瀬戸かずやの2番手羽根と永久輝せあのエトワール

 

華優希の退団公演にして瀬戸かずやの退団公演でもある

花組公演『アウグストゥス／Cool Beast!!』がついに開演しました!!

 

人事的にも色々と注目が集まった本作。

現時点での個人的感想をまとめます。

 

瀬戸かずや・2番手羽根を背負う

 

まずはなんと言ってもコレでしょう。

瀬戸かずやがついに2番手羽根を背負いましたー!!

 

事前に噂では聞いていましたけれど

スカステで放送された初日映像を実際に自分の目で確かめました。

ホンマや、ちゃんと背負ってる…。

 

いやーめでたい。

まさに別格路線の美しき終幕ですね。

 

瀬戸かずやと言えば、いわゆる「ラスト新公」で主演。

その後も芹香斗亜に抜かれ、柚香光に抜かれ、

前半は1期下の鳳真由と、後半は組替えでやってきた鳳月杏と別格ニコイチ扱い。

 

バウ主演も鳳月杏に先を越されながら研13で主演し、

東上主演も研16と、とにかく遅咲きでしたが、

苦節18年、最後の最後で2番手羽根を背負っての退団となりました。

 

これまで涼紫央・悠未ひろと言った、

いわゆる2番「目」退団の男役たちもいましたけれど、

彼女たちと違い、瀬戸は歌劇の表紙もしたしパソカレも発売。

 

『はいからさんが通る』では2番「目」扱いでしたし、

やろうと思えば涼・悠未と同じ扱いでも良かったのに、

ちゃんと羽根を背負わせ正2番手として退団させてあげるあたり、

劇団の愛や温情を感じますね。

 

元星組の七海ひろきも最後の最後で3番手羽根を背負いましたけれど、

功労者たる上級生に花を持たせるあたり、

小川元理事長の最後のハナムケなのかなぁと夢想します。

 

これまで、2番手スターはトップに昇格する前提の立場でしたけれど、

別格路線が行きつく最後の「ゴール」としての2番手という、

新たな立場を生み出しましたね。いやはやおめでとう。

 

永久輝せあ・まさかのエトワール

 

一方、気になる水美舞斗VS永久輝せあの戦いですが、

本作ではなんと永久輝がエトワールに抜擢。

 

で、で、で、で、出たー!!

長らく封印されていた「必殺・番手ぼかしエトワール」!!

 

番手ぼかしエトワールとは、前理事長時代に時々行われていた、

番手を動かす際に男役にエトワールをさせる荒業のことです。

（最後はたぶん『眠らない男・ナポレオン』の北翔海莉かな？）

 

例で挙げると、永久輝と同じくVISAガールの音月桂。

2008年1月頃にVISAガールに就任後、

『ミロワール』『マリポーサの花』『ZORRO』と

本公演3作連続エトワールで当時正2番手である彩吹真央と誤魔化し、

 

『RIO DE BRAVO!!』で2番手羽根を背負ってからの

『Carnevale』で彩吹を、『ロック・オン!』で水を見送って見送ってトップ就任。

 

他にも望海風斗在籍時の花組。

『カノン』が望海エトワール、『CONGA』で愛音退団エトワール

『オーシャンズ11』で華形ひかるエトワール、

からの『Mr. Swing!』で望海が正3番手就任、というパターンもありました。

 

今回は、凪七瑠海登板により水美舞斗の3番手昇格ブロック、

からの永久輝せあエトワールですから、

水美VS永久輝を意図的にボカしている様子が見て取れます。

 

が、もし仮に次作が『エリザベート』で

配役が水美フランツに永久輝ルキーニであれば

ここでボカす意味があまり無いような気もするのですが…。

 

とはいえ減数体制でただでさえ出番の少ない娘役を跳ね除けて

永久輝せあにエトワールをさせるということは

何かしら意図があるはずですので、

この戦いは数作かけて見守るしかありませんね。

 

凪七瑠海・専科というポジション

 

最後に。

スカステでの映像を見る限り、

凪七瑠海が水美・永久輝と同じ衣装なのに驚きました。

 

雪組『Music Revolution!』ではキラキラ衣装で

彩凪翔・朝美絢との格の違いを見せつけていたのに、

今作では『蘭陵王』で下につけていた

瀬戸かずやに完全に負けた立場での出演となりました。

 

分かっちゃいましたけれど、

これで月組への落下傘理論は完っ全に潰えましたね。

 

これで名実ともに「男役の伝道師」として

もう人事に振り回されることなく専科生として活躍出来ることと思います。

 

紫門、輝月という新たな顔ぶれを引き連れて

今後のさらなる活躍に期待したいですね。

 

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