実は今年の観劇始めは宙組公演だった蒼汰です。
本公演を既に2回見ているのですが、
実は1回目が珍しく機材トラブルが起きてショーが中断になった日でして。
もちろん何事もなくすぐ再開されたのですが
いやはや珍しいものを見させて頂きました。
(再開時の観客の温かい拍手が本当に素敵でした。)
そんなわけでさっそく『アクアヴィーテ』から
個人的感想をまとめていきたいと思います。
やはり藤井大介ショーに外れなし!!
薄々お気づきかと思いますが、
蒼汰は藤井ショーが大好物でございます。
「猫」だの「タイ」だのテーマを縛りながら、
目新しい場面と宝塚的王道なシーンを組み合わせ、
スターの長所を生かす場面もありながら冗長的にならず緩急があり、
かつ一定のクオリティを保てるって、作家として本当に凄いですよね。(べた褒め)
で、今回の『アクアヴィーテ』。
実はNHKで見たときはいまいちピンと来てなかったのですが、
やはり生で見ると違う。勢いが違う!!
なにせ真風体制下で正統派新作レビュー公演をやるのは今回が初。
よって組子たちも生き生きとしているというか、
「魅せてやる!!」感がビンビンと伝わって来て、本当に良かったです!!
個人的にクラビジュが好みでなかったので…笑
正統派レビューは『HOT EYES』ぶり。
王道あり、変則あり、女装もありで
今の宙組の魅力が凝縮された素敵なレビュー公演を観ることが出来ました。
ありがとう藤井大介!!
「ウイスキーのような芳醇な味わい」
「今の宙組はウイスキーのような芳醇な味わい」
…というのが今作のテーマなのだと思います。
全体的に「スタイリッシュ」で「大人」で「セクシー」で、
今の真風・芹香・桜木に合う演出が多い印象でした。
そもそも、冒頭せり上がりで現れる、
ウイスキー片手にスツールに腰掛ける真風涼帆のシルエットだけで
もう大勝利ってもんでしょ。カッコ良過ぎます。笑
真風涼帆で印象的だった場面と言えば、
安寿ミラ振り付けによるタンゴのシーン「タースト」でしょうか。
タバコの煙、絡み合う男たち、印象的な照明、
そして秋音光とのエロティックなダンス。
宝塚のタンゴの魅力と、真風率いる宙組の魅力を凝縮した場面だと思います。
バディ・芹香斗亜も「ダフタウン・ビースト」では
正2番手として余裕綽々で場面を持たせられているし、
その2人に追いつけと言わんばかりに
桜木みなとも笑っちゃうくらいギラギラしてました。
しかしこの真風・芹香・桜木と並ぶと
改めて一昔前感(褒め言葉です)があるなと思っちゃいますね。
この3人は歌やダンスが抜きん出て得意というわけでなく、
男役芸の総合力を魅せるタイプの3人で、
またそれぞれカラーが微妙に違うからこそ面白いというか。
お互いが補完し合うことで組の色合いがより濃くなり、
それが今の宙組の魅力であって、
まさにウイスキーのような芳醇な味わいと言えるのかもしれません。
際立つ和希そらと夢白あやの輝き
組の中でカラーが異色であると、
そのスターが際立って見えてしまうのは当然と言えるでしょう。
まぁ誰の話って宙組における和希そらなわけですが、
いやー、目立ってましたね彼女。
前述の通り、真風・芹香・桜木の3名は
男役芸の総合力を魅せるタイプのスターなわけですが、
そんな組体制の中でバキバキ歌って踊れる「チビっ子」な彼女は
否が応でも目立ちますし、重用される理由もよく分かるというもの。
「ダフタウン・ビースト」や中詰め明けなどの
要所要所で技巧を魅せる姿は本当にカッコ良かったですし、
途中ダルマ女装した際も謎の貫禄と華がありました。笑
彼女が組替えせず、宙組内でステイ体制なのも、
とはいえジリジリと番手が上がりつつある理由がよく分かります。
今後はひとまず宙組内で美味しく使われそうですね。
そしてもう1名、際立って目立っていたのが夢白あや。
もともと彼女を「芝居の人」として個人的には高く評価していたのですが、
ショースターとしてもバッチリなのですね。
その華やかな顔立ちはもちろん、
ダンスや所作が本当に綺麗。
以前「彼女は誰と組んでも男役をカッコ良く魅せられる」
とコメントを頂いたことがあるのですが、まさにその通り。
芹香斗亜と組んだ時は彼女が「男役らしい余裕」があるように見えましたし、
