遠征中の管理人が涙に暮れているようですが(私は自宅でお留守番中)、
元気に通常更新していきます。
先日の花組演目発表と同時にシレっと明かされた、
紫門ゆりやの花組副組長就任について、
本日は個人的見解を書いていきます。
月組別格路線の受難
月組人事と言えば、意外性だけを重点に置くサイコパスさで有名ですが、
実はその裏に隠されたもう一つの傾向があります。
それは、微妙路線にとても冷たいことです。
月組と花組は若手抜擢方法がなんとなく似ていて、
トップ候補の御曹司を育成しながら、
基本的には各学年に最低1人は新公主演を振ってあげる優しさがあるのですが、
花組は新公主演者を大切にする(つまり役を与える)一方で、
月組は新人公演を1回主演しただけの微妙路線より、
中堅以上の別格枠を重用するイメージがあるんですよね。
ここ最近だと、蓮つかさや英かおとより、
光月るう、千海華蘭、輝月ゆうま、佳城葵あたりの方が、
よっぽどオイシイ役を持っていく…という感じでしょうか。
(同じカテゴリーのはずの夢奈瑠音がスポンサーをゲットした途端に扱いが良くなったのは、実に露骨で分かりやすいですね。)
で、本稿の主役である紫門ゆりやはまさにその冷遇微妙路線。
宇月颯とニコイチ別格枠として扱われ、
その宇月はダンスという武器で重用されながらも先に退団。
2人揃って早いうちに朝美絢&暁千星に抜かされながらも、
紫門ゆりやはザ・微妙路線として月組に在団し続け、
モブに毛が生えた程度の役に甘んじていました。
そんな彼女が一番最初に牙を向いたのは、
専科異動直前の『桜嵐記』の高師直役でしょう。
ただロイヤルなだけだと思っていた紫門ゆりやが、
まさかこんな色悪役を完成度高く演じられるなんて!!と度肝を抜かれるクオリティ。
そこから『冬霞の巴里』での悪者かと思いきや悲哀の女だったクロエ、
『Le Rouge et le Noir』でも悪者かと思いきや道化役だったムッシュー・ド・レナールと、
専科生ならではの立ち位置で、舞台を支え続けています。
彼女が専科に行くと聞いた時、
えーっと、どんな需要があるのだろう?と失礼ながら思ってしまったのですが、
そんな私の愚かな考えを跳ね返すような活躍っぷりに、
正直脱帽です。おみそれしました。
永久輝せあ体制への布石か?
ところで、花組副組長はこの5年間で5人も入れ替わり、
全くもって安定していない事実があります。
果たしてその後任は誰になるのだろうと思っていたら、
自組昇格ではなく、まさかの外からの招聘。
で、なぜに紫門ゆりやなんだろう?と思っていましたが、
ここで管理人が気付いたのです。
『冬霞の巴里』に出てからじゃない?と。
…ははーん、なるほど。永久輝せあ体制への布石ですね。
筆頭組という自意識がゆえに外様に厳しい花組ですが、
柚香光、水美舞斗、華優希、瀬戸かずやと、
上位4名が生え抜きで固まったあたりでその濃度は最頂点に。
空気を入れ替えるかのように、組長として美風舞良(元花組生ですし)を招き、
相手役を星風まどかに変えましたけれど、
久しぶりの生え抜きスーパー御曹司様の柚香光が頂点に君臨している以上、
花組生え抜きのむせ返るような自意識は抜けることはなさそう。
そんな中、外様である永久輝せあがトップに立つにあたり、
まずは同期支えの綺城ひか理を呼び戻し、
次に管理職に他組の血を入れた方が良いのでは?と考えたときに、
『冬霞の巴里』で縁の有る紫門ゆりやに白羽の矢が立ったとしたら、
なるほど確かにって感じですよね。
ちゃっかり『鴛鴦歌合戦』にも出演が決定していましたから、
このコースは少し前から計算していたのでしょう(月組の梨花ますみも同じパターン)。
もちろん、紫門ゆりやが「すぐには辞めないつもり」という決意があるからこそ、
管理職を彼女に頼んだという側面もあるわけで(ですよね?)、
珍しい路線上がりの副組長として、花組を頑張って支えて欲しいと思います。
次期花組体制も楽しみ!!
