前回より特別連載企画として
95期男役5名(月城、桜木、朝美、水美、瀬央)をピックアップし
超個人的な見解をまとめております。
本日は宙組の王子様として
躍進著しい桜木みなと編です。
あくまで超個人的な意見であること、
95期生箱推しとして褒め倒しだけではないことを
あらかじめご了承下さいませ。
桜木みなとの現状について
まずは桜木みなとの簡易年表から。
研6『白夜の誓い-グスタフIII世、誇り高き王の戦い-』で新公初主演
研7『王家に捧ぐ歌』2度目の新公主演
研7『相続人の肖像』バウ初主演
研7『HOT EYES!!』初のトリプルエトワール
研9『パーシャルタイムトラベル 時空の果てに』2度目のバウ主演
研11『アクアヴィーテ!!』で3番手羽根を背負う
研12『壮麗帝』で東上初主演予定
柚香、礼、月城に続く95期の4番手として走ってきた彼女ですが、
そのスピード・立ち位置はこの11年全く変わらず。
そして穴のない舞台技術、クセのないビジュアルやスタイルなど
どれをとっても良い意味で平均的で取っつきやすいことから
彼女はまさに「95期生のものさし」のような存在だと個人的に思っていました。
そんな彼女にとって2019年は
大いなるチャンスを掴んだ1年でもありましたね。
新たなスター性・ホスト芸を極めるのか?
桜木みなとの歴史、
それは上級生スターという蓋との闘いと言えるでしょう。
新公初主演を果たした『白夜の誓い』で本公演の階段降りに初登場、
『HOT EYES!!』のエトワールで番手をボカしながら
『エリザベート』で澄輝と蒼羽と並んだ。
ここが暫定4番手スターとしての始まりだとすれば、
ここから愛月ひかるが異動するまでの約3年間、
ずーっと同じポジションで燻り続けていたことになります。
ところが、長く「宙組初の生抜きトップ」という呪縛に囚われていた
愛月ひかるの組替えにより立場は一変。
3番手羽根&ルサンク枠無しをあっさり取得し、
シヴァーブリン、ベネディクト、ロベルトと美味しい役を続々ゲット、
ついに研12にして東上主演を果たすことになりました。
まさに千載一遇のチャンス。
今がどれだけ大事な時期なのか
彼女も重々分かっているのでしょう。
「脱カワイイ宣言」なるものをし、
一昔前のホストっぽい男役像を目指し
新たな魅力を身に着けようと現在必死にもがいているのは
先日発売されたファフォブを見れば明らかです。
オープンカーにスーツでキメて赤い薔薇の花束だなんて
この令和の時代によーやるなと思うわけですが。笑
ポスト七海ひろきというぽっかり空いたその枠組みに
彼女独自の爽やかさ、安定した実力が伴えば
新たな道を切り拓けるかもしれません。
今後の行方に要注目ですね。
桜木みなとの弱点とは?
そんな彼女の弱点について、
個人的見解を挙げるならば私は2つあると思います。
1つ目は、隙が無さすぎるということ。
安定した実力に爽やかなルックス。
平均身長の高い宙組に隠れがちですがスタイルも良い。
そしてどんな役も平均以上にこなせる。
これだけ見ると、完全無欠なスター様のように見えるわけですが
宝塚に限らず、人は完璧な人よりも
どこか欠点がある人に惹かれてしまうのだから不思議です。
例えば、いかにも宝塚らしい圧倒的なビジュアルを持ちながら超絶歌下手とか、
歌もダンスもなんでもござれな超人なのにビジュアルが宝塚的でないとか。
あるいは舞台での扱いが悪いがゆえに
「私が応援しなきゃ!!」という気持ちにさせるとか。
彼女の場合、若手時代からそこそこ抜擢されてきたからこそ
判官贔屓的な人気がつき辛いというのが
月城かなととも共通する一つの難点のように思います。
そしてもう1つは、
彼女の役における得意分野に関して。
振り返れば、初バウ主演作であるチャーリー・ダラムにはじまり、
ルドルフ、ソバール、ザナンザ、ジュリアーノ、シヴァーブリン、ベネディクト、ロベルト…。
似たようなこじらせ系男子ばかりやり過ぎじゃありません?笑
