朝美絢がトップスターに内定し、早数日。
だいぶ心情的にも世情的にも落ち着いてきたと思うので、
彼女が歩んできたトップロードについて、
思い出を振り返りながら、人事的に考察していきたいと思います。
前編として、月組下級生時代~雪組望海風斗政権期まで書きました。
後半は、彩風咲奈政権へと代替わりした瞬間、
「果たして順当に2番手に昇格出来るのか?」の頃から
振り返りたいと思います。
第三章:雪組2番手昇格直前期編
朝美絢2番手昇格前夜のこの頃、
なぜ私が最も警戒していたかと言うと、
同期の桜木みなとの存在があったからです。
当時の組体制をおさらいすると、
花組と星組は同期の柚香光、礼真琴が既にトップスターとして活躍中で、
月組は月城かなとがトップ就任秒読み状態。
宙組は星風まどかの専科異動が発表され、
潤花が後任となることが決定済み。
そして、時は魔のコロナ禍へと突入します。
この頃、真風涼帆がいつまでトップスターとして活躍するのか、
芹香斗亜がいつトップスターに昇格出来るのか、
全く先が見通せない状況であり、
そんな中、さらに先行き不明だったのが桜木みなとです。
そう「95期序列論」を持ち出すと、
もし劇団の優先順位が桜木みなと>朝美絢であるならば、
雪組は望海風斗→彩風咲奈の代替わりで2番手が空白となるわけですから、
理論上、まさに組替えチャンス。
もちろん、宙組は桜木みなとを記念すべき10代目にして、
初の生え抜きトップにする気満々であり、
かつ劇団が95期の5組トップ制覇に向け着々と準備していると、
当然分かってはいました。けれども、不安でした。
なぜなら、朝美絢のトップロードをブロック出来る最後の瞬間であり、
裏を返すと、ここで組替えが起きなければ、
朝美絢のトップスターへの道がほぼ確定となるからです。
そして、結果的に組替えは起きませんでした。
ま、当然ですよね(心臓バクバク)。
これで雪組は朝美絢、宙組は桜木みなとが次期トップとして据えられ、
95期序列論は当初の予定通り進行することになります。
(が、水美舞斗の逆襲がここから始まるわけですけど、それは別の話)
ち、な、み、に。
私が朝美絢のトップを確信したのは、
東上主演『ほんものの魔法使』の円盤化が発表された時ですかね。
今でこそ95~98期のぼかし政策のため、
3番手東上も円盤化するようになりましたけど、
当時は2番手スターしか円盤化されない状況でしたから、
「あ、これは2番手に昇格するな」と、
心の中でガッツポーズを決めたのを覚えています。
第四章:雪組2番手スター時代編
そして、予想通り朝美絢は雪組2番手スターに昇格。
昇格後の朝美絢はとにかく強かった!!
なんせ6作全部波線上&ポスター掲載、
夢白あやお披露目の『ジュエル・ド・パリ!!』だけ譲ったものの、
残るは全て下手先頭、さらに東上2作品ともオリジナル作品。
ここまで強い2番手スターって結構珍しくないです???
そして後に暁千星が星組に動き、花組は永久輝せあ、宙組は桜木みなとと、
全組の次期候補が明確に置かれ(月組の鳳月杏は驚きましたが)、
この布陣で「朝美絢がトップになれない」となるわけがありません。
なので、私はこの時点で95期序列論や、
朝美絢がトップになれるか否か、
という話題をすることを意図的に辞めました。
あとは静かにトップ就任が決定するまで待つだけですから。
け、ど。
本当に不思議なもので、
それでも「朝美絢はトップになれない」と思う人が少なからずいて、
まぁ思うこと自体はもちろん自由なんでですけど、
それをわざわざ私のブログに刺々しくコメントを寄こす人がいるんですよ。
以下、抜粋しますと、
3番手未経験で3番手羽根も背負ってないからトップになれない(関係なくね?)
『ほんまほ』がバウ東上だからトップになれない(コロナ禍で絶対に上演出来る身内の会場を選んだのでは?)
3作目『蒼穹の昴』で顔がやつれてたから退団する(あなたの感想ですよね?)
『ジュエル・ド・パリ!!』で夢白あやと立ち位置を逆にするとフランスの国旗になるのに、わざわざ入れ替えたということはトップになれない(あなたの感想ですよね?)
