歌劇の表紙に思う、瀬央ゆりあの立ち位置。

 

さてさて、2022年12月号の歌劇の表紙、

果たして誰が取るのだろうと巷でプチ話題になっていましたが、

この度、瀬央ゆりあに大決定!!

まずは初表紙、おめでとうございます!!

 

瀬央ゆりあ、歌劇の表紙を取る。

 

大前提として、歌劇の表紙を取る人物は、

トップスターと2番手スター>長期トップ娘役or2番手目前の(強い)3番手、

という優先順位で、12人選抜されます。

 

2022年度は柚香光、月城かなと、彩風咲奈、礼真琴、真風涼帆のトップ5名と、

水美舞斗、鳳月杏、朝美絢、芹香斗亜の2番手4名、

VISAを背負った永久輝せあに、スライド長期の星風まどか、これで11名。

 

残る最後の1枠を取ったのが瀬央ゆりあであり、

星組の2番手スターであると考えれば至極順当なわけですけれど、

じゃあなぜこれが多くの憶測を呼んだかと言えば、

瀬央ゆりあがこれまでまともに正2番手扱いされてこなかったから、です。

 

スカイステージ20周年関連をはじめ、

出版物やグッズ関係からことごとく外され、

星組の2番手は露骨に空位扱い。

 

この度、月組から暁千星がやって来ることから、

もしかしたら彼女を礼真琴の後継として2番手に上げ、

瀬央ゆりあは別格3番手のポジションに納まるのではないか?

とも予想されていました。

 

今回、歌劇の表紙を取ったことは、

瀬央ゆりあが星組の2番手スターですよというサインであり、

非常に喜ばしいことのはずなのに、

なぜか逆に「退団が近いのでは?」との声も挙がり始めた模様。

 

ま、その理屈は非常によく分かりますし、

もしかしたら本当にそうなのかもしれませんけれど、

ここは敢えて、私は別の仮説を立てたいと思います。

それはずばり「暁千星が来たからこそ、やっと2番手扱いされた」というものです。

 

瀬央ゆりあVS暁千星、勝負あり?

 

思い出して欲しいのは、瀬央ゆりあと95期の序列的にほぼ同格である、

水美舞斗と永久輝せあの関係性です。

 

花組は、瀬戸かずやが退団し、それぞれの番手が昇格するタイミング、

すなわち『元禄バロックロック/The Fascination!』にて、

水美舞斗はすんなり2番手羽根を背負うことが出来ず、

永久輝せあと同格の3番手羽根を背負いました。

 

この出来事が起きたせいで、その後普通の正2番手に昇格したにも関わらず、

水美舞斗にはうっすらと「トップになれないのではないか?」という、

謎の疑心暗鬼感が常に漂っていますよね。

 

同様に、仮に瀬央ゆりあが『めぐり会いは再び/Gran Cantante!!』で

あっさりと2番手羽根を背負ってしまったら、

「トップリーチの強い2番手?!」とファンに誤解を与えかねません。

 

よって、この頃の妙な扱いは、トップ候補の2番手ではないという、

ワンクッション仄めかしサインなんじゃないかと、

私は、勝手に、うっすらと思っています。(全力予防線張り)

 

逆に、もし仮にトップにあがれたとしたら、

「だってちゃんと2番手になったもん」とも取れるという、

まさにスペア枠の立ち位置になったと思います。

 

なお、星組の憎いところは、

次に『1789』という一本物が控えているんですよねぇ…。

つまり次作の『ディミトリ』でボカしておけば、

少なくとも1年以上は瀬央ゆりあVS暁千星の具合を誤魔化せるという。

 

とはいえ、今回瀬央ゆりあが歌劇の表紙を取ったことで、

永久輝せあが水美舞斗を組内で抜かせなくなったのと同様、

暁千星が瀬央ゆりあを組内で抜かせなくなったと言えるでしょう。

 

なぜなら男役の場合、歌劇の表紙は一度掲載されると退団するまで継続する、

すなわち来年の表紙メンバーはほぼ変わらずであり、

仮に穴埋め枠である星風まどかが外れたとしても、

優先順位的には桜木みなとの方が先に載る可能性が高いからです。

 

ま、礼真琴はほぼ長期確定でしょうし、

中卒入団で若い暁千星も『ディミトリ』で初合流ですしで、

まだまだ気長に待てるでしょう。

 

星組に馴染みつつトップに向けて人気を蓄える期間があるのは、

逆に彼女にとって良い機会だと私は思います。

 

人事のジョーカー・凪七瑠海

 

で、さらに面白いのが、そんな瀬央ゆりあと暁千星を従えて、

凪七瑠海が全国ツアー公演を回る可能性が有る、ということです。

(現段階で配役が未定のため、あくまで可能性の話。)

 

歌劇の表紙を取る瀬央ゆりあの上に来るって、

マジで轟悠ばりの立ち位置ですよね。

 

けど、凪七瑠海がトップスターになる気配は全く感じられないあたり、

彼女はまさに人事のジョーカー(便利屋)的立ち位置なのでしょう。

 

このあたりの序列については、次作『ディミトリ』の階段降り、

ならびに外箱の振り分けで分かることなので、

あと少しで答え合わせが出来そうです。

果たして星組の路線バトルの行方やいかに?