そしてこの「こじらせ系男子」役を
普遍的な存在に昇華するのが難儀な作業であるというのは
同じスター性を持ち合わせた明日海りおを見ればよく分かることでしょう。
彼女の場合、圧倒的なスター性だけでなく、
芝居力で「こじらせ系男子」をきちんと主役たらしめたパワーや、
追究し続けた男役像をいかに役の中でアウトプットするかなど、
様々な要因で一般受けする存在へと昇華していったわけで。
果たして、桜木みなとが
自身のスター性をどのように磨き、魅せていくのか。
それはこれからの研鑽次第と言えるでしょう。
桜木みなと・トップスターへの道
そんな彼女がトップスターになれるかというのは
正直なところ五分五分だと思います。
可能性で考えてみると
・宙組で真風の後任の芹香の後任:少なくとも3年半後~
・雪組で彩風の後任:少なくとも3年半後~
・月組で珠城の後任(の誰かの後任):1年半から3年半後~
と、こんなところでしょうか。
仮に芹香が月組へ落下傘したとして、
宙組でそのまま2番手にすんなり上がれるかと言われたら
情勢的に正直微妙だと思います。
そしてそれは月組の珠城の後任の場合も同様。
ということは、どの選択肢をとっても
3年以上待たされる可能性が高く、
問題は彼女がそこまで待てるかという一点になるでしょう。
そして宙組は「2番手に上がる瞬間に他組から御曹司がやってくる」
を長く繰り返してきたわけですが、
今の彼女を吹き飛ばせるのは同期の月城かなとか
東上を果たした場合の暁千星くらい。
逆に言えば今回3番手羽根を背負ったことにより
朝美絢や暁千星、さらに鳳月杏の上に降れることになったわけですから
彼女自身の組替えの可能性も十分にありえます。
個人的には彼女のようなオーソドックス系スターこそ
組替え修行することで一気に垢抜けるタイプだと思うので
どこかへ行ったらどうかなーと超勝手に考えているのです、が。
ファフォブを見る限り「宙組のDNA」を前面に押し出したい様子ですので
本人や劇団的には生抜きトップを目指しているようにも思います。
それが愛月のように
呪縛にならないことを祈るばかりですが、
果たして今後の活躍やいかに?
2020年の彼女に期待すること
2020年の東上公演主演者が
瀬戸、鳳月、轟と番外編が続く中で(雪組はまだ未定ですが)
彼女の東上主演はオリジナル作品ですし、どう考えても大本命。
ほぼ同じ学年で東上主演した愛月が『不滅の棘』の再演であり、
前述の通り久しぶりの宙組3番手羽根、舞台写真も増加し、
劇団が推すと決めたのは確実でしょう。
ところが、3番手羽根というものは
絶対にトップに上がれる確実な印ではありません。
直近だと彩凪翔が『La Esmeralda』で3番手羽根を背負いながら、
現在結局は別格スターというポジションにいることを思えば
まさに油断は禁物。
2020年は彼女にとって
正念場になることは間違い無いでしょう。
その勝負の時を全力で邁進し
さらに大きな羽根を背負えるようぜひ頑張って欲しいと
一ファンとして切に願います。
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コメント
95期シャッフル考に引き続き、今回の記事も大変興味深く読ませていただきました。
私が一番注目した点は、桜木さんには「判官贔屓的なファンが付き辛い」という点です。ここにきてスルスルと抜擢が続いてしまったため、後続の朝美さん、瀬央さん、水美さんの3名のいわゆる判官贔屓的なファンからは明らかに疎まれていると感じます。(そしてたぶんもう一人、和希さんのファンからも)
月城さんまでは仕方ないとしても、桜木さんが推されるのは許さないという空気があります。
けれど、桜木さんの抜擢については、昨日、今日に決まったことではなく、もうかなり前から決まっていたことだと思います。
蒼汰さんは宝塚音楽学校のサイトに掲載されている「卒業生インタビュー」をご覧になったことがありますか?
