柚香光と礼真琴の微妙だけど大きな違い

 

95期生のツートップランナーとして走り続けている柚香光と礼真琴。

この2人は聖子と明菜、あゆとウタダ、

野球で例えるなら長嶋と王、ばりの宿命のライバルと言えます。

 

新公主演したタイミングとその回数、組内に同期路線がもう1人いること、

バウ主演、東上主演、3番手や2番手の昇格の時期、

そしてトップスターに就任した時まで、

意図的に足並みを揃えていたとしか思えないほど、ずーーーーっと一緒でした。

 

ところが。

トップ就任以降は少しずつ、微妙な違いが生まれてきています。

 

そしてその差は、確かに微妙だけれども、

積み重なればそれが大きな違いに見えてくるわけで。

本日はそんな、2人の微妙な差について書いていきます。

柚香光と礼真琴の微妙な違い・相手役編

 

柚香光の初代相手役は100期生の華優希。

最近はトップコンビの同時就任・同時退団が多い状況では珍しい、

いわゆる時差就任となりました。

 

花組は真矢みき&千ほさち以降の約24年間、同時就任・同時退団を行わず、

トップ娘役の引き継ぎがある、と言いましょうか、

とりあえず互い違いに就任させる事例が続いています。

 

彼女も例に違わず、明日海りおからの引き継ぎで華優希が1作先に就任するも、

わずか3作、柚香光の任期2作目で退団してしまいます。

 

そして2代目相手役として迎えたのが、まさかの星風まどか。

スーパー珍しいスライド案件での就任劇となり、

そのまま花組100周年記念公演を執り行うこととなりました。

 

一方の礼真琴の相手役は102期生の舞空瞳。

礼真琴がトップ就任する1作前に組替えでやって来て、

エトワールをして、そのまま同時就任という、

小川前理事長時代の一番オーソドックスなやり方でした。

 

星組は長く同時就任・同時退団が続いており、

また舞空瞳の下に本命っぽい若手娘役を配していないことからも、

すぐに退団することなく、礼真琴と添い遂げ退団する可能性が高いと読みます。

 

ここで気になるのが、柚香光が果たして3人目の相手役を迎えるのかということ。

正直なところ、私は少し前まで迎えると思っていました。

 

華も星風も、本当に素敵な娘役です。

けど、書き方が見つからないのですっごく酷い書き方をしてしまうと、

柚香光が初めて相手役を務めるトップ娘役も、

劇団はきっと作ると思っていたからです。

 

…が、しかし。

現段階で星風まどかがわざわざやって来た意味が見出せない公演が続いており、

すぐに退団する気配が全くと言っていいほど無い。

 

ってことは次代まで引き継ぐ可能性があるのかも?

と思い始めた今日この頃です。

 

柚香光と礼真琴の微妙な違い・後任編

 

また、柚香光と礼真琴の微妙な違いは、

組内の路線事情でも見えてきます。

 

柚香光と礼真琴は、それぞれ瀬戸かずやと愛月ひかるという、

上級生2番手を置いたことは同じ。

 

そしてその2人を見送り、次は組内同期路線である、

水美舞斗と瀬央ゆりあが控えていることも、全く同じです。

 

では何が違うのか。

それは、後任候補を呼んだタイミングです。

 

花組には御VISA様を背負った永久輝せあが、

柚香光が就任したタイミングで雪組から組替えでやって来ました。

 

星組には、月の王子様こと暁千星が、

礼真琴の任期5作目で組替えしてやって来ました。

…3番手羽根を背負っていない状態で。

 

星組は次作『めぐり会いは再び next generation』での

瀬央ゆりあの扱いによりますが、

とはいえ今の水美舞斗と同じ2番「目」スターになると予想されます。

 

つまり暁千星は瀬央ゆりあと並ぶことはあっても、たぶん上には降れない。

ということは、少なくとも数作はトップ就任まで時間がかかることになります。

 

逆に永久輝せあは、すでに花組で3作経験し、

3番手羽根を背負い水美舞斗を微妙に抜かしにかかっています。

 

よって、順当に考えれば就任スピードは

永久輝せあ>暁千星になる可能性が高いと言えると思うのです。

 

任期の話と時代の話

 

つまり何が言いたいのか。

 

私はこの2人が就任した時に、それぞれの任期について、

柚香光が7作程度の中任期コース、

礼真琴が次期トップオブトップ候補の長期コース、と予想しました。

 

