始まる番手争い② 水美舞斗VS永久輝せあ

現時点で最も気になる番手争いと言えば、

始動した新生花組における、

水美舞斗永久輝せあの両名の今後についてでしょう。

 

『はいからさんが通る』の公演が無事スタートし、

水美舞斗DS開催の発表という前情報を踏まえ、

今後の2人について真正面から書いていきたいと思います。

 

生え抜きVS外様という戦い・リフレイン

 

以前、当ブログのコメント欄にて、

水美と永久輝には明確な序列の差がつけられている、的な内容を頂きました。

皆さんは『はいからさんが通る』を見て、どうお感じになったでしょう?

 

もちろん階段降りは水美舞斗の方が後ですし、

役の比重も鬼島軍曹の方が重要、しかも一応破線上。

 

その一方で、高屋敷の出番も必死に足されていたし、

銀橋にも無理やり登場し、しかも渡り切る、そして舞台写真枚数は同数3枚。

そして何より、オープニングの歌い継ぎではニコイチ歌唱。

 

こう書くと、今は永久輝せあが花組で上がる前の

助走段階に感じられなくもないわけですが、

でも私は結局、永久輝がすんなり水美を抜くとも思っていません。

 

この構図、どこかで見たことがあるなと感じていたのですが、

2年前の彩凪翔VS朝美絢と全く同じなんですよね。笑

 

結局、現段階で朝美が彩凪を抜けていないのと同様、

組に貢献を果たす生え抜き上級生を外様スターがすんなり抜くという、

ヘイトを集めるような手法を今の劇団は

あまり良しとしていないのかなと勝手に思っています。

 

ただし、朝美絢と永久輝せあには超超超超特大の違いがあります。

それは永久輝の背後には御VISA様がいること、

そしてその結果、花組でトップになる運命がほぼ確定的であることでしょう。

 

逆に言うと、花組でトップになることが決定事項であるがゆえに、

少しでも花組ファンのヘイトを集めないよう

永久輝の育成は慎重にことを進める必要があるとも言えます。

 

よって、人気者である水美舞斗を雑に扱うようなことは

今の劇団はしないのではないか、と私は勝手に思っています。

 

緒月遠麻か、瀬戸かずやか、それとも…?

 

既に何十回と語られていることですが、

現在の新生花組の体制は凰稀宙組体制発足時と非常に似通っています。

 

凰稀かなめ = 柚香光 :ビジュアル系トップスター

悠未ひろ = 瀬戸かずや :生え抜き別格上級生

緒月遠麻 = 水美舞斗 :トップ同期の美味しいポジション?

朝夏まなと = 永久輝せあ :本命御曹司

 

もし水美が緒月と同じポジショニングを与えられているとすれば、

緒月同様「めちゃめちゃ美味しい別格スター」という立ち位置として

今後は本公演に別箱に大活躍することが約束されていると言えます。

 

ただし、緒月がここまで美味しい別格スターでいられたのは、

彼女は新公主演未経験の非路線スターであり、

現在の瀬戸と同様、あくまで「別格枠」と認識されていたからです。

 

その瀬戸かずやも、外様である芹香斗亜に『Mr. Swing!』でとっとと抜かれ、

さらに柚香光にも抜かれているからこそ、

別格枠として今の立ち位置にいられるとも言えます。

 

いまだ下級生に抜かれたことが無く、

バウ主演まで果たしている人気スターの水美舞斗が、

そういう立場でいられるかと言われれば…正直微妙ですよね。

 

だからこそ推察されるのが「水美舞斗トップ待望論」。

彼女の人気っぷりをそのまま置いておくなんて勿体ないですからね。

その場合、永久輝が花組トップ当確でいる以上、組替えは必須です。

そしてここで生きてくるのが、DS開催決定の報でしょう。

 

DSは路線として上がるカードではありませんが、

退団もしくは組替えフラグとも取れますので、

もしかしたらDS開催後にどこかへ組替えする予定だった か も しれません。

そうすれば永久輝の番手も自動的かつ自然に上げることが出来ますから。

 