瑠風輝と組んだ時は彼女が「若手らしいフレッシュ感」があるように見えました。
これで研3なのだから恐ろしい…。
今後のさらなる活躍が楽しみだなと思いましたね。
正しい男役「女装」の活用法
最後に、藤井ショーといえば男役の女装ですが、
今回は英真なおき、実羚淳、和希そら、秋音光、etcと、
適材適所、上手かつ面白く活用されていたなという印象ですね。
特に専科・英真なおきは錬金術師?として通し役でありながら
途中でバーのボスママ的な貫禄で銀橋を渡り切り、
なんだか凄いもん見たなって気持ちになりました。笑
あと「シンプルにあいしてる~♪」は
ここ最近で一番のパワーフレーズとして記憶に留めたいと思います。笑
全体を通して、THE・宝塚的な王道な公演を観られて
「やっぱり宝塚と言えばレビューやな」とライトファンながら思いましたね。
劇団も一本物ばかりでなく、
ぜひレビュー作品もガツガツ公演して欲しいなと改めて実感した蒼汰なのでした。
続いては『El Japon』の感想編です!!
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コメント
アクアヴィーテ、SS席観劇が出来たこともあってすっごく楽しかったので、NHKの放送もそれはもう楽しみにしてたのですが、TVで観たら思いの外ピンとこなかったんです。勿論スポーツでも演芸でも生とTVは違うとはいえ、かなりアレ…?
と戸惑いました笑。
しかしアクアヴィーテ、レビューの序盤に、まるでメンバー紹介のように、フィナーレのように宙組メンバーが次々と出てきて勢揃いするところ、ああいうのが前半にあるっていいなぁとしみじみ思いました。
コメントありがとうございます‼
去年の星組エストレージャスもNHK版は微妙(音響の問題?)だったので、そういう仕様なのかもしれませんね。笑
あの冒頭の次々現れて前に出てポーズを決めるシーン、カッコ良いですよね!!みんなに見せ場があるっていいなーって改めて思いました。
全ツ「Sの法則」でも感じたんですが、うわー引くわー、の発想とひと昔前感が、藤井大介×宙組のコラボになると、最高の化学反応を起こしますよね。笑。真風さんのスーツ姿は、反町並みの男だし。桜木さんの芸風が、だんだんひつこくなってきて(褒めてます)芸達者な和希さんが、あっさり味に見えてくるという現象。
観劇の後に、一番ボーっとして、もうろうと会場を後にするのが宙組のショーです。笑
コメントありがとうございます‼
反町!!確かに!!笑
桜木さんの最近のこってり芸風も板についてきてとても印象的でした。
宙組は良い意味で薄味気味な印象でしたけど、ここ最近の濃厚さは見ていてとても面白いですよねー。
蒼汰様
いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。
アクアヴィーテの振付「ANJU」のタンゴの場面、男役ばかりの酒場で真風さんが煙草を奪い合い、紫煙を吹きかけあうシーン。あのシーンをリアル男性ダンサーのみで上演したら、ちと性愛の匂いがして大人向けになってしまいそうなところ、男役というフォーマットを通すと、すみれコードに触れることなく、老若男女3世代で安心して楽しめる場面になる。血を絹で覆うような、宝塚マジックの不思議ですね。
そしてジャパニーズ男性の皆さん、大切な人にシンプルに「愛してる」と言っていますか?私は宝塚の男役さん以外からは聞けないぞ(笑)
宝塚というこんな面白いコンテンツが、日本以外に無いのが不思議なんですけどね。ひょっとしたら海外の女性は、男性から日常的にシンプルに「愛してる」と言ってもらえていて、舞台の男役さんに言ってもらう必要が無いからではなかろうか、という仮説を立てております。検証する機会がないのが残念です(笑)
コメントありがとうございます‼
おっしゃる通り、あのシーンはリアル男性がやってしまうと血なまぐさくなってしまいますよね。
宝塚だからこそ魅せられる非常に印象的なシーンだと思います。
「シンプルに愛してる」なんて確かに日常で絶対にありえないフレーズですよね。笑
こんばんは。突然コメント失礼します。
男性からの「愛してる」の言葉についてですが、膝を打って共感させて頂きました!
