朝美絢トップスターへの道のり①

 

朝美絢がトップスターに内定し、早数日。

だいぶ心情的にも世情的にも落ち着いてきたと思うので、

彼女が歩んできたトップロードについて、

思い出を振り返りながら、人事的に考察していきたいと思います。

 

まず最初に断っておきます。長いです。←

 

序章:ブロガー難儀

 

私がブログを始めたのが2018年9年30日。

当時、朝美絢は『義経妖狐夢幻桜』でバウ単独主演を務め、

『凱旋門』を終え、そして『ファントム』の集合日を待つ頃でした。

 

あの頃、朝美絢がトップスターになると思っていた人がどのくらいいたか。

実を言うと、本当は相当数居たんじゃないかと思います。

 

人気者だし実力も問題ないし、

何より月城かなとと「トレードで」雪組にやって来たという状況的に、

トップにならない人じゃない扱いに違いありませんでしたから。

 

だ、け、ど。

なぜか当時は「朝美絢はトップになれる」と言ってはいけないような、

謎の雰囲気がありませんでしたか???

 

同時に、声の大きいネット界隈の人は、

なぜか声を揃えて「なれない」と言っていました。

その理由は分かりません、単純にセンスが無いからでしょうか?

 

そんな状況を打破したく、論じたくても私には出来なかった。

なぜなら私はわりかし早い段階で、

朝美絢ファンであることを明かすハメになったからです。

(その理由は…前身ブログを読んでいた方は覚えていますかね?)

 

その結果、あくまで中立の立場で本音を書こうとしても、

「これだから朝美絢ファンは」と攻撃されることが目に見え、

それが彼女の、そして彼女を真摯に応援している大勢のファンに

大きな大きな迷惑がかかるとが分かっていた。

 

なので、人事考察ブログと歌っておきながら、

ここ数年は随分と本音を隠して書いてきました。

そのことについて、まずは謝罪します。ごめんなさい。

 

そして、朝美絢がトップに就任したことにより、

やっと私の目から見たありのままが書けます。←

 

ってことで本日は、改めて朝美絢のトップスターへの道筋について、

改めて人事的検証をしながら、

私の本音を修正していきたいと思います、という長い前置きでした。

 

第一章:月組→雪組の下級生時代編

 

まず、月組時代の朝美絢が微妙路線であったことは、

疑いの余地はありません。

 

同期で先に推されたのは輝月ゆうま、

1期上に後に早期就任となる珠城りょう、

そして3期下にはスーパー御曹司の暁千星がいたからです。

 

特に暁千星の勢いはすさまじく、新公主演を『明日への指針』で、

階段降りを『1789』で先に越されてしまいます。

そう、この時点で暁千星が先を歩んでいたのは、紛れもない事実です。

 

けど、朝美絢にとっての最初で最後の「ラッキー」は、

(以後はラッキーではなく、努力と実力でつかみ取ったものなので)

この暁千星の風よけ要因に選ばれたこと。

『A-EN』では同じイニシャル「A」なことからダブル主演に抜擢。

 

そこでのヒットの影響が評価されたのか、

その前で果たした新公初主演は『PUCK』という、

珠城りょうにも暁千星にも出来ない、

特異な作品でのおこぼれだったかもしれれませんけど、

男役ど真ん中な『舞音』で2度目の主演をゲット。

 

そして代替わりを経て、『グランドホテル/カルーセル輪舞曲』では、

宇月颯、紫門ゆりやという上級生別格を暁千星と一緒に抜かし、

暫定3番目にまで昇格します。

(とはいえ専科の華形ひかるが登板していましたが。)

 

今振り返ると、路線スターとしての始まりは、

確かに暁千星が先でしたけれど、結局「抜かされた」ことなく、

人事的には「一緒に上がった」という表現が正しいように思います。

 

とはいえ、『グランドホテル』では朝美絢と暁千星が役替わり公演、

すなわち「並ばれた」わけで、はてさてどうする?と思っていたところに、

雪組の月城かなととの95期トレード人事されることになります。

 

