SNSや他の方のブログを見る限り
制作発表会の前評判なんて何のその、
結構評判良いっぽいので楽しみにして行ってみたら
普通に面白かった。
そして色んな意味でふり切れてた。
今作はそんな「思い切り」こその成功なんじゃないかと思うわけで、
そのあたりを重点的にさっくり感想、まとめていきます。
色んな意味で思い切った『花より男子』
柚香には徹底的に歌わせない演出
今作、何が一番驚いたかと言うと
全編通してずーっと歌いっぱなしの完全なるミュージカルだったことです。
…ただし、柚香以外ね。
舞台の幕が開き、F4が登場してオープニング、
ヒロイン・牧野が出てきて状況説明、食堂に移動して最初の事件…。
ここまで約15分、ほぼずーっと歌いっぱなしなんですよ。
…ただし、柚香以外。笑
城妃、音くり寿、比較的歌える優波はもちろん
若手の厚いユニゾンで柚香唯一の弱点である歌を誤魔化し、
彼女自身はキレ味良いダンスとツンデレ芝居にとにかく特化。
とはいえ、一応4か所くらいソロは歌っていますけど、
「少ない」という印象は無いくらい、ダンスと芝居で出ずっぱでしたね。
前回の東上作品『はいからさんが通る』では
全体を通して歌を少な目にし、芝居に比重を置いた演出だったと思うのですが
今作では他のスターにひたすら歌わせることで
きちんとミュージカルとして舞台を成立させていました。
もしも柚香がトップに立ったらどうなるか…体制的に少し心配していましたが、
今作を見る限り、なんか何とかなりそうな気がします。(期待を込めて)
とはいえ、これは相手役の城妃が
比較的歌える娘役だったからこそ成立している体制なわけで、
ともすれば柚香トップ時の相手役に歌唱力は絶対必要なんだなと
改めて思えて仕方ない公演ともなりました。
若手特化の舞台だからこその輝き
『花より男子』のキャスト選定に際し、
F4メンバーに綺城・飛龍・帆純などを配さなかったことが疑問だったのですが
舞台を見てその理由がしっくりきました。
主演である柚香がカッコ良く見えるように
わざと年が離れた若手を抜擢したんだなーというのが正直な印象です。
聖乃(100期)も希波(103期)も頑張ってはいましたが
やはり舞台ではまだまだ粗削り。
そこを柚香が中央に立つことにより包容力でまとめ上げ、
主演として素晴らしいスター性を持っている よ う に 見えましたね。
もちろん、若手ばかりのチームで作り上げたからこそ放つオーラがあり、
唯一年の近い優波(96期)はスパイスとして良い味効かせ、
みんな適材適所的に輝いていたと思います。
まさに若手特化の舞台だからこそのフレッシュさ・青臭さが
この舞台作品をより輝かしいものにした、と言えるのかもしれません。
「宝塚的でない」という宝塚文化
この作品、普通に面白いんだけども
クラシカルな意味での「宝塚」的でないなぁというのが正直な印象です。
学園モノで制服キツいメンバーいるし、
本筋はしょーもない恋愛物だし、
いじめや飲酒等、結構エグい表現もあるし、
花びら開いてごらんよだし…。
とてもお上品で歴史ある宝塚が上演するような作品には見えなかったですし、
いわゆる品格警察の皆様がご覧になったら
卒倒するんじゃないかという中身でしたよね。笑
でも、今作で言えば、
そんな2.5次元舞台的な方向に思いっきり振り切ったからこそ
面白い作品になったんだなぁと思うのです。
しょーもないドタバタ劇も、
むず痒くなるような青臭い恋愛の駆け引きも、
柚香光というスター性と若き花組の中で、上手に溶け合っていた。
思いっ切り振り切って、思いっ切り演じるからこそ
私達観衆に届く何かが生まれるわけで。
その熱さみたいなものが非常に感じられる公演でした。
とはいえ、そもそも宝塚的ってのもよく分からないんですけどね。
少女漫画も少年漫画もフランス革命も日本古事もロシア文学も逆転裁判も、
なんでも舞台化してしまうのが宝塚の強みと言えるわけで。
そういう意味では、現代物のラブコメ作品を上演して成功させたのは
意義深いものと言えるのかもしれません。
気になったことを箇条書き
その他、気になったことを箇条書きで書いていきます。
・『ON THE TOWN』『20世紀号に乗って』に続き、
今作も生演奏だったようですが、これって理事長の趣味(経営方針)なんだろうか。
宝塚のミュージカル化まっしぐらって感じですね。
・『雨に唄えば』の時も思いましたけど
アクトシアターは本当に映像が綺麗。めっちゃ綺麗。
・柚香のダンスシーンや写真の演出等、映像効果をこれでもかと活用しています。
・原作漫画の画像からのキャストが出演…って『ベルばら』のオマージュ?
