本日3度目の月組公演観劇に行きました蒼汰でございます。
前回は『クルンテープ』の感想をまとめましたので
今日は『夢現無双』の感想を書いていきたいと思うのです、が。
その前に、
少しばかり思ったことを書きます。
『夢現無双』を見て単純に思ったこと
何を隠そう、私は結構な確立で
観劇前に人様のブログの感想を読むタイプです。
(ちなみにライブに参戦する時はセトリを先に知りたいタイプです。笑)
その理由は、どのスターがどのあたりに出てくるか大まかな流れを知っておくと
より観劇に集中できるからという準備のためであり、
自分で言うのもなんですが、ブログの感想に引っ張られずに
フラットな感情で観劇できると自負しているからというのもあります。
で、今回の『夢現無双』なんですけど、
ブログでもSNSでも結構メッタメタに叩かれてますよね。
今年最大の駄作のような扱いを受けてまして、
まぁそんなもんなのかなぁと思いながら見ていたのですが…。
…あれ、普通に面白いかも?
「駄作と聞き過ぎたことでハードルが下がっているから」
という理由だけじゃなく、
なんか根本的なズレがある気がしてならないと我ながら思いまして。
で、ふと気づいたんですけど、
みんなつまらないと言っているけど、自分は面白く感じたこの現象ですが、
昨年の宙組『異人たちのルネサンス』でも同じことが起きたんですよ。
その理由は何かなと考えたとき、
物語の背景がうっすらとでも分かっているかどうかの差かなぁと思ったんです。
前提を知らなくても楽しめる作品を作るべき
ちなみに私は原作の吉川英治原作「宮本武蔵」を読んでませんし、
日本史も大学受験レベルの知識しかありません。
ですから、私の知ってる宮本武蔵像は
小学生時代に読んだ偉人伝だとか
クイズ番組なんかで得た中途半端な知識しかないのですが
・荒くれ者の剣豪
・色んな人と出会う中で色んな剣技を習得(吸収)した
・芸術分野にも長けていた
・佐々木小次郎とは実は結構な年齢差がある
くらいは一応知ってるわけで。
で、この程度の前提を知って見ていると
私の脳みそはどうやら勝手に保管してくれるみたいで
なんとなく「あぁ、この場面なのかな?」と納得しながら見ることができました。
いやね、基本的には
そういう前提も知らない人にも楽しめるような歌劇を作るべき
という大前提はもちろんそうですし、私もそう思っています。
だから前提を知らないから今作はつまらんという感想も
当然ながら出てくるものでしょう。
楽しめなかったものは仕方ない。金返せという感想も当然です。
それを思うと、私個人としては
みんながつまらんと思う作品でもなんとなく楽しめてラッキー‼と思えるので
割と貧乏性な人間なのかもしれません、という話でした。笑
「性差」というナンセンスな仕分け
ちなみに、他にも感想としてよく聞くのは
「男性は楽しめるらしい」という女性側からのご指摘。
私は基本的に「男だから」「女だから」という分け方は
超スーパーミラクルナンセンスだと思っています、が。
1回目の観劇は管理人masaさん(女性)と見に行ったんですけど、
まぁ他ブログやSNS同様、微妙な反応だったのですが
3回目の観劇は私の高校時代の友人(男性・原作既読・初宝塚)を連れてったら
「想像より楽しめた」「よくあの原作を短時間でまとめたね」的な感想だったので
もしかしたら本当に「男性は楽しめる」のかもしれません。笑
…だけどさぁ、こういう
「女は楽しめない」という差別、ナンセンスじゃない?
普通に楽しんだ女性もいるだろうにさ。
ということで「私は普通に楽しめたぜ」的な感想もぜひお待ちしております。笑
(そして誰かブログに書いてくれないかなぁと思う私。)
そしてもう1つ、批判点として
美弥るりか退団作品にも関わらず扱いがあんまりだという声も
なんとなーく漏れ聞こえてきますね。
これに関しては私も思うところがありますので
それは次の感想編にてまとめたいと思います。
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コメント
初めまして、みんみんと申します。
塚歴は90周年からになりますが、どうにもこうにも耐えられない駄作というのは片手の指くらいはあったかな。
で、その覚悟で「無現無双」に挑んだのですが(席も悪かったです)
期待してなかったというのがあったのかどうか。ごく普通に面白かったです。
連れの古参塚ファンも「話が分かりやすくて面白かった」とのことでした。
塚的盛り上がりには欠けるけれども、普通の話として(BSのまじめな時代劇観てるような)
破綻はなかったです。
それと、宝塚のありかたとして、極力多くの生徒に役をつけ、セリフ、出番を持たせたのは斎藤先生の配慮だとおもいました。月組は組の底力があるといつも思います。
多分今回の不満の多くは、ミヤちゃんの扱われ方もあるのかな?