『ボイルド~』で波線上にならなかったからトップになれない(結局載りましたね)
雪組御曹司の彩風咲奈が6作で辞めるわけがないからトップになれない(雪組御曹司って基本普通任期ですよ)
どうです?面白いでしょう。
私のような特定のスターをファンだと名乗るブロガーは、
得てしてそのスターのアンチ層から攻撃されるのが常なので、
(柚香光、礼真琴ファンのブロガーとかも大変そうだなぁと眺めています…。)
もはや達観していましたけれど、けどまぁ面倒臭かったです。
ただ、それでも当時わざわざ反論しなかったのは、
もう彼女のトップの座を確信していたからです。
そう、ほとんどの普通のファンは外野の声など気にせず、
花の2番手時代を謳歌していたと思うし、
朝美絢自身も彩風咲奈率いる雪組の2番手としての自覚を持ち、
精一杯舞台に立ち続けていたと思います。
『CITY HUNTER』は正統派2枚目の金髪イケメンミック、『夢介千両みやげ』は芝居力が光る小粋なアホボンボン、『ODYSSEY』は太陽神とアイドル場面を拝みに梅芸へ遠征、『蒼穹の昴』はダブル主役級の李春児の熱演に涙し、『海辺のストルーエンセ』で2度目のガッツリ主演を堪能、『Lilacの夢路』フランツは意外と珍しい生真面目な役柄を楽しみ、超名作『愛するには短すぎる』を今の雪組で観られることに感動し、『ボイルド~』&『FROZEN HOLIDAY』の神作コンボで雪組100周年を祝い、そして悲願の『仮面のロマネスク』を夢白あやとの美の暴力コンビで観ることが出来た。
これは彼女に限らずですが、ファンは外野(アンチ)の声など気にせず、
目の前の応援する人を精一杯応援することがハッピーだと、
改めて自覚した3年間でした。
番外編:夢白あやとのコンビの話
最後に少し番外編。
正直なところ、私は夢白あやが雪組へ組替えが決まった段階で、
朝美絢×夢白あやがコンビを組むと確信していました。
もちろんそれは、同時に朝月希和のトップ娘役就任も発表されていたし、
彩風咲奈が朝月希和と添い遂げるほど短期なわけがない。
よって夢白あやが後妻である、
という道筋が見えていたからということは大前提で。
それでもあの、『シルクロード』の銀橋の並びを見た瞬間、
あーこれは組む、相性確認バッチシオッケー!!、と、
その美しさとやり過ぎなくらいの色香に心震えたのは事実です。
だから『ほんものの魔法使』で組まなかったのも、
「ま、後で組みますもんね、鮮度が大事っすよね」なんて思っていたのですが、
これは単に野々花ひまりを娘2格に昇格させるための手立てだったわけで、
それに関しては予想が外れた、という懺悔をしときます。←
ま、色々と書いてきましたけれど、
トップの座はゴールではなく、あくまでスタート。
果たして彼女が今後どのようなトップロードを描くのか、
固唾を飲んで見守りたいと思います。
けど、まずは彩風咲奈と、
彼女が率いる雪組100周年体制の終焉をじっくり見届けたいですね。
『ベルサイユのばら』今からとても楽しみです!!
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コメント
fns歌謡祭の黒髪の人に一目ぼれし、努力の人と知ってなお好きになり、蒼汰さんのブログを読んでさらに知りたいと思い。
初めての本拠地観劇はワンスでした。その節は蒼汰さんの観劇記を参考にさせてもらいました。
あれから5年近く経ちますが、誠実で可愛らしい人柄とどストライクの美貌…「入口ジェンヌ」などと言われていますが、私は今でも一番大好き!
蒼汰さんが朝美さんの話題を出すときの、遠慮がちな愛情表現に同意しながら読んでいましたが、今回のように愛情むき出しもいいものですね。
7月のベルばらは最前列ドセンが当たりましたので、気絶しないように堪能して参ります!
いつも楽しく、拝見しております。
あぁもう、感動しかありません。
とても素敵な記事の連載、ありがとうございます。
『ベルサイユのばら』、私も楽しみにしています。
蒼太さん、おはようございます!
