さて、本当は数日前に掲載する予定だった当記事を、
加筆修正してアップしようと思います。
テーマは、歌劇の表紙に読む番手レースとこれから、です。
解約しちゃおうかなぁと思いながらも
特に踏ん切りも無く続けている宝塚の定期購読サービス。
先日、無事2022年10月号の歌劇が到着しました。
コロナ禍以降はネタが無いからページ埋めるのが大変よなぁ、
とパラパラ眺めながら思っていると、
最後の来月の予告の欄に「表紙:永久輝せあ」の文字が。
そう、永久輝せあが来月号の歌劇の表紙を飾るようですよ!!
永久輝せあ、歌劇の表紙になる。
まずは初表紙、おめでとうございます!!
歌劇の表紙はスターとして大変名誉なことですので、
ファンはきっと喜びもひとしおのことでしょう。
なぜ「大変名誉」かと言えば、
歌劇の表紙になるには、ある一定以上の格を備えなければならず、
その意味で柔軟な宝塚GRAPHに比べて格式が高いからです。
ではその一定以上の格とは何かといえば、
ずばり正2番手スター以上であること。
これが何を意味するか、皆さんはお分かりになるでしょうか?
そう、自組に正2番手の水美舞斗が居るにも関わらず、
強い3番手として表紙を取ったという事実が、
人事的に深い意味を持つ可能性がある、ということです。
過去には、2番手リーチの強い3番手スターが
2番手昇格前に表紙を飾ることもありました。
確か明日海りお、朝夏まなと、望海風斗、真風涼帆あたりがそうだったはず?
メンツを見ると分かる通り、その時点でもうトップスター確定の顔ぶれ。
もちろん御VISA様が控えていますので当然といえば当然ですが、
改めて永久輝せあの強さを実感する表紙登板だと言えるでしょう。
12月に誰が表紙を取るかが鍵となる
そして、この人事的に大きな意味とは、
誰が2022年最後の12月号の表紙を取るのかで変わってきます。
現段階で2022年の歌劇の表紙を飾ったのは、
柚香光、月城かなと、彩風咲奈、礼真琴、真風涼帆のトップ5名と、
水美舞斗、鳳月杏、朝美絢、芹香斗亜の正2番手スターの4名、
そしてトップ娘役最長の星風まどかと、今回の永久輝せあの合計11名。
では、12月の表紙は一体誰が取るのか?
候補生は、瀬央ゆりあ、桜木みなと、舞空瞳、
あるいは2020年に行った禁じ手・トップ集合写真のどれかでしょう。
書き出すと分かる通り、星組の2番手枠が空いていることを踏まえれば、
瀬央ゆりあが表紙を飾ることこそ順当のはずですが、
現在、彼女が2番手扱いされていないのは周知の事実。
この流れにのって瀬央が表紙を逃がすと、永久輝せあ>瀬央ゆりあという序列が、
つまり花組3番手>星組暫定2番目という序列が明確についてしまいます。
逆に、瀬央ゆりあが12月号の表紙を取った場合、
気になるのは、桜木みなとの存在です。
そもそも宙組は真風涼帆の退団が決定項、
つまり次に2番手に上がる最速3番手は桜木みなとのはずで、
本来は桜木みなと≧永久輝せあという序列がつくのがセオリーです。
ところが、瀬央ゆりあが表紙を取るとなると、
永久輝せあ>桜木みなとは御VISA様として仕方ないにしても、
瀬央ゆりあ>桜木みなとという95期内序列の転換が起きることになります。
これまで、95期内の序列はタイムラグの関係で一瞬入れ替わることがあっても、
瀬央ゆりあ>桜木みなとになったことは一度たりともありません。
(だからこそ21年度&22年度カレンダーがああいうメンバーになったのでしょう。)
ここをボカすために舞空瞳や集合写真が使われる可能性もありますが、
そうすると改めて永久輝せあの強さが際立つわけで、
もはやW2番手扱いなんだな、と言えると思うし、
柚香光や水美舞斗の進退にまで話が発展することになるわけです。
来年の1月号の表紙こそ要注目
そしてもう1つ、これからの人事を読む重要な鍵として、
来年1月号の表紙を誰か取るのか、
もとい、柚香光が表紙を取るのかどうか、も気になるポイントです。
どういう意味かというと、①歌劇の表紙は基本的に年1回しか載らない、
②トップスターが退団する場合は公演月に掲載される、
③お正月公演はその組のトップが1月に掲載される「ことが多い」
という、上に行く程優先度の高い暗黙のルールがあります。
これに当てはめて考えると、来年柚香光が退団しないのであれば、
花組がお正月公演のため1月に表紙を取るのが順当。
逆に1月の表紙を逃すと、他の月に掲載しなければならない理由がある、
→任期6作目で退団するかも?という論本が成立するわけです。
ただし、これは例外もそこそこあるので一概には言えず、
(確か2年連続で1月号の表紙を取らないとかなんとか望海風斗の時に書いたような…?)
