「輝く?!ルネサンス宝塚大賞2021」と題し、
今年も私の独断と偏見をもとに2021年の宝塚を振り返っています。
本日は最終日ということで
スター個人を表彰(という名の褒めちぎり)していきたいと思います。
もちろんこれは、あくまで私の独断と偏見によるものであり、
また、私の好みだけではなく芸術性や大衆性(主観)を加味し決定しています。
なお、今回も以下の3つに分けて表彰して参ります。
■最優秀新人男役賞
■最優秀新人娘役賞
入団7年目までのスターの中で、この年に最も飛躍・活躍し、
その高い将来性を私が強く感じたスター1名ずつに送ります。
■金の鳩賞(この名称を聞いたことがある人は少しは増えたかな?笑)
この年に飛躍・活躍し、その芸術性と独創性を高め、
大衆の支持を得たと私が感じたスター複数名に送ります。
■最優秀スター賞
この年に最も目覚ましい活躍をし、大衆の強い支持を得たと同時に、
その年度をまさに代表する存在だと私が強く感じたスター1名に送ります。
詳細&これまではこちらからご覧ください。
【ルール編】
それでは発表していきます!!
注目の若手スター:最優秀新人賞発表!!
■最優秀新人男役賞:亜音有星(宙組/103期生)
名前の通り、流星の如く現れた宙組の新星。
『アナスタシア』で一際目立つ若手がいるなぁと視界の端に捉えていたら、
そのまま『夢千鳥』でさっそく3番or4番手格のフラッシュで目立つ役どころに抜擢、
からの『シャーロック・ホームズ』で新人公演初主演を果たす。
さらに『バロンの末裔』ではヘンリー役に選ばれ、
全ツ版『アクアヴィーテ!』では階段降りまでデビュー。
この一年で一気に若手スターの階段を駆け上がりました。
実力傾倒主義である最近の宙組では珍しい、
キラキラ特化型スターということで、注目度も抜群。
103期生一番手として、さらなる活躍に期待したいところです。
■最優秀新人娘役賞:星空美咲(花組/105期生)
娘役豊富な期と言われる、105期生の中から先陣を切った彼女。
『PRINCE OF ROSES』では唐突な謎のヒロイン扱い、
からの『銀ちゃんの恋』でまさかの研3東上ヒロイン格。
安定した歌唱力、ヒロイン芝居は逸材そのもので、
まさかこの学年で小夏をあそこまでものに出来るとは…。
野々すみ花、実咲凜音、舞空瞳に続く、
久しぶりの花組超路線スター爆誕!!
今後の展開に俄然注目が集まるところです。
飛躍の中堅スター:金の鳩賞発表!!
■金の鳩賞:天彩峰里(宙組/100期生)
元々高い歌唱力が武器の彼女でしたが、
今年はさらに、その芝居力を魅せつけた一年だったと思います。
『夢千鳥』では深過ぎる女の情念を、
『シャーロック・ホームズ』では温かみのある母性を見事に表現。
『プロミセス・プロミセス』は拝見出来ませんでしたが、
こちらも評判は上々で、今最もアツい娘役に成長したと思います。
これからも宙組娘役の柱として、
実力派100期生娘役の1人として活躍を期待したいです。
■金の鳩賞:星風まどか(宙組→専科→花組/100期生)
約15年ぶりのトップ娘役スライド案件となった彼女は、
2021年宝塚人事の顔的存在と言えます。
宙組時代は『アナスタシア』の成功に多大なる貢献を果たし、
組替え後の花組では『哀しみのコルトバ』にて
柚香光との相性の良さまで見せつけた。
彼女の凄さは、どの組でも誰が相手でも上手くハマること。
今年は、そのトップ娘役としての資質の高さを証明した一年となりました。
■金の鳩賞:愛月ひかる(星組/93期)
『ロミオとジュリエット』の死は、
まさにスター人生最後にして満塁サヨナラホームラン!!
ロミオVS死という新たな物語性を生み出し、
改めて彼女のスターとしての輝きを多くの人に伝えた一作となりました。
そして『モアー・ダンディズム』の美しさは、まさに男役の到達点。
男役の美学であり、滅びの美学でもあるそれは、つまり「クラシカル」。
令和の時代に、敢えてその魅力を伝えたという意味で、
まさに伝道師的役割を果たした一年だったと言えるでしょう。
■金の鳩賞:紫門ゆりや(月組→専科/91期)
『桜嵐記』の高師直は、まさに怪演!!
