人事というのは川の流れのようなもので
その一点を見るだけでは理解することが出来ない。
これは宝塚人事における私の信条なのですが、
それにしても最近は不思議な出来事が多い印象です。
そんな中、手探り状態で連載した「人事変動2020年春」シリーズの
最終項でまとめようと思っていた内容を
あまりに長すぎたので独立して書くことにしました。
いつも以上に妄想度合いが非常に高めの記事ですので
あくまで「私の完全なる空想」という前提でお読みください。
珠城りょうの任期についての一考
全ての不可解人事のはじまりは、
月組公演『エリザベート』で美弥るりか、同じく『夢現無双』で月城かなと、
主要キャストが2公演連続で休演するという異常事態に始まります。
その直後に、一度梯子を外された愛月ひかるが、
専科異動後たった8ヶ月で路線復帰というミラクルが勃発。
さらに雪組のド本命として、
久しぶりに娘役の階段降りを果たしながら
全ツヒロインまでこなした潤花のトップ目前の組替え。
とどめが、8作で任期を終えようとしている
珠城りょうのプレさよなら公演がバウホールという異例のスケジューリング。
し、か、も。
相手役である美園さくらが(たぶん)帯同しないという異例の采配。
過去にも、前任の龍真咲が単独でコンサートをしたり、
凰稀かなめが単独でDSをしたりしていますが、
これはもちろん相手役が残留して後任と別箱公演を行っていたからだし、
豪華ゲストを呼んで単独コンサート公演を行う望海風斗、
DSだとキャパが足りないからバウでコンサートをした北翔海莉(妃海帯同)など、
似たような状況でもそれぞれ理由らしい理由はあるわけで。
なぜにプレさよなら、しかも芝居物の公演に、
添い遂げ退団する美園さくらが出演しないなどという事態に陥るのでしょうか?
ということで結論を申しますと、
「珠城りょうはこのタイミングで退団する予定ではなかった」
のではないかと勝手に思うわけです。
いや、これだと語弊がありますね。
正しくは「色んな選択肢がある中で珠城8作退団は本筋の予定ではなかった」
という表現の方かもしれません。
宝塚のような通年興行の舞台企画事業は
様々な可能性を模索しながら運営をしていきます。
珠城が短期で退団するかもしれない保険として
美弥&海乃がスペア枠として最初から配されていましたし、
8作退団というのも選択肢の一つとして最初からあったのでしょう。
だけど少なくとも『エリザベート』公演前の段階では、
美園さくらの4作目退団は決定項として
例えば10作任期(仮)で3人目の嫁を貰い、月組100周年を盛り上げてから退団、
という計画がメインの道としてあったんじゃないかと勝手に妄想してしまいます。
退団会見の内容に感じる矛盾
そんな妄想がより具体的なものになったのは、
先日の珠城&美園の退団会見を見たからなんですよね。
ひねくれものの私は、基本的に退団会見というのは
脚本的なものがあるプロレスみたいなものだと思っているのですが、笑
仮に美園さくらの会見内容が本当だとして考えてみましょう。
『I AM FROM AUSTRIA』で充実感を感じていたところ、
今年の頭に(ナイスタイミングで)珠城から退団を告げられた。
最初から添い遂げを考えていた美園は即座に「ご一緒したい」と告げた。
ここまでが会見の内容なわけですが、
美園は退団を決意した旨をその後劇団に報告するわけですよね?
珠城がバウホールでプレさよなら公演なのにも関わらずに。
劇団に退団を告げる
→じゃあ8作目で一緒に退団しましょう
→あ、でも8ヶ月後の珠城のプレさよならはバウ公演と決まっているから君は出られないよ。
じゃあ可哀想だからDSにしてあげるね。
なんて流れになったのですか?
あ ま り に 可 哀 想 過 ぎ ま せ ん ?
