前回は『ファントム』の全体的な感想を記事にまとめましたが
本日は主要キャスト別のざっくり感想を書いていきたいと思います‼
【諸注意】
一応お断りしておきますが、舞台の感想というのは得てして「個人的なもの」です。
つまりただの感想文なので、お読みになって反論、批判等もあると思うのですが
それを投げかけられても「そうですか、私達は価値観が合わないんですね」
としか言えませんので、ただの一個人の感想としてどうぞお読みくださいませ。
キャスト別ざっくり感想
ファントム:望海風斗
まず、歌が上手い。(当然)
だけでなく、私はもうなんべんも言ってますけど
彼女は歌が上手なだけじゃなくて、
演技もダンスもなんでもござれなのが本当に凄いと思うのですよ。
オープニングでも、この後の物語を象徴させるような
官能的かつダイナミックなダンスで観客を舞台に引き込むし、
人間として屈折していて、
怒りや苦しみがフツフツと煮えたぎっているような
まさに「怪人」の役をきっちりと演じ切ってましたね。
例えば同じ「悩める青年」を演じても
明日海りおなんかは常にキラキラしていて
先頭で人を引っ張り込み、巻き込んでいく陽のオーラがあるのですが
望海はどこまでも暗く深く、
その深淵の果てに引きずり込む陰のパワーがあると
個人的には思っています。
さながら、くらーい海の底で千年の孤独を喰みながら
水面に写る船夫を引きずり込むセイレーンのような感じ?(詩的表現)
そんな彼女のスターとしての気質と
天使の歌声という幻想に捕らわれ、孤独にもがいたエリックという役は
まさにピタリとマッチしたのではないでしょうか。
だからこそ、エリックを演じたいと思って研鑽を積んだ望海に、
そして『ファントム』を公演させようと思った劇団側に
改めて最大限の賛辞を送りたいです。
クリスティーヌ:真彩希帆
まず、歌が上手い。(当然)
だけでなく、私はもうなんべんも言ってますけど
彼女は歌が上手なだけじゃなくて、
演技もダンスもなんでもござれなのが本当に凄いと思うのですよ。(二回目)
今回ダンスシーンはそこまでありませんでしたが、
やはり演技面で顕著なのは、ビストロのシーンでしょう。
あの場面はもちろん、超絶技巧の歌唱力が必要とされるところですが
彼女はそれを「演技をしながら歌っている」のが凄いのです。
最初は緊張して声が震え、小さな声でしか歌えなかったクリスティーヌが
エリックの天の声的励ましにより徐々に本当の才覚が現れ
「え、私…歌えてる?先生やったわ‼私、こんなに歌えてるっ…‼」
みたいなモノローグが聞こえるような
表情の変化、細やかな動きを
あの歌唱力で歌いながらやっているんですから、もうあっぱれですね。
そして最後、エリックをかき抱きながら歌うレクイエムは
まさに天上の歌声として、私達の脳裏に残り続けることでしょう。
キャリエール:彩風咲奈
皆さん覚えていないかもしれませんが、
今回の『ファントム』再演が決まった際、
「番手的に彩風がキャリエールだよね…大丈夫なの?」
なんて口々に言われていましたよね。
が、蓋を開けてみたら皆さんご存知の通り
それはそれは素晴らしいキャリエールでございました。
まず、ビジュアルが良い。非常に良い。
まさか彼女がこんなにも髭が似合うだなんて思ってもいませんでした。
そしてまた衣装が彼女の超絶スタイルを際立たせていて
非常に似合うことこの上ありません。
彼女が銀橋に立っている時、つい何頭身か数えてしまうくらいです。笑
そして課題だと思われていた歌も、もうバッチリでしたね。
めちゃくちゃ努力したんだろうなっていうのが見て取れました。
ハッキリ言って彼女は、
良い意味でも悪い意味でもまさに「御曹司」であり
正直、歌は苦手な方の部類に入るスターさんだと思っていました。
が、今回の公演を通じ
少なくともそこから「普通」レベルにまで引き上げられたと思います。
ここ最近の彼女の成長スピードは凄まじいですよねー。
たぶん四皮くらい剥けている気がします。
確かにセリフや歌回しで、ときどきウホることもありますが
もう立派な二番手スターだと言って良いでしょう。
これが望海の影響なのか、
それとも二番手としての自覚なのかは分かりませんが
雪組は安泰だなぁと改めて強く思いました。
カルロッタ:舞咲りん
裏MVP賞は彼女でしょう。
歴代カルロッタって、出雲綾・桜一花と層々たるメンツなわけですが
それに引けを取らない、素敵な役作りをされていましたね。