何より、紫門ゆりやは豹変型の芝居上手スターですし、
芝居を売りにするであろう永久輝せあとの相性も抜群な気がします。
綺城ひか理も呼び、相手役も変わるだろうし、
なんだかんだ言って花組は新時代に向け、
一気に色を変えて(濃度を薄めて)いきそうですね。
永久輝せあ率いる新体制が断然楽しみになってきましたが、
まずは柚香光の華麗なるフィナーレに向けた準備も気になるところ。
新旧交差する『鴛鴦歌合戦』を楽しみに待ちたいと思います。
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コメント
花と星は一気に動き出しましたね!そうこなくっちゃ!
宙は代替わりでそのまま順当に上げるっぽいですし、次は月のトップ娘役(と2番手も?)ですかね。雪の任期もボチボチ見えてきそうですし、今年後半はそれぞれの組の次の景色が見えてきそうでワクワクします。
105期4人娘も併せて動きがありそうかな?雪の音彩なんかもう仕上がってるように思えますが、雪が歌の英才教育をやりすぎた(美穂や有栖と同じ場面がやたらと多い)せいか、あれ下手なのと組ますと歌ではトップ食いますね。
どこかのブログで見た、昔は歌の上手い娘役は男役を食っちゃうのでいい役が貰えなかった説、を思い出しました。
なぜ月にも花にも専科から管理職が行くのに、宙組は自組で賄ったのだろうと少々斜に構えて見ていましたが、なるほど冬霞ありきですか。次期体制として、永久輝さんと綺城さんと美風さんがいますから、あらゆる外様に厳しそうな花組でも紫門さんも花組で管理職をやる心理的ハードルが多少は下がったのかなとも思います。
最後の項が「綺城ゆりや」になっています。
紫門ゆりやさん、長い間月組生でしたが、ご本人のノーブルな雰囲気は、花組にもピッタリですね
嬉しいニュースです
今後のご活躍に期待します
紫門ゆりやの高師直役=腹をくくったタカラジェンヌはスゴイ!という一例ですね。‥からのクロエ役も良かった。美しくも哀しいとても深みのある役で、もう普通に俳優。
元々資質はあって演出家の目にはとまっていたんだろうと思いますが、やっと紫門ゆりやを正しく使ったのがウエクミ先生だったのでしょう。
これからどんな役を演じてくれるのか楽しみですし、副組長に就任ということは人柄も優れているのでしょうね。
花組って例えば「シティハン」や「ハイロー」なんて絶対やらなそう。やってみたら意外と新鮮で良いかも知れないけど花組ファンには拒否されるかな?花味濃いめは花組ファンにはきっとたまらなく美味でも他組ファンの私にはすぐ満腹になってしまうんですよね。
花組が外の空気を吸って来た生徒達とどんな化学反応を起こすのか見守りたいと思います。
いつも楽しく、興味深く拝見しております。
はい…、管理人さまと同じく、星組初日観劇した祖母・姪以外の親族ズカオタ部(私含む)4名は2日目観劇に胸踊らせ眠れず、が、中止の報に…、泣き崩れております。UP↑Down↓大荒れの幕明きですね…(星らしいといえば、らしい)。
専科へ組替が発表される際、その方が異動後いつかおとずれるであろう卒団の時に、どの組で、また大階段を降りて、ファンや劇場とお別れできるのか、が心配になります。
ですが、専科で全組の支えとなるべく芸を極め、また人格も高められ、管理職として一つの組に帰還し貢献され、これから組子を見送る立場になられるなんて、素晴らしい事だと、しみじみいたします。
どの組も進化しつつある中、現体制で悔いなく宝塚人生を仕上げていける様、どうか脚本家先生、劇団首脳陣の皆様、その組のトップスターに似合った作品を、お願いします!
長く花組観ていますが、ここ数年の一部の勘違い優越感、排他的生え抜き至上主義には辟易していました。水や空気の流れと同じく、人の組織も入替がないと濁る一方です。
なので、紫門さん副組長、とても嬉しいです。冬霞は本当に素晴らしかったし、ナウオンなどで花組生と自然に打ち解けている様子も好印象でした。
よりノーブルな花組へと期待が高まります。