・「花びらぁ~開いてごらんよ~」も大概だけど
登場時の「神が~創りし美男子ぃ~」も大概でしょうw
・笑っちゃうくらいスピーディーな展開でサクサク進みます。
・あまりにスピーディー過ぎて1幕でも3回くらい
「あれ、もう終わる?」的な瞬間があったし、
なんなら1幕で終了でも全然違和感無いほど中身がてんこ盛りだった。
・ベストアクトレス賞は音くり寿だなぁこりゃ。やっぱり凄いね彼女。
・花組の若手はイケメンが多い。
・つくしのおかんが美人。
・弟カワイイ。
・道明寺もアホかわいい。
・だけどごめん、一か所だけ、たぶん道明寺の部屋でつくしと喧嘩するシーンは
柚香がなんて歌ってるのか本気で分からなかった。
きっと高音でまくし立てるように歌うのが苦手なんだろうなぁ…。それだけ残念。
・聖乃が「ま~きの♪(首クイ)」をやった瞬間、
会場が笑ってはいけない雰囲気になったのが面白かったです。笑
・フィナーレが本編の続き的な演出、すっごい粋ですよね。
ラストの捌け方なんてまんま道明寺&つくしだったもんなぁ。
ニューヨークのクリスマス感があってオシャレやわー。
ということで制作発表会でバカにしてすいませんでした。(謝罪)
普通に面白かったです。
気力があればキャスト別感想も書こうかな。
☆★☆★☆
ランキング参加始めました!!
ぜひポチっとお願いします↓↓
コメント
まーきの、で笑っちゃいけない空気が面白かったです笑
コメントありがとうございます‼
あの「プッ…ww」という雰囲気が忘れられません。笑
原作者の神尾先生を以前からTwitterでフォローしているのですが、リハ含めて今回は何度も観劇されてますし、ものすごく喜ばれているみたいですね。
私もLV観て、柚香さんの道明寺はドラマ版を超えてるかも、と驚きました。
まさに道明寺でした。
歌もカサノバの時よりずっと良くなっていたので、満足しました。
コメントありがとうございます‼
私もそのTwitter何度か拝見しまして。原作者が喜ばれているようなら大成功と言って間違いないでしょう。
言うほど歌唱力もボロボロではないですし、と舞台人としてだいぶ安定したのではないでしょうかね?
観劇前は期待してなかったけど、予想外に皆ハマり役でめちゃくちゃ面白かったです。れいちゃんも相当頑張ったんでしょうね。
そうそう制服がなんか違和感あるメンバーいましたね。もしかして舞台化粧のせいかもしれないけど。ちょいと目が釘付けに。
生徒さんが複数の役をこなすので静さん役の方が英徳で苛めに加担してる生徒の中にいるのを見つけちゃったときは思わず二度見w。
大劇場はどーしてもトップコンビばかり目立つから少数精鋭の公演も良いですね。
コメントありがとうございます‼
柚香さんはじめ、全キャストの努力の跡がものすっごく感じる公演でしたねー。
おっしゃる通り、少数精鋭だからこその輝きだと思うので、別箱もいいなぁなんて改めて思っちゃいました。笑
途中から2重キャスト探すの楽しくなりますよね。笑
羽立さんなんて非常に目立つので、「あ、ここにも出てる」と思ってガン見しちゃいました。笑
花びら開いてごらんよで、宝塚的じゃない感じかすると言う意見にエロさを感じて笑えた(笑)
私はそういう感想持たなかったので、やっぱり男性の意見ですよね(笑)
コメントありがとうございます‼
意味深に取り過ぎですかね。笑