ただねー、一人のファンとして言わせていただくなら、

私は個人的に彼女は花組でこそ輝くタイプだと思うんですよねぇ…。

 

花組生え抜きというのは彼女にとって重要なアイデンティティの一つ。

もしこれと引き換えに番手を上げさせるということは

劇団としても相当の覚悟を持って組替えさせるということに他なりません。

 

そしてそれがこのタイミングかと言われたら…

新体制発足直後の今ではないかな、と個人的には思います。

 

しばらく静観するという意味でも、

少なくとも瀬戸が退団するまでは今の体制を変えないんじゃないかと

予想していますが、果たしてどうなることやらですね。

 

東上公演を先に取るのはどちらか

 

結局のところ、水美舞斗と永久輝せあの番手レースの行方は、

どちらが先に東上主演を取るかで答えが分かるはずでした。

 

ところが、新型コロナの影響によりスケジュールの見通しが立たなくなり、

今後の展開が不透明となってしまいましたね。

 

これにより、全ての出演者に言えることですが、

スターとしてのキャリアが積めない日々が続いてしまうわけですが、

これが水美、永久輝の両名にとってどのような影響を及ぼすのか、

今後の展開が気になるところです。

 

そして同時に、しばらくは水美VS永久輝という構図で

雪組が彩凪VS朝美という構図で盛り上げていたように

新生花組を盛り上げていくんだろうなぁという劇団の算段を感じます。

 

若きトップスター・柚香光率いる花組を支えるメンバーとして

2人のさらなる活躍を期待したいです。

 

☆★☆★☆

ランキング参加始めました!!

ぜひポチっとお願いします↓↓

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ

にほんブログ村

コメント

  1. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科に戻りたい地方民です。

    水美さんトップ待望論があるのもよくわかります。ただでさえ団体という「人事とかわからない、宝塚だから見に来た」層がごそっといなくなり、宝塚友の会の会員と私設ファンクラブという、日々人事に一喜一憂するディープファンのみを相手に営業しなければいけない状況下。

    劇団も既存花組ファンを失望させることはしたくないと思います。

    ネックなのは「同期でトップ引継ぎはない」前例ですけれど、上級生がトップを引き継いだ事例はある(天海→久世)し、柚香さんも水美さんも中卒で若い。

    「コロナだから前代未聞もあり」で、下手に組み替えせず、柚香さんが通常任期で、水美さんが短期で御ビザ様につなぐのが一番平和な気がします。

  2. 五条 より:

    水美と彩凪のDS、どちらも単にご褒美ですかね。正直それでは面白くないw
    ご褒美、組み替え、専科移動、退団(+寿)等々が噂されてますね。
    トップ退団の雪、月。雪は娘役が、月はトップどちらも不明瞭。そこに芹香と桜木が絡むかもしれないと言われていますが、彩凪はもちろん水美も無関係ではない、というほうが面白いなーと。そろそろ雪娘トップ発表もありそうですが。彩風がそこまでではないので、歌の上手い娘がいいんですけどねえ…有栖妃華とか上手いんですけど、まあないでしょうね。
    桜木は新聞社のインタビューで、周りを見て焦ったこともあったが自分には自分のペースがあるしそれでいいと思う、みたいな事言ってるそうです。これは、今後について上になにか言われたっぽい?このまま宙でトップ目指す宣言?のようにも見えますが…。

  3. AKIRA より:

     出世街道を順調に歩むためには人事異動は欠かせないですよね。生え抜きの人が異動によってトップを掴むのは枚挙に暇がないないですし。永久輝さんが花へ異動し、しかも大スポンサーであるVISAが後ろ盾にについた。これは宝塚人事への影響は大ですよね。なんせ冠公演も持っている訳ですから。。。関西ローカルの池泉やヒガシマルとは違い、全国区のVISAはグレードが高いですから無視できないですよ。
     話は変わりますが、彩凪さんは望めば上がれると思いますが、本人にはその意向があまりないよう思えて仕方ないのです。他の人気スターさんにもきっといらっしゃると思いますが。
     いづれにしても、本人の意向とタイミング、これがトップへの階段を昇りつめるための必須条件だと思います。