そしてこの予想は、今の状況、微妙な差の違いを見るに、

やっぱりそうなるんじゃないかなぁと確かなものにしている、

というのが、この記事の要旨です。

 

この任期ネタを書いた時に、

「早期就任早期退団も有り得るのでは?」というご指摘を頂きました。

そして、過去にそういう事例が何件もあります。

 

けれど、それは「女性は20代のうちに結婚することが一番の幸せ」

あるいは「若いうちにテレビで活躍することが芸能界での一番の幸せ」

という時代の結果だと思うのです。

 

もちろん、それらの価値観を否定するつもりはありませんが、

現代は健康寿命が延び、幸せも人生の選択肢も成功の鍵も多様化しています。

なので、一概に宝塚を早く去ることが幸せとは言えないと思うのです。

 

それに柚香光も、礼真琴も、全く辞める気配がないですよね、という。笑

2人とももうしばらくやるんじゃないかなぁ、普通に。

 

とはいえ、気付けば2人とも任期4作目。

もしかしたら折り返し地点なのかもしれませんし、

応援出来るうちに応援するがベストなのは変わりません。

 

今願うのは、2人に代表作と呼べる作品が当たりますように、ということだけ。

いつまで居てくれるのか分かりませんが、

素晴らしいトップロードだったと思えるようなスター人生を、

差が無く2人に歩んで欲しいものです。

 

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コメント

  1. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    私も以前「礼真琴は長期任期というほどではなく退団し、東宝ミュージカルヒロインに転身では?」とコメントさせていただいたような記憶がありますが、今のところ礼さんはがっつり長期コースの気配ですね。

    今のところ真風氏の大劇場作品の、個人的な代表作は『アナスタシア』当たり役はネバセイのジョルジュ、次点で神々の土地のフェリックス。

    柚香さんの当たり役&代表作は、はいからさんが通るの伊集院少佐、

    礼さん・・・「ピーターパン」やります?『HiGH&LOW』キャラ的には礼さんでもよかった気もするのですが。

    女性の生き方も多様化しましたし、美園さんが在団中に高卒認定どころか、通信制大学で学ぶ道もあることを示してくださったのは、後輩たちの進路にも良い影響を与えそうですね。

    別に宝塚よりTVドラマ出演や東宝ミュージカルが格上とは思っていないのですが、32歳で退団するのと37歳で退団するのでは、明らかに身体が変わってしまう。

    本人が決めることなのでファンが心配することではないのですが、女性の妊娠・出産可能年齢があと5歳後ろだったらな、と思うことはあります。

  2. 花津月 より:

    蒼汰様

    お久しぶりにコメントさせて頂きます。

    トップに立たれてからの礼真琴さんと柚香光さんの違いは舞台演目(外箱とか特に)でも違いが表れてますよね。

    御二方の持ち味といいますか、得意なこと、似合うこと、そして劇団が期待している……というか希望しているトップ像(?)が当たり前ですが違うため、同期かつほぼ同時期就任と言えどカラーが面白いくらい違くてこれが各組があるという強み、面白さなのかなぁと思ったりしてます。劇団内で行われる作品の幅が広がりますものね。

    御二方のトップ任期やはり気になりますよね……。
    おそらく礼真琴さんは長期だろうと素人ながら思いますし(劇団の動向や彼女の憧れの方、柚希礼音さんが長期だったのでそれに追随するのでは?という推測)、柚香光さんも中期から長期だろうと思ってます(久しぶりの生え抜き花組トップかつ花組100周年の顔を務めた為)。

    あと純粋に後任の方の育成がコロナも相まってまだ育成不足では??と思ってもいて……。
    正直、各組次期トップの予想全く検討がつかないです。宝塚を好きになってからこんな人事するんだ!?みたいなことばかりでしたので、個人的心理で導き出した順当というものは宝塚には当てはまらないのかもって思ってて……。
    いつも戦々恐々たる気持ちで宝塚公式ニュースを覗きに行ってます。

    また、柚香光さんって明日海りおさん方式のお嫁さん変遷を辿るのではないのかとも思ってた時期がありますが、以前どこかの記事のコメントに星風まどかさんを第二の花總まりさんにしたいのではないかというのをみたりもして、あぁ〜〜〜それもあるのかもしれないと思ったりなんだりしました。蒼汰様的にはこの件どう思われたのか個人的に少し気になりましたが、どうお考えでしょうか?