フラットにみると2番手としてはごく普通か、よい扱いとは思いましたが、今回の事情に関しては
おそらくたまきちの対等くらいの出番があれば、もうちょっと丸く収まった気がします。
が、皆役にあっていたし、月組における美弥ちゃんの特性がよく出ていて、十分に素敵でした。
コメントありがとうございます‼
おっしゃる通り、多くのタカラジェンヌに出番を振るべくキャストを増やしている涙ぐましい努力を感じましたよね。
それが宝塚的だとも思うし、キャストが多すぎて散漫になってる印象も分からなくはないですが…。
いやー実はそれ思ってました。退団者の餞別が少ないことと作品の質って別だと思うのですが、そう割り切れないのがファン心理の難しいところ。
多くのキャストに合った役で、面白かったですよね。
蒼汰さん、はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいています。
私は、「異人たちのルネサンス」は、普通に楽しめました。が、この「無現無双」は、楽しめませんでした。
宮本武蔵に関する予備知識も、なんとなくですがあったので、話の筋も特に問題なくわかりました。セットの転換も良くできていると思いましたし、月組の皆さんの熱演も良かったです。
が!が!!どこにも感情移入出来ないんですよ。
宮本武蔵の人生ダイジェストを見せられているようで、余韻がないんです。
性差にすると良くないのかもしれませんが、女性は共感性の高い脳の作りをしています。物語のどこかに、「あ~そうよね~」って入り込める隙がないと、心に入ってきません。
その共感を起こす余韻が、無現無双には、なかったかと感じます。
なんだか説明しすぎなんですよね。ストーリーは走りすぎなのに、細かいところでうんちくを長々と聞かされているようで、ちょっとげんなりしてしまって…。あくまで私の感想ですが。
生徒の皆さんが頑張っておられるだけに、なんだかもったいないなぁと、思いました。
美弥ちゃんファンの娘は、「これで退団…!?」って、初日にショックを受けて帰ってきまして、私も思うところ色々ありです。次の記事も楽しみにしています。
コメントありがとうございます‼
おっしゃる通り、メッセージ性みたいなものはほぼ皆無でしたよね。(その点ルネサンスは「愛することは描くこと」的な話の筋が通っていたと思います)
紙芝居のようにただ人生録を見せられてるだけ(しかも野生児の半生)ですから、共感しようもないという。笑
ただ恋愛の話に主軸を置こうものなら、それこそ美弥さんの出番減りますし、じゃあ佐々木小次郎とのバトルをクローズアップすればいいものの
なんだか劇団的にはそこに照準を当てたくなかったぽい感じですよね。そりゃ話も詰まらないですが、致しかたないのかな?
こんにちは
いつも楽しく拝見しています。
私は、異人たちのルネサンスは楽しめましたが、夢現無双は「…」でした。笑
どちらも予習の上、臨みましたが、
異人たちのルネサンスはテーマが読み取れた(物議は醸していましたが)のに対し、
夢現無双はまとめることに注力しすぎたという印象です。
「大作」であってもまとめることは出来るでしょうが、なんといっても「トップ娘役大劇場お披露目」と「2番手退団」公演。
脚本家の齋藤先生はバランスに苦慮されたのかと思います。
が、そのせいでテーマの印象が薄く(ストレートに台詞でも語っていますし、エピソードも入るのですがそれが共感しづらい、上滑りしている)…なんだか狐につままれたような、
はぐらかされたような気分になりました
ですが、東京公演も回数を重ねるにつれ、芝居に深みが加わり、足りない脚本が埋まりつつあるように思います。
月組の皆さん頑張られていらっしゃるようです!
いまのクオリティを大劇場から見せていればそこまで酷評されなかったのではと思います。
美弥るりかさんの出番も、私の目には多く設けられていたように映りました。
それにしても、劇団には値上げするんだから、大劇場=練習みたいな現状をどうにかしてほしいと願うばかりです。
コメントありがとうございます‼ほぼ一言一句同意です。笑
ルネサンスは「愛することは描くこと」イコール「魂の救済」というテーマと話の筋が分かりやすかったですが、今作はただの人生録ですからねぇ。
おっしゃる通りスターの出番のバランスとテーマの重きがブレブレだったかなぁと思います。
大劇場=練習…まさにその通りですよね。笑 まぁその作り上げている過程が楽しいというファンもいるでしょうけど、舞台という娯楽にはつきものな課題ですよね…。
観劇前にHPの特集や『歌劇』の座談等、色々予習はして行きましたが、もうこれは好みの問題でしょうか?笑
観劇途中から、ストーリーよりもとにかく各ジェンヌをじっくり観よう、という思考に変えました。
武蔵の子供時代を研12の香咲蘭が演じていたことは驚きでした。
美弥るりか、あまり出て来ないなとか、月城かなと美し過ぎるなとか、美園さくらの話し方クセがあるなとか、そんな感想です。
別視点では楽しめました☆
Blu-rayをじっくり観たらまた変わるかもしれませんが。
今回の公演、HPに他公演のようにムービーページがないのが気になります!
