劇団は御曹司の無理な抜擢を止めたのか?

個人的な話で恐縮ですが、

今月に入り繁忙期で疲労困憊中の蒼汰です。

 

本日はちょっと仰々しいタイトルの割りには

ちょっとした小ネタ、というより呟きになります。

お題はズバリ、劇団の御曹司抜擢についてです。

 

御曹司の無理な抜擢を止めたのか?

 

タカラジェンヌの中には、劇団からの期待を一身に背負い、

入団当初から集中的に抜擢を受け続け、

少なくとも研12あたりまでにはトップに就任する人たちがいます。

 

いわゆる「御曹司」と呼ばれる人たちですが、

振り返ると、現在の宝塚人事では考えられない程の

猛スピードで階段を駆け上がっているのが面白いですよね。

 

例えば真風涼帆は研7で2番手羽根(紅ゆずるも居たけど)を背負っていたし、

明日海りおは研9で2番手羽根

からの翌年には準トップスターに就任。

 

柚香光と礼真琴のツートップも、

2人とも7・ギリ研8で3番手羽根を背負っています。

 

2020年度の学年カウントで言えば、

研7は100期生、研9は98期生なわけですが、

そう考えると今って、すぐにトップにさせるべく、

劇団が猛プッシュしているスターっていないよなって思うのです。

 

言い換えれば、「劇団は95期ばっかり肩入れしている」

「スター不足だ」という声を聞く一方で、

その立場を脅かす(よう仕向ける)スター作りをしていないな、とも思うのです。

 

御曹司候補生の、今。

 

例えば、97期(研10)永久輝せあ。

御VISA様を背負ったけれども、組内序列は現在4番目。

瀬戸&水美の生え抜きコンビが居ますので、

どんなに早くても2番手昇格まであと2年近くかかりそうな情勢。

 

真風&明日海以上の早期抜擢を受けた98期(研9)暁千星。

彼女も組内序列は現在4番目。

政権交代間近なため序列は上がりそうだけれども、

それでも今のままではあと1年半は据え置き確定中。

 

同じく98期(研9)瑠風輝。

新公主演4回にバウ主演済みなのにそもそも路線争いに絡んでいないというか、

階段一人降りもまだだし、ポート撮影組にも選ばれておらず。

 

100期(研7)聖乃あすか、風間柚乃。

現在の公演で上級生別格組をさらりと階段降りで抜かしたものの、

それでも組内5番目で、聖乃がやっとバウ主演決定。

 

さらに下級生を見てみれば、

鷹翔千空は順調に歩みは進めつつも路線過多の宙組だし、

縣千は雪組超御曹司コースかと思いきや新公主演1回だけ。

 

ちなみに真風涼帆が研7で2番手羽根を背負ったのって、

彩風咲奈政権下で縣が研7にして2番手羽根を背負うのと同義なわけですが、

永久輝&暁を差し置いて上がるのかと聞かれれば、現実的じゃないですよね。

(そう考えると、真風涼帆ってやっぱすげぇなと思っちゃいます。)

 

ということで、あらゆる上級生をなぎ倒し、

次期トップの座までひとっ飛び、

みたいな超御曹司扱いのスターさん、居ないですよね。

 

御曹司減少も、宝塚の1つの変容か。

 

まぁ無理やりな抜擢はスター本人に負担を掛けるだけでなく、

無意味に敵を作ってしまう、ということを考えたら

御曹司教育は今の価値観にはそぐわないと思うし、

減少傾向になる理由も分かります。

 

かく言う私も、そんな御曹司たちの間をくぐり抜ける

成り上がり系スターの方が大好物ですし、

そういう苦節うん年みたいなバックグラウンドがある方が

判官贔屓な大衆(ライトファン)受けは良いのかもしれません。

 

け ど 。

我ながら勝手なのですが、

やっぱり御曹司が居ないとそれはそれで寂しいんですよね。笑

 

劇団の将来を背負ってます!!という若きスターが

必死に期待に応えようとする姿を応援するのも宝塚の醍醐味かなと

ここ1年でやっと思い至るようになりました。

 

しかしながら、新型コロナウイルスの影響で

若手育成が困難な状況になっている今、

人事がより保守的になるのは致し方ないことだとも思うわけで。

 

そう考えると、今後より御曹司と呼ばれる人が

出てこなくなるんだろうなぁと思うわけですけれど、

 