キラキラロイヤルなイメージが強い彼女が、
まさかあんな色悪な役を演じ切ってみせるとは…。
さすが芝居の月組生、その地力をいかんなく発揮し、
もうこの一発だけで入賞もんです。
専科異動発令は個人的に超ビックリ案件でしたけど、
この怪演が評価されたのか、続々と次の出演作が決まっている彼女。
専科生としての活躍に期待大です!!
さて、次が最後の発表となります。
2021年の宝塚の顔・最優秀スター賞はこの方です!!
2021年の顔:最優秀スター賞発表!!
ルネサンス宝塚大賞・最優秀スター賞:和希そら(宙組→雪組/96期生)
まごうことなく、今年は和希そらの一年だったと思います。
まず『アナスタシア』のリリーでの活躍。
歌、ダンス、芝居と、その高い舞台技術力は宝塚の範疇を越え、
この作品のヒットに強く貢献を果たしました。
その流れでの『夢千鳥』の主演。大人の男の危なげな色香だけでなく、
触れたら壊れてしまいそうな繊細さも見事に表現。
まさに宝塚男役の美を魅せつけてくれました。
そして『シャーロック・ホームズ』『プロミセス・プロミセス』と
小柄な男役には鬼門なスーツ姿もバシっと決め、安定した実力を発揮。
別格筆頭的立ち位置だったにも関わらず、自力でスターの糸を手繰り寄せ、
路線として想像を遥かに上回る高さにまで飛躍した彼女を、
2021年に最も活躍したスターとして認定し、
ルネサンス宝塚大賞・最優秀スター賞を送りたいと思います!!
ルネサンス宝塚大賞2021・総評
ということで、3日間かけて2021年の宝塚を振り返って参りました。
皆さんいかがだったでしょうか?
今年の総評としては、とにかく宙組が強かったと思います。
作品も『アナスタシア』から『Délicieux』と豊富だし、
なんなら大賞も、星風まどかと最後まで迷ったほどですし、
金の鳩賞に潤花を入れたかったけど、こちらも人数の関係で今回は見送り。
この充実ぶりは、まさに真風涼帆長期体制の賜物だと思います。
さてさて来年はどうなることやら?
2022年もこの企画出来たらいいなーと祈って〆たいと思います。
お付き合いありがとうございました!!
ミュージカル部門:星組『ロミオとジュリエット』
レビュー部門:宙組『Délicieux』
最優秀スター賞:宙組→雪組・和希そら
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コメント
いつも楽しいブログをありがとうございます!
ワクワクしながら読ませていただいています♪
差し出がましいのですが、星空さんは105期だったかと…
106期と書かれていたので、コメントさせていただきました!
2020年もあと少しですね。
来年も蒼汰さんのブログを読みながら、宝塚を楽しんでいけたらいいなと思っています!
ご指摘ありがとうございます!訂正させて頂きました。
来年もよろしくお願いします!
蒼汰様
いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。
配信対象の拡大により、外箱公演や新人公演もライトファンが気軽にチェックできるようになったことで、本公演ではなかなかセリフが無い実力派や新公学年のジェンヌも、ファンに見つけてもらえる機会が増えましたね。
諸事情あるのでしょうが、「プロミセス~」が多くのファンにとって幻の公演になったのが惜しい。和希さんのシェルドレイクを映像で見たかった。
もしも「元禄バロックロック」が対象期間に入っていたら、星風さんが大賞になったかもしれません。彼女の「吉良キラ」は、爛熟した童女、諦観と無垢、といった相反する要素が同居する個性にぴったりの宛書で、この摩訶不思議な作品の世界観を支配していて、アナスタシアよりも当たり役になったかも。
和希さん、公演中止からのディレイ配信、万事ウェルカムの組替え、というドラマ性もお見事でしたね。ウエクミ節でいう「流れ、っちゅーもん」を感じます。
ちなみに、我が家の理事長(宙組を5人ぐらいしか把握できていない60代女性)、全ツのアクアヴィーテLVを観た感想が『かわいい子を見つけた!』(=亜音さん)でした。スクリーン越しにも伝わるキラキラ、今後が楽しみですね!
いつもブログ楽しみに拝見しております。
個人的にとても納得のいく選出でした!
特に和希さんはアナスタシアのリリーから夢千鳥で、実力も広く知れ渡り人気も大爆発した印象があります。
新人賞には亜音くんと美咲ちゃん!2人とも今年は躍進しましたね。
金の鳩賞は「中堅?」というような錚々たるメンバーが揃っていますが笑笑
どなたも人気・実力ともに高いメンバーで納得でした。
来年の賞も楽しみです!
