年末恒例企画「ルネサンス宝塚大賞2025」と称し、
2025年東京宝塚劇場で公演された
舞台作品の個人的ランクングを発表していきます。
ルールは以下の通りです。
・第2位~最下位、からの第1位(ルネサンス宝塚大賞)という順番に発表します。
・順位は私の好みだけではなく芸術性や大衆性を加味します。
・あくまで当ブログの独断と偏見によるランキングです。
詳細は前回の記事をご覧ください。
第1回目はレビュー作品編です。
さっそく参りましょう!!
2025年大劇場レビュー全作品ランキング
第3位:月組『PHOENIX RISING』
第4位:宙組『BAYSIDE STAR』
第5位:雪組『オーヴァチュア!』
第6位:宙組『宝塚110年の恋のうた』
「ショー作家不足」「マンネリ」と言われ続けながらも、
昨年は新演出家が続々デビューし、比較的平均点が高かったのが昨年の2024年。
今年は可もなく不可もなくな作品が並んだ印象です。
その中で頭ひとつ抜けていたのが、
岡田先生による『愛, Love Revue!』。
長年大いなるマンネリと揶揄されてきたロマンチックレビューのエッセンスを、
最終究極体に近い形で美しくまとめ上げた作品でした。
『PHOENIX RISING』は、まさしく悪い意味でのマンネリ。
野口作品の中だとイマイチな出来栄えでしたが、
とはいえ一定のクオリティは担保されているあたり、さすがと言うべきか…。
『BAYSIDE STAR』は、逆に齋藤作品とは思えないフツーな作品。
しかしこの普通さがむしろ心地よく、
実力の高い宙組生の魅力をより輝かせた作品だったかなと思います。
そして『オーヴァチュア!』はさすが三木先生、
全編にわたって意味不明です。←
そして『宝塚110年の恋のうた』は…和物レビューは本当に鬼門ですなぁ。
今度こそ『雪華抄』を超える名作に出会えるのでは?と毎回期待するのですが、
どうしても微妙な仕上がりで終わってしまうという…。
特に今回は110周年記念レビュー、
かつまさかの芹香斗亜退団公演ということで、かなり期待値が高かったのですが、
いつも以上に単調で、なのに突飛で、でも無難で、という残念な出来栄え。
正直、眠くなってしまいました…。
いつの日か和物レビューの正解が観られる日を
楽しみに待ち続けたいと思います…。
それでは、ルネサンス宝塚大賞・レビュー部門の発表です。
ルネサンス宝塚大賞・レビュー部門 発表!!
第1位:星組『エスペラント!』
星組として2年連続、礼真琴主演として3度目の1位となりましたが、
それも当然と思えるほど、
彼女のショースターとしての総決算となる退団公演でした。
その実力の高さが故に、常に挑戦を求められ続けてきた彼女が、
最後に辿り着いた直球の王道レビューが、この『エスペラント!』。
生田大和が自らの作風を封じ、
煌びやかでスウィートな世界に徹した本作は、
まるでディズニー作品のような多幸感に満ち溢れています。
数々の苦難を乗り越え、夢を追い続けた礼真琴の軌跡が、
観客に「夢を信じる力」そのものを提示してくれた本作は、
111年の宝塚の歴史に深く刻まれることでしょう。
そんな令和のトップオブトップの終焉に相応しい本作に、
ルネサンス宝塚大賞を送りたいと思います。
レビュー作品がたくさんあって幸せ
大劇場公演が年7本に減ったとはいえ、
レビュー作品は例年どおり6作しっかり上演されるのは良いことですよね。
毎回テーマも色も違い、
その都度「次はどんな世界を見せてくれるのか」とワクワクできるのは、
やはり宝塚ならではの楽しさだと思います。
来年はどんなレビューと巡り合えるのか。
また新しい感動と驚きが生まれることを期待しつつ、
次の一年を楽しみに待ちたいと思います。
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