水美舞斗のこれから、月組のこれから。

 

本日は月組大劇場公演千秋楽日。

月組の復興を果たした月城かなと&海乃美月が、

本拠地に別れを告げる日ですね。

 

私は西公演の配信は見ないと決めているので、

(舞台で観た時の第一印象を大切にしたいので)

月城&海乃の雄姿を見るのはもう少し先になりますが、

気になるのは月組の今後、です。

 

今日はそんな月組の未来について、

組ファンではない全組観劇派のライト層として考えていきます。

 

続・水美舞斗の月組後任説

 

さて、鳳月杏&天紫珠李のプレお披露目公演である、

全ツに専科の水美舞斗が出演することで、

人事屋界隈で少し盛り上がを見せたのは記憶に新しいですね。

 

なぜって人気者でありながら、

スター街道から少し外れた道を歩んでいる水美舞斗にとって、

トップラストチャンスは月組の、鳳月杏の後任であることは明らかであり、

その糸を手繰り寄せるように見えるからです。

 

けど、当然ながら生粋の月組ファンの「一部」は猛反発します。

「彼女は月組らしくない」と。

 

確かに、その意味は理解出来ます。

月組の売りは芝居の組

それは月城かなと政権でより強固なものになりました。

 

けど、水美舞斗はどちらかというとスター性ありきなタカラジェンヌであり、

「何を演じても水美舞斗」というタイプ。

今の月組の魅力から言えば、真反対属性です。

 

それではつまり、彼女は月組でトップになるには相応しくなく、

トップ不適格ということになってしまうのでしょうか?

 

水美舞斗に求められるもの

 

ところで、彼女と同じ95期生である朝美絢というスターがいます。

彼女が若手中堅時代だった頃は、

小柄なこともありただの顔面が良いだけのキラキラアイドル扱い。

とてもじゃないけどトップなんて無理、と言われていました。

 

そんな彼女がトップロードを歩むにあたり突き進んだのは、

ずばり、脱アイドル化。

歌唱力やダンスだけでなく、持前の芝居力をさらに深め、

2枚目からオチ担当、そして大人な男を演じられるよう技術を高めてきました。

 

それが雪組2番手スターとしていかんなく発揮され、

ついに『仮面のロマネスク』で見事に結実します。

 

そしてそれは、水美舞斗にも同じことが言えると思うのです。

中卒とはいえ高学年スターですから、

得意科目だけでなく、自分の色ではないカラーを習得する必要がある。

 

さすれば、月組に限らず、

トップスターへの道が切り開けるであろう、と。

 

…と言いたいところなんですけど。

比較的器用な朝美絢に比べ、

良く言えば純真、あるいは猪突猛進型の水美舞斗の場合、

持ち味を特化した方が良い気がするんですよね。

 

誰がなんと言おうとも、

トップだと納得させてしまうだけの圧とスターオーラ、そして圧倒的な人気。

それが水美舞斗に求められるトップ像だと私は勝手に思っています。

 

もしかしたら茨の道なのかもしれませんが、

水美舞斗らしさを失わず、ひたむきに前向きに男役道を邁進すること。

それこそがトップへの近道のような気がしてなりません。

 

代替わりでカラーをがらりと変えよう

 

そして、一方の月組の歴史を紐解くと、

男役は龍真咲(with明日海りお)→珠城りょうの約9年間、

娘役は愛希→美園→海乃→そして天紫珠李という10年以上、

長く長い生え抜き主義・鎖国制度が続いています。

 

だからでしょうか?

今の月組ファンの(声の大きい)一部は、

生え抜き主義的な人が多い印象なんです。

 

ただ、ですよ。

今は柚香光、彩風咲奈、礼真琴と生え抜きトップが多いですけれど、

これは時代的にも相当レアなんですよね。

 

雪組は歴代が組替えトップばかりだし、花組は前も後ろも外様。

星組は外様と生え抜きの交互説、なんてのもあったくらいですから。

 

確かに月城→鳳月→風間という、

芝居上手ないぶし銀な組、というのも実に魅力的ですが、

同じことをやり続けるのはファンの先鋭化、つまり先細りするだけなので、

代替わりでガラリとカラーを変えることってとても重要だと思うのです。

 