蒼汰 さま
いつも楽しく記事を拝読しております。
今回の記事もとても興味深く、楽しく読ませていただきました。
私も書き出して、宙組ばかりじゃない?と思いつつ、自身が初観劇がアナスタシアのペーペー宙組ファンなので、そんなもんかな?と思っていましたが、わりと蒼汰さんと同じで安心しました。笑
(主観すぎない感想って難しいですね。笑)
↓↓私的にはこうなりました。↓↓
⚫︎芝居⚫︎
宙アナスタシア→星ロミジュリ→月桜嵐記→雪fff→宙ホームズ→雪シティーハンタ→花アウグストゥス→星柳生忍法帖
⚫︎レビュ⚫︎
宙デリシュ→雪シルクロード→花クールビースト→星モアダンディズム→雪ファイヤーフィーバ→月ドリームシアタ
⚫︎スター⚫︎
新人娘役賞→星空
新人男役賞→亜音
金の鳩賞→愛月、和希、天彩、星風か潤
最優秀→星風か潤
私の中で今年最も目覚ましい活躍した方は、『アナスタシアの星風さん、ロミジュリの愛月さん、トップ娘役就任後の潤さん、この一年話題に登り続けた和希さん』の4人でしたが、勝手に最優秀はトップじゃなきゃダメかと思ってました。たしかに定義にはございませんね。勿論文句はございません。
書きたいことはたくさんございますが、宙組贔屓の勝手な主観になりそうなので、ひとまずこれで。
素敵な記事をありがとうございました。来年も楽しみにしております〜!
ぬぅ
蒼汰さん、興味深く拝見しました。
挙げられたスターさんたち皆さんに頷きながら、画面をスクロールいたしました。
蒼汰さんがおっしゃるように、「宙組」が充実した1年だった気がしますね。
私も雪組の次に宙組をよく観ているので、贔屓目が入るかもしれませんが。
やはり、なんと言っても和希そらの活躍が目覚ましかったですね。
アナスタシアのリリーは、今見返してみても本当に上手いし、素晴らしい出来ですよね。夢千鳥でも、危うさ、脆さと言った男の弱い部分を色気に変えて魅力的な男として表現していましたね。デリシューでは彼女中心のダンス場面がなかったことが悔やまれますが、レストレード警部からのあの色気たっぷりのシェルドレイク部長…。別格スターになりそうな立ち位置だったのに、確固たる番手スターの立ち位置を手繰り寄せた。努力が花開いたように感じています。
あとは、天彩峰里ですね。
彼女は可愛らしいお嬢さん役しかできないんじゃないかと思われていましたが…夢千鳥でのエキセントリックな他万喜役を見事に演じていて度肝を抜かれました。その後のホームズでのメアリーの役作りの秀逸さ。彼女、お芝居もできる人だったんですねぇ。そして、ブロードウェイミュージカルで東上ヒロイン。ヒロインとしての安定感がありましたね。
あとは、潤花も素晴らしかったですね。大輪の花というのは彼女のような娘役を言うのかな?と思うくらい。真風とも相性が良くて、一気に宙組の雰囲気が変わったように感じます。
2021年はトップスター、トップ娘役の退団が続き、新たなコンビが誕生しましたが、どのコンビもしっくりきていて来年が楽しみですね。
タカスペ2019年の時には「花總まりと歌声が似てるなぁ〜」どういう印象の星風まどかさん、インですね。
じわじわと好きで、そして最近爆発的にファンになってきたので嬉しいです。
元禄バロックロックのビジュアルの初見は「xxxHOLiCの有子さんだ…ミステリアスなところもそのまま」と思っていたのですがまさかあんなキャラだったとは!
さすがヒロイン力に定評のあるまどか様。
(いや、隣に立っている柚香さんが以前の何倍もかっこよく見えました。「苦労かけ…」なセリフもわざとか!?というほどハマっていて柚香さんのことも少し好きになったり…)
以前よりちょっと痩せられたし、垢抜けられた。月刊誌のお衣装(娘役TOP揃い踏み!)を見るのも好きなのですがおしゃれでした。こりゃどういうコンセプトだ?と言うお衣装もそれはそれで面白いですけど。
愛月さん、ラストランでとても好きになりました。
今 ポスターの公開でちょっと騒然となっている「王家…」ですが、もしかしたら礼真琴さんがアイーダを演じ(初演では安蘭けいさんがそのような離れ業を…あの方も歌える方でした)
愛月さんがラダメスを演じられる道もあっ、たの、かな……?と。
まったく、ifですが。
このコロナ禍で卒業時期がずれていなければ、もしも演出家の解釈が何路かあれば…と妄想したり。
ともかくお名前を挙げてくださって嬉しい方ばかりです。
来年も大変な時期は続きそうですが劇団並びにスターさんからは目が離せませんね。管理人様方ご自愛くださいませ。