確かに海外では日常にありふれていて、日本だけが舞台やドラマでしか聴けなくて、観客からの需要が多いのかもしれませんね!もっと軽くお遊び感覚ででも日常的に女性に言って下されば、こんなにも宝塚に熱狂しないかもしれませんね(自分に苦笑)
コメントありがとうございます‼
それがまた男役像の中では簡単に「愛してる」って言わなそうな真風さんが歌うのがまた良いのかもしれませんね。笑
こんにちは。
先週観に行ったばかりですが、本当に良いショーでしたね!!
真ん中で歌えない人や踊れない人が皆無なので、宙組さんは安心してショーを観れます。
私の好きな夢白さん、和希さん、そして応援してる秋音光さんが素敵な形で活躍されていてすごく嬉しかったです(^^)
九州人なものですから、ターストの場面では『熊本(真風)と福岡(秋音)がエロい!!!!!』って興奮しながら観ておりました。
いやぁー、それにしても夢白さん可愛かったですねぇ。
コメントありがとうございます‼
宙組さんは皆さん平均以上に出来るタイプのスターさんですし、何よりもスタイルビジュアルも良いですし、見ていて安心感がありますよね。
なるほど九州コンビの活躍は素晴らしかったです!秋音さんはああいった活躍が出来る方だと存じあげなかったので本当にビックリしました。
夢白さんは美しさとフレッシュさが混在している今がある意味美味しい時期なのかもしれません。笑
私も藤井先生のショー大好きです!
男役が女装すると、スタイルのよさに毎回本当にびっくりします。
太ももがないんですよね、引き締まったももなんです。笑
男役の色気を堪能できるショーでした☆
毎回思いますが、真風涼帆って男性ですよね?!
コメントありがとうございます‼
いやー、分かります。雪組のガートボニートでも思いましたが、男役の女装(というのも変な表現ですが。笑)を見るとスタイルの良さにビックリしますよね。
真風さんは本当に男よりもカッコ良い、いわゆる宝塚の男役のど真ん中をきっちり表現されるので本当に素敵だと思います!!
蒼汰様。はじめましてのコメントです。
ライトファンな蒼汰さんとは恐らく対極にいる全組観劇の宙組爆推しファンですが、蒼汰さんの冷静かつ論理的分析を楽しみに更新を待ち焦がれる蒼汰ファンでございます(笑)
アクアヴィーテは、ショースター 和希そらを魅せるのにぴったりなショーでしたね。
踊ればどこにいても目を引く。キラキラのオーラに包まれていて、気づくと目で追っている感じでした。宙組の中ではチビッコで、いわゆる宝塚らしくない異色の個性がかえって強みになっているなと思います。
藤井先生のショーはホントに宝塚らしさが溢れていて、生徒の使い方が上手いな〜という印象です。男役さん達の女装大会もクオリティ高い!
上級生が抜けた後ですが、こんなに芸達者なメンバーが揃っていたのかと嬉しい驚きで、宙組の未来は明るいなぁと思いましたし、もっとオリジナルショーを観たいなと思いました。
けれど、個人的には今回1番存在感があったのってやっぱり英真さん!(笑)
当たり前かもしれないけど、とにかく歌も何もかも上手い!釘付けでした!
貫禄と可愛らしさと。ついオペラで追ってしまいますもの。
やっぱり専科さんって観ていて安心するし、驚かされますね。藤井先生は専科さんの使い方も上手いなと思いました。
そして蒼汰さんの記事を読んで激しく同意!だったのが、パワーフレーズの「シンプルに愛してる〜」です(笑)
私もそこめっちゃ気になるワードだったので、なんだか嬉しくなってコメントしてしまいました。
これからも楽しみにしておりますので、頑張って続けてくださいね〜!
コメントありがとうございます‼そう言って頂けて本当に嬉しいです。^^
今の宙組は全体的に実力が安定していますし、ビジュアルも宝塚的で藤井氏も楽しく作れたんじゃないかなーと思います。
おっしゃる通り和希さんはショースターとして全力全開でキラキラしていましたし、英真さんの活躍っぷりもいろんな意味で釘付けになりました!!
