若手スターの個性が見える「RISING STAR GUIDE 2021」感想

 

若手スターを一挙に紹介する「RISING STAR GUIDE」シリーズ。

2021年版は99期~102期生、

各組から3名ずつの合計15名が掲載されました。

 

発売と同時に放送されたスカステ特番も合わせ拝見しましたが、

それぞれの個性が実によく出ているなと感じたので、

私の正直な超個人的感想をさくさく書いていきます。

 

プロデュース能力高めのスターたち

 

まず、この学年で既に自己プロデュース能力が高く、

コンセプト等をバキバキに決め、

見事表現した人たちをピックアップしてみます。

 

そのトップはやはり、雪組の諏訪さき。

彼女は何かにつけて「初めて経験出来て嬉しい」と話しますが、

(新人公演主演、銀橋で歌、階段降り、など。)

今回も「この本に出ることが夢だったので嬉しい」としっかりコメント。

 

そしてテーマは、新公主演のリフレイン。

彼女が最後のチャンスで射止めた『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』は、

コロナにより残念ながら映像未収録。

 

結果的に記録に残らない公演となってしまったわけですが、

ここで具現化することで、見事カタチに残すことに成功。

しかも望海風斗から譲り受けたカフスをしっかりつけ、

思い出とエピソードを刻むことまで完璧に演出。

 

さらに素モードの方は髪型から印象をガラりと変え、

まさに一人だけポートレイトの完成度が異次元に高かったです。

 

そんな彼女と双璧をなすのが、月組の風間柚乃。

まず、たった一人だけ和服。この時点で大勝利でしょう。

 

着流しの色っぽさ、艶やかさは若手の中で異彩を放ち、

「他とは違う」感を見事に演出。

 

そしてもう1つのポートレートも、敢えての夜&艶感の無い服で、

今風の服装なのに大人っぽさを見せながら、

和服との対比で自身の幅の広さを見せつけてくれました。

 

続いて、雪組の縣千。

片方は宝塚らしいサスペンダーにハット、

片方は昼下がりなのに影のあるテイストで今風の服。

 

その中で自身のスタイルの良さ、肩幅の広さ、足の長さ、

そして顔面の良さをガンガンにアピール。

彼女は自分の魅力がよく分かってるなぁという感じ。

 

あと、どこまで計算かは分かりませんが、

結果的にK-POP感全開になった礼華はるは面白いですね。

カラフルな方はデビューしたての弟系で、

コートの方はデビュー3年目以降の野獣系への路線転換後って感じ?

 

まさに令和という新時代の男役といった風で魅力的だし

表紙の写真も一番イケメンかなと思います。

 

その同期の鷹翔千空は自身のイメージが

「大人っぽい」「固い」「真面目そう」であるからこそ、

それを敢えて外し、かつそれが意外と似合っていて好印象です。

 

特にビビッドカラーでサングラスの方なんて、

新たな魅力開花!!という感じで素敵でした。

今後はこういう路線もガンガン見せていこうぜ!!

 

ウィークポイントをどう演出するか

 

さて、自身のイメージを覆す、という意味では、

雪組の彩海せらは既に「キラキラ系の反抗期」に突入したっぽいですね。

 

あ、キラキラ系の反抗期とは、

いわゆる童顔・少年系のスターが頑張って大人っぽくみせようと

中堅学年頃に全力で背伸びしてしまう現象を指します。笑

 

ってことでどちらもモード系、大人系で演出していますが、

片方がキラキラ感を売りにしたものでも良かったのでは?と思ったり。

 

同じく極美慎も、大人感を出そうとしているのがよく分かるのですが、

せっかくの顔面の良さ、スタイルの良さを生かし切れていない印象…。

 

個人的には「NEW GENERATION」の時のような、

素の恰好の方が彼女の良さが生きると思うので、

むしろ今回は表紙の彼女が一番カッコ良いなと思っちゃいました。

 

良い意味で裏切られたのは、優希しおんでしょうか。

彼女みたいな小柄なスターは、上記の通り大人っぽく見せたがる、

かと思いきや、なんと意外や意外、まさかのフェミニン系全開。

 

むやみに飾りません!!という彼女の意思が感じられるようで、

男役には見えないかもしれないけれど、

これはこれで逆に面白いなと思ったのでした。

 

あと、どうやらagoを気にしている様子の碧海さりお、天飛華音は、

紙飛行機、頬杖、花などで隠してくるあたりに、乙女心を感じました。笑

 

とはいえ碧海は地図の前のポートレイトは抜け感が出ていて好印象だし、

天飛は顔のアップが多めで

造形美の良さを前面に押し出していて良かったと思います。

 

残りの5名つれづれ

 

ここまでちょうど5名ずつ10人、

残りはどちらの小見出しにも属さなかった5名を、

ぱらぱらと書いていきます。

 

まずは99期生の帆純まひろ英かおと。

2人とも写真集に合わせて髪型を変えて来たのだろうか、

というのが第一印象でした。笑

 

99期トリオはポートレイトよりも、

実はインタビューの方が印象的なんですよね。

というのも、英と諏訪はルームシェアをしていた程の仲の良さですが、

中卒入団の帆純とは、いわゆる「同じグループではなかった」模様。

 

もちろん、決して不仲というわけではないけれど、

同学年ながら年上への配慮が感じられて面白いです。

(なおインタビューについては縣千のオール一言も個性が出てて面白い。)

 

続いて、100期生の聖乃あすか。

顔の美しさはまるでギリシャ彫刻のようで、

その静謐さに、時が凍り付いたかのような印象が有ります。

 

その一方で、もう片方のポートレイトは宝塚恒例、

顔の美しい男役にレースの切れ端を絡めたがる芸を披露。笑

…写真集を出すと誰か一人じゃやらないといけないルールなんですかね?

 

同じく100期生の一之瀬航季は、聖乃あすかと対称的で、

撮影時の「こういうの慣れてないんです」的雰囲気が可愛らしかったですね。

 

彼氏感は優希しおんと、街角の不良は風間柚乃と、

まさかの同期とコンセプトが丸被りでしたが、

その2人とは違う、彼女の柔らかい良さが出ていて良かったと思います。

 

ラストは102期生の風色日向。

とりあえず2回の撮影時のコンディションが全く違くて、

別人レベルなのは何があったんだ?という感じ。

 

そして、やっと動く素の彼女を見られたのに感動してしまいました。

休演分をこれから取り返せるといいですね。

 

宝塚を担う若手スターを知る一冊

 

以上、さくさく感想でした。

 

他にも詳細なインタビュー、同期&同組アンケート、

そして恒例のトップからの一言メッセージと内容盛りだくさん。

 

これからを担う若手をよく知ることが出来る一冊なので、

是非皆さん、お手元に一冊、どうぞ!!

 

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コメント

  1. あやこ より:

    なんでしょう、風間・縣の『唯一無二』感、自身の得意分野を照れずに曝け出す潔さ。それも、あの学年で。
    優希さんの感じも、いいですね。宙組は『バラエティ班』をうまく起用して、本人たちも誇りを持って遂行している印象なんですが(例:遥羽・瑠依。和希は卒業です笑)優希さんの等身大のポートもそれ。これが成功すると、ファンがつく。役がつく。嵐でいう相葉くんです(伝われ)。
    『哀しき優等生』枠の鷹翔さんも、ちょっぴりハジけてて、オイその調子で頑張れ!と応援したくなりますね。
    セルフプロデュースの重要性を、若いスターのみなさんから学んでいる、そこらへんのOLあやこです。