一之瀬航季・100期生ラストランナーの進む道

 

聖乃あすか主演『PRINCE OF ROSES』

やっとこさスカステで拝見。

 

内容については、まぁ事前の噂通りって感じですが、笑

花組若手陣が多数活躍していたという点では、

面白く見られました。

 

本日は、『PRINCE OF ROSES』でしっかり爪痕を残し、

かつ主演者である聖乃あすかの同期である、

一之瀬航季について書いていきます。

 

一之瀬航季・100期生ラストランナー

 

宝塚栄華の歴史の象徴的存在である100期生、

私はてっきり、89期や95期のように路線スターを生み出しまくって、

箱売りするかと思っていました。

 

ところが蓋を開けてみると、新公主演を果たしたのは、

オールマイティ聖乃あすか、実力派いぶし銀風間柚乃

ビジュアル特化極美慎の100期御三家に、

いわゆるギリ新公となった一之瀬航季の4名のみ。

 

しかも、一之瀬航季は新型コロナの影響により、

肝心の新人公演自体が中止に。

宝塚グラフによると内部で無観客公演でやった模様ですが、

果たして主演カウントされているのか謎な感じ。

 

…と思いきや、しっかりカレンダー関連にも顔を出していますし、

全ツ版『Cool Beast!!』での扱われ方を見るに、

しっかり路線スター扱いのようです。良かったですね。

 

一之瀬航季の魅力は、ズバリ親しみやすさだと思います。

シブがき隊で言うフッくんというか、

戦隊モノでいうキレンジャーと言うか。笑

 

体格はガッチリしていて、男役として実に恵まれた体躯の持ち主。

実力は未知数というか、結構全力素振り系なのですが、そこがまた魅力的。

 

その意味で100期御三家とはしっかりキャラ分けされていますから、

最後の最後でチャンスを掴めたのも、納得というものです。

 

聖乃あすかに影になれるか?

 

さて、同じ組内で同期で路線スターを輩出するって、

当然ながら少しばかりのレアケース。

ですけど花組は、直近で柚香光と水美舞斗という例が居ますね。

 

2人は早くから抜擢され、片方は今や押しも押されぬトップスター。

そしてもう1人は東上主演を済ませた2番手大本命。

目指すゴールはここ、かと思いきや、実は微妙に置かれた立場が違います。

 

そもそも、この2人はともに中卒入団キラキラ系ダンサーで

微妙にキャラ被りしていました。

そして成績は水美舞斗の方が圧倒的に上、

かつ『カナリア』で先に抜擢されたのは水美舞斗の方。

 

だけど柚香光の圧倒的オーラを劇団もファンも見逃せず、

結果、猛プッシュされたのは彼女の方で、

水美舞斗は必死に食らいついていった結果の果てに、今の立場があるのです。

 

一方、聖乃あすかと一之瀬航季の方はと言うと、

成績は聖乃あすかの方が上、抜擢も聖乃あすかの方が先。

 

この関係性を見るに、似通っているのは柚香光と水美舞斗ではなく、

むしろ礼真琴と瀬央ゆりあの関係性の方じゃないかと思うのです。

つまり成績優秀者と相反するポジションの同期、というヤツ。

 

同期の主演バウ公演でヒゲ役をやり、

路線なのか別格なのかよう分からんポジションに居たあたりも

似通っているような?笑

 

よって彼女が目指す道は、聖乃あすかの影のポジションなのかもしれません。

光が強ければ影も濃くなり、影が濃ければ光も強くなるような、

キラキラ王子様のライバル的立ち位置ですね。

 

最近の公演だと、『哀しみのコルドバ』では老け役を見事こなしていましたし、

全ツ版『Cool Beast!!』は泥臭く花男芸をしていて、

その芽はしっかりと感じられました。

 

聖乃あすかの驀進に必死にくらいついていけば、拓ける道もあるはず。

路線スターとしての彼女の活躍に期待したいです。

 

成り上がりスターの片鱗

 

ところで、一之瀬航季が最初に顔を売ったのって、

体感だと『MESSIAH』での亜蓮冬馬休演による代役だと思います。

 

そこから這い上がり、柚香光お披露目公演である

『はいからさんが通る』で新人公演初主演を果たそうとするも、

新型コロナの影響により中止に。

 

さらにそこから這い上がり…って、

まさしく成り上がりスター街道を驀進中という感じで、実に興味深い。

 

花組は正路線とギリ路線を競わせて、

結果どちらのスターも大成するという流れもありますが、

もしかしたら一之瀬航季も聖乃あすかの影、で終わるのではなく、

もっと先にまで進めるのかもしれない。

 

まだまだスター人生、どうなるか分かりませんものね。

100期生のラストランナーがどのような道を走ることになるのか、

今後の展開に要注目です。

 

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コメント

  1. うみひこ より:

    なるほど。聖乃さんとキャラが被ってないゆえの影ポジションと。

    青薔薇の新人公演で一之瀬さんは瀬戸さんの役(ヴィッカーズ会長)を演じてたのですが、のし上がった事業家の雰囲気を本役さんよりも感じました。実際にいそうでリアルでした。(ダンディさは瀬戸さんが上だったかも。)

    瀬戸さんが演じていたイケオジのポジションとしてより重用されているのかなと思いました。
    一之瀬さんはショーだとニコニコ楽しそうに踊りますね。

  2. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    ”『PRINCE OF ROSES-王冠に導かれし男-』内容については、事前の噂どおりって感じですが(笑)”大人のうまい表現ですね(笑)

    ブログ村では作品の上演前から、スカステのインタビューなどから出来栄えを察したブロガー達が、観劇するファンのために背景の歴史とか役どころの解説とかの記事をせっせとUPしておりましたが、果たして危惧したとおりの出来栄えという(苦笑)せめて公式ページに人物相関図くらい載せましょうよ・・・お金をとっているんだから。

    日本の客を相手に、デビュー作でばら戦争を題材にして、シェイクスピアの翻案でなくオリジナルで勝負って、富士山しか登山経験のない人が、「次はエベレスト!」に挑戦して遭難したような脚本を、聖乃さんや一之瀬さんは本当によく頑張って客を楽しませてくれたと思います。

    実質主役は優波さんのグロスター公でしたね(笑)

  3. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、拝見しております。
    まったくおっしゃる通りで、100期生って、もっとスター街道をゆくメンバーばかりかと思っていました。
    101期102期と、スターさんが出てきてるし、100期は御三家にしぼられるんでしょうか。
    雪のまのみやさんとせいかさんも、キラッキラなんですけど、なんだか…です。
    一之瀬さんの新公主演の発表は、帆純さんが新公主演された時と重ねてしまい、とても嬉しかった~(舞台での姿は実現しなかったけど)。
    たとえ影の立ち位置であったとしても、路は拓かれると信じています。

  4. コスモスハート より:

    蒼汰様

    劇団が猛プッシュしていないけど、ちょっと様子見?的な、微妙な推され具合、そして路線かも?というところが、応援してみたくなる。自分が応援することで、つかめそうでつかめないチャンスをつかませてあげたいそういう気持ちにさせる??
    上が抜けて、チャンス到来、よく我慢していた、頑張れ〜と、そんな存在がのし上がっていくのも楽しみなわけです。
    内輪で新人公演救済策を取られていたのですね。
    一之瀬くんの今後に注目したいと思います。
    花組は、宝塚歌劇団の歴史と看板を背負っている。
    瀬戸さんが、トップスターではなくても、別の形でゴールする、新しい前例を見せてくれた。(月組もか?イメージが、全く違う)ファンも目指すゴールに残念感を持たなくて良くなったような??そんな気がします。