まさに、そこに掲載されているそうそうたるメンバーの一人が桜木さんです。
毎年、男役と娘役が一人ずつ掲載されるので、ぜひ、そこも劇団推しの判断基準に加えていただくとよいと思います。ただ、見込みと違ったのか、すでに退団されてしまった方もいますが、ほぼ、劇団の見込み通りになっています。
宙組は創立20周年で生え抜きトップ娘役を誕生させましたので、来たる25周年こそは生え抜きトップ男役を誕生させるはずです。その計画に桜木さんが候補として挙げられているのは明白です。
そして、桜木さん自身もその期待に応えるべく、昨年ぐらいから固い決意のもとその日に向けて自己研鑽を積まれています。
宙組25周年は2023年です。その時に満を持して宙組生え抜きトップとなる姿をファンとして心待ちにしています。
優等生すぎて面白みがないと言われていますが、拗らせ系男子のお役が続いたお影で今ではかなり鍛えられて来たと思います。エルハポンのエリアス君はその集大成と言える、とても味のあるお役です。
けれど、さすがに『壮麗帝』のスレイマン皇帝はすねらせ系男子のお役ではないと思いますので、いったいどのような役作りをしてくるのか、今からとても楽しみです。
ただ、桜木さんが気負いすぎてプレッシャーに押しつぶされてしまわないかそれが心配ですが。でも、コアなファンが中心となってしっかり桜木さんを支えていきますので、あと4年、周りに何を言われようと突き進んでいくのみです!
2023年に答えは出ます。
コメントありがとうございます‼
生抜きトップとして期待された愛月ひかるが組替えしたことにより、劇団が「悲願の生抜きトップ」として桜木さんに大いなる期待を寄せているのは確実でしょう。
その意味で『壮麗帝』のスレイマン皇帝はおっしゃる通り今までとは違う役であり、彼女にとって大いなる試練であることは間違いありません。
私もこの作品でどのような新たな魅力を光らせるのか今から非常に楽しみです!!
どう転ぶにしろ、今が正念場であることは間違いありませんので、ぜひあと4年、必死に走り抜けて欲しいと思いますね。
先日宙組を観て、正統派男役の真風氏、補完関係にある芹香氏、実力で圧倒する和希氏の間で、桜木氏はこれといって難はないけれど今一つ印象に残らなくて(覚えているのは「ジャパニーずんウイスキー」だけ笑)。
本人も何とかしようと頑張っておられるのはわかりましたが、組替えでもした方がブレイク出来るのかも知れませんね。
そうなると「悲願の生え抜きトップ」というのはまた遠ざかってしまいますが…
コメントありがとうございます‼
実はまだ舞台を見ておらず、先日放送されたNHKでしか拝見していないのですが、うん、なんとなーくおっしゃることが分かります…笑
組替えか生抜きか、そのジレンマって本当に難しいですよね…。。果たしてどちらを取るのか、その天秤をはかっているのが今なのかもしれません。
ライトなファンになって浅いのですが、いつも客観的な分析に見識を深めております。
桜木さんのザナンザの美しさと輝きに一目惚れしたのですが、以後無難というか引っ掛かりがないというか。髪型も横分けすると丸顔が目立ちちょっともっさり感が…
ザナンザ役の見た目と、以降のどのお芝居も役作りと演技がいいなぁと思って好きなのですが、こちらのブログを読ませていただいて、引っ掛かりのなさ、は隙のなさなのだと気付きました!
これからの研鑽に期待しつつゆるく楽しみます。
また真ん中分けの長めの髪型にも期待したいですねー。
これからもブログ楽しみにしています。
コメントありがとうございます‼
ビジュアルも華やか、歌唱力もある、芝居もダンスも問題ない、だからこそ隙がないって大変ですよね、優等生のジレンマと言いますか。
これからどのようなスターさんに成長していくか、私も応援しながら楽しみたいと思います。
今後とも何卒よろしくお願いいたします!!
95期のシャッフルはもうない派です。(あるとしたら専科)
舞台写真6枚の壁があるのかしら?愛月さん、桜木さん、瀬戸さん、凪七さん、退団の時の七海さんも5枚を越えられてない。これを軽々と越えられる方がさくっと上がるのでしょうね。
コメントありがとうございます‼
6枚の壁は本当に厚そうですよねー。永久輝さんも暁さんもしばらくステイでしょうし、
この壁を乗り越えることこそ今のスターたちの命題なのかもしれません。
こんばんは!そして、明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします!
本日予定通り、今年初のヅカ観劇して参りました。宙組さんです。
実は、生で宙組さんを観るのは初めてで、ワクワク行って参りました。
感想です!桜木さんも、和希さんも普通に破綻なく、素晴らしかったです。真風さんも、超絶格好良くて、ザ・タカラヅカと呼ばれる所以が分かりました。イスパニアの途中で、もう何だか可笑しくて、ニヤニヤして観てしまいました。正直なことを小声で言いますと、私的には、真風さんの格好良さは、一回でもうお腹いっぱいという感じです。笑
どうしても、ききちゃんに目がいきましたし、瑠風さんも安定で良かったです!
