ちょっぴり間が空きましたが、
本日は95期生による全組トップ制覇への道・後半編です。
【前半のデータ編はコチラ】
全組制覇とは71期四天王のように
同じタイミングでトップに就任しているという意味ではなく、
あくまで別々のタイミングで5組5名がトップに就任するという意味。
花組は柚香光が、星組が礼真琴がトップの座を勝ち取り、
残る椅子は、月組、雪組、宙組の3つ。
果たして本当に5組制覇出来るのでしょうか?
96期以下のトップ戦線事情を考える
まず、路線スターにとって
上級生や同期に降られることが「黄信号」であるならば
下級生に抜かされるのは「赤信号」に近いと言えます。
頭数が多い新公学年時代は別として、
研10付近で下級生に抜かされてからの逆転劇は、
歴史を振り返っても結構なレアケースだからです。
その前提を踏まえ下級生の路線事情を確認してみると、
まずは御VISA様を背負っている97期・永久輝せあ。
彼女は花組に組替えし、
柚香光→永久輝せあというレールが分かりやすい程見えていますので、
ここはもう確定と見て良いでしょう。
よって月、雪、宙の次期争いには関わらない、はず。
続く月組御曹司の98期・暁千星。
彼女は真風涼帆や柚香&礼並みにハイスピード抜擢を受け、
研12近辺で就任するような上げられ方だったのに、現在はセーブ中。
東上主演を果たしとっとと上がるような勢いがないので、
きちんと手順を踏ませて上げる予定だと思われます。
このままいけば月城かなとの次に月組でトップになる予定なわけですが、
理論上は永久輝せあのいる花組以外はどこでも組替え出来ます。
ただし、雪組は身長もダンスも生かせず合わないし、
星組は合うだろうけど礼真琴が長期コースっぽいし、
宙組は瑠風輝が居るので玉突き組替えは必須となります。
次のトップ当確組は100期以下(聖乃・風間あたり)まで下がるわけですが、
ここまでくるとトップ就任まで
普通であれば5年近くかかる人材にあたりますので、
95期後続組とトップ争いする可能性は低いと思われます。
94期以上のトップ戦線事情を考える
それでは逆に、95期生より上のトップ戦線を考えてみましょう。
トップ当確組は、彩風咲奈と芹香斗亜の2人。
瀬戸かずや、鳳月杏、凪七瑠海の3名は、
学年的に考えてもうトップ戦線には絡んでこないでしょう。
読めないのが、人事のジョーカーこと愛月ひかる。
2番手羽根を背負って、2番手東上が決定したわけですから、
「理論上は」いつでも落下傘就任が出来ます。
けれど、同じ正2番手スターの彩風、芹香、月城よりも扱いが弱く、
しばらくは星組で待機になりそうな雰囲気です。
以上を前提で踏まえ、現在のトップ人事について確認すると、
月組は珠城りょうの退団により、後任の発表待ち。
雪組は彩風咲奈のトップ就任が発表。
宙組は潤花を後妻に迎える真風涼帆の続投が決定、という情勢。
例えば月組が月城かなと、宙組が芹香斗亜で順当に上がったとしたら、
残る雪組と宙組を朝美絢と桜木みなとが上がれば制覇達成。
あるいは月組に芹香斗亜が落下傘したとしたら、
95期が再シャッフルになる可能性が出てくるし
さらにそこへ愛月ひかるが絡んでくるかもしれないわけで…。
と、選択肢はいくらでも出てくるわけですが、
ただ1つ言えることは、
95期後続組のトップ就任が研16以降になりそうだということでしょう。
なぜなら、勝手なイメージですが彩風&芹香の2人は、
典型的な任期5作トップの人たちで、
本人の意向が無い限り3作短期という扱いではないはずですし、
ともすれば、その次にトップの座が空くのは3年以上先になるからです。
鍵は「高学年就任に耐えられるか」
95期生による全組トップ制覇の一番の障害は、
先輩に降られることでも、後輩に抜かれることでもなく、
高学年就任まで待てるかの一点であると私は思います。
すみれコードに抵触するので詳細は省きますが、
研16就任し、その後に退団するとなれば結構な年齢ですし、
そこまで待つかどうかは本人の価値観と人生設計に関わる問題です。
さらに95期生後続組は全体的にキラキラ系なので、
キャラ的に向いてるか向いてないかという問題もあります。
