリ!!
最後の階段降りでは上級生にしてスポンサー持ちの夢奈瑠音を抜き、
完全なる3番手格としての登板でした。
外箱とはいえあそこまでセンターを取るって、
同期の鷹翔千空どころかアンバサダー組である極美慎以上の扱いで、
縣千並みの出番の多さでしたよねぇ、凄い。
そんな押し出された礼華はるを見て思ったことは、
良くも悪くもTHE・スタイル特化で、
どこか垢抜けず、ぬぼーっとした雰囲気が実にクラシカルなこと。（褒めてます）
そしてアンダー100期でこういう路線の人が、実は居ないのですよね。
鷹翔千空は技術的に出来過ぎるし、縣千はキラキラし過ぎているから。
月組は暁千星が抜けたことで、ガタイ枠が必要という意味でも、
彼女が推されるようになった理由が何となく分かります。
なお『ELPIDIO』でも彩海せらが同じく上級生の蓮つかさを抜いていますので、
これは少し前の、宇月颯＆紫門ゆりやと朝美絢＆暁千星の構図に似ていますね。
果たして彩海せらの蓋として使われていくのか、
それともアンダー100期のダークホースとして上がっていくのか、
実に興味深い展開になりそうだなと思いました。
また、アンダー105期バトルが展開されているのも地味に面白くて、
107期の初詣ポスターモデルとなった一輝翔琉が、
主人公の影役として初っ端から歌うわ舞台で踊るわでまさに大抜擢!!
一方、花の105期で先陣を切っていた七城雅は一旦セーブの模様ですが、
とはいえ立ち位置的には比較的目立つ場所に置いて貰っていました。
あと、個人的に妙に目に付く106期の涼宮蘭奈が、
スウィングキャッツの場面で目立ってて嬉しかったです。笑
これに『ELPIDIO』組の107期・天つ風朱李も居るのだから、
次々世代路線バトルは面白いことになりそうな予感がしたのでした。
娘役編：結愛かれんと別格中堅組の生き様
続いて娘役の方ですが、
とにかく私は結愛かれんがめちゃめちゃ使われていたのが嬉しくて…。泣
まず芝居の方は医師のベリンダ役、
強くて険のある女性がめちゃめちゃ板についてましたね!!
私は彼女は芝居の人だと思っているのですが、
最近は顔立ち的にブリブリした役しか回ってこないのが微妙に残念だったわけで、
こういう芝居し甲斐のあるやつが見たかったんですよと声を大にして言いたい!!
ショーの方も、風間柚乃と組んだジゴロの場面を始め、
これまたエレガントでありながらダイナミックなダンスを披露。
そう、彼女はザ・ダンサーなんですよね。
本公演で埋もれているのが勿体無いなぁと改めて思ったのでした。
そして意外な使われ方、という意味では、
98期生の麗泉里が目立っていたのも嬉しかったですね。
芝居ド頭のヴィクトリア女王も品があったし、
ショーでもノリノリで歌いまくるソロ歌唱が印象的でした。
『カルーセル輪舞曲』でのエトワールをして以降、
あまり目立っていないなぁと思っていましたが、
今調べてビックリ、もう月組娘役内だと3番目に上級生なのですね？？？！！！
これまで白雪さち花、晴音アキという強過ぎる別格娘役2人が居たために、
なかなかポジションが貰えなかった事情があるでしょうから、
ここらで本公演でも使われるようになってくれるといいなと願ってます。
あと、白河りりのガツガツっぷりも微笑ましかったです。笑
最後のエトワールなんて風間柚乃を喰ったろかって勢いで歌っていて、
そういうガッツのある娘役、好きだわぁと思ったのでした。
舞台の感想はというと…
で、肝心の中身はというと…、
さすが正塚先生、想像以上にハードボイルドだわ、って感じでした。以上!!←
ところで、芝居のクオリティの高さがとんでもないうえに、
『FULL SWING!』も歌えるメンバーが多くてスゲェなって感動したのですが、
全体的にいぶし銀…を通り越して、
少し地味過ぎません？ってのが気になるところです。
正確には、芝居の方は白と黒を基調としたモノトーンな色使いだし、
レビューの方も茶系のシックな感じで、
本人たちの持ち味がより強調されたと言いますか…。
シックな持ち味の芝居組も良いですけれど、
やはり差し色アイドル路線が必要なんじゃないかとも思ったり。
それが彩海せらだけではあまりに荷が重すぎますので、
仮に月城かなとが後妻を取るのであれば、
華やか～な娘役が良いんではないかと思ったのでした。（例：宙組における潤花）
って少し話が逸れましたね。
『ELPIDIO』組と合流した次の本公演も楽しみにしたいと思います!!