「シンプルに愛してる~」はメロディもフレーズも印象的で一発で覚えてしまいますよね。笑
こちらこそこれからもどうぞよろしくお願いいたします!!
アクアヴィーテの観劇感想、楽しく拝読致しました。
何と、私も同じ回を観劇しておりました!そして同じく、再開時の拍手に心温まりました。終演後も文句を言ってる方もおらず、「怪我人がなくてよかった」「自然に再開しててさすが!」のような声ばかりで、その辺りにもほっこりしてました(^^)
やっぱり藤井先生のショーは最高ですね!スター序列と実力主義と抜擢が適度に入り混じっていて、飽きさせない工夫が素晴らしいなぁといつも感じさせられます。
実は宙組は数年ぶりの観劇だったのですが、アクアヴィーテが予想以上に素晴らしく、宙組熱が再燃しそうです笑
エルハポンのレポも予定があるようでしたら、楽しみにしております!
ますます寒くなりますので、ご自愛くださいね。
コメントありがとうございます‼
暗転中は皆さん心配されていましたけれど、何事もなく再開されたときの温かい拍手は忘れられません。
スターの使われ方、場面の緩急など、おっしゃる通り本当にナイスバランスだと思います!!
芝居編の感想は…少し辛めになってしまうのですが、どうぞお楽しみくださいませ。
まさか同日に観劇とは!私もその回を鑑賞しておりました。
芹香さんにバックライトのみが当たり、幕が降りてオケピットに赤いランプが回った瞬間に非常事態を感じ、生徒さんが怪我をされたのでは…!と肝を冷やしました。初めての事柄でしたが、理由が舞台装置で安全確認が取れ、何事もなく再開し、本当に嬉しかったです。(真実は分かりませんが…)
さて、アクアヴィーテですが、本当に壮観でした。
宙組さんは生徒さんが多いため、舞台を埋め尽くす男役の群舞が迫力満点で圧倒されましたし、そのあとの娘役さんがチャーミングで、それを纏めるまどかさんの素敵なことといったら!!
去年から宝塚を見始めたド新規なファンとしては宝塚の慣例を知らず、まだ東京公演があるのに映像化なんて!と思っていましたが、観劇後に録画していたアクアヴィーテを見ていたらアレッ?もっと素敵だったのに!と思ってしまいました。やはり今観劇出来るのであれば、自分の目で観劇するのが一番だと、お勉強させていただいたように思いました。
個人的にはエルハポンも好き(特に藤乃が治道様と呼びながら一人踊る場面に、二人の関係を思い、グッと涙を堪えました)なので、この公演、私はあと1回。楽しんで観劇したいと思っています。
なんだか長々と内容もなくすみません。考察ブログ、これからも楽しみにしております。
コメントありがとうございます‼
実は私もケガを心配してハラハラしていたクチでした。笑
赤いランプがクルクルまわり、緞帳が下りるのを見つめつつ「あれ、NHKでこんな場面あったっけ?」と混乱モードだったのを覚えています。笑
私も星風さんが娘役を率いて歌う場面、感動したクチです。100期生なのに貫禄すら出てくるなんて…と驚きを隠せませんでした。
やっぱり生が一番ですね!!スターさんが並ぶ迫力ったらないなと私も改めて思いました。
あと1回の観劇、ぜひ楽しんできてくださいね。^^
女装の和希そらちゃん、いいですよねー。海外のバーレスクのスターみたいな華とキュートな迫力があるんです!身体の線が、丸みはしっかり残したまま腰や足首が引き締まっていて綺麗です。アデレイドとかジャッキーとか見てみたいなあと思いました。
芝居はエリアスが可愛かったですねー。桜木さんの、三番手羽根のプレッシャーに負けてたまるか!という意気込みに気圧されました(笑)
コメントありがとうございます‼
てっきりバキバキ系アスリート体系なのかと思いきや、女性らしい華のあるフォルムでいらしゃるのが個人的には驚きでした。
桜木さんは今が正念場ですからね!!確かに気概と迫力を感じて凄い良かったなって思います!!