劇団の未来という宿命を一人に背負わせるのではなく、

困難な状況を多くの人たちで肩代わりするという、

現代風な育成展開に変わっているのも、

宝塚の変容の1つなのかもしれないなぁと思った今日この頃でした。

 

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コメント

  1. あやこ より:

    路線も別格も、男役も娘役も、いわゆる『花盛り』の時期を、意図的に少し遅くしている感じがしますね。朝美さんや小桜さんに、ワンチャンあるで、と期待が高まりますし、風間さんや極美さんなどの「背中の羽根がうっすら見えかかっている」御曹司組にも、落ち着いて芸事が学べる時間を増やしている様子。
    スターになる、のか、スターを作る、のか。
    ジェンダーフリーや多様な生き方の流れもあり、女性の魅力はフレッシュな若さが全て、ではなくなっていますし(壮大なテーマ)。

    というわけで、御社の御曹司(?)ソウタさんも、年末の繁忙期を元気に乗り切って下さいねー。

  2. こんちゃん より:

    蒼汰様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    縣、新人公演主演は1回こっきり(しかも本役は理事というイレギュラー)

    でも外箱での扱いを見るに、将来羽を背負わせるべく育てていますよね?

    縣に、望海に宛書で作った歌を歌わせたら何を言われるかわからないので、理事降臨時にとっとと新人公演主演のカードを取らせて、あとはゆっくり育てているのかな?と思うのですが。

    新人公演であまり連続して主演を張ると、ずっと同じトップさんの役をやることになって、若くして芸風が固定される恐れがある。

    個人的に路線は若いうちは、トップさん、2番手さん、3番手さんあたりの色の違う役を経験しておいたほうが、芸の幅が広がるのでは、と思っているのですが、

    縣さん、結局新公主演で望海さんの役をすることはかなわなかったたのが、もったいないなあ・・・

    2021年に新人公演が復活して、縣がもう1回新人公演主演をとったとしても、また本役彩風さん・・・

    いや、彩風さんは魅力的な男役さんだと思いますが、彼女のお芝居って「彩風さんでぜひあの役を見たい!」というのがいまいちピンとこない芸風なので・・・ごにょごにょ

  3. はる より:

    SNSで評判が分かる様になった昨今、劇団の無茶な推し方は生徒を疲弊させスターを育てるどころが退団へ押しやる事にもなりかねない。難しい時代になりました。。過去、御曹司として育て上げたがその甲斐もなく、、。なパターンは余りにも可哀想でした。我々に見えているもの、見えていないものたくさんあったと思います。
    入団時から劇団に期待されている人、入団してから伸び始めた人、入団して少し経ってから片鱗を見せ始める人、中3から高卒まで入れるので人の成長の仕方は様々だと思います。それぞれのスピードがあります。
    分かりきった事ですが、音楽学校に入った人たちの中からしかスターは生まれません。チャンスを貰ったなら必死で頑張る姿も我々ファンを惹きつけて離さないのも宝塚の魅力ですよね。
    全ての生徒さんがやるだけのことはやり切ったと思えるような世界に戻って欲しい。コロナが1日も早く終息して欲しいと願って止みません!

  4. YS より:

    記事内に実名は挙げられてなかったですが、「あらゆる上級生をなぎ倒しトップの座へひとっ飛び」に仕立て上げたトップが、まぁ…本人のファン以外皆敵みたいな状態になってしまいましたから、劇団も方針を見直したのでしょう。
    ライバルすらいない状況で純粋培養されたからこそのガツガツ感の無さを「品の良さ」ととらえるファンのいるんでしょうから、御曹司教育が悪いばかりではないでしょう。
    現状若手の育成もままならないし…これからどうなっていくんでしょうね。

  5. 12がつ より:

    永久輝、暁は根回し期間中な感じがします。
    トップにすることは確定事項で色んなタイミングを測っているんでしょうね。
    聖乃は番手は上級生を薙ぎ倒しはしないものの、外部出演、バウなどゴリゴリの超御曹司。
    縣は新公は轟の役で主演が1回なのは意外ですが、本公演や別箱で見せ場が多く御曹司として育成中だと感じます。
    新公見合わせも続くなら、新公回数がカードとして重視される傾向も変化があるのかな?
    チャンスが減る中どうやって若手を育成していくのか、気になります。