舞台上での押し出しが本当に素敵な朝美さん!夢白あやちゃんともとてもお似合いでこれからの公演が楽しみで仕方ありません。
蒼太さんの朝美さんに対する愛に溢れたブログ、特に作品、役ごとへの賛美を読みドキドキ致しましたー。
どのお役も素敵でしたが最近のお役ではホームズ役が1番好きです!ショーでのサンタも最高でした!あの頃から朝美さんのカレンダーを飾りポケカレを持ち歩きドアップ2Lポートレートを飾り。。オスカルは宝塚ベルばら歴史上もっともはまり役になられる事でしょう!!東京公演でなんとなチケット確保したいと思います!
シルクロードの銀橋、あさあやの並びはゾクゾクして、私もいずれこの2人が組むのかなあ。色っぽいな。とドキドキしました。
あさひまがよくコンビになっていましたが、あさあやが観たい〜!と悶えていたので、ガトボニが楽しみでした。美と色気の洪水で楽しかったですね!
音彩唯ちゃんのファンなのですが、あさゆい?あさメロコンビはあーさに包容力を感じました。
こちらも美しいコンビなので後妻を期待しています!
改めてトップスター決定おめでたいですね。
特に二番手になってからは順調に駒を進めていたように感じていたので、今回の記事に共感しました。
また、以前スカステの特番か何かで明日海さんから朝美さんへ特別賞をおくられたとき、朝美さんが「人生をかけて」という言葉を使って応えていたのが印象的でした。
朝美さんは本気なんだ!と強い熱意を感じたのを覚えています。
蒼汰さま
記事の更新、ありがとうございます。
以前の記事でも、ここが確信のポイント、とおっしゃっていたと記憶しています。
あの時は、私もですし多くの人がこれが配信されるのかどうか、円盤になるのかどうか、というところにドキドキしていたと思います。
もしかしたらそんな空気を、ご本人も感じていらしたのか…カテコのご挨拶でも、ブルーレイ(DVDだったかも?)になることが決まりました!やりました!と嬉しそうに報告されていたことを覚えています。
潤花が宙組に組替え発表があって、朝美が娘役に転向して彩風さんの相手役としてトップ娘に就任する、なんて言う人もいましたよね(大爆笑)
まだ組替えしてくるとは思わない時に、彩風が月組のForever Loveを観に来て朝美にアドバイスしたというエピソードが好きなんですが、そのForever Loveを本科生の夢白あやが観ていたというのにも3人の運命のようなものを感じています。
朝美、縣へ、夢白へ、彩風の繋ぐ、という思いを胸に、ベルばら、そしてその先のこれからの雪組も楽しみに応援したいと思っています。
>朝美が娘役に転向して彩風さんの相手役としてトップ娘に就任する
あったーーーーー!!!懐かしいですね、私も腹抱えて大爆笑してました。んなわけないやん、アホちゃうかと。ファンのフリして大真面目にコメント寄こす人とかもいて、マジで勘弁してくれと思いながら苦々しく承認ボタン押してました。←
えええええええーーーーー!!!!そんなコメントあったんですか!!!!衝撃的…衝撃的すぎる…!!!!いやーこちらカチャファンなので、カチャファン以外の方がこの話題になることがあったのかと驚きました…!こちらその話題と向き合って早15年、轟理事の相手役になった時とか、忘れた頃にクレオパトラ役が回ってきた時とか、もうどんな思いだったか…本件に対するファンとしての心構えをときたい気分です。笑。
こんにちは。いつも楽しみに閲覧専門ですが、蒼太さんが応援していた朝美さんがトップにならまして、おめでとうございます!!!の、コメント失礼いたします。
思えば2021年Dream time(スカステの番組)で、朝美さんが縣千さん、彩海せらさんと共演されていた時に、朧げな記憶で縣千さんが朝美さんの事を「努力の人」と表現されていて、それを朝美さんは「2人のように元々のスキルが..」といった回答をされていて、優しく友達のように受け入れていました。そういう事を上級生に言える風通しの良い関係性を朝美さんが普段から作られているのだなと、そしてそれは早霧さん時代の風通しの良さ(と勝手に私が感じたことですが)や、壮一帆さんも水美舞斗さんとのスカステの対談で「バレエが苦手な姿をレッスンで後輩にも見せる」といった趣旨の事を話されていて、努力の姿もみんなに曝け出す=弱さも強さも兼ね備えていると私が感じる雪組のトップスターを行く方なのだな、と思った記憶があります。
下級生にもみんなにも、お客さんにも沢山愛される素敵なトップになるでしょうね。朝美さんの作られる雪組が今から楽しみです!(もちろん、彩風さんほサヨナラを見届けてから!)
