宝塚の楽しみの一つとして、
劇団期待の御曹司の成長を見守るというものがありますね。
ところが、ここ最近の宝塚はそんな御曹司政策に対し、
露骨にストップをかけているように思います。
永久輝せあと暁千星のステイや、
新公主演の一点集中を避け色んなスターに振る、等。
そんな中、100期生で唯一新公主演3回を果たし、
かつ新公学年内でバウ主演を済ませた人物がいます。
それが、聖乃あすか。
ちなみに新公学年内のバウ単独主演は
暁千星の『Arkadia-アルカディア-』以来、約3年ぶり。
本日はそんな、劇団からの大いなる期待が伺える彼女についてです。
花組御曹司の意外な系譜
花組男役とは、いわゆる「花男」と呼ばれる、
キザで、クサくて、男らしい、
瀬戸かずやのような人物をイメージされる方が多いと思います。
ところが、花組期待の御曹司と呼ばれる人の系譜を辿ると、
意外とそうでなかったりするのが面白いです。
「御曹司」を組内で新公主演を3回以上重ねた人と定義するとして、
ここ最近の系譜を確認してみると、
聖乃あすか→柚香光(→芹香斗亜:星組出身)→鳳真由→朝夏まなと
という流れでしょうか。
柚香光が絵に描いたような花組男役というイメージなのに対し、
他の4名はどちらかというとマイルド路線。
そして舞台技術に穴の無い、
オールマイティなスター性の持ち主であることが分かります。
また、鳳と朝夏は丸顔でつぶらな瞳、すなわち女性的な顔立ちであり、
聖乃あすかはまさしくその系譜を継ぐ顔だと言えるでしょう。
私の中で花組御曹司と言えば柚香光の印象が強く、
聖乃が推されているのは意外だなと思っていたのですが、
こう振り返ると、なるほどなという感じ。
逆に柚香光はまさしく花男の結晶のような存在だからこそ
春野寿美礼以来の花組生え抜きトップに立てたのかもしれませんね。
柚香光の任期の話
そんな聖乃あすかですが、新公学年でバウ単独主演も果たし、
これからガンガン上げられていくのかと思いきや、
実はそうでも無いんじゃないかと思う事態が発生しています。
突然ですが、柚香光がトップに就任した際、
ある程度任期を果たす派と、意外と早く退団するんじゃないか派で、
プチ論争が巻き起こっていたのをご存知でしょうか?
ちなみに私はある程度任期を果たす派なのですが、
意外と早く退団するんじゃないか派の一番の根拠は、
御VISA様を背負った永久輝せあの存在。
御VISA様がいる以上、永久輝せあをとっととトップに上げるため、
柚香光は彗星のごとくあっという間に、だけど鮮烈に印象を残し消えていく、
そう予想している人が少なからず居た印象です。
で、現在の状況で言えば、
相手役を変え、2番手スターを変え、
しかも永久輝せあは水美舞斗に抑えられてステイ中。
つまり、完っ全に中任期以上コースに入ったと思われます。
とはいえ、柚香光→永久輝せあというコースは揺るがないでしょうし、
御VISA様がいる以上、永久輝せあもある程度の任期をこなすでしょうから、
そうなるとその次に控える聖乃あすかはどうなるのでしょう?
現在、研8の100期生が、トップ就任まであと6~7年掛かる?
し、か、も、そこまで誰も組替えせずに?
果たしてそんなことが起こるのでしょうか?
…とはいえ、これはまだまだ先の話。
彼女もアンバサダーガールズの1人ですので、
2025年までは基本動けない、はず、です。
花組御曹司の系譜として上がるのか、
あるいは組替えして経験と人気を積ませるのか。
100期生の顔としての彼女のスター人生の行方が、気になるところです。
もしかしてギャップ萌え狙い?
前述の通り、私は王子様然とした品の良い雰囲気の彼女が
花組の御曹司に選ばれたのが意外だったのですが、
先日『COOL BEAST!!』を見て、少しだけ印象が変わりました。
というのも、品のある彼女が獣のようにギャオギャオしている姿を見て、
そのギャップが可愛らしいなと思ったからです。笑
…も、もしかして歴代花組Pはこれを狙っているのか?!
だとしたらだいぶ高度なテクニックだな!!
なーんて花組公演を見て思ったのでした。
花組100期は星風、音、聖乃と実力者&華のある人材が揃うわけですから、
今後も見応え充分な組体制になりそうですね。
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コメント
花組の御曹司って私の中では判官贔屓製造の意味合いが強いです。なぜなら大体御曹司の近くに新公主演1〜2回の成り上がり系スターがいて、ニコイチで競わせながらそっちの方が判官贔屓で人気が出るパターンを作っているからです。愛華の時の真琴、春野の時の瀬奈、朝夏の時の望海、(鳳と瀬戸)、柚香の時の水美、聖乃は…帆純か一之瀬か?
それで花組でトップになるかどうかはともかく御曹司も成り上がりもどちらも大成してますからね。新公一回でトップになったのも花組の成り上がりスターが多いイメージ、娘役もだけど男役も育成うまいなあと思います。(大体成り上がり系スターの方がギラギラしてて花組ファンに好かれそうなタイプなのもよくできてると思う)
コメントありがとうございます!
た、確かに。こう見比べてみると興味深いですね。当て馬組の方がギラギラ系なのも面白い。
そう考えると聖乃さんにとっての判官贔屓の受け皿が誰になるのか、気になりますね。
トップスターは、宝塚100周年とか、〇〇組何周年とか、台湾公演とかに合わせて育てたり調整したりしてますよね。
なかなか劇団の思うようにはいかず、100周年に期待の御曹司である音月さんの姿はなく、宙組20周年に生え抜きトップは生まれず(そのため娘役トップをガムシャラに早期育成してましたね。真風さんに合うかどうかは度外視して)色々大変そう。
柚香光くんは、台湾公演に合わせてトップになったのかなと思ってました。コロナでそれどころじゃないので、結局どうなのか分かりませんが。柚希礼音率いる第一回台湾公演で人気が出た紅さんを、今度はトップスターとして第三回台湾公演に送り出したり、明日海さんの第二回台湾公演で人気が爆上がりだった柚香光くんを、次の台湾公演にと考えても不思議ではないですよね。
あとは、2021年の花組と月組の100周年。宙組20周年ですら、歴代のトップさんを呼んで大々的にイベントが行われたので、コロナがなければ、柚香光・華優希と、珠城りょう・美園さくらの各生え抜きトップのもと、どんなイベントがあったのかを想像すると、残念でなりません。花組は、次回のショーで、一応100周年はうたってますけど。色々企画してきた方々にとっても悔しいでしょうね。
この先、また色々な予定に合わせてトップ候補も決まってくるのかもしれませんが、劇団も、だいぶ一般のファンの声も意識しながら、選択肢を広げてますよね。
下級生育成に定評のあった瀬戸さん退団後、どのように花組がなっていくのか見守りたいと思います。
いつも楽しく、拝見しております。
各組生粋の、御曹司といわれるスターさんが、トップへと歩んでゆく行程は、贔屓ではなくても、感慨深いものがあるように、思います。
聖乃さんは、現在少なくなりつつある(かな?)フェアリー系の赴きも残しつつ、花男の真骨頂も、継承してゆかれるんだろうな、と思います。
見守ってゆきたいスターさんです。