これは由々しき事態では?・花組『エンジェリックライ』上演決定!!

 

永久輝せあ&星空美咲のお披露目公演となる、

次の花組大劇場の演目が発表されました。

 

個人的な第一インプレッションをまとめていきます。

 

これは由々しき事態では?

公演情報

【宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演】

ファンタジー・ホラロマン『エンジェリックライ』

■作・演出:谷貴矢

 

レヴュー グロリア『Jubilee』

■作・演出:稲葉太地

■主演:永久輝せあ、星空美咲

 

ほー、なるほど。

……………ほーーー、なるほど?

 

芝居の方は『Le Rouge et le Noir』からの『RRR』成功により

今、最もポスト小池に近い立ち位置だと、

個人的に評価している若谷先生のオリジナル作品。

そしてショーの方は、これまた作風の手堅い稲葉先生。

 

ラインナップ的には別に普通、なんですけど、

えーっと、これはお披露目公演として本当に合ってるんですかね?

御 V I S A 様 が 付 い て い る の に ???

 

そりゃ前代の柚香光の退団公演が1本物ですから、

普通に考えたら連続しない、というのは分かります。

だけどさ、一応宝塚110周年ですし、

何よりVISAガールのお披露目公演なんですけど???

 

演目説明の一文目からして、

「天界一の大ホラ吹き、天使アザゼル。」って、

なんかこう、変に引っかかると言いますか、

そりゃないぜ、って思いません???

 

これは由々しき事態では?

 

そもそもですよ、同じVISAガールでも、

例えば前代の明日海りおも、同じ周年花組トップだった春野寿美礼も、

どちらもお披露目は宝塚の切り札『エリザベート』。

同じく音月桂は『ロミオとジュリエット』。

 

3人ともお披露目からして豪華絢爛な海外ミュージカル、

めちゃめちゃお金と力をかけてもらって花々しくデビューするのに、

なぜに永久輝せあはオリジナルの2本立て公演?

 

いや、これが例えばお披露目明けの大劇場2作目、

いわゆる「千尋の谷」だったら納得するんですよ?

堕天使もののファンタジー・ホラロマン、面白そうじゃないですか。

 

だけどさ、やっぱりエリザ?それともファントム?

最低でもベルばらだよね、みたいな会話してた身からしたら、

んんん???と肩透かしくらったのが本音です。

 

けど、これたぶん永久輝せあのせいじゃなく、

単純にVISAにあまりお金をかけて貰えなくなったという事情が

強いんじゃないかと思うんです。

 

だってほら、今って宝塚の風当たりが強いですし?

むしろスポンサーから降りないだけありがたく思えというか。

 

それに諸事情により一部演出家謹慎モードで、

ノースキャンダルチームで演目を回せねばならない、

という大人の事情もありますしね…。

 

個人的には新体制花組でベルばらオスアン編見たかったですけど、

ファン的には回避出来てラッキー、なんですかね?←

 

ま。繰り返しになりますが、今最も勢いのある若谷作品、

お得意のスチームパンク風とはまた違う、

なんだかお耽美な世界観で新境地っぽい雰囲気のようですので、

変な先入観を持たず、楽しめればいいなと思います。

 

不思議な東京公演の日程

 

そしてもう1つ気になるのが、東京公演の日程ですよ。

2024年12月7日(土)~2025年1月19日(日)で、

なんとビックリ1年を跨いで公演する模様です。

 

もちろんこれは劇団の働き方改革の一環なんでしょうけれど、

こうなると1年間の演目が8作ではなく、

むしろ7.5作くらいのペースになるようですね。

これはモロトップの任期に影響が出てきそうだぞ…。

 

ってことで宝塚110周年にして、

色々と歪みが出つつあるんだなと実感した演目発表でした。

 

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コメント

  1. うー より:

    永久輝さんと若谷先生は入団同期なのもあるんでしょうかね。VISA付きの海外ミュージカルは任期後期に組体制が整ってからするのか、プレお披露目がなかなかハードなドン・ジュアンだからなのかはわかりませんが、オリジナル作品二本立てでお披露目してくれるのはファン的には嬉しいです。

  2. こころ夫人 より:

    いつも楽しく、興味深く拝見しております。
    いつあるかな、いつかな「エリザベート」…。
    と、期待大でしたが、あれれ、の新作発表でした。
    実力者のお二人なので、海外大作ミュージカルは、必ず行われるはず、ですよね、必ず。
    まず、プレお披露目、ドン・ジュアンで魅了され、新生花組を堪能したいです。楽しみ。

  3. miffina より:

    隔月発行のVISA誌にはもはやall that Takarazukaのコーナーはなくなっていますね。ご参考まで。

  4. メトロ28号 より:

    発表を見て思ったままを素直にコメントさせていただくと、「これは明らかに朝美絢さんお披露目用の芝居企画だったんだろうな…」ということしか浮かばず、なんともはや、自転車操業すぎますね。
    三井住友VISAカードシアターが飛んだ、ノースキャンダル組しか登板できない、原作物の芝居を企画していたが出版社側から歌劇団とはコラボできないと言われた……などなど、理由は数多…。私は、お披露目は「るろ剣」かな?と思っていました。るろ剣が出版社からダメが出たとか。。。
    さらに、企画内容も、現実を想起するリアルなもの、生死の物語、シリアスなものはできない、と思うと、ファンタジーなコメディ作品が一番いいかな、というところなんでしょうか、今後この路線の芝居ばかりになりそうで心配です。

    • 蒼汰 蒼汰 より:

      た、確かに…。義経で縁のある若谷先生に堕天使ものって、朝美さんのお披露目公演ですって言われたらしっくりきちゃいますね。