コメントありがとうございます‼まぁつまんないもんはつまんないですからね。笑
おっしゃる通り好みの差なのかもしれません。美園さんのあのセリフ回しのクセですが、回によってばらつきがありました。安定すると良いのですが…。
はじめまして
私と私のヅカ友2人(全員50代女性)も色々言われているけれどなんだふつうに面白いじゃない!という感想でした。
やはりあの長い話を上手くまとめてあるという点と、それぞれのエピソードをつなぐ場面転換と舞台装置の使い方が特に面白かった。粗筋っぽくなるのは長編原作なので仕方ないかなと。
友人たちは原作既読、私は一般常識程度の予備知識のみです。
ちなみに「異人たち〜」は時代背景大好きだけどは私は全然ダメでした。なぜかなぁ?(笑)
コメントありがとうございます‼
おっしゃる通り、場面転換と舞台装置良かったですよね。サクサク進んで非常に見やすく、理解しやすかったと思います。
コメント欄見る限り、結構好みが分かれるようですよ。笑
女ですがストーリーは楽しめましたよ~!!
残念ながらブログを持っていないので、コメント欄お借りします
一言で表すなら「忙しい人のための宮本武蔵」という感じでしたね!主要な人物、エピソード、一幕という限られた中にしっかりまとめてあるな~と思いました。
一つの道を極めていくことの厳しさ、まして命を賭けているわけで安易に「一緒に生きてくれ」とは言えない哀しみ、そういったところもおさえられてましたから、武蔵の生きざまを知るにはいい作品だったのではないでしょうか。
ただ…ちょっと立ち回りがもたついて見えたので、チャンバラ好きとしてはいまひとつでしたかね~(* ̄ー ̄)
宝塚的に考えるなら「ストーリーはよくわからなかったけど、刀さばきがかっこよくてなんだかいい!」となれなかったところが不評の原因だったりするかもしれませんね~
コメントありがとうございます‼まさに「忙しい人のための宮本武蔵」なのでしょう。笑
殺陣の中途半端さは一緒に行った友人も言ってましたねー。まぁ「宝塚だから仕方ない?」と言われてしまったのですが、
それでも他と比べて全体的にもっさりしていた印象ですが、どうなんでしょう。男役芸のカッコよさが無かったのも、確かに不評要因の一つかもしれませんね。
はじめまして、りす坊と申します。
「もっさり」の表現に、うんうんと頷きながら読ませて頂きました。
主人と息子(小6)とで観劇したのですが、二人とも雪組のるろ剣観てるから、ああいう殺陣を期待していたみたいで、もっさり感漂う月組さんの殺陣にはガッカリだったようです~。
主人は原作もバガボンドも読んでいたから、ストーリーは着いていけるけど、男役のカッコいい見せ場も盛り上がりも無いし、何よりも巌流島があれでいいのか?
ファンは、ここをを最大の見せ場と思って来てるだろうし、僕もそうだったのになぁ。。。
宝塚なんだし、もっとカッコ良いの観たかった、と二人から散々グチられました(苦笑)
更には、敢えて宝塚で挑戦したなら、潔く武蔵をカッコ悪くしてしまえば良かったのに。中途半端に二枚目感あるせいで、葛藤とか迷いとか見えてこないから人物像ブレブレで、感情移入出来ない。
カッコ良い担当は、小次郎がいるから、もっと場面増やせば、ギリ宝塚的世界はキープできたんじゃない?
と、主人からは珍しく饒舌に、しかも評論家のようなダメ出しまで出て来ました。
ろろ剣、幕末太陽傳を観ていて、特に息子は宝塚に興味持ってくれたのに、武蔵を観て「もう宝塚はいいわ」って。。。
残念すぎます~~~~~(涙)
めげませんけど!!!(笑)
コメントありがとうございます‼まぁぶっちゃっけライト層には全くウケない作風ですよね。笑(私の友達は変わりものですが)
おっしゃる通りなんだか中途半端でしたよね。殺陣もキャラも演出も、泥臭さとカッコ良さがどっちつかずと言うか…。
普通に考えれば巌流島はもう少しピックアップすべきですしねー。うーん、やっぱり中途半端…。
久しぶりの和物は残念賞でしたが、次は雪組の壬生でご主人とご子息には挑戦していただくしかないですかね。笑