幻の雪組新体制を思う・追想『ハリウッド・ゴシップ』

新型コロナ前の東上作品に思いを馳せるシリーズ(?)、

続いては彩風咲奈主演の『ハリウッド・ゴシップ』。

 

この作品は確か、観に行く予定の前日に

未曾有の巨大台風が日本列島を直撃。

 

遅延だらけの電車を伝い、

なんとか会場に辿り着いた思い出の公演です。笑

 

追想『ハリウッド・ゴシップ』

 

この作品が上演されていた2019年秋頃、

当時まだ望海風斗と真彩希帆は退団発表前でした。

 

みんなうっすら「そろそろだろう」と思っていたし

次期トップは彩風なんだろうなと察していた、当時の様相はと言うと。

 

大人気スターである望海の後任に彩風で、

果たして大丈夫なのかと不安視する声がとても大きく、

かつ連続新公ヒロからのバウ、東上と、

独占状態だった潤花にも少なからず反感の声が上がっていた印象です。

 

なんだけれども、私はこの『ハリウッド・ゴシップ』を見て、

不安よりも楽しみな気持ちの方が勝った思い出があります。

だって彩風&潤花コンビがお似合いだったから!!

 

いかにも宝塚らしい大型ダンサーコンビに

初々しいディズニー感も加わり、想像以上に夢々しかった。

 

そして2番目として支えた彩凪翔。

この作品では久しぶりの悪役(?)でしたけれど、

眉間のシワにはじまる男役芸が研ぎ澄まされ、

白い彩風の対比として黒さを上手く補完する存在でいました。

 

期待のイケメン縣千、脇を支える上級生の真那&煌羽と、

まさに次期体制を見据えたこの東上公演を見て

「あぁ、これからの雪組も全然大丈夫だな」と思ったことが懐かしいです。

 

幻の雪組新体制に思う

 

と こ ろ が 。

 

あれから1年ちょっと。

潤花は組替えで宙組トップ娘役に就任し、彩凪翔は退団を決断。

地味に東上3番目ポジ?だった煌羽も退団が決定。

 

私が勝手に夢想していた雪組新体制は、

彩風咲奈を残して総とっかえとなったのでした。

 

実はこの公演を見た後に、管理人から

「そのまま次期体制になるなんて有り得るかなぁ?」と言われたし、

正直、私もうっすらと心配はしていましたけれど、

まさかここまで解体になるだなんて思ってもみなかったです。

 

とは言え、私自身は出されたものは

何でも美味しく食べられるタイプなので

彩風&朝月コンビも楽しみだよね、と思えるのですが、

 

今回の雪組に限らず、想像していた人事と違うかたちになったとき、

拒否反応が出てしまう人もいるのかもしれない。

 

冷めるか、離れるか、あるいは他の組に移るか。

その逆で新たな体制に惹かれるファンがまたやって来て、

宝塚は100年続いてきたんだなぁと思うと、

1つ1つの作品の体制が、大切な一瞬なんだなぁと感慨深いです。

 

私にとって『ハリウッド・ゴシップ』は、

そんな叶わなかった幻の雪組新体制が封印された、たった1つの作品として、

心に刻まれた思い出深い公演になったのでした。

 

生まれ変わる雪組を楽しみに

 

長きに渡り延期していた、

望海風斗と真彩希帆のサヨナラ公演がついに開幕。

今の雪組に別れを告げ、

新たな体制に生まれ変わる日が刻一刻と近づいていますね。

 

果たしてそれがどのようなものになるのか楽しみですが、

今はただ、無事千秋楽が迎えられることを祈るばかりです。

 

☆★☆★☆

ランキング参加始めました!!

ぜひポチっとお願いします↓↓

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

コメント

  1. AKIRA より:

    ハリウッド・ゴシップ素敵でしたね。
     彩風さんと潤ちゃんのコンビはとてもナチュラルで、このままトップになっても良かったのでは?と思える公演でしたよね。実は潤ちゃんの事もとても好きでして、彼女の満面の笑顔がとても魅力的に思っている一人です。でもこの1年間で色々な事がありすぎましたよね。振り返ってみると、華さん→星風さん→潤ちゃん→夢白さん→朝月さんとこのような人事の連鎖反応が起きたのではと感じています。
     ①華さんが辞める意思表示→花娘トップは?②星風さんを動かす→後任は雪で育てた潤ちゃんを配置③夢白さんの立ち位置が微妙になるから雪へバーター④即戦力としての雪娘トップは→彩風さんと相性の良かった朝月さんを抜擢。事実は小説よりも奇なりとは良く言ったものですよね。でも正式に花や月のトップ娘役が発表になっていないので、まだまだ玉突きで驚きの人事が起きるかもしれませんね。

  2. ともまま より:

    私も好きな作品の1つです。望海さんファンの私ですが、「はばたけ黄金の翼」全ツのチケットが手を尽くしても全く取れず、「ま、こっちは取れたし」という少々軽い気持ち(?)で見に行った公演でした。
    幕開きすぐ、「今日の彩風さん、なんだかダサい・・・」と思ったら、売れないしょぼい俳優を演じていたのでした。でも、ナチュラルにダサくてちょっとびっくりしたのを覚えています。
    それに比べて、売れっ子ハリウッドスターとして登場した彩凪さんのキラキラぶりが半端なかった。スター設定が似合いすぎて、彩凪さんありきの作品だったな~と今でも思います。彩凪さんの、宝塚ではあまり見ない「薬中」の演技が真に迫っていたこと、劇中劇でサロメのスカーフの舞がとても素敵だったこと(潤花さんの評価が私的に急上昇)、煌羽さんの薬売人、早花さんのカフェ店主など、印象に残った役・場面がたくさんある作品でした。別箱初演でもいい作品あるなとホクホクした気持ちで会場を後にしました。
    「彩彩コンビ、いいな~」と心から思い、望海さん退団発表後も「彩凪さんにはせめて1,2作は残って彩風さんを支えてほしい」と願っていましたが、それは叶わず残念です。
    この時は、「彩風さんがトップになっても、雪組を応援していこう」と思っていたはずなのに、大量退団発表後、決心が揺らぎ始め…彩風さん、大丈夫かしら?と心配が。でも、上級生の退団をチャンスに、若手が台頭して、雪組の新しい顔になってくれますよね、きっと。