  4. 公実 より:

    今日は!
    宝塚が再開し、こうして人事について語り合えるようになったことは、嬉しいです!
    はいからさん、2回観劇しました。
    開演前のびっくりするような静寂さに、宝塚ファンの、絶対に感染を出さないぞ、という意気込みを感じました。
    マイティの人事の先の見えなさは、我々のファンの心をジェットコースターのように振り回してきます。
    しかし、昨年の組み替え以降のマイティとひとこちゃんの扱いの流れを見ると、蒼汰さんが書いていらっしゃるように、劇団はひとこちゃんにマイティを抜かさせる気はないようです。
    環境を見ると色々と波乱万丈ですが、マイティ個人で見ると、少しずつ、しっかりとあげられています。下級生にも、まだ抜かされていません。
    ダンスオリンピアでは大活躍で、ルサンクでも、別箱ではありますが枠なしの1ページを飾りました。過去を振り返ると、多くのトップスターが受賞している劇団年度賞の新人賞も獲得しています。
    ただ、今回の舞台写真3枚でひとこちゃんと並んだのは意外で、残念でした。4枚か5枚に増えると期待していました。
    これは、もしかしたら、ひとこちゃんと比較というより、せおっち、あーさと、まだ差をつけない、という観点で考えることができるかもしれませんね。
    何しろ、休演中からはいからさん再開にかけて、新聞記事などでも95期を中心とした記事が複数出ましたし、「宝塚レビュー2020」の前宣伝映像も各組95期まで登場させていましたから、劇団は95期を活躍させる気満々ですね!
    マイティは他の生徒には変えられない唯一無二の武器を複数持っていると思います。卓越したダンス技術、美しいビジュアル、そして、マイティ独特の色気、など、、。
    やっぱり、上げていかないと勿体ないです!
    しかも、舞台が安定しているので、安心感があります。
    宝塚全体で俯瞰すると、95期の下の学年は、まだまだ育っていいません。97期にひとこちゃん、98期にありちゃん、、その下は100期です。
    もし、れいちゃんから同期引き継ぎしたら、前例がほぼないからこそ、大きな話題になると思いますが、、。
    では、これからも、蒼汰さんのブログ、楽しみにしています!

  5. YS より:

    この争い、最終的に永久輝さんが勝つ事が決定事項なので面白くも何ともないです。水美さんは異動する以外トップに立つ道はないですから。
    正々堂々と争った結果なら、どうなろうと文句は言うまい、と思うのでしょうが、宝塚ではそうではないですから。トップ戦線は出来レース。ニコイチの片方は単なる噛ませ犬。
    だからこそたまにあるシンデレラストーリーがうけるんでしょうが、、
    実力人気全てに勝る上級生2番手という構図はもう勘弁、って劇団も思ってないのでしょうか?

    • Keep より:

      いつも楽しく拝読させて頂いています。
      先日のライブ配信を見ることは出来なかったのですが、WOWOWではいからさんの宝塚プルミエールを視聴し、個人的には勝負あったなと感じました。
      対談は柚香さん、瀬戸さん、水美さんの3人でしたが、永久輝さんは別撮りでインタビューを受けてました。
      それも驚きでしたが、はいからさんのキャラクター紹介で伊集院少尉の次が何と高屋敷。
      私ははいからさんの原作ファンでもありますが、高屋敷が冬星や鬼島より先に紹介されるようなことは物語上あり得ません。
      あれだけ序列に厳しい宝塚がこんな風に抜かるわけがないでしょうし、あまつさえそのためなら原作のキャラの順番もひっくり返すのか…!(大和先生それでいいの?!)と。

      こんなに見え見えながらも劇団はファンに対して相当神経使っているんだなと感じました。
      個人的には水美vs永久輝や誰が抜いた抜かれたより、これだけ個性豊かでスターの集まった95期の生徒たちを劇団はどんな方向に走らせるのかそこに非常に興味があり、見守っていきたいと思っています。