おそらく初めてコメントいたします。
いつから読んでるか分からないほど前からの読者です。
朝美絢さんがトップ内定になったら絶対に熱量高い記事が来る!と楽しみにしておりました!
KAATで行われた舞音新人公演主演のお二人が出られた演劇ワークショップがあったのをご存知ですか?
実はオーディエンスで3列目センターで参加していたんですが、朝美さんのキラキラと圧と美しさと、植田先生の一般人オーディエンス居るのにめっちゃ怖い(笑)お稽古場を見ることが出来て、圧倒されました。
昨年ガンで2ヶ月入院していた時に、こちらの過去ブログを遡って読んでからその公演をスカステで見る生活をしており、とても支えられました。
ありがとうございます。
これからも更新楽しみにしております!
宝塚好きになりたての頃は轟悠さんは別として、とりあえず推しは作らない方針でしたが、朝美絢さんの太陽神見たさにライブビューイングのチケットを取り(美穂恵子さんが出ているとは知らず、この人美穂さんだよね……? と思いながら見ていたのも記憶しています。)、気づいたら朝美絢さんのファンになっていました。スカステでAーENの朝美さんバージョンを見てカッコいいと思い、博多座のカルーセル輪舞曲の階段降りで「歌うま!」と、改めて認識したりしました。
いつも面白く記事を読ませてもらってますが、好きな人を全力で応援してこそオタ活ですもんね! 人のことをどうこういう人なんか気にせず、応援頑張りましょ!
いつ発表?!とは思ってましたが、いずれ発表するでしょう。と心穏やかに待っておりました。その時が来て「キター!おめでとうございます!!」と心から喜びました。ハマった頃はなりたいと思っているだろうが、どうだろうか。。と心配しておりましたが、遂に掴みました。
若い頃の映像見たら探せなかったりこれかな?的な映りな作品もあるのに良くぞここまで、、。宝塚ドリームですね。
書いてらっしゃる事、同意でございます。
私も「ほんものの、、」の時のDVD発売決定に「やりました!」とご挨拶で喜んでらしたのが印象に残ってます。
私は劇団から説得されたら大きく話題にもなるし作品幅も広がりそうだから娘役になっちゃうかも?と思った1人でございます。
しっかり2番手体制になってからも和希さんの組み替えや番手脅かすほどの扱いにビビってました。
プレお披露目が「愛の不時着」とは劇団の本気を感じますね。ハマりそうだから見てなかったドラマなので時間を見つけて公演前に観てみようと思ってます。
どんな作品やってくれるのか楽しみにしております。
まずはベルバラのオスカル、皆が憧れる役。ビジュは完璧。ポスターを見て「美しい。綺麗。」ってなりました。プレッシャーもあるとは思いますが、いつも予想の斜め上を言ってくれる方ですので楽しみです。
追伸
「シルクロード」の夢白さんとの2ショット舞台写真、売り切れてましたがどうしても欲しくて当時、なんとか入手した人です。w
95期のトップは「3れい」止まりだと言われていたのを覚えています。その後の公演で2番手羽根を背負われている影が見えた瞬間の観客の(良い意味での)どよめきがあったことなど、今思えば懐かしいですが本当によくここまで来れたなと。ご本人の努力あってこその立ち位置だと思うと感慨深いです。
シルクロードの夢白ちゃんとの2ショットも感じるものはありましたよね。
語り尽くせないですが、これからの雪組にも期待です!!
これからもブログ楽しみにしております。
あーさが強い2番手だった印象がなかったので文面みてナルホドと思いました。
たぶん真下に和希そらという芸達者の人気者がいたので、常に脅かされているような印象を受けていました。
一方であーさは同期が肩たたきにならないので、トップになるのかなと思ってもいました。
せっかくなので、95期トップでイベントとかやって宝塚を盛り上げられるといいですね!
夢白さんも思っていた以上に素晴らしい娘役さんなので楽しみです。
捉え方は人それぞれですけど、「脅かされている」…?雪組にやって来た時は『蒼穹の昴』で既に大劇場カウントで2番手3作目。グッズ、ポスター、衣装、配役、羽根と何もかもちゃんと差をつけられてたのに、それでもそう見えない方もいるんだなと改めて実感しました…。