  3. かも より:

    蒼汰様

    初めてコメントさせて頂きます、かもと申します。
    いつも鋭いご意見を、楽しく拝読しております。

    お二人の任期、就任から常に意識させられるお話ですね。

    柚香さんは長いようにも思えますが、永久輝さんのVISAという、読みが難しいファクターがあるので、なんとも判別付き難いと考えています。

    一方、礼さんは2024年までは任期があるのではないかと考えています。VERDADで星組88周年と言っていましたから、星組90周年を2023年、劇団110周年を2024年と、ここまでは任期がほぼ確定しているのではないかと思いました。それであれば、今は再演メインで幅広い役柄を与えて、代表作となるような新作は、これから持ってくるのではないかと。初めから長期で演目を決められているように感じます。

    そうであれば、劇団110周年に花と星で95期のトップ2人を並べるのか、もしくは花はここでVISAを背負う永久輝さんが入るのか。。
    花も星も、110周年を見据えた人事になるのかなと考えた次第です。

    いずれにしても、この人ならではの作品に、早くお二人が出逢えることを、期待しています。

    また、蒼汰様の記事も楽しみにしております。

  4. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    トップに「3れい」が揃った今、柚香さんの任期は、中期ではないかなぁと思います。
    後任の就任時期を鑑みれば、まさかのトップさんが他組へスライド(?)などと、呆れた妄想が頭をよぎりますが…。

    花組で「エリザ」再演であれば、永久輝ルキーニがみてみたい。なのでトートはやはり、新公経験者の柚香さんと、星風シシィで、と、お願いしたいです。

  5. orange芋 より:

    前の記事にコメントすみません!

    同じことを思っていたので思わずコメントをしています。

    私も華ちゃんもまどかちゃんも大好きです!その上でのコメントですが、新トップスターに後妻さんばかりってどうなのと思っていました。新トップスターを育てる、という意味でトップ娘役さんと何作か組んでトップ娘が先に退団というのはとても理解できるし、その上で新しいトップ娘を迎えて新生という感じになるのではないかと思っていたので、まどかちゃんがスライドするということは「絶対ない」だろうと思っていました。

    まどかちゃんが専科に異動になったとき、まどかちゃん主演の作品をやるんだ!?と期待してしまったし、まどかちゃんと真風さんのペアがとても好きでしたのでスライドは「万に一つ」だと思ってました。

    柚香さん、まどかちゃんのペアは顔立ちも華やかでお似合いだと思うのですがフレッシュ感がないように思います。
    礼さん、舞空さんペアは未だにフレッシュ感がすごくて(お二人とも少年・少女のようなお顔立ちだから余計に)尚更思ってしまいます。

  6. ノビー より:

    いつも冷静で的確な分析をされて、楽しみに拝見しております。
    特定の贔屓、ファンがいる訳じゃなく、宝塚歌劇全体が好きで緩く応援しています。
    路線、番手、生徒の扱い等、成る程なと思って興味深く読んでます。
    今後も宜しくお願いします

  7. Kz より:

    95期のお二人のこれからについて日に日にこの記事の内容のようになりそうだなと感じています。
    後任について少し違う観点か付け加えると意外かもしれませんが宝塚グラフがあります。
    グラフのトークDXのコーナーが実は組の体制をよく表しているのかもと最近気づきました。トップと2番手の2人の対談が基本ですが、体制が曖昧な時や2番目体制の時は番手複数人で会談になるようです。
    その観点だと退団餞別と思われた瀬戸さんや花組での芹香さんの2番手にも新たな発見がありました。
    トークDXとスターたちのその後はなかなか興味深いので機会があれば考察のネタに一度ご覧ください。

    前回の花組のトークDXは柚香さん、水美さん、永久輝さんの3人で全体を通して何年ぶりかの複数会談です。今の2番目体制によるものと察しがつきます。
    今気になるのは星組の方です。次の大劇場に暁さんは間に合わず、自然と瀬央さんとの対談に限られてきます。遡っても2番目でトップと1対1で対談した人は0。もし1対1となればひょっとして2番目じゃなく2番手に手が届くかも?なんて可能性も?
    その場合もやはり暁さんの道のりは永久輝さんより時間がかかるかと。

    全ては劇団のみぞ知るところで、何よりも仰る通りトップスターさんたちが限られた時間の中で充実した日々を送れることが1番大切な事だと思います。