あるいは、
劇団に退団を告げる
→え、残ってくれると思っていたから月城全国ツアーのヒロインは君の予定で
8ヶ月後の珠城のプレさよならはバウ公演にしちゃったんだよ。
→でも辞めたいなら仕方ないね、サヨナラ、頑張ってね。あ、全ツは出ないでね。
って流れだとすれば、
それはそれで美園さくらが無責任過ぎるという。笑
ま、どっちにしろ無理があると思うのです、この設定。
そもそも大箱のホールというのは
1年前~2年前に抽選予約が開始となることが多いんですよ。
これが「舞台興行は2年先まで決まっている」という文言の所以なわけですが、
珠城の任期が最初から8作の予定であるならば、
せめてバウ公演に関東のホールをつけて「東上」にしたはずだし、
珠城が退団を決意したのが本当に『夢現無双』後なのであれば、
そこから外箱公演の調整をしようと思えばギリ間に合うタイミングだったはず。
それをしなかった、もとい出来なかったのは、
「そもそもそんな予定ではなかった」と
考える方が自然なんじゃないかと思うわけです。
あまり舞台興行の内情を詳しく前提で書いてしまうと
「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と消されてしまうかもしれませんが、笑
(元ネタが分かる人だけ笑って下さい。)
例えば仮に妄想スケジュールを組んでみましょう。
全ツは珠城&3人目の嫁と月城鳳月暁全員帯同で
バウは風間、美園は退団DS。
3人目の嫁とともに月組100周年を迎え、月城かなとへ順当に引継ぎ。
嫁候補の一人は確実に天紫珠李だったんだろうなぁ…。
こっちの方がよっぽど自然だと思いますが、
所詮は素人の考えた妄想。
きっと劇団にはもっと深い予定があるのでしょう、きっと。
1年後振り返って何を思うのか
ま、何が言いたいかといいますと
昨年までの宝塚人事は非常に計画的に進んでいたけれど
何か想定外なことが起こっていそうな気配がプンプンするし、
それに伴って想定外な人事もこれから起きそうな予感がするということです。
特に、月組のガタガタの直後に
愛月ひかるが路線復帰したことを鑑みるに、
彼女が人事にどのように絡んでくるかが非常に気になるところ。
少なくとも任期8作を務めた珠城の最後の外箱がバウホールだなんて
絶対に計画的ではないでしょうし、
そもそも座席数的にファンが可哀想ですよね。
関東民なんてほとんど見られないのでは?という。
現段階では不可解な人事も
1年経って振り返った時に「なるほどなぁ」と思うことがほとんどなのですが、
果たしてこの珠城プレさよならがバウホール公演という怪が
「なるほどなぁ」と思う日が来るのでしょうか?
そしてもし、仮に本当に予定外の退団だとすれば、
音月桂が抜けた後の壮一帆のように
誰かが滑り込んで笑うスターが現れるはず。
幸運の女神が一体誰に微笑むのか、
その行方も合わせて非常に気になるところです。
…ま、一番の想定外はコロナウィルスなんですけどねー。
全く終息の気配のない現状、一体どうなってしまうんでしょう。
と、来ない夜明けに不安を感じながら妄想記事を〆ます。お粗末様でした。
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コメント
おっしゃる通り、珠城さんプレさよならがバウだけで東上なしは明らかにイレギュラーですよね。いくら動員に苦しんでいたといっても、それも他組に比べれば、ですし。やっぱり、バウ公演は風間さんの予定だったと思います。
美園さくらちゃんは、昔で言えば、洲悠花さん風味の実力派だったので、トップではなく、別格娘役でしたら、もっと力を発揮できたのではないでしょうか。
以前の宝塚全体の動員が思わしくなかった頃と違い、今の状況は珠城一人負けですからバウも致し方ないと思いますが、今まで徹底して擁護してきた珠城氏に対してここへ来ての劇団の突き放しぶりは何なんだろう…とは思います。が、さすがに3人目の嫁を予定していたということはないと思いますが。
さくら嬢は普通に「殉職退団」だと思います。
えーと?「大人気」の美弥さんやベテランの北翔さんのプレサヨナラがバウホールだったこととどう整合性をとるのかしら?北翔さんはしかもバウ3日間ですよ?
ちなみに同じく万博ガールで同期の聖乃さんがバウ主演するのに風間さんが今年バウ主演できない怪はどう説明するのかしら?同期並びが大好きな劇団なのに?
よほど珠城さんがお嫌いなようですが、まともに分析できる脳もないなら黙っているのがよろしい。
なんだかいろいろとイレギュラーな人事が続いてますね。
「君のような勘のいい・・」元ネタ知っていたのでふふっとなりました。笑
もし珠城さんが残って3人目のお嫁さんをもらうとすれば、天紫珠李さんは確かに候補に入っていたと思います。
娘役転向もですが、2人とも「珠」が名前に入ってますし、、笑
でも天紫さんは轟理事の東上でヒロインでしたけれど、カウントはされてないんでしたっけ?
もしかしたらその時点で珠城さん8作任期は決まっていたのかな……?
