星組『ロミオとジュリエット』感想続きと固定キャスト感想編

 

星組『ロミオとジュリエット』の感想シリーズ、

なんか書き出したら止まらなくなったぞ…。

 

ということで、今回は前回書き忘れたことと、

固定キャスト別の感想編です。

 

【配信を見ての第一感想】

 

【A日程を舞台で見ての感想】

意外な人物に共感した今作

 

舞台しかり、映画も、漫画も、小説も、

その読む時々によって共感する人が変わったりしませんか?

 

例えば、かの有名な『エリザベート』。

誰に一番共感するかって、今の私は断然ゾフィなんですが、

きっと思春期の頃に見ていたら絶対そうならないだろうなと思うわけで。

 

そして『ロミオとジュリエット』。

今の今まで登場人物に思い入れを持つなんて全くなかったのですが、

今回初めて舞台で見て、ティボルトとキャピュレット卿に同情の念を持ち、

我ながらビックリしました。笑

 

ティボルトは街一番の危ない男、のはずなのに

一番大好きなジュリエットには手を出さないというか

きちんと段階を踏もうとするし、

 

初めて女を知ったのは15の頃だったとかイキるわりに、

叶わぬ恋に一人打ちひしがれて悲しげに歌いだすし、

意外とロマンチストじゃん?みたいな気になっちゃいました。

 

特に私が見た愛月ティボルトは、見た目が超いかついのに繊細そうで、

だからこそ表現される男の哀切がよく感じられたのかもしれません。

 

そして天寿演じたキャピュレット卿は、

まさにゾフィと同じ立場ですよね。好色ですけど。笑

 

恋に恋して大暴走中の娘に勢い余って手が出てしまいますが、

「お前の頑固な性格は俺似だな…」「だけどお前のためなんだ」というあたりに

親の情愛が感じられますよね。まぁそれが本人には届かず、

逆に暴走の後押しになってしまうわけですが。うーん、切ない。

 

あと乳母がジュリエットに諭している間も、

ずーっと下で座って黄昏てるんですよねキャピュレットパパ。

カワイイじゃん、みたいな。

 

もちろんこの2人のビジュアルが爆イケなのもありますが、

意外な人物に思いを馳せた結果に、

やっぱり生で見てこそ感じるものもあるよなと思ったのでした。

 

固定キャスト別さくさく感想

 

とまぁ、これだけではアレなので

固定キャスト別の感想もさくさく書いていきます。

主演コンビは既に記事で書いてますので、それ以外のキャストについてまとめていきます。

 

乳母/有沙瞳

 

初日映像を見たときからそのクオリティが楽しみだったわけですが、

いやー、良かったですね。ベストキャストだったと思います。

 

当初は見た目的に若いだろうに大丈夫かと心配していたのですが、

全く気にならず、むしろ母親代わりにして良き相談相手として

調度良い具合の年の離れ方、表現だったと思います。

 

歌唱力の高さはもちろん、温かみのある演技が良かったですし、

それが死に向かうロミオとジュリエットとの対比となり、

悲劇性を増していたと感じましたね。

 

キャピュレット卿/天寿光希

 

笑っちゃうほど爆イケパパ。

このビジュアルの作りこみ方は反則でしょう。

どちゃくそイケメンでした。

 

いまだに女を転がすギラギラ感もありつつ、

ふと見せる娘への愛情も感じられて良かったです。

遊び人な男ほど娘を溺愛するのが世の常なのだなと思いました。笑

 

キャピュレット夫人/夢妃杏瑠

 

女を捨ててない母感がありありと出ていて良かったです。

ジュリエットへの女の嫉妬感は薄かったので、

最後の死んだジュリエットに縋るシーンにも上手く繋がってたと思います。

 

SNSでは歌が安定していないと時々拝見しましたが、

私が舞台で見た時はそこまで気になりませんでした。

 

モンタギュー卿/美稀千種・モンタギュー夫人/白妙なつ

 

組長は前回の星組大劇場に続いてのモンタギュー卿登板、

天寿パパに隠れてますが、同じくらいバリバリイケメンです。

ロミオのパパらしい懐の広さが感じられる芝居だったと思います。

 

