97期の解体新書・狭間の期からの大躍進!!

 

宝塚を代表するゴールデンエイジとなった95期、

結果として娘役豊作学年となった96期、

多数の新公主演&ヒロインを輩出した98期。

 

その「狭間の期」として、

今一つ劇団からの推しが感じられなかった97期ですが、

ここに来て大躍進している印象があります。

 

ということで本日は、

そんな97期の悲喜こもごもについて書いていきます。

 

97期の顔となった2人

 

97期生が、なぜ推されている印象が薄いのかと言いますと、

男役で猛プッシュを受けたのは永久輝せあのみで、

あとは蓮つかさ、綺城ひか理、留依蒔世がかろうじて微妙路線として在籍。

 

娘役で推された城妃美伶、海乃美月の2人は、

片方は仙名彩世や華優希(だけじゃないけど)に敗れ、

片方は美園さくらに敗れ、トップの芽が摘まれてしまう。

 

このままでは永久輝せあしかトップの座に就けない!!

95期と96期があれだけトップを輩出し、

98期は既に真彩希帆が卒業しているにも関わらず、です!!

 

…というイメージだったはずが、

ここに来てなんと、

海乃美月が逆転満塁ホームラン的にトップ娘役に就任。

 

しかも月組の救世主となるであろう月城かなとの相手役にして、

彼女(とそのファン)から最も望まれた相手役という、

幸せこの上ないトップ就任劇となったのでした。

 

永久輝せあも、なぜだが花組で足踏み状態が続いていますが、

何と言っても御VISA様の顔となりましたので、トップ就任はほぼ確実。

 

穴の無い正統派男役スターとして着実に成長していますし、

柚香光の後任としてスムーズに就任出来れば、

歴史に名を刻むトップとして活躍してくれることでしょう。

 

結果的にトップ&娘役を2名輩出すれば、各期の平均を取れるし充分です。

むしろ海乃美月と永久輝せあという顔ぶれを見たら、

後世からは充足の学年だったと評価されるような気すらしますね。

 

別格路線の立場を固める3人

 

そ、し、て。

97期の活躍ぶりは、むしろ別格路線組の方にあります。

 

まずは花組から星組へと組替えした綺城ひか理。

数多いる花男群衆の中で埋もれがちだった彼女は心機一転、

アツい星組の中でスラリとクールな印象を与え、良い意味で異質な存在に。

 

特に歌唱力がより磨きがかかり、

『ロミオとジュリエット』では役替わりに参戦し、

『めぐり会いは再び』では悪役に挑戦と、

花組時代では想像も出来ないほど美味しいポジションに格上げされました。

 

また、首席入団&初詣ポスターモデルである留依蒔世は、

別格路線候補から正路線へと昇格した和希そらの穴を埋めるべく、

右に左に、いや女役からイケオジ枠まで大活躍!!

 

持ち前の歌唱力と、クサすぎる男役芸がより研ぎ澄まされ、

宙組に無くてはならない存在へと成長しつつあります。

 

この2人の共通点は、既にトップレースに参戦していないこと。

だからこそ美味しい別格枠として組に重宝され、

目覚ましい活躍が出来るのでしょう。

 

唯一、実力と人気もあるのに推し度が弱いのが蓮つかさ…。

月組はスポンサーのついた夢奈瑠音を推す必要が有りますし、

そもそも微妙路線が多い組なので、

その煽りを受けてしまっているカタチです。

 

しかし本人は腐らず、どんな端役や老け役でも全力投球していますので、

いつかその活躍がきちんと評価される日が来ることを信じています。

 

上級生枠としての活躍を讃える

 

ここまでが新公主演経験者ですが、

他にも、上級生枠として活躍しているスターが

多く居るのが97期の面白いところです。

 

まずは花組のお姉さま枠となった春妃うららと、

老け役を中心に重宝されている紅羽真希。

2人ともスカイ・ナビゲーターズ5期生であり、

まさに「花組の朝の顔」としても活躍しています。

 

また、小気味良い芝居力で何にでもなれる佳城葵と、

ガタイが良く色んなパーツも大きい朝霧真は、

海乃美月の同期枠であり、かつ今の芝居の月組の象徴的人物でしょう。

 

雪組は、これまたお姉さま枠として支えている沙羅アンナに、

高い実力でコメディ枠一手に引き受ける叶ゆうりが活躍。

 

上級生がごっそり抜けた宙組では、硬質な持ち味が存在感を放つ秋奈るいと、

まさかの娘役最上級生となった花菱りずが、組を支える存在として躍進中です。

 

ここで名前を挙げた人たちは、

春妃うらら以外は新公主演&ヒロイン未経験者。

 

もしかしたら各組ファン以外は

名前すら知られていないスターたちかもしれませんが、

それでも各組を支える上級生として欠かせない存在となっています。

 

多方面で大活躍の97期

 

以上、13名が2022年7月時点での宝塚歌劇団在籍者です。

…まさか全員の名前を書き出すことになるとは思いませんでしたが。笑

 

「狭間の期」だったはずが、いつの間にか各組で代えられない存在として、

八面六臂に大躍進しているのが面白いですね!!

97期生の、これからのさらなる活躍に期待したいと思います。

 

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コメント

  1. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    「Dream_On」で綺城さんとW主演(?)した飛龍さんは今、卒団公演中ですね。
    近い将来、永久輝さんの支えとなられるとばかり、勝手に思いこんでいました。
    一方、綺城さんは星に暁さんが来ても、今後も別格を極めてゆかれるのかも、と。
    月の蓮さんは、例え人の役でなくとも、芝居の月組には欠かせない存在でしょうし(ブエノスアイレス~印象的でした)、雪の叶さんも休演された際、濃い姿が舞台になくて、随分物足りなく感じました。お二人の復帰は、ホッとしたし嬉しかったなぁ。

    97さんと98さん、その後に続く99さん、不遇といわれる期にも、必ず光はあたるはず。そうあってほしいと願います。
    各組の97期生を沢山教えてくださって、次回からの観劇の際、楽しみが増えました。

  2. ねこまさ より:

    やっぱ、城妃美怜だよな~、って思います。

    組回りから気になり、研2で将来のトップ娘を私は確信!

    ところが1期上の綺咲愛里に蓋され、後に妃海風にも蓋され、組換えで花娘に。

    さっそくアーネストで可愛いセシリイて波線上も、続く御園座アーネストで音くり寿と分けあう。

    そして花乃まりあの後任が新公なしの仙名彩世で、その後任でははいからさんで台頭した華優希。

    超実力派ゆえなのですかね。
    今の音くり寿・有沙瞳のように実力有りすぎでトップ娘になれないパターン。

    それでも最後はエトワールかと思いきや、階段1人降りには感動しました。

    それでもトップ娘で観てみたかったです

  3. ドルチェ より:

    音校文化祭のお芝居、永久輝ー海乃コンビの期待値はそれまでの最高レベルでした。
    それぞれ抜擢に応えて活躍してくれて嬉しい限りです。

  4. 12がつ より:

    この記事が出たタイミングで宙組、留依蒔世が卒業発表…
    ショックです!!!
    でも宝塚以外での人生や活躍を思えば、これまで卒業したスター同様に、今後が楽しみでもあります。
    宙組は和希そらを雪組に出しても、留依蒔世がいれば安泰だと思っていたけど…
    路線なのか実力者枠なのか分からなくなってきた鷹翔千空がその後継になるような気がします。
    宝塚は惜しい人材を手放しますが、今後留依蒔世と音くり寿が同じ舞台に立ってくれたら、私としてはめちゃくちゃ観たいですけども!