極美慎の壁、東上の壁・劇団のやり過ごし作戦2025

 

前回、次の別箱路線主演者について、

私が勝手に予想して遊んでいましたけれど、

その際に思い至った、今後の宝塚人事における、

もっと根本的なことを記したいと思います。

 

【前回の記事】

 

【次期体制一覧表】

  花組 月組 雪組 星組 宙組
トップ 永久輝 鳳月 朝美 桜木
2 聖乃 風間 瀬央 瑠風 水美
3 極美 礼華 天飛 鷹翔
4 希波 彩海 風色
次世代 天城 七城 華世 稀惺 亜音

※星組の次期トップは暁千星と仮定
※バウ主演未経験者を「次世代」に記入

 

極美慎の壁、東上の壁

 

まず大前提として、トップスターになるには、

新公主演→バウ主演→東上主演という道筋を

辿らねばなりません。

 

上記の次期体制表はバウ主演者以上のスターを抜粋したものですけれど、

特に気になるのは、次は誰が東上するのか、

すなわちトップに王手をかけるのか、という点です。

 

現段階での候補生は、礼華はる、鷹翔千空、彩海せら、天飛華音の4名。

(風色・希波は最近主演したばかりなので除外)

 

ですが…この4人がすぐに東上主演出来ると思えないんですよね。

なぜなら、たった今、100期生の極美慎が東上主演を逃しているからです。

果たして極美慎を差し置いて、

この4人が先に東上主演するなんてありえますかね?

 

確かに極美慎は人気者ですが、序列的にはあくまで100期生の3番目。

であれば、縣千を既に出している101期生の礼華&鷹翔はともかく、

102期生のトップランナーである、

天飛&彩海が東上主演をしてもおかしくありません。

 

が。

仮に天飛華音が東上主演をしてしまったら、

かたち上、極美慎を追い出して先に上がるよう見えるわけで、

ともすると極美慎の路線落ち感がとんでもないですよね。

 

かつ、彩海せらが東上主演するということは、

1期上の礼華はるを抜かすor先に東上主演してもらうことになるわけで、

ここの序列の整理も事前にしておく必要がある。

 

ってことはですよ、極美慎が東上を逃した時点で、

しばらく新東上主演者は出さない、

という劇団の意思表示に見えるのです。

 

劇団のやり過ごし作戦

 

と、ここまで考えて冷静になったんですけど、

101期生は今年の4月で研11で、102期生は研10。

そこまで焦る必要もないのかなと、今更気付きました。←

 

というのも、朝美絢の初東上は研13(コロナじゃなければギリ研12)

まぁこれは相当遅い方ですけれど、

永久輝せあが研12で、暁千星が研11です。

 

各学年の超路線がこの学年で東上主演していますから、

実は全然まだ待てるんじゃないかと思った次第。

 

そもそも、今の宝塚人事の一番の問題は、

トップ適齢期である96~99期の4学年において、

該当者が永久輝せあと暁千星の2人しかいなかったという点であり、

これを95期と92期(鳳月杏)でやり過ごしているのが現状なのです。

 

そして候補生としてしのぎを削っている人材が瑠風輝ただ一人で、

あとはもうアンダー100期の顔ぶれが揃っている。

 

そう、劇団はこの数年間で95期フィーバーで稼ぎながら、

(コロナ&例の事件でそれが結局できなかったけれど)

次世代100期以下にバトンを渡す算段で、

今はその過渡期かつだいぶ終盤の時期ですから、

最も体制的に脆弱な瞬間なんですよね、きっと。

 

なぜそんなことを言い出したかというと

 

ちなみに、なぜこんな記事を書いたかといえば、

私は彩海せらと天飛華音に、

もっともっと飛躍して欲しいと望んでいるからです。

 

この2人はビジュアルと実力(歌唱力と男役への陶酔力)が高く、

人気トップになれる素質があるにも関わらず、

知名度をあげる大事な若手の時期をコロナで棒に振ってしまい、

いまいち伸び切っていない印象があります。

 

劇団は前述の「やり過ごし作戦」のため、

コロナ禍で減ったリソースをアンバサ世代に一極集中で振っていたわけで、

そのツケをこれから清算することになるでしょう。

 