上級生でも輝ける魅力を持つことが出来るのか、
あるいはそこまで美貌と人気を維持出来るのか、
これが95期生による全組トップ制覇の一番の鍵でしょう。
そんな中、桜木みなとに東上主演作の『壮麗帝』や、
『アナスタシア』ヴラドだの髭系の役が最近回ってきているのは、
高学年就任を踏まえた育成意図もあるのかな?と邪推します。
朝美絢も『ファントム』以降は持ち味のギラギラ圧を抑え、
斎藤一やジェラールといった静かな役の中でどう魅力を出すかを
模索しているように感じられます。
水美舞斗は後続組唯一の中卒入団で、年齢的なアドバンテージは大きい。
得意のダンスではシックで大人な持ち味も出せるので、
あとは芝居でこれが生かせるかどうか、でしょう。
瀬央ゆりあは高学年就任向けのビジュアルをしてるのが強み。
星組らしい「待って大逆転」があるかもしれませんけれど、
本人にその気概が有るかは…まぁそこが彼女の良さなんですけどね。笑
95期生ももうすぐ研13。
いつまでもアイドル路線で居るでなく、
大人の魅力が出るよう試行錯誤している様相が見て取れますので、
これが実を結んだ時、ついに全組制覇への道が拓けるのかもしれません。
95期生再シャッフルについて
最後に。このままいけば、
月組:月城、雪組:朝美、宙組:桜木となるわけですが、
こうすんなりいくかどうかは正直分かりません。
前述の通り、芹香斗亜や愛月ひかるの落下傘の可能性も否定できず、
さすれば月城>桜木>朝美という序列が崩れることになるからです。
仮に芹香斗亜が月組に落下したとしたら、
月城→宙、桜木→雪、朝美→月と動き、
そこに水美・瀬央が絡んでくるかもしれません。
あるいは誰かしらの専科行きも…。
繰り返しになりますが、下級生の当確組が永久輝・暁しかおらず、
100期以下へ繋ぐためにあと5年近くかかることを考えれば、
例え95期生再シャッフルされても、
耐え忍べばトップへの道は拓けると思います。
間もなく雪&月の新体制における人事発表がなされるはずなので、
一体だれがどう動くのか、あるいは昇格するのか、
不安半分楽しみ半分で待ちたいと思います。
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コメント
眉唾かもですが、キキアリトレードのれいこステイとか落ちてますね。序列の前後は組の都合によるので、そこまで気にしていないのではという感もあります。そもそも彩風と芹香って、2番手羽根だいぶ芹香のほうが早かったような。
それと水美のDSはなんの意味があったのか。最近のDSって真彩→退団、彩凪→退団、星風→専科でしたか。3番手でDS、すぐ下にはひとこ。某ジェンヌは断ったと噂される専科行き→トップスペア?でしょうか。
蒼汰様
いつも楽しみに拝読しております。宝塚で言えば、研20を超えているライビュ専科の地方民です。
女性としての人生を考える時、身体的な境目は、見た目の若さとか、運動で鍛えているから、とは関係なく、35歳あたりなのは実感しています。
男役芸って難しいですよね。若くしてトップになって、さっさと芸能界に行けたら理想なのでしょうが、あの天海さんすら「宝塚の男役」としてどうだったのか、というと・・
研16以降のトップ就任…悩むだろうな。
愛月さんは、実年齢は95期高校進学組と同い年くらいですよね?彼女こそ高学年就任向きのビジュアルと芸風なので、100期トップまでの橋渡しとして、3作トップの壮さんコースだと思っています。
個人的に、礼さん超長期、というわけでもなく、東宝ミュージカルヒロインになっていそうな気もします。
今回も大変興味深く拝読致しました。小生の贔屓さんが嬉しい限りです。もうどの組でも構いません(そりゃあ宙組、もしくは古巣の星・花の順で嬉しいですが…ぎゅうぎゅう…)
礼真琴政権は長いかな?と小生も思っておりまして…なんとなく礼真さんの人事に限って、月人事っぽいなぁと感じております。月トップが皆短命というわけではないですが。
それよりも今急に気になっていること。ジェンヌの皆さん(特にトップ様)って、卒業後は芸能界を目指すものなのでしょうか?