第二章:雪組中堅時代編

 

当時の雪組はというと、早霧政権で一躍人気組に昇格、

路線は彩凪翔、彩風咲奈の、「彩彩バトル」の決着が付き、

永久輝せあが期待の新人として「一人っ子政策」されていました。

 

そんな状況下での月城かなととのトレード組替え、

普通に考えれば「いずれ永久輝せあに抜かされる運命」と、

思われるところでしょう。けど、彼女は違いました。

 

『ひかりふる路』サン=ジュストで強烈なインパクトを残し、

その勢いのまま『義経妖狐夢幻桜』で

永久輝せあより先にバウ単独主演を取ります。

(そして同時期に暁千星が『Arkadia』で主演を果たすという因果。)

 

これで序列の明確化、すなわち永久輝せあをブロックしたうえで、

次作『ファントム』で上級生別格枠の彩凪翔と役替わり公演を果たし、

ついにここで抜かしにかかります。

 

…ってことで今だから書きますけど、

この時点で雪組は朝美絢を上げる気満々でしたよね???

 

要は、生え抜き上級生である彩凪翔の立場を立て、

階段降りでは明確に負けていましたけれど、

役の比重・出番的に朝美絢を重用している印象が非常に強いです。

 

例えば、『ファントム』の後の『20世紀号に乗って』では、

朝美絢の方が出番が多いけど望海風斗の子分、

彩凪翔はセリフこそ少ないものの、バラン的出番があって目立ってはいた、

けど、ルサンクの掲載序列が逆になっていた。

 

『壬生義士伝』では、彩凪翔が新選組の象徴である土方歳三役である一方、

朝美絢は映画版でW主役級の斎藤一役に配役され、

かつ『Music Revolution!』の革命の場面では、

望海風斗と敵対する立ち位置に(彩凪翔も同じ場面に出ているのに)選ばれた。

 

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』は彩凪翔が男役の技巧が光るジミー役で、

朝美絢はまさかの女役、だけど出番も多くて目立つソロ歌唱が2つもあった。

そしてともにフィナーレの歌手として登板。

 

…どう思います?

捉え方は人それぞれでしょうけれど、

私は「彩凪翔に気を遣って上げてるなぁ」と思っていましたし、

事実そうなりました。

 

気付けば永久輝せあはVISAガールに選ばれ花組に異動、

彩凪翔は望海風斗と退団を選び、

朝美絢は雪組2番手昇格への足掛かりをつかみます。

 

…だけど、その時は私が最も人事的に警戒していた頃でもあります。

果たして本当に朝美絢は順当に2番手に昇格するのか、

なぜそれを心配していたかというと…?

 

後半に続く…

 

はい、長くなりましたので後編戦に続きます。

 

えーっと、この前半をまとめると、

若手・中堅時代はまさに路線バトル戦国時代という感じですね。

 

いつ、振り落とされるかも分からない(ように見せられていた)状況で、

本人もファンもガムシャラに頑張っていたなぁと、しみじみ感じます。

 

そーんなわけで、後半は怒涛の95期最終決戦と、

コロナ禍との闘い編になります。お楽しみに!!

 

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コメント

  1. カジキ より:

    こんばんは。朝美さんの最初のラッキーは愛希さんが娘役に転向したことだと思うんですよね。
    男役のままだった愛希さんが礼さんや柚香さんのようなトップ確定扱いだったかはわかりませんが、少なくとも新公主演を1回でもしてたら朝美さんも95期序列で水美さん瀬央さんと同格扱いだったかもしれないですし、愛希さんの長期ありきで珠城さんが早期就任することもなかったかもしれず、色々と歴史が変わってたんでしょうね。

  2. さちこ より:

    蒼汰さま
    いつも楽しんで読ませていただいております。
    朝美絢さんトップへの道、マンガだったら課金してでも続きを読みたいぐらいです笑
    羽根の大きさを自分の目で確かめたい!とシティハンターのムラmy初日まで全てのSNSから距離を置き緊張のあまり吐きそう(失礼)になりながらフィナーレまで見続けたあの時期が懐かしいです。そのぐらい朝美絢さんの2番手就任がお披露目でなのか心配してました。
    今思えばなんでそう思ってたっけ?という能天気ぶりなので次回の記事までに思い出しておきます!