ちょうど花組が永久輝せあに代替わりすることで、

THE・男役なカラーが良い意味でも薄まる気がするので、

その受け皿として、水美政権月組って良い気がするんですよねぇ。

 

それに月組は、真琴つばさ→紫吹淳→(彩輝直→)瀬奈じゅん→霧矢大夢と、

第2花組と揶揄された時代があったので、

「花組からスターを迎える」ことに対する土壌はあるはず。

(その跳ね返りこそが「鎖国主義」の所以なんですけどね。)

 

その意味で、鳳月杏は月組と花組の色が混ざったスターであり、

カラーを変える転換点として重要な存在だと思うんですが、

果たしていかがでしょう?

 

月組ファンに怒られそうだけれど

 

以上、水美舞斗が月組でトップ就任することに対する、

私の勝手なプレゼンを書き綴って参りました。

 

ま、月組ファンからは、

余計なお世話だとめちゃくちゃ怒られそうな内容ですけど、←

一個人の勝手な感想ということでご容赦下さい。

 

当然ながら、私のようなトーシロがズラズラ書いたところで、

決めるのは宝塚歌劇団上層部ですので、

今はただ、今後の発表を待ちたいと思います。

 

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コメント

  1. 12がつ より:

    いいと思います!
    鳳月杏→水美舞斗
    風間柚乃はいつか必ずトップスターにするでしょうし、その前に水美が挟まったって問題ない。
    高学年でどうか?と思われていた鳳月がトップになるのも、月城→水美で同期引き継ぎが出来ないことを解決することも出来、ウィンウィンですし。
    今日も噛みまくりの梨花ますみもいい加減限界でしょうし、全ツに高翔みず希呼んでからの組長にして、受け入れ態勢も万全に見えます。

  2. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、興味深く拝見しております。
    月城さんの月組は、毎公演観劇したい、その後、再度観たい、とゆう思いでおります。
    生粋で芝居巧者上級生が卒団されてゆき、往年のファンの方々(祖母の友人は月組贔屓で)は、どのようにとらえていられるのか、図り知れませんが、鳳月さんと水美さんが舞台で並んでられる姿は、是非みたい、です。
    鳳月さんの包容力で、水美さんの華やかな個性が、花組時代とは趣も異なるような、そして引き継がれた時に、また違う彩りをもたらされるような、いづれにしても、95期スター・水美さんの今後が楽しみでなりません。

  3. YK より:

    いつも記事を楽しく拝見してます。
    月人事の考察記事ありがとうございます。
    同じくマイティの月組でのトップ就任はアリだと思いますけどねぇ、抜群のキラキラとアツい踊りは後輩の風間さんにも良い刺激になると思うんです。
    風間さんは低学年から有能すぎるためか、舞台で落ち着き過ぎていて、それが原因か中堅になってから伸び悩んでいるように見えます、のびのびやっている聖乃さんと少し差が出来ているような、、、。
    同様に月で伸び悩んでいた大器ありちゃんが星のアツさを受けて大ブレイクしたことを見るに、冷静に見ても月組も空気の入れ替えが必要な時期と思います。
    寧ろマイティが芝居と歌があまり得意分野でない分、今後の2番手でのブレイクを考慮すると、マイティ-風間の並びの方が結果として風間さんにもメリットが大きいと思います、鳳月さんとは持ち味•カラーの被りがありますし。
    鳳月さんは柔軟性のあるスターなので、マイティの受け入れも問題ないでしょう。月組人事が楽しみになりました。
    これからも楽しい記事お待ちしております。

  4. みーさん より:

    100パーセント同意です
    もう50年以上宝塚を見ていますが、組カラーに合うとか合わないとかなに言ってるの?ってかんじです。

    トップによって組のカラーは変わります。私の知る限り50年以上前からの。それこそが歴史です。どの組もです。そして、それが組の力を上げるんです。

    例えば花組は大浦みずきさんがトップになって飛躍的にダンスが強くなった。月は、大地真央さんはアイドル的なスターで、キラキラした華やかな組でしたが、うたこさんになって、芝居が強い組になった。
    瀬奈さんも、組替したときはなんだかんだ言われましたが、月を一番人気の、カッコいい組にした。