あくまで目安の話である、という前置きはしておきます。
そして、私は柚香光は任期7作はやるだろうと就任当初から明言していますので、
(なぜなら中卒入団かつ就任学年も若く、人気も高いので劇団が手放す理由が無いから)
来年1月は順当に柚香光が取ると予想しておきます、
というか取って安心して1年見守りたいという気持ちもあります。笑
歌劇の12月号と1月号の表紙が一体誰が取るのか、
人事屋的には目の離せないポイントになりそうです。
3番手が強くなったワケ
ところで、最近「3番手が強くなった」という論調をよく見かけますが、
その大きな要因の一つとして、
轟悠の存在が欠けたことがあると思うんですよね。
例えば、轟悠は年2回の外箱主演を行っていたわけですし、
今回話題にしている雑誌の表紙やカレンダーの枠にしても、
彼女が退団したことで、その空きを誰かが埋めなければなりません。
結果として、様々な敷居が下がっており、
3番手スターの扱いが従来よりも良くなったと言えるし、
トップ確約でないスターの登板も増えていると言えるのかもしれません。
…という内容で約1週間前に記事を締めたのですが、
この後まさかの凪七瑠海の全ツが発表されたというビックリ案件。笑
やはり劇団としても主演者の枠を埋められる人に埋めて貰う、
という方針に転換しているのかもしれませんね。
☆★☆★☆
ランキング参加始めました!!
ぜひポチっとお願いします↓↓
コメント
明日海りおさんは2011年2月号、霧矢大夢さんトップ、龍真咲さん2番手の時に3番手で初表紙。
真風涼帆さんは2014年12月号、柚希礼音さんトップ、紅ゆずるさん2番手の時に3番手で初表紙。
朝夏まなとさんは2013年11月号、凰稀かなめさんトップの時に2番手で初表紙。
望海風斗さんは2014年11月号、明日海りおさんトップの時に2番手で初表紙。
池田文庫に行かれると「歌劇」バックナンバーを読むことができます。
おお、有意義な情報をありがとうございます!
望海さんはエリザで北翔さんに降られた(逆にルキーニをさせて貰えた)ため、朝夏さんは上級生で一応番手的には微妙に上だった悠未ひろさんがまだ居たため、2人とも当時2番手リーチな3番手な感じだったのですね。このあたりの微妙な番手は人によって言い方が変わりますが…いずれにせよ強いことには変わりなさそうです。
凪七瑠海の表紙もあるんでしょうか…?