  3. YK より:

    いつも楽しく記事を拝見しております。
    あーさの立身出世物語はドラマ的で面白いです、しかもライバルが暁千星や永久輝せあの御曹司系なので「ギリギリに生きていたいから、ahh(古い)」を体を張って見せてくれたのもファン視点では熱いのだなと思います。キャラの趣は大分異なりますが、物凄い熱量のファンという意味では紅ゆずるに近いのか?実力も去ることながら、兎に角運を持ってますよね!
    後半の記事も楽しみにしております!

  4. 夏みかん より:

    わーい!待望の記事ありがとうございます!
    朝美のトップへの芽は、やはり組替えにあったと思います。
    新公主演は2回とも龍の役で、そのまま珠城政権の月組を続けるよりも、望海のもとで修業させる方が伸びると期待されたのだと。それに応えサン・ジュストの鮮烈デビューは見事だったし、その後の成長も望海なしには今の朝美はなかったでしょう。

    可能性は十分に感じていたものの「朝美はトップになれる」と口に出せなかった背景には、彩凪への遠慮は確かにあったし、美弥や愛月の影響でどこに番狂わせが潜んでいるかわからない怖れもありました。月組3番目から雪組4番目に下がって「左遷か?」とも言われ、トップが遠のいたようにも見え、ここから上がっていく道は遠く険しく思えました。

    ゆえに決定打は、彩凪が望海と共に退団したことですね。彩凪自身が察したのか、それとも劇団がプッシュしたのかわかりませんが、一気に昇格し最初からきっちり羽根を背負って「正2番手」になったのは雪組にも朝美にも良かったと思います。
    そのころ蒼汰さんが警戒していたことが何だったのか、後編も楽しみです。

  5. 12がつ より:

    蒼汰さま
    待ってました!!!ありがとうございます!!
    私が朝美絢のファンになってからSNSで色々調べていた時、出会ったのが全身ブログの記事で、依頼ずっと「師匠」と思っております。
    何度か書かれていましたが、時にはアンチ?と誤解されるほど冷静な意見も考察も、すべてはいつかはっきりする時まで、静かに見守っておられたからなんだと改めて思います。
    声の大きい古参の方からは「ニワカだからお行儀が悪いファンが多い」と言われがちで、私も、私の知る他のファンの方も、ほとんどみんな今回の記事と同じことを考えつつ、SNSでは慎重な態度をとっていました。
    当時の小川理事長は「人情派」と呼ばれ、御曹司抜擢と上級生忖度の両方があったので、95期が新聞記事で取り上げられた時に朝美絢だけ「4番手」とわざわざ書かれた時の違和感も、思っていても口には出せず我慢していました。
    いい所で次に続く、となりました!
    続きも楽しみにお待ちしています!!
    でも、それでも、「成り上がりだからファンが調子乗ってる」とか相変わらず言われそうで、実はまだいまでも、静かに見守って過ごしています(笑)

  6. さるまん より:

    いつも楽しくそして、冷静なご意見等、最近のブログの中でも、心穏かに安心して読ませて頂いております。
    朝美絢がトップ難しいと思われていた原因って
    思うに、95期内に強固な序列があり
    その中でも、桜木みなとの下の5番目と見なされ
    同期内でトップになれるのは◯人までだから、と
    決めつけられていたからじゃないでしょうか。

    さりとて、雪組での活躍ぶりと
    蒼汰さん仰るとおり彩凪翔より美味しいポジションでしたから、もしかしたら?ってずっと思っていたので、実際トップに確定して嬉しい限りです。
    後半も楽しみにしています。