    そうやって、組全体の力が上がるんです。組替えしかり。
    ありちゃんも星に行ってぐっと素敵になったと個人的に思っています。多分月に残っていたよりずっと。
    記事にも書かれていますが、朝美さんもそうですよね。

    水美さんも月に来ることで芝居力がアップすると思うし、月にとっては見ごたえのあるダンスシーンを引っ張ってくれる存在が手に入る。

    きめ細やかな芝居のできる、かつ多彩なショーを見せてくれる月組を楽しみにしています。

  5. 明太子 より:

    私も100%賛成派です。
    上の方の仰る通り組カラーなんてトップによって変わるのです。
    れいこさん退団後キラキラ成分が無くなる月組に水美さんを入れる事によって起こる化学反応こそがこれからの月組に必要な転機であると確信します。
    風間さんをどうしてもトップにしたいなら、真逆の持ち味の水美さんの下で華を開かせるべき。
    このまま鳳月さん→風間さんだと、一番辛いのは風間さんご本人でしょう。

  6. より:

    同意です。島国文化というべきか、落下傘がお嫌な方の気持ちは分かります。
    が、しかし組のレベル上げには違う風も必要でしょう!
    雪組は彩風さんがトップになられてダンスの組だったっけ?となり、和希さんが来られてより全体のダンスのレベルアップに繋がっているように思います。
    風間さんはまだお若い、異文化を感じられてより円熟味が増すように思います。
    水美さんに取っても異文化でしょうからよくなる気しかしません。
    相性も良いように思います。

  7. つきやん より:

    私も水美舞斗さんが月組へ組み替えして、鳳月杏さんの後にトップになるのがベストだと思います。みなみさんは、花組出られてから、
    外部出演ミーマイとすごく努力されて、そして大成功されましたし。最初は誰が組み替えしてきても違和感てありますが、すぐその組に馴染んでいますしね。これからの月組も、ずっと人気の組にしていくのに必要な方だと思います。

  8. May より:

    全文同意です。
    思い返せば龍政権、龍さんはキラキラ系スターで、お歌は上手でも癖がある…というふうに言う人もあり、ある意味で水美さんと同様のキムタクタイプだったようにも思うのです。ですので、全くの畑違いとまでは感じません。
    組のカラーなどトップによっていかようにも変わります。それこそ、芝居と2.5次元に強かった雪組が、望海さんによってスーパー歌唱組に変化したように。
    水美さんと風間さんの補完関係も、鳳月さんの包容力も、他の方がおっしゃっている通りだと思います。

  9. より:

    水美さんの月組なんてめちゃくちゃ面白そうじゃないですか。
    落下傘でなくとも鳳月さんの隣で組子としてやってもらってもいいくらい。
    花組時代隣でやってたんですから相性はいいでしょう。

    ただ、朝美さんは脱アイドルしたから飛躍したわけではないと思いますが…
    雪組に組み替えになった時点で劇団は「次期は彩風&朝美で行く」と決めていたわけですし。
    本人は昔から「骨のある男役、背中で語れる男役」像を一貫して追っていますし、それでいて
    二番手終盤になってもアイドル場面を求められれば立派にセンターをこなす。相変わらずの顔面力で新規も爆釣りし続ける。自分がやりたいこと、求められていることの両輪を回し続けています。
    二番手以前から観ている身としては朝美さんの歩んでいる道はいい意味でブレず、変わっていない印象です。

    だから水美さんも今のまま突き進んでほしいです。
    人事なんてどうせ既定路線なんですから、持ち味を変えてまで劇団やファンに媚びる意味はないです。
    立場が変われば周りの見る目も変わる、それだけです。

  10. あっち より:

    いつも楽しく記事を拝見しております。
    初めてコメントさせて頂きます。
    私も当初月組にマイティーは似合わないのではと懸念したクチでしたが
    よく考えたら私はマイティーの主演公演を一度観ていないことに気づきました。
    この食わず嫌い加減は早霧せいなさんに近いかもしれません。
    何故か場を壊す感じが苦手でしたが、彼女がトップになってから「この人はセンターでこそ輝く人なのだ」とビックリしたのを覚えています。
    マイティーにも同じ匂いを感じるので
    まとまり過ぎている月組の起爆剤になるかもと考えを改めてました。