今回、何の情報も入れずに観劇したので、紫藤くんを観たいと思ったのですが、観られなくて残念でした。しかし、大好きな英真さんが思いの外、ショーにも沢山出ていて楽しかったです!
桜木さんに直接関係ないコメントになりましたが、皆さんの頑張りに元気を貰って帰ってきました。では!
コメントありがとうございます‼お元気そうで何よりです。
宙組楽しそうで何よりです。私も今週観劇予定なのですが、今から非常に楽しみです。
ショーはNHKで拝見しましたけれど、英真さん大活躍ですよね。笑
真風さんも油ののった良い時期でしょうし、今から本当に楽しみです!!
ということで本年も何卒よろしくお願いいたします。
ソウタさん あけましておめでとうございます。
明日海の『悲壮』
望海の『苦悩』
真風の『哀愁』
カリスマトップスターの持つ、影の一面。あくまでイメージ戦略ですから、実際のキャラクターと違って構わないのですが、今までのニコニコした桜木さんからは、それが感じづらかったですね。当面は『屈折』でいく、と覚悟を決めたような印象です。
お兄さん達を〝順番飛ばし〟しなかった分、バッシングは少ないが、なんか地味、みたいになって、そこもこじらせポイント。
コメディーやアドリブでは、真面目な課長が飲み会で無理して頑張ってる感(伝わります?)があり、好感が持てます笑。
同じオールマイティーでも、月城さんとは少しニュアンスが違って、おもしろいですね。(月城さんは、一発芸とかせずに、みんなと一緒に笑っている部長タイプです)
今年も投稿を楽しみにしています。
コメントありがとうございます‼
すごーく良く分かります。ちなみにその真面目な課長が無理して頑張ってる感は、コメディをやっている時の珠城りょう氏にも同じ匂いを感じるんですよね。笑
やっぱり素の真面目な部分が見えてしまうというか、無理してんのかなーと少しばかり心配になってしまう気持ちが分からなくはないです。
真風さんなんかは本人はカラっとしているイメージなのに、哀愁の使い分けが上手ですよね。
いかに地続きのこじらせ芸を血肉に変えられるかだと思うので、桜木さんの今後に期待したいと思います。
今年も何卒よろしくお願いいたします!!
私は桜木さんの別段ファンという訳ではありませんがいい加減宙組から生え抜きトップを出せよと思っております笑笑
大劇場で彼女が三番手になったイスパニア、アクアヴィーテを見て改めて感じたのは真風さん、ききちゃんの壁は厚いし和希くん、瑠風さん達下の学年の追い上げも凄いという事です。
正直三番手の割には物足りない(彼女自身というより与えられた役回りが…)感じに見えたので彼女のことだけを考えると移籍もありなのかもしれないと思います。
しかし、桜木さんが宙組で順調に進んでいけば宙組誕生25周年前後に生え抜きトップ誕生、という道がひらける訳ですから何としても頑張って貰いたいものです。
というか誕生から20年以上生え抜きトップが出ていない組ってどうなんですかね…
宙組出身トップスターでさえも早霧せいなさんだけですしそうなってくると中々組ファンも付きにくいと思うんですけどね…
真風さん、芹香さんが頑張って集客してくれているうちになんとか桜木さん和希さん留依さん瑠風さん辺りには力をつけて貰い、この中から何人かにはトップスターになって貰いたいものです。
コメントありがとうございます‼
今の宙組は真風&芹香、そして和希が結構色が濃い目の中で、桜木さんは涼し気で危なげない印象なので
それを「安定感」と取るか「薄い」と取るかになってしまうそうですよね。95期の他のスターたちが濃い目なので、そんな安定感的トップももちろん有りだと思いますが。
個人的には宙組生抜き組の中では鷹翔さんに期待しているのですが、どうなんでしょう。だいぶ先の話ですが。笑
鷹翔さん、もちろん期待しておりますが101期の彼女が初となると何せ宙組誕生30年前後まで生え抜きトップが誕生しない事になってしまいますから敢えて名前は挙げませんでした笑笑
芹香→桜木→(和希or98期前後のどなたか)→鷹翔、もしくは芹香→桜木→鷹翔と繋がれば物凄く綺麗で平和な流れで行く様な気がしますが今までの人事を見てもまぁ無いでしょうね笑笑
コメントありがとうございます‼
結局のところ宙組生抜きはなかなか出ないという固定概念があるのかもしれません。笑