モンタギュー夫人は、前述のキャピュレット夫人とは逆に、

家庭(特に息子)の先にある、街全体を心配する母感がよく表現されていました。

 

この「全てを赦す母性」が無いと物語は締まりませんからね。

歌唱力もさすがの安定感で、こちらもナイス登板でした。

 

ロレンス神父/英真なおき

 

初演星、月、再演星に続き、4度目の登板。

もはやロレンス神父と言えば英真なおき、

英真なおきと言えばロレンス神父と言える程の定番役ですよね。

 

回を重ねるごとに、可愛らしさが増している気が…笑

今回のロミオが年齢若めな表現なので、

それに引っ張られてかコメディちっくな表現になっていたのが面白かったです。

 

街の若者たちを見るのも面白い

 

ところで、星組の下級生はイケメンが多いですねー。

見る前は青チームに興味があったのですが、

舞台で見たら赤チームにもイケメンがたくさんいて、見ていて楽しかったです。

(現在「おとめ」を見ながら星ファンの管理人と割り出し中。)

 

また、綺麗な娘役が絡んできた!と思ったら音波みのりだったり、

小桜ほのかが普段のキャラとは全く違う印象で爆踊りしていたり、

今作で退団となる桜庭舞が林檎売りとして一瞬目立つポジションに居たりと、

娘役陣も見ていて楽しかったですね。

 

現在発売中の歌劇では、綺城ひか理が「えと文」のコーナーで

3ヶ月にわたって街の人々のキャラ設定を追いかけているようなので、

興味がある方は読んでみると面白いかもしれません。

 

以上、固定キャスト別感想編でした。

 

☆★☆★☆

ランキング参加始めました!!

ぜひポチっとお願いします↓↓

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

コメント

  1. ちょっこー より:

    今回の記事も面白かった!

    ありさひとみが温かみのある芝居だったので悲劇性が増すと言うのはなるほどなぁと感心しました。

    えまなおきが可愛くなってるっていうのも首がもげるくらいらうなづきました笑
    昔はもっと重厚感のある神父だったのに面白いなぁと思いましたね。

  2. あやこ より:

    出ました、どちゃくそイケメン!笑
    ヒゲの角度、ちりちりパーマのなびかせ具合、みっきーパパの作り込みが完璧ですね。
    みきちぐパパの、ホストの元締め感もすごい(足のひきずり方など笑)
    版権の問題等、いろいろあると思うのですが、ハイクオリティ&ベストキャストな作品に仕上がってしまった為、もう当分はロミジュリ再演してほしくありません。。。
    柚香星風のIAFA、彩風夢白のアナスタシアとかなら、是非お願いします!笑

  3. ぽんさん より:

    めちゃくちゃ共感しまくりです!
    私は劇場ではAのみ、配信ではどちらも観ましたが、街の若者カッコ良かったです!私は青チームの漣レイラが目立ってたなーと思いますね。他,もっと下級生の男役も良かった!娘役も綺麗だった。愛月ひかるティボに絡む娘役達の顔芸も笑いました!みんな完全に一度はティボに抱かれてますね!
    個性豊かで派手な星組にピッタリな演目、ロミジュリは星組の十八番といえますね。

  4. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    人生経験を重ねてくると、シシィよりゾフィーの言い分のほうが「ごもっとも」と思えてくる、あるある(笑)

    私、子供の頃はジュリエットに自分を重ねていたのですが、某所でロミジュリ関係でつらつら思うことを書き連ねているうちに、ついに「パリス伯爵が気の毒だ」という結論に至りました(笑)まあ、極美くんの顔面にやられたのだと思います。

    自身が子供の頃にどれだけ夢中になっていたコンテンツでも、ほとんどが時代の流れの中で古びていくことが多いですが、

    シェイクスピアのような古典オブ古典に若いころに触れておくと、人生の折々に触れ直して、その時々で感じ方が変わる。

    私が宝塚ファンを続けているのは、宝塚のクラシカル志向のおかげで、子供の頃読んだ世界名作全集の世界に触れ直すことができるからかもしれません。