私は2006年花組版を予習で見てから観劇に行ったのですが
そこで演じていた出雲氏は、
どちらかといえば完璧なヒールとして演じられていたと思います。
そんな中、舞咲の場合は
彩凪・朝美演じたアラン・ショレとの掛け合いの影響もあるのでしょう。
ドキンちゃん的な憎めない悪者感がありましたよね。
自惚れやで計算高いけれども、
歌が下手というよりは若さに嫉妬しているカルロッタ、的な。
また、クリスティーヌに話題を取られがちですが
劇中で結構な難易度のソロ曲を歌っておりますけれど
きちんと彼女なりの世界観を構築していて、
『ファントム』の中でも見どころな場面の一つだと思います。
また、ところどころ挟まれるメタ的なアドリブも小気味良く
2日間もしっかり笑いを取っているのもさすがでございました。
その他気になったキャストに関して
従者
男役4人の中で、縣千は見分けがついたんだけど
あと1人すげーイケメンがいるなーって思ったのは
果たして誰なんだろう…。
眞ノ宮るいなのか諏訪さきなのか鳳華はるななのか…
みんな凄まじいスピードで踊るから最後まで目が追いつきませんでした。笑
ガブリエル:梨花ますみ
いやー似合いますねー。
こういう人いそーって感じで好きですよ。笑
個人的に思うのは、
フィナーレの銀橋で彼女がソロを歌う場面を見ていると
宝塚ではなく「ブロードウェイ」っぽくって、謎の感動が沸き上がります。
組長お疲れ様でございました。
幼いエリック:彩海せら
大抜擢おめでとう‼…なのかな?
役付き組では最下級生の1人ですよね。
キンタローみたいなカツラを被せられながら一生懸命演じておられました。笑
芝居心もあり、雪組期待の若手さんですね‼
ぜひ頑張って縣千の対抗馬になっていただきたいところです。
団員男:綾凰華
やっと大劇場公演で本人の見分けがついた…‼
新公主演者の割に扱いがイマイチですが、
その分彼女のダンスが生かされた配役でしたね。
改めて彼女には路線スター特有のキラキラ感がありますし
かつフィナーレなどの群舞でも妙に目立つギラギラ感もありますし
ぜひ98期生ダークホースとして頑張って欲しいところです。
絶妙な配役だった雪組『ファントム』
そんなわけでさっくりとまとめてきましたが
今回もやはり適材適所、素晴らしい役の振り方で非常に楽しめました。
『ファントム』のあの世界観を、
まさに雪組生全員で見事構築していたと思います。
いやー素晴らしかったね。
…え、一番本題の彩凪翔・朝美絢はどうしたかって?
そんな役替わりについての正直な感想は
次の記事にてまとめていきたいと思います。(予告風)
☆★☆★☆
ランキング参加始めました!!
ぜひポチっとお願いします↓↓
コメント
実は、ヒメさんのお茶会に参加しました。
もう、最高でした 笑笑
ヒメさんは、
射手座さんらしく、ラッキースターである木星が射手座にのったくらいのムラ初日だったので、
いろんな意味で震えました^_^
コメントありがとうございます‼
なんと、お茶会に行かれたのですねー、羨ましいです‼
いて座さんはアクティブなイメージがあるので、まさにピッタリな役どころだったんですね。笑
はじめまして ミサと申します
爆笑しながら読みました
特に
「演技もダンスもなんでもござれなのが本当に凄いと思うのですよ」の繰り返しと
咲ちゃんの 「ウホる」が ツボにハマって大変でした
ちなみに望海さんの大ファンです。
特に彼女のダンスが言葉で表現しきれないぐらい大好きです
退団後も彼女が舞台に上がる限り観続けたいと思っています
あやちゃんの写真集が発売が決まった時点で
退団時期は決まったのかなと覚悟しました
望海風斗のモーツァルトがどうしても観たいんですけどね
色々な事捻じ曲げても やってほしい
観せてもらえたら理事降臨は許してやるって思ってます
美弥ちゃんの二番手切りが悲しくて泣いていましたが
笑わせていただき 感謝いたします 有難うございました
コメントありがとうございます‼雪組ファンの方に怒られなくて良かったです。笑
望海さんは少なくとも来年2回はチャンスがありますからね、
私も次はどのミュージカルをやってくれるのか勝手に期待が高まってます‼
『モーツァルト』は絶対似合いますよね‼どうにか宝塚的に進化できないものか…。
個人的には『ボディーガード』とかどうよと思っているのですが…外部版を見ていないのでなんとも言えないんですけどね。笑