けど、まぁこの2人はきちんと人気が出る気がするので、

そんなに心配はしていないのですが←

出番が増えてくれることにこしたことはありません。

 

そしてこの2人だけではなく、アンダーアンバサの新進世代、

すなわち101~103期生が今後どのようにステップアップしていくのか、

見届けるのが楽しみな2025年になりそうです。

 

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コメント

  1. トムヤムクン より:

    蒼太さん、更なる考察ありがとうございます!
    永遠輝さんや暁さんほどの御曹司でも東上は早くなかったわけですね、、?!とはいえ働き方改革で年間公演数が少なくなっているわけなので、別箱まわってくるのも遅くなるのですからチャンスはなかなか巡ってきません。忍耐強く芸を磨き人気を蓄えられる方のみがトップへの道をひらけるんだなあと読みながら思った次第です。頂いた演目でも人気度が変わるでしょうけれど、皆さんがチャンスを生かして飛躍して欲しいと願っています!

  2. こころ夫人 より:

    いつも楽しく興味深く、拝見しております。
    ~劇団のやり過ごし作戦!~、納得すぎて、笑ってしまいました。
    それにしても、いえいえ、ないとは思いますが、100期と102期の間の101期生が、99期生のように(おもむきは異なりますが)、最終的には、娘役トップスター1人だけだったね、にならないように、と願います。
    すみません、鷹翔さんの事が気がかりで。
    これから、ですね。

  3. みなとのシブキ より:

    あくまで配信視聴の感想ですが。
    バウ主演をする学年のスターの人気を上げていくにはやっぱり演目は大事ではないでしょうか。
    「ベアタ・ベアトリクス」も「MyLastJoke」も「GoldenDeadSchiele」も一つひとつは良作ですが、時代背景は近いし女性関係が複雑な悩めるアーティスト。しかも2作品は熊倉先生。若くて柔軟な発想ができるはずと思うので全く違うテーマでやって欲しかったです。
    バウ観劇できる人は限られますし、それでも若手スターを注視させるための配信でしょうから、作品ごとの違いがもう少しはっきりすることを期待します。
    「にぎたつ~」は評判良いようですね。
    配信は私の観られない時間帯だし、細切れでも観るという情熱も薄れているので観ないと思います。
    鷹翔さん 「レビュー本」でも「お正月ポート」でも“まるで真風”。どっぷり真風時代の人ですもんね。ダメじゃないけど外にでて違う風に当たった方が良さそう。
    あと、102期の新公主演者がせっかく5組に揃っているので、集めてゲーム大会か何かの番組でも作ったら良いのに。

  4. ひより より:

    いつも楽しく拝見しています。
    今回は東上についてでしたが、舞台写真も鷹翔さんが出てから3年半新規なし。ディミトリで天飛さんから新規が出るようになったので、102期って何かと過渡期なのかなぁと思っています。これから研10なので東上まで1~2年かかるのでしょう。
    ところでANTHEMはご覧になりましたか?天飛さんすごくよかったです。このまま人気も出てほしいなーと思います。

  5. ひろ より:

    最近友会のチケットが星組を除き当たりやすくなっており、一時期の全然当たらない時期が嘘の様です。礼真琴が退団したら星組も恐らく楽になるでしょう。
    会のチケットは既に余り始めてるとの声も聞くので、次世代スターの育成は上手く行ってないと思います。宝塚はまた冬の時代に戻るの可能性があると思います。

  6. ぴぴ より:

    いつも楽しく読んでおります。

    彩海さんは、実力&キラキラ度申し分なくあとは立場かなと思いますので礼華さんとのニコイチをどう終着させるのかなあと気になっております。今回の月組本公演もみましたが、まだニコイチだなあという印象でした。
    天飛さんは、私は最近あんまりピンと来てなかったのですが、アンセムを観劇した時、ネクストステージに入ったなあと思いました。暁さんに引けを取らず輝いてました。(もともとギラギラアイドルが似合うタイプですが)
    SNSでも暁→天飛のラインだねという声をいくつかみましたので星組は着々と準備を進めていそうです。