ああ、蒼汰様、表紙の話題ですか。
11月号が 永久輝せあ と知ってから、「ひとこちゃんは特別。VISAガールだからね!」と、それ以上深く考えないようにしてたのに‥。笑
異論を挟む余地のない完璧な解説に、動揺してオナカぐるぐるしてきそうです。
12月号の表紙‥‥うう、どうしよう、何の試験も受けてないのに、合格発表を待つ心持ちになってきた。もういっそ花の道の銅像の写真にして!一年の締めくくりでちょうどいいじゃないですか。
(ワケわからないこと言ってます)
ルネサンス蒼汰さま
いやー
ひとこちゃんの歌劇表紙について、
いつもながら冷静に、しかもアツい解説をありがとうございます。
おもしろかった!
まさに蒼汰さんの文章の本領発揮ですね。
ひとつだけ、
れいちゃんの退団は無いなぁと考えています。
何故なら、単純にれいちゃんグッズが新しくなるから。笑
あー
できるなら
ちなつさんもマイティーもせおっちもみんなにトップスターになって欲しいです。
みんな大大大好きなので。
そう考えると切ないですよねー。
でも、トップにならずとも
やり切って満足してタカラジェンヌ生活を全うして欲しいなぁというのがささやかな願いです。
いつも楽しく、拝見しております。
まったくそうですよね、轟さんの卒団の影響が歌劇誌の表紙メンバーにもあらわれるなんて…。
10月が柚香さん、引き続きの11月が永久輝さん、と花組が続きますね。大切な広告塔が何人も揃っているなんて、羨ましいかぎりですし、ファンも嬉しいでしょうね。
私も雪出身の月城さんと永久輝さんのファンでいつづけ、観劇に通いますね。
宝塚は、永遠だから。
蒼汰様
1月の歌劇の表紙、注視します。あえての”水美の羽根”発言がずっと引っかかっています。マイティが2番手退団や組替えなら、れいちゃん、わざわざ触れないのではないかなぁと。れいちゃん6作、マイティ2〜3作からひとこちゃんの可能性あるかも。来年退団のトップさんが、来年のおとめの表紙を飾る、はありでしょうか?れいちゃん表紙のおとめ、欲しいなぁ。れいまい、まだまだずっと見ていたい。まずは歌劇の表紙ですね。1月がれいちゃんならひと安心です。
いつも興味深い記事を楽しませていただいてます。ありがとうございます。
VISAガールは確かに歴代トップスターになっていますね。
でも、それは『VISAがついたから』なのでしょうか。
昔から宝塚を観てきた者としては、昨今の「おVISA様様」「どうせVISAのおかげ」みたいな意見が不思議に思えます。
『VISAガールになったからトップになれる』のではなくて、『トップになる可能性が高いからVISAガールに選ばれる』のではないかなーと思うのですが。
そして、轟悠の退団で3番手が強くなったというのも面白いですね。
これは轟悠という個人に対してではなく歌劇団へ向けた感想ですが、専科がトップオブトップとして君臨する体制ゆえの弊害だったという気がします。
本公演に主演として専科が降りれば組トップ以下が玉突きで一段ずつ下がらざるを得なかったわけですし、別箱主演を行えば確実に組子の機会が減らされてきたのではないかなと。
3番手は2番手に継ぐポジションなのでそれなりの役どころで挑戦や経験を積ませてほしいです。
ここへ来て3番手が強くなったという感覚は、やっと本来のチャンスが与えられやすくなってきたのかな、とも思います。
正直、今年羽根を背負ってついに!という感じで表紙を飾った水美さんと同じ年に永久輝さんが表紙になると知り、大スポンサーが付いている超御曹司は違うなぁと複雑な気持ちでいたんですが…
データを遡るとこれまでにも、2番手になる前に(次期2番手が前提ですが)表紙になったスターもいたんですね!
いつもながら、本文にも識者の方の寄せられるコメントにも勉強になります。
それにしても12月…またトップスター5人とかになるのか…
はたまた、永久輝さんと同じくな強い人が表紙を飾るのか…
私としては、無いと思いますけど12月の公演で卒業する朝月希和さんに今年最後の表紙を飾らせてあげたいなぁと思います。
劇団の采配的に、ありえないでしょうけど。