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コメント
蒼汰様
いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。
平塚先生の件、たぶん正塚（まさつか）先生では。
ハードボイルドな作風の先生ですよね。情報中尉のアイリスを「ケインを飼っている女」って呼ぶのは、さすがに今の時代どうかとヒヤヒヤしました。
女医さんとか、エリート女性の描き方がちょっと画一的な感じがしないでもないですが（エリート女性だってユーモアある人とかいるでしょ）
配信で見るぶんには、TVドラマ感覚でそこそこ面白く見られました。全ツという、宝塚初心者の方が多いところでの演目としてはどうかなあ・・・。私の宝塚初観劇がこのブラック・ジャックだったら、ちょっと戸惑ったかもしれません。
月のショーが弱いってのは指摘する方も多く、劇団もわかってやっているはず。このまま行くなら彩海を上げてガンガン歌わせる必要がありますが、礼華を見るに即それはなさそう…誰か組替えで来ますかね？風間を正3番手に上げないところも気になりますが…。
皆上手いが持ち味が渋めなんですよねw それでも人気あるから問題なし！と判断してるのでしょうか。このままGO！でも面白いと思うんですが。
もしあるとすれば星か宙から、ですかねメンツ的に。花は新人公演が行えてないこともあり若手が育っていない（中堅の飛龍、音が抜け、あかさんが加わるだけでは…）。また雪からだと雪の匂いが強くなりすぎる。となると星か宙かなと。
はっっっ！鈴宮蘭奈！
私は広島公演を拝見したんですが、白い歯のダンサブルなチリチリパーマは誰！キャットもオネェぽくてかわいい！と、即お名前を調べた方です。
結愛さん、低音での滑舌が良く、むちっとしたデコルテも、素敵。
礼華さんは、そこちゃうやろ！なタイミングでニカっとしがち。あの激シブメンバーに囲まれたそれを見ると、なんかほっとする存在だったりしました。（←全員の事を褒めてます）
花や星でバウ主演をされた、あの方かあの方あたりが来られると、侘び寂び庭園に、キラッと輝きが加わりそうなのになぁ。。。
こんにちは！
いつも楽しく拝見しております！
観劇する機会を運良く得まして…全国ツアーは、若手の押し出しには必要なんだなと感じました。特に一輝翔琉くんなんて、後ろの席のおじ様や周りの余り宝塚に触れる機会がない方々にも上手だと認識されており、すごいなぁ…と感じました。個人的には、BJでは余り目立ってはいなかったのですが七城雅くんも、ショーの方でグイグイにアピールしててオペラ泥棒でしたね。どちらも、これからが楽しみな下級生です。是非とも、新公主演を掴み取って頂きたいですね！
ところで、キラキラ枠と言えば、七城雅くんなんてどうですかね？彼女、育てばキラキラガツガツアイドル枠になれそうなポテンシャルを秘めているように感じます！
キラキラ要員として、和希そらが月組に異動する可能性ってないのかな、、と最近思ったりしています
実は次の記事のネタがこれだったり…。
空気読めなくてすみません！
とても楽しく拝読いたしました^^