なにはともあれコロナの収束を願うばかりです。
本当に月組人事の怪!ですよね。
蒼太さんが、愛ちゃんがたったの8ヶ月で専科から組配属に復帰したときに、よほどのっぴきならない事情があるに違いないと書かれてらっしゃいましたが、そうに違いないって思いました。
たまきちの会見での涙こそ、意に反するものであった事を物語っていると思うんです。
トップ就任時に歌劇団から告げられていたのは10作100周年までだったのに…という悔しさからの涙。
ゆみこちゃんが退団したあと、「劇団からトップにさせられないと言われて辞めた」と語ってましたが、今回あまりの入りの悪さに劇団側がトップ入れ替えを決定して、たまきちに通告したのではないでしょうか。月組100周年を絶対盛り上げたいでしょうし。
美園さくらさんの会見も出来過ぎな答えで取り繕いを感じ、私は白けて見てました。
愛ちゃんの扱いが今後どうなるのか?レイコちゃんがすんなりトップになるのか?次なる発表が待ち遠しいです。
蒼汰様
いつも楽しみに拝読しております。スカステ専科の地方民です。
妄想劇場
「タッカーさん、柚香光と望海風斗を合成したら最強ジェンヌができるって言ってたね」
「ああ」
「柚香光のスタイルと望海風斗の歌唱力のジェンヌはどこへ行った」
「さあ」
「ここにいる柚香光の歌唱力で望海風斗のスタ ぐあっ」
君のような勘のいいガキは嫌いだよ。
失礼いたしました。
珠城さんの早期退団、おそらく最後のダメ押しになったのは、他でもない新型コロナではないかと思います。
状況を見ながら慎重に経営判断を行っている昨今の歌劇団において、少しでもリスクを減らした事業運営をする上で、新型コロナによる今後の経営不安が決定的になった時点で月組の刷新に舵を切ったのだと感じています。
会見は涙に暮れる珠城さんと、吹っ切れたような笑顔の美園さんで対照的でしたね。珠城さんは想定外、無念、美園さんは自身が予定通りだったところに、急遽珠城さんが一緒に辞めることになったというところでしょうか。
スターを大量に専科に異動させたり、娘役トップをトレードしたりと大変化が起きた頃を思い出します。波乱ですね。
最近とは全く違うタイミング、さらにはコロナの件があるにも関わらず、1年前に記者を集めて退団会見。
確かに不可解な点が多いとは思っていました。ムラの先着があんなに残るのは初めて見たので、それも要因か?と思いましたが、その後の動向で違うなと。
彩風さん芹香さん辺りに何かしらあるのかなと思います。
もし芹香さんがアナスタシア退団だったら、月城さんより桜木さんの方が早くなるわけで。95期序列が崩れると劇団が…ない話ではないかと。
とにかく、珠城さんは想定外でした。
蒼汰さんの本文とは少し趣旨が違うと思いますが、トップの任期に鑑みてふと思った事を書きます。トップに立つと退団へのカウントダウンが始まるわけですが、一般論として、トップ男役が研15以降で退団となると、引き続き芸能界での活躍の場を自己プロデュース能力でそれなりに見つけることが出来ると思います。しかし、トップ娘役の場合、研4~6での退団となると、華やかなエンターテインメントの世界から一般人に戻るのか、それとも舞台人としての活躍の場を模索していくのか、大きな決断が迫られると思います。
入団後のトップ育成スキームを考えると、入団→組子の中からプロデューサーが目を付ける→新公ヒロイン等でスキル能力を図る→トップ希望に対する本人への意向打診を行う→希望があればその者に対する育成を開始する→人気等の内外からの評価を判断する→トップ就任といったこんな感じでしょうか。
男役の場合、長いスパンでのスキームが構築され、自己プロデュース能力のスキルアップができますが、娘役だと短い期間での育成となるので、本人の意向が大きなウエイトを占めると思います。劇団でそれなりのポジションを与えられたらそれでいいやと思う人も出てくるのでしょうね。日本は競争社会ですから、宝塚歌劇団という大きな傘の下から出るのには、それなりの勇気が必要だと思います。
ジェンヌとしての華やかさの裏側で、大きな苦悩が渦巻いていると思います。
珠城トートの【悪役レスラー】の名言が忘れられません^_^退団会見はプロレスはさておき、予定調和の形式的なものであり心情を吐露する場ではないはず。何度も表情歪めながら涙を堪えた真彩希帆の方がずっと男前でした。8作を主演を張るトップスターとしては未熟だなぁと思います。そもそもこれを添い遂げ退団と言っていいんですか?単なる同時退団でしょーと思いますけど。
全てのカードが開いたら時系列的な考察をいただけるのかとお待ちしてます。個人には愛月がどう絡むのか絡まないのか?潤花の組替は何故?いつ決まった?です。全ツヒロインポスターの時は決まってないですよね?次期雪娘が有沙なら、案外御池銀さまが醤油娘ばっかり優遇するな!とご乱心か( 笑 )
そんなヅカファン総予想屋も公演あってのものですよね。ムラでワンスアポン観れたものの今週の東西トップお披露目公演ハシゴが幻となりました。まさか!当選した5月10日の文京シビックも無理でしょう(泣)
早く収束して欲しいですね!という次元ではもはやなくなってきるのが一層悲しいです(泣)
性格悪いですねー(笑)
どこの誰だか大体わかるのですが。
あれだけ劇団の意図を組んで優等生としてトップを務めた人が最後くらい心情を吐露して何が悪いのかしら。美園さんも涙ぐんでいましたよ。
アナタには人間としての心がないのかな(笑)