 

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コメント

  1. M より:

    面白い記事、ありがとうございました!

    個人的には、

    ・歌劇の大劇場座談会でまだ瀬央さんのピン写が無かった点(バロクロでは写真と2番手羽根が無かった水美さんがリストでピン写と共に2番手羽根を背負ったので)
    ・Graphで永久輝さんと瀬央さんが3人写りだったのに対して2人写りを暁さんが取った

    という2点で力配分を上手く分散させて各組正2番手>永久輝=瀬央≒暁と勝負は結局付けないようにしたんだな(つまり、次回作での瀬央さん2番手羽根はないし扱いは暁さんと一緒に永久輝さん相当に昇格と予想)。桜木さんは……まあ来年にはほぼ確実にスターとしての格が上がりますしまあ今どの立ち位置なのか考えるのも野暮でしょう。

    ここから、めぐタンテで瀬央さんが中途半端な羽根を背負ったのは瀬央さんの下に暁さんという構図を一瞬でも作らないようにして次回作で両者を同等の立ち位置にするための配慮だった。年功序列で一応瀬央さんの方が若干上で2番「目」扱いで継続。

    と結論付けたんですが、これは瀬央さんファンであるが故の実際の羽根を見た時ショックを受けないための予防線なんですかね……………苦笑

    羽根云々は抜きにして作品そのものは勿論楽しみですし、座談会で斉藤先生が礼さんと瀬央さんを「星組の両雄」と称してくださったことを胸に、期待と不安半分半分位で無事に初日の幕が開くことを楽しみに待ちたいと思います。

  2. とと より:

    言い方が悪いですけど、今凪七さんって人事のあれこれに関しては本当に便利なカードですよねぇ……3番手東上に2番手でご登板して「本来の専科の立ち位置に移行していく?」と思わせつつ、本公演階段降りでは結局和希さんの後に降りて、全国ツアー主演までしちゃう。トップ経験がある轟さんの場合主演しかできませんが、凪七さんはそこの所かなり臨機応変で融通がきくというか。これで月組時代に2番手羽を背負ってたら、またこうはいっていなかったと思います。「よかったね」と軽はずみには言えませんが、こうなるべくしてなったのかも……とも。

  3. ジャスミン より:

    面白い考察をありがとうございます!
    瀬央さんファンでもある自分ですが、正直、「おめでとう!!」の気持ちと、色々な可能性が考えられる状況に複雑な気持ちもあって、ちょっと悶々としておりました…。
    でも、もっと素直に喜びたい!!と改めて思っております。

    来年は桜木さんも初表紙を飾るでしょうし…やはり95期神7はさすがですね!!

  4. 素志 より:

    蒼汰 様
    いつも更新楽しみにしています。先日の花組全国ツアーで念願の初宝塚観劇を果たしました!!柚香光さんと星風まどかさんの美しさと、水美舞斗さんのリフトに度肝を抜かれました。
    水美舞斗さんと永久輝せあさんが3番手羽根で並んだのは「元禄バロックロック/The Fascination」ではなかったでしょうか??
    思い違いであれば申し訳ありません、ご放念ください。
    今後も蒼汰様のキレのあるブログを楽しみにしております!!

  5. より:

    いつも楽しみに拝見しています。
    1点気になったところがあります。
    水美さんと永久輝さんが3番手羽を背負ったのは元禄バロックロックです。アウグストゥスは3番手羽は不在でした。

  6. たんごろう より:

    ルネサンス蒼汰さま

    表紙記事、
    お待ちしていましたー!

    せおっちは、下げられてまた上げられて•••忙しい!

    でも、劇団も爆上げはできなくとも
    せおっちをちゃんと買ってくれているんだなぁとは感じられました。

    トップスターになれるのは、ごくごく限られた人だけなのだから
    仕方ない•••。

    だからこそ、ご本人も宝塚ファンも
    みんなが幸せで良かったなぁという気持ちになれる人事を望みたいですね。

    人事•••というよりむしろ、
    舞台の上での扱いですかね。

    またウキウキする記事を楽しみにしていまーす。