正直なところ、TV番組で元ジェンヌが取り上げられる際に「元宝塚」とつく時点で「あー…(察し)」してしまう小生には、宝塚歌劇団で振付をされたり講師になって居られる方のほうが、よほど男役スターとしての矜持を感じるのです。
舞台中心に、本当に実力が認められて活躍できて居られる方はそれはそれで眩しいですが、やっぱり男役トップ様には生涯キザっていてほしい…ユニークな劇団なのだから…という、いちファンです。
記事内容とズレてしまってごめんなさい。
蒼汰様
とてもわかりやすくまとめてくださってありがとうございます。
私もこんちゃん様と同じく35歳が限度だろうと同年代として実感しています。
90年以降、36歳以上で就任された方って壮さん、安蘭さんしかいないんですよね。
桜木、朝美、瀬央…
卒業後主な出演者として外部舞台に出られるのは、ほぼトップだけという現実をふまえると、今後も観ていきたいファンとしては短期でも就任して欲しいものです。
ありトレードは自分でも、さもありなん、と思うのですが、芸風が好みじゃない(蓮つかさの方がよっぽど演技・歌・ダンスが輝いて見える)ので宙ファンとしては、もえこのままがいいな。本人は環境変わった方が良さそうだけれど。
今週あたり答え合わせ、と噂されますね。ドキドキしながらその時を待ちましょう。
こんにちは。
いつも更新を楽しみにしております。ライト&オールドファン&判官贔屓?のおばさんです(^◇^;)
無理は百も承知の希望なのですが、
鳳月杏さん。
彼女は92期で、学年こそ彩風咲奈さんの一個上ですが、中卒でまだ若いです。トップになれるリミットとしては、学年よりも実年齢のほうがネックになると聞いたことがあります。
瀬戸さん、凪七さんはさすがに。。。ですが。
ちなつさんは人気も実力もあり、、、どこかで二番手羽さえ背負えれば、大空祐飛さまのような奇跡が起きないとも限らない、とどこかで祈ってしまいます。顔も似てますしね(⌒-⌒; ) すみません、痛いファンです。
彩風さん5作やらせてもらえますかね??
相手役が朝月さんとわかった時点で短期3作なのかな?と思ってしまいました。
通常任期以上やらないと割が合わないくらいの彩風さんへの初期投資でしたが、5作もやっていたら雪組が沈みそう…。沈む前に短期で走りきったほうがいい気がしますが。
彩風さん短期で、通常任期を任せられるような95期に引き継ぎそうな気がします。ただ、人気のない方だと浮上できないくらいさらに沈みそうなので、それを考えると桜木さんだと難しいかも。雰囲気的に雪に合いますが、彩風―桜木の並びだと人気面の心配や華やかさに欠ける感が。朝美さんがそのまま上がると一番いいと思いますが、東上こそ決まりましたがスムーズに上げてくれなさそうな感がありますよね。あとは、人気実力共に上昇中の瀬央さんとか。星組にいながら日本物の経験が多いので意外と雪でも大丈夫かも。
対外的にも話題になりますし、95期は人気のある方多いので組替えを駆使してフル活用するんじゃないですかね。
いつも鋭い切り口ですね。
ですが永久輝さんが95期後続組をなかなか抜けられないですのでトップになれるか心配になってきました。柚香さんが長期だとしたらどのようになると考えられますか?
コメントありがとうございます!!
どこかで書こうと思いながらなかなか書く機会がなかったのですが、永久輝さんはたぶん110周年に、筆頭組である花組でのトップ with VISA だと思うのです。
柚香さんは2番手を瀬戸→水美→永久輝と変えながら7作くらいやって引き継ぐのかなと思ってたのですが、これがコロナでどう影響するか…。
ただVISA様がトップ就任まで3年以上待つ例があるかと言われれば微妙ですし、どうなんでしょうねーと俯瞰中です。
fff、シルクロードに歓び歌うムラ観劇組です。
月組ピガールを観た時、宙組アナスタシアを観た時、そして雪組fff。
それぞれの組の内部で引き継ぎの美しい流れや成長を感じたのは、欲目からなんでしょうか。
月城さんも桜木さんも朝美さんも、このまま自組で上がって欲しい、それだけの実力と人気を備えていると思います。
長く2番手でいる芹香さんはともかく、組替え候補に名前が上がっている同期や下級生に、それを超えるものがあるか、私はずっと疑問に思っています。
とは言え劇団が決めたらそれが答えなので、最終的には進退含めご本人の決断を応援するとしか言えませんが。
『居心地のいい場所を離れ広い世界で冷たい風に触れよ!それが始まりじゃ!』
順当に繰り上がりトップになられた方の一部には、ガッツがないというか「ま、こんなもんでしょ」という感じがする方がいました。全く個人的な受け取りですが…
潮の流れが穏やかだと魚もブヨブヨして不味く、逆に潮の流れが速いと身の引き締まった美味い魚になると聞きます。急流・激流・奔流に翻弄された方だからこそ一層トップにふさわしく、そういった方はより良い舞台を見せて下さるんじゃないか?と思っております。
記事中の「耐え忍べばトップへの道は拓ける」という蒼汰さんのお言葉にグッと来たので、二度目の投稿失礼致しました。
厳しい時に厳しい選択をされた方に願った席があることを祈りつつ。