宙組『バロンの末裔/アクアヴィーテ!!』感想

 

本日は宙組『バロンの末裔/アクアヴィーテ!!』のライブ配信日。

なのですが、実は数ヶ月前から用事が決まっていて、

見られないはず、だったのです。

 

ところが、その用事が思いのほか早く終わり、

こりゃ配信を見ろとの神のお告げやな!!と思いながら、

急遽見ることが出来たのでした。笑

 

とはいえ前半30分は少しばかりながら見だったので、

全編通してさっくり感想で参ります。

 

『バロンの末裔』さっくり感想

 

約25年前の初演は、月組元トップスターである久世星佳の退団公演、

にして正塚晴彦節全開の本作。

当然初見だったのですが、想像と違う物語でした。

 

愛する人は実兄の婚約者、結ばれぬ運命に恋焦がれながら、

貴族社会の終演とともに時代に翻弄された2人…みたいな話なのかと思いきや、

男爵家として土地を、そこに住む人々(with好きな人)を守りたい、という、

想像以上にサヨナラ仕様の物語だったのね、という。

 

裏を返せば、実に凱旋公演にうってつけな話だな、と思いましたね。

守りたいものは宝塚であり、所属する組であるからして、

それは生まれ育った土地(真風涼帆でいうと熊本県)でもある。

 

謎に九州ばかりの全ツ日程でしたが、

その意味がなんとなーく分かったのでした。

 

ってことで印象的な役どころを言っていくと、まずは潤花。

相変わらずの声美人!!

こういう90年代宝塚的作品が実によく似合いますね。

 

後追いライトファンとしては、顔立ちが白城あやかに似てません…?

こういう作品が似合うトップ娘役って、現代だと貴重だなぁと思ったのでした。

 

そして瑠風輝。やっと任に合う役と出会えた!!

真面目なのがカッコ良い、というのは宝塚では難しい価値観なのですが、

本作では実に美味しく料理されてたと思います。

 

あとは亜音有星と山吹ひばりの新星コンビ。

どちらも新人公演を経たからか、だーいぶ舞台に足がついた印象です。

何よりもビジュアルが良い。本当に良い!!

画面からでも分かる美オーラにひれ伏したくなりました。

 

ちなみに、前の用事の関係で途中まで同席していた宝塚に興味の無い友人が、

「この人、綺麗な人だね」と山吹ひばりに興味示して、

相変わらず一般人ホイホイなのだなと思ったり。(過去に似たようなこと有り)

 

物語として大きな事件が起きるでなく、

人々の心の機微を静かに表現するという難しい作品でしたが、

宙組のシックな雰囲気と合っていて、個人的にはとても楽しめました。

 

全ツ版『アクアヴィーテ!!』さっくり感想

 

そして『アクアヴィーテ!!』ですよ。

何がビックリって、娘役で軸を取っていた星風、遥羽、天彩、夢白の、

路線4名が全員入れ替わっていることに今更気付いた点です。

これだけでだいぶ印象が変わりましたなぁ。

 

ってことで全体の流れを追っていくと、

まずはプロローグ、潤花が思いのほか歌えていてビックリ。

しかも元気溌剌ダンスもダイナミック、これはこれで全然有り。大好き!!

 

続いて猛獣場面。赤メッシュの桜木みなと、カッコ良すぎん…?

もしかしたら桜木史上歴代最強俺様系カッコ良いかもしれん。笑

優希しおんの使われ方も良かったですね!!

 

中詰めで印象的だったのは鷹翔千空。

『バロンの末裔』で出番が少なかった分、ここで挽回という感じでしょうか。

タコ足女装も、インテンスボーイも、ついでに最後のパレードも、

キメキメ全開で全体的にねっちょり風。笑

 

いやいや、ここは少しでも印象に残らねばダメですので、

この圧は正解だと思います。

彼女の本気、しかと感じましたとも!!

 

続くアルゼンチンタンゴの場面、ここ大好きだったなぁ。

女装する秋音光も、妖しさがより増して魅力的になってました。

途中ニタァって笑いましたよね?いやーゾクゾクするね!!

 

ロケットのホワイトホースは、

これまた亜音有星と山吹ひばりの新星コンビ。ビジュアル最強!!

特に亜音有星は、あのギンギラスーツに負けていないことにビックリ。

 

本公演は瑠風&夢白というダンスが綺麗なコンビだったので、

それと比べちゃうとアレレな部分もありましたが、

若手の大抜擢ですのも、ここはもうキラキラだけでオールオッケーでしょう!!

 

エトワールは本公演と同じく小春乃さよ。

ここ最近で一番好きなエトなので再登用は個人的に超ハッピー。

仕様なんでしょうけど、その次に降りてくる亜音たちが、

演出上センターに飛び込んでくるように現れたのには笑ってしまいました。

 

総評としては、娘役が総とっかえ、男役は番手玉突きにより、

ほぼ同じ公演のはずなのに全く違う楽しさを感じることが出来ました。

 

宙組の次期体制検討中?

 

と こ ろ で 。

 

本作を見ていて思ったのは、

これって真風涼帆を芹香斗亜に入れ替えたら、

ほぼ次期体制になるんとちゃうんか?ということです。

 

一方の芹香東上の路線組方は、

雪組異動が決まっている和希そらに、

別格筆頭になりつつある留依蒔世ですものね。

 

そして暫定2番手が桜木みなとなのは当然として、

3番手瑠風、4番手鷹翔は、仮に宙組から異動したとしても、

他組でそのポジションでしっかり活躍出来るのか?を試されているのかな、と。

 

宙組の番手はしばらく動きませんので、

別箱は中堅若手にとって貴重なチャンスの時。

果たして今作を経てどのように体制が変わっていくのか、

今後の展開にも要注目ですね。

 

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コメント

  1. おさかな より:

    蒼汰さん

    大好きなアクアヴィーテを見るぞ!と思ってたらバロンの末裔が想像以上に良くて刺さりまくりました。これが退団公演なら泣きます。正塚先生の新作見てみたいけど難しいんですかね。

    宙組は近年で上級生娘役がごっそり抜けましたけど、全然見劣りしないですね!特に水音さんは新公ヒロ未経験ながらも階段降り!とても綺麗でした。ひばりちゃんは宙だとちょっと華奢すぎて浮き気味…?顔のビジュは最高でした。

    個人的には潤花にどハマりした1年でした笑。アナスタシア千秋楽で不安そうに挨拶した姿をみて「応援したい!」と思ったのですが、どんどん素敵になる彼女の沼にハマってます。

    花と星の千秋楽配信は見れなそうなため今日が宝塚観劇納め?でしたが素敵な作品で楽しめました!

  2. abbie より:

    蒼太さん
    そうなんですよねぇ!
    まさに、私も配信を観ながら潤花が白城あやかに何度も見えてビックリでしたし、歌も以前より歌えてるって思いました。

    真風さんと潤花は本当にお似合いで、まどか嬢の時はあまり観てなかったんですが(汗)、最近はまた良く観るようになりました。

    今日のバロンの末裔は劇場で観ていたので懐かしく、「あっ、この役はあの人だったなぁ」なんて思い出しながら楽しく拝見しました。

  3. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    この「バロンの末裔」というお芝居、個人的な感想は自分のブログで書いたとおり、手放しで称賛できないところもあるのですが。

    なぜ今この作品を真風で再演?

    公演会場はほぼ九州、そして映像収録の会場は福岡。

    真風さんの出身地は熊本、九州と言えば「石炭」。

    炭鉱開発による繁栄と、炭鉱が閉鎖された後の状況など、九州の方からしたら、本州の方とはまた違った印象をお受けになる作品かもしれないですね。

  4. ポリスのママ より:

    私も配信見ました。潤花ちゃんが魅力的ですよね。技術がたけてる事も大切ですが、人を惹きつける、この人が見たいと思うような持って生まれた物も必要かなと思います。私的には、星組